メルマガイドよくある質問サイトマップ

ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン neoneo

RSS
トップ > エンターテイメント > 映画 > ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン neoneo
最新号をメルマガでお届け

この記事の発行者<<前の記事次の記事>>最新の記事

ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン neoneo 108号 2008.9.1

発行日: 2008/9/1

∽∽∽∽∽∽ HEADLINE ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

 †01 ■ドキュメンタリー映画のかたち
       揺らぐ「私」を支える (3)  大澤 一生
 †02 ■ワールドワイドNOW ≪ニューヨーク発≫
     子供たちと見た日本とアメリカ (前編)  東谷 麗奈
 †03 ■列島通信 ≪沖縄発≫
     映画から始まる井戸端会議をプロデュース  真喜屋 力
 †04 ■「映画は生きものの記録である』ニュース(16)
 †05 ■neoneo坐9月前半の上映プログラム
 †06 ■広場
      ■新・クチコミ200字評!(79/最終回)
      『世界を変えた!古の中国ハイテク』『ヒロシマナガサキ』
         (以上の評、脇阪亮)
      『ぼくらはもう帰れない』『アクロス・ザ・ユニバース』
      『いのちの作法〜沢内「生命行政」を受け継ぐ者たち』
         (以上の評、清水 浩之)
      ■追悼上映::土本典昭の世界 ドキュメンタリーの海へ
       土本のほぼ全作品を上映 9/6〜9/19ポレポレ東中野
       同時開催<特集上映 Jドキュメント2003-2008>
       邦画ドキュメンタリーのヒット作・話題作を上映
      ■特集上映: 佐藤真監督回顧
        9/6〜12 ユーロ・スペース
        9/16〜30 アテネ・フランセ文化センター
      ■上映:『映画は生きものの記録である 土本典昭の仕事』
        9/11〜16  神戸映画資料館
      ■上映:小川紳介監督全作品上映 
       『牧野物語・養蚕編』『牧野物語 峠』『パルチザン前史』
        9/12〜15  神戸映画資料館
      ■「自作を語る」などの原稿募集!
      ■上映の告知の有料化とカンパのお願い
 †07 ■編集後記  伏屋 博雄

    ★バックナンバー閲覧はこちらまで
     まぐまぐ配信   http://blog.mag2.com/m/log/0000116642/ 
     melma!配信   http://www.melma.com/backnumber_98339/ 



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃01┃□日本のドキュメンタリー映画のかたち
┃ ┃■揺らぐ「私」を支える (3)
┃ ┃■大澤 一生
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●『バックドロップ・クルディスタン』の場合

『アヒルの子』の動きが止まっていたとき、「ちょっとこれ観てよー」と現れた野
本大。彼が持ってきたのは『やさしい嘘』というタイトルで「クルド難民」を追っ
た作品だった。その内容について触れる前に彼のそれまでの経緯を説明したい。

野本と初めて会ったのは日本映画学校の入学式だった。開会時間を1時間早く勘違い
した私は、誰もいない会場を見てそのことに初めて気づいたのだったが、すぐ後に
同じように時間を間違えて来たのが野本だった。「今日、入学式ですよね?」とよ
そよそしい会話を交わしつつ、いかにもお調子者な顔を見て「こいつはドキュメン
タリーはやらないな」と内心思っていた。高校を卒業したばかりなのはしょうがな
いとは言え、とてもドキュメンタリーに興味があるようには見えなかったのだ。

しかし本人曰く「消去法で」という軽いノリで映像ジャーナルゼミに入ってきた野
本は、卒業制作時には意外にも硬派な題材「クルド難民」についての企画を提出し
た。ただその内容は、お世辞にも企画として成立しうるものではなかった。その時
点では、カザンキラン一家というクルド難民家族がいて苦境に立たされている、と
いうことが書いてあるだけで、彼らを撮ることで何を描こうとするのかというビジ
ョンが見当たらなかったのだ。案の定、担当講師の原一男監督から「お前には難民
問題の本質は撮れん」と一蹴され、野本は他の企画のスタッフに編入されることに
なった。しかしあきらめきれなかった野本は、卒業制作の制作開始直前、「決起集
会」と称したバーベキューパーティーの席上で「この企画を撮るために学校を辞め
る」と発言し、翌日本当に学校を辞めてしまった。その後、「そのクルド難民を撮
っている」「緊迫した状況になった」ということは本人から聞いてはいたが、どう
いう形になったのかどうかは知らされていなかったところ、卒業後1年が経ってから
ひょっこりやってきたのだった。

●『やさしい嘘』の欠点

まず映像を観て驚いたのは、国連大学ビル前での座込みデモ、父子の強制送還の一
連という、カザンキラン一家を語る上で重要なシーンを逃さず捉えていたというこ
と。学校を辞めた不安もあったとは思うが、よく一人でここまで撮影したものだと
感心した。
しかし一方で、強い映像が撮れたあまりその素材の強さにかまけて雑な編集になっ
ていたことは否めなかった。印象的なシーンを並べただけで「こういうクルド難民
が日本にいて、苦労して難民認定もらったけど、強制送還されちゃいました」とい
う状況報告の範疇から逸脱しきれておらず、そこに作品全体の意図、映画全体を貫
く「軸」が全く感じられなかったのだ。何よりも強制送還のシーンの後、作り手の
意志を何も提示せずに尻切れトンボで終ってしまうラストが解せなかった。(『や
さしい嘘』は2005年の山形に応募しており、あえなく落選している。ライブラリー
にあるはずなので、ご興味ある方は是非)。
「何とかしてくれよ」といった表情の野本を横目で見ながら、何度かその映像を観
ている内に気づいたことがあった。図らずも、映像の中で野本は単なる撮影者を越
えて劇中の登場人物になり得ていたのだ。野本自身がカメラを回しながら撮影して
いるのだが、当然カメラを回している野本とカザンキラン一家のやり取りも記録さ
れていて、それがすこぶる面白い。個性的なカザンキラン一家の存在感はもちろん
だが、野本の素っ頓狂なキャラクターによるものも大きい。

しかし問題だったのは、映画の中の野本がどのようなスタンスで彼らと向き合って
いたのかという視点が皆無だったことだ。対象者が「難民」であるという事実を良
くも悪くもそのキャラクター故にすっ飛ばしていた野本は、父子の強制送還という
事件を前にして彼らが「難民」であり、自分は彼らを追い出した日本という国で生
まれ育った「日本人」だという事実を目の当たりにする、はずだったのだが、自分
がどういうスタンスで撮影していたのかを認識できていなかった故に、編集の段階
で映像の中の野本像を自分自身で形成することができなかったのだ。私がこの時点
で作品の「軸」がないと感じた最大の理由はそこだった。

この作品が最初から「難民問題」「クルド問題」を世に伝えるというスタンスなら
ば、撮影者である野本の存在にそれほど注視する必要はなかったかもしれない。し
かし、撮影のきっかけは「カザンキラン一家が魅力的だったから」と話し、彼らと
関係性を紡いできた野本だからこそ撮れた映像を生かすには、啓蒙主義的な視点で
構築したのでは魅力が半減してしまう。
これらのことを指摘すると、野本は頭を抱えてしまった。そもそも直感で行動する
タイプなので、自分の感情と距離を取るのが苦手ではある。彼が抱えていたのは、
カザンキラン一家と関わりきれなかった負い目とその感情を消化しきれないもどか
しさだった。この種の煩悶は決して野本だけではなく、現代の日本の若者が多かれ
少なかれ抱えている問題なのだと思う。

他者と本音で関わるのはしんどい。相手は常に自分と同じ考えを持っているわけで
はないから、時には摩擦が起こるし自分が傷つくことがある。それなら、他者と深
いところまで関わらなくてもいいんじゃないか。他者と関わらなくても、満たして
くれるものは周囲に溢れてる。ファッション、音楽、美容、健康、そして情報。テ
レビやインターネットで世界の情報はたくさん入ってくる。何だか世界は混乱して
いるようだけど、遠い世界の出来事に対して自分が一体何をできるんだろう。

●「傍観者」の発見

野本はその煩悶から再スタートしなければならなかった。末っ子・野本のペースに
巻き込まれ、いつの間にやら本作に関わるようになった私は、ことあるごとに野本
と今後の方向性を探るミーティングを重ねていたのだが、ある時彼が発した一言が
状況を打開するヒントになった。

「結局オレって傍観者だったんだよね」。

「傍観者」という言葉は、日本編までの野本のスタンスを的確に表現するものだっ
た。「傍観者」の立場では彼らと向き合いきれなかったのであれば、「当事者」に
なればいい。強制送還直後では引け目を感じていた野本がカザンキラン一家に対し
て「当事者」になるためには「クルド」について知らなければならない。クルドに
ついて知るためには‥トルコに行くしかない!
一つの言葉の発見で急に事態が転がり始めたのは驚きだった。何よりも「傍観者」
という視点の発見は、撮影者である野本の「私性」が今まで足りなかった作品の
「軸」になり得るという発見であり、またそのセルフドキュメンタリー的な視点が
「内」に向うのではなく「難民問題」「クルド問題」という「外」に向かう回路に
なり得るという発見でもあった。

「内」に向かうセルフドキュメンタリーを批判している訳ではない。加藤治代監督
の『チーズとうじ虫』や河瀬直美監督、瀬戸口未来監督の一連の作品等は、身近な
関係性や個に深く潜り込んでいくことによってのみ可能とした、豊潤な世界を見せ
てくれる。
それらの作品群は世界のある普遍性を提示しているのだが、一方で「外」の世界に
目を向ける視点はどうか。急速にグローバル化が進み良くも悪くも距離が縮まって
いる現代の世界情勢は民族、国家、宗教等様々なイデオロギーに依拠した対立で混
乱し、その対立構造はもはや単純な二項対立では到底捉えきれない様相を呈してい
る。「バックドロップ〜」に関連して言えば、クルド問題はトルコ、イラン、イラ
ク、シリアにまたがっている「クルディスタン」を巡る状況は領土の問題だけでは
なく、それぞれの国家、民族のアイデンティティ、さらには水資源、石油資源の利
権争いも含めて様々な問題が複雑に絡まりあっている。「難民問題」にしてもただ
「難民を受け容れるべきだ」という人道的な視点だけでは既に捉えきれない。海外
からの労働力をどのように受け容れるか、そのときに日本人の雇用問題とのバラン
スはどうするのか。近年ヨーロッパ各国で起こった移民排斥の動きを見ればその複
雑さは明らかで、難民をどう受け容れていくのかは今後数十年の日本の在り方も含
め様々な要素と絡めて考えていかなければならない。

そのような混乱した時代からこそ、その世界を捉える「私」の立ち位置が重要にな
ってくるのだが、確固たる意思を持っている「私」の視点は、ある事象に対して一
面的な捉え方をしてしまう危険性を孕んでいる。今の時代に有効なのはむしろ、混
乱に呼応できるような「揺らいでいる私」の視点なのではないだろうか。揺らいで
いる「私」は、揺らいでいるが故に既存のイデオロギーに染まらず、個と個の関係
性から世界を捉えることができる可能性を持っている。

野本はカザンキラン一家と関係性を築きつつも自らの在り方を煩悶していたのだが、
この視点を発見して初めて「世界」と向き合う必然性が生まれたのだった。次なる
スタート地点を確信した私たちは、カザンキラン一家の背景にある「クルド」を知
るためにトルコに赴くことになる。

●作家主体の発露

海外に行くのは2回目の私と、何と今回が初海外の野本。当然初めて行くトルコで、
しかもトルコのアキレス腱でもあるクルド問題の取材に行くということで様々な困
難が予想されたが、意外にも取材は驚くほどスムーズに進んだ。事前にある程度取
材の行程や地域特性を掴んでいたこともあったのだが、何よりもトルコ人のホスピ
タリティによるものが大きかったのだと思う。とにかくトルコ人は親切で、道を聞
けば教えてくれるどころか目的地まで連れて行ってくれるし、度々お茶をごちそう
になったりもした。撮影でも街頭でのインタビューを拒む人はほとんどいなかった
し、クルド問題というシビアな内容を聞いても皆それぞれの考えを真摯に答えてく
れたことでロケは順調に進んでいった。

しかし一方で、ロケ中最も大変だったのは野本のテンションを維持させることだっ
た。映画の中のキャラクターからは想像できないかもしれないが、実はかなりの神
経質で環境の変化に体と頭が追いついていかない。滞在3日目にして、イスタンブー
ルの風景を撮りに行こうとした私が促しても「寝てる」と言って本当にホテルから
出てこなかったし、肉ばかりのトルコ料理に嫌気がさしたのかロケ終盤では「そば
が食いたい」と連呼する始末。頭に来つつも、野本が神経質になるのは決して環境
の変化のせいだけではないことは重々承知していた。
彼はトルコに赴いてからも自らの主体を探しあぐねていたのだ。当初から「野本の
主体」がトルコロケで重要な位置を占めるということは2人の中で認識しており、野
本自身が被写体になる頻度が増すことを想定してほとんどの撮影は私がカメラを回
していた。しかし、初めて意図的に被写体になるという戸惑いと、映像の中の野本
像が作品の核になるというプレッシャーは相当なものだったのだと思う。

ロケ中私は常に叱咤激励し、中盤からは野本の奮起もあって何とかトルコロケは無
事終わった。その後ニュージーランドの撮影を経て編集作業に入ったのだが、編集
している最中私はあることを危惧していた。この作品の中に監督・野本の作家主体
は果たしてあるのだろうかと。日本編は重要な局面を押さえつつも状況に追いつく
のが精一杯だった。トルコ編では被写体であることの方が多く、撮影も含めてお膳
立ては私が担うことが多かった。そして編集には野本は全くタッチせず、構成も含
め私が全て作業している。
作家は、作品に対してその細たる部分まで全責任を負わなければならない。しかし、
このままでは野本は作品について語りえる言葉を持てないのではないだろうか。作
家主体を持たないうちに作品が一人歩きしてしまい、2作目が撮れないというセルフ
ドキュメンタリーの落とし穴に野本がはまってしまうのではないか。編集しながら
そんな危機感を抱いていたのだが、完成した『バックドロップ・クルディスタン』
を見た野本はこう言い放った。

「完成した映画観て、ようやく自分がなにやってきたのかわかったよー」

力が抜けた。案外そんなものなのかもしれないと思った。私の心配は杞憂に終わり、
映画祭や劇場公開に至るまでの取材やインタビュー、そして観客との対話を通して、
野本は作品について語る言葉を次々と獲得していく。監督として自作を語る言葉を
探っていきながら、作品を自らの血肉に取り込んでいったのだ。本来ならば、作家
としての視点を携えた上で作品を作っていくべきなのだろうが、それとは別に映画
とともに作家主体を形成していく道筋もあるということを野本の姿を見ながら実感
した。
『バックドロップ・クルディスタン』の制作過程を経て、野本は次にどのような題
材に向うのだろうか。恐らくまた「一緒にやろうよー」と誘惑してくるに違いない
が、今度は「もっと自分で練って来い」と少々突き放すつもりだ。  (つづく)


■大澤 一生(おおさわ・かずお)
『バックドロップ・クルディスタン』は横浜での上映も終わり、これから地方に向
います。
9/6〜広島・横川シネマ  http://ww41.tiki.ne.jp/~cinema-st/top.html 
9/27〜大阪・第七藝術劇場  http://www.nanagei.com/ 
10/4〜愛知・名古屋シネマテーク  http://cineaste.jp/ 
また、東京で開催されるドキュメンタリー・ドリームショー
  http://www.cinematrix.jp/dds2008/ でも上映されます。
ポレポレ東中野にて9/25の上映です。お見逃しなく!



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃02┃□ワールドワイドNOW ≪ニューヨーク発≫
┃ ┃■子供たちと見た日本とアメリカ (前編)
┃ ┃■東谷 麗奈
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●日米の子供たちの精神的な成熟度の違い

ここ数年間、夏になるとなぜかいつもより忙しくなって、休暇がとれないような
日々を過ごしている。今年も慌ただしく過ぎてしまったが、いつもと違ったのは少
し変わった「夏休み」を体験したことだった。

ニューヨークにある日本の私立学校に勤める知人から、子供たちを対象としたメデ
ィア・サマーキャンプを企画していると相談があったのは昨年末のことだ。サマー
キャンプとは、いわゆる夏合宿のことで、夏休みの長いアメリカでは、スポーツ、
ダンス、音楽など実に様々なテーマであちこちの団体が合宿を開催している。知人
が勤める私立校は、これまで地域社会との繋がりを持つことがなかったので、夏休
みの空いた校舎を利用するこのキャンプを開催することで、地域との関係を築くき
っかけにしたいとのことだった。異文化交流を第一の目的として、日本とアメリカ
から約30名づつ、合計60名の生徒たちを募集し、ビデオ制作を通してコミュニケー
ション能力を培うことを狙う。ちょうど、私の勤務先のメディアセンターDCTVが、
1970年代から青少年のビデオ制作トレーニングを行っていることを紹介したことで
話が進み、DCTVから10人のインストラクターを派遣して、映像制作指導にあたるこ
とになった。

2週間の合宿に参加する生徒たちの年齢は、主に13歳から15歳。インストラクターた
ちは、5〜6人の小グループに分けられた生徒を指導しながら、各グループそれぞれ
一本の作品を仕上げる。学校側としては、初めてのキャンプでもあり、また外部の
子供たちを預かるという責任から入念な準備が進められた。アメリカのマイノリテ
ィのメディア教育を行ってきたDCTVも、限られた時間で、ビデオ制作経験のない生
徒たちと言葉の壁を乗り越えて作品を完成させなければならない。私は、コーディ
ネーター兼インストラクターとして、機材の手配やカリキュラムの準備、インスト
ラクターたちとの打ち合わせなどに追われるうち、あっという間に初日を迎えるこ
とになった。

実際に生徒たちに会うと、キャンプの主旨にかなって、実に様々な生徒が集まって
いることが分かった。日本から初めてアメリカに来たという生徒はもちろん、ヨー
ロッパ、アジア、南アフリカなどに住んでいて二、三か国語を巧みに操るような生
徒もいる。アメリカから参加したアメリカ人、または日本人の生徒は、ニューヨー
ク州や近隣の州であるニュージャージーやコネチカットからの生徒がほとんどだっ
たが、中にはシカゴやロサンゼルスから来ている生徒もいた。日本のアニメファン
というアメリカ人生徒も少なくない。しかし、これだけ多様な背景を持っていると、
コミュニケーションを築くまでがひとつの大きな課題になる。

最初に多くのインストラクターを戸惑わせたのは、日本から直接やってきた生徒た
ちのおとなしさだった。インストラクターは、私と他2名を除き、英語を母国語とし
ており日本語は一切話せない。当然、全ての授業は英語で行われるのだが、講義形
式になると逐次通訳をするためテンポがだるくなるのか、日本から来た生徒たちが
注意散漫になり始める。また、日本人、アメリカ人を問わずアメリカ在住の生徒た
ちからは、質問や意見が出てくるのに、日本から来た生徒たちは全く反応しない。
授業を受け身で聞くことの多い日本人は、皆の前で自分を表現することは苦手だと
はよく言われるが、理由はそれだけでもないように思えた。

例えば、身近な社会問題は何かと聞くと、アメリカに住む生徒からは即座に、人種
差別、男女差別などの声があがるのに、日本からの生徒は黙ったままだ。単一民族
で、中産階級が多数を占めて平均化している日本が、社会への問題意識を希薄にし
てしまっている様子を垣間みているような気がしてならなかった。それは、裏を返
せば、アメリカには子どもたちが日々切迫して感じるほど、社会的な問題が溢れて
いるということなのかもしれないが、精神的な成熟度の違いを感じずにはいられな
い。

また、グループに分かれて企画を練ろうとしても、日本からの生徒たちが黙ってい
るので、なかなかディスカッションにならない。もちろん、うまくない英語を話す
ことへの恥ずかしさや、そもそもインストラクターの英語が理解できないというこ
ともあるだろう。しかし、日本語と英語で指導していた私ですら、自分が中学生の
頃はこうだったかなと思わず振り返ってしまうぐらい発言がなく、もしかしたら興
味が全くないのではないかと心配になってくる。こうして、同僚のインストラク
ターたちから、日本の子どもはこうなのか、ああなのかと質問をされる度に、だん
だん日本が分からなくなってきてしまった。私は、逆カルチャーショックともいう
べき状況に頭を抱えてしまったのだ。(後編に続く)


■東谷 麗奈(ひがしたに・れいな)
映像作家。ニューヨークのメディアセンターDCTVで、プロデューサーとして数多く
のビデオ制作に携わる。初監督の長編ドキュメンタリー 『Shall We Sing?』が、現
在全米公共放送で放映中。制作中のヘザー・レンズ監督の日本人前衛芸術家、草間
弥生のドキュメンタリー 『KUSAMA-Princess of Polka Dots』 では、アソシエイ
ト・プロデューサーを務める。 日本での撮影を担当したヴォルカー・バース監督の
『 The Sperm Whale Mystery』は、まもなくフランスとドイツのARTEで放映される。
ニューヨーク大学大学院映画学研究科修士卒。



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃03┃□列島通信 ≪沖縄発≫
┃ ┃■映画から始まる井戸端会議をプロデュース
┃ ┃■真喜屋 力
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

8月の末に『映画井戸端会議』というシリーズをスタートさせる。桜坂劇場から歩い
て3〜4分、国際通りに面した那覇市ぶんかテンブス館(以下、テンブス館)という
那覇市の施設内で、毎月ドキュメンタリー映画を上映するのだ。これは僕ら桜坂劇
場と、テンブス館、そして県内で活動するNGO、NPOが連携して開催する企画。映画
を上映することが目的ではなく、上映した映画を論じたり、補足したり、反論した
りすることをメインにしたイベントだ。もちろん映画に関連した出店もあり。よく
ある上映付きシンポジウムじゃないかと言われそうだが、軸足の置き方がちょっと
違う。たぶん桜坂劇場という映画館が企画の中心にいることで、もっとエンターテ
インメントよりのイベントが開催できるのではないかと思っている。さらに市の施
設ということでパブリックなイメージを、非営利団体の参加でテーマ性や、実際の
活動を通して得た話題も提供できるはずだ。やっているほうも、それぞれが餅は餅
屋で分担ができるのでかなり楽ができると考えている。その楽を、別の部分で使う
つもりだ。

そもそも何でこんなことを考えたかというと、これまで一年間、このホールでビデ
オ上映による懐かしの邦画をシリーズで上映していた。しかし予想以上にお客が呼
べない。さらにコンテンツの供給が細すぎる。(現在デジタルで作品を出している
のは大手では日活だけ)。これでは続かない。ならばテンブス館のビデオプロジェ
クターを生かしたコンテンツは何かと考えたときに、アップリンクなどが配給して
いるビデオ配給の豊富なドキュメンタリー作品だった。

7月に桜坂劇場で『マザー・テレサ・メモリアル』と題した特集を上映したときは、
沖縄のキリスト教関係の動員と宣伝で大成功したし、沖縄戦を描いた『白梅学徒の
沖縄戦』も、元白梅学徒隊の同窓会のがんばりで多くのお客さんを呼ぶことができ
た。これなら巧くいくんじゃなかろうかと考えたわけだ。しかし、このやりかただ
と、やっぱり作品が限定されるし、毎回違う関係団体とマメにつきあっていかねば
ならない。さらに難しいのは、こういうネットワークを使った場合、そのテーマに
則した人がほとんどだということだ。それは下手をしたら「傷の舐めあい」で終わ
る危険がある。これはドキュメンタリー映画の持つ啓蒙という意味合いを考えたと
きに大きな落とし穴だろう。まるで興味のない人に足を運んでもらう仕掛けをつく
る必要があるのだ。ならば映画ではなく、その枠組みをおもしろく演出する必要が
あるはずだ。

現在、関係するNPOの代表者には、自分たちの活動にこだわらない継続的な協力関係
を持ちかけている。つまり自分たちの活動に連動するかどうかではなく、映画を観
たあとにお話をするというこの《映画井戸端会議》というイベントを継続、広く認
知させることで、様々なテーマと問題意識を共有し、自分たちのテーマにあった映
画を上映するときにも、他の組織に手伝ってもらう仕組みを作りを目指そうよと声
をかけているのだ。だからトークの中で反論をするのもありじゃないかと、僕は煽
ってみたりする。似た様な組織ほど、実は牽制したり距離を置くこともあるから。
もちろん、映画への否定的な意見もOKだ。そのほうが多角的に映画が見えて、内容
が膨らんでいくと考えている。第一回の上映作品は『おいしいコーヒーの真実』。
キャッチーな作品で恐縮だが、イベントそのものが観客を呼べるようになれば、も
っとニッチな領域も試してみたいと思う。

桜坂劇場ができて、ドキュメンタリー作品を映画として見る人が着実に増えたとは
思う。しかし、まだドキュメンタリー映画のファンが育っているかというと疑問で
ある。こういった活動から、新たな客層と、作品を結びつけていけるのではないか。
さらに仕事として、まともな興行が継続できる仕組づくりを目指していこうと思う。

■真喜屋 力(まきや・つとむ)
1992年『パイナップルツアーズ』の1パートを監督。BOX東中野(現・ポレポレ東中
野)スタッフを経て、演出業、Web製作などで、東京、沖縄、台湾を行ったり来た
りしていたが、2005年4月より沖縄に居座り、桜坂劇場プログラムディレクターを
担当。



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃04┃□「映画は生きものの記録である』ニュース(16)
┃ ┃■大いなる奥地から
┃ ┃■岡村 淳
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『映画は生きものの記録である 土本典昭の仕事』は2006年5月に完成し、翌年6月
より全国公開、これまでユーロ・スペース(東京)、名古屋シネマテーク、シネ・
ヌーヴォ(大阪)、メイ・シネマ(自主上映、東京)、京都シネマ、シネマ5(大
分)で上映を行ってきました。海外では藤原監督が招待されたシェフィールド国際
ドキュメンタリー映画祭(イギリス)、さらにはリスボン(ポルトガル)の映画祭
でも上映されました。
下記に、上映が決定されている、もしくは検討されているスケジュールをお知らせ
します。

ところで、本作と同じ土本さんのインタビューを素材にした著書「ドキュメンタ
リーの海へ 記録映画作家・土本典昭との対話」(土本典昭 石坂健治共著、現代
書館)が今夏完成し、好評発売中です。

『映画は生きものの記録である 土本典昭の仕事』の今後の上映

□国内
●神戸映画資料館
  http://www.kobe-eiga.net/schedule/2008/09/ 
9月11日(木)・16日(火)15:30 / 18:30
9月12日(金)〜15日(月・祝)18:30
●シネモンド(金沢)は11月で検討中
●自主上映として、千葉県柏市。東京杉並、東京日野で動きが
でていますが、日程等は検討中です。

□海外の上映
●韓国「日本ドキュメンタリー特別祭」(9月21日〜2週間、ソウル)
●台湾「台湾国際ドキュメンタリー映画祭」(10月31日〜11月9日、台中)
●ドイツ・ケルン文化会館(12月1日ともう1回を予定)
国際交流基金ケルン支部主催「小川紳介・土本典昭・原一男特集」



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃05┃□neoneo坐9月前半の上映プログラム
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

会場はいずれも神田・小川町のスペースneo(都営新宿線小川町駅B5出口より徒歩1
分JR御茶ノ水駅聖橋口より徒歩5分)です。詳細と地図はneoneo坐のHPをご覧下さい。
  http://www.neoneoza.com/ 

■「知られざる短篇映画を見てみる」上映会
「短篇調査団」
Shortfilm Researchers
毎月第2・第4水曜/20:00〜21:40 終映予定
16mm上映 会費500円(作品資料付き/映画は鑑賞無料)
追加情報はblog版短篇調査団へ

海だ! 船出だ! 4本立(計98分)
(74)造船の巻...2008年9月10日(水)20:00〜 
『世界の船をつくる』  1971年/26分/カラー
制作:岩波映画製作所/企画:日本造船工業会/プロデューサー:高橋宏暢
脚本・監督:中野剛宣/撮影:竹内亮・浦島竜夫/音楽:三木稔 
■恵まれた立地条件、労働力、コンピュータ化された管理技術によって世界の建造
量の約50%を占める日本造船界の様子をとらえる。あわせて造船業と経済の結びつ
きも理解できる。

『モダン・シップ・ビルディング&#8212;近代造船&#8212;』  1960年/23分/カラー
制作:日映科学映画製作所/企画:石川島播磨重工業
プロデューサー:片田計一/脚本・監督:諸岡青人/撮影:後藤淳・野見山務 
■日本の造船技術を、石川島の環境設備、建造中の船舶、ブラジル向けのスーパー
タンカーを通して
紹介する。

『兄から弟へ&#8212;船のできるまで&#8212;』 1974年/24分/カラー
制作:シュウ・タグチ・プロダクションズ/企画:日本造船工業会
プロデューサー:田口寧・皆川伸生
脚本・監督:橘祐典/脚本:松尾一郎/撮影:田島侃宣 
■処女航海中の26万トンタンカーに乗り組んだ兄から、故郷の弟への手紙の形式で、
今日の造船所では「船はどのように造られているか」をわかりやすく紹介する。

『未来をつくる若者たち』 1972年頃/25分/カラー
制作:伊勢編集室/企画:日立造船
■日立造船大阪桜島工場に働く若者たちの日常。各自種々の職務を分担して励んで
いる。その人々の状態が直接機械の精度に響いてくる。未来をひらく若者たちの夢
と希望を紹介する。
 
【料金】会費500円(作品資料付き/映画は鑑賞無料)
※7月より会費制(500円)として、ご来場の皆様に作品資料をお渡しする形に改め
させていただきます。
【お問合せ】清水 E-mail:shimizu4310@bridge.ocn.ne.jp



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃06┃□広場
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■新・クチコミ200字評!(79/最終回)
■清水浩之(短篇調査団・9/10は造船の巻! http://d.hatena.ne.jp/tancho/ 

「neoneo」創刊号から押しかけ投稿で始めたこのコーナーも今回で通算100回目!と
いうことで、ひとまず終わることにします(五年続きましたよ、土本さん!)今回
も参加してくださった脇阪さんをはじめ、これまでにクチコミいただいた多くの皆
様にこの場を借りてお礼申し上げます。今後とも「neoneo」本誌に皆さんがどしど
し投稿されることを楽しみにしております。それでは最終回始めます!

A-073『世界を変えた!古の中国ハイテク』
2005年/制作:アメリカ・Discovery
放映:2008年7月30日・NHK教育「地球ドラマチック」
  http://www.nhk.or.jp/dramatic/backnumber/138.html 
中国の科学技術の歴史をいろいろと教えてくれて興味深かった。番組そのものの面
白さ、というよりも素材となった中国史の面白さでしょうが。歴史でも、科学技術
のような分野は本で読むよりも映像のほうが直接的でわかりやすいようですね。
特に紙漉きの家の様子は興味深かった。この家が中国の動乱の歴史をものともせず
に、長年に渡り紙を漉いてきたという事実は感慨深い。
しかし、この番組で紹介された数々の発明にもかかわらず、世界を制覇したのはオ
ランダやイギリスだった。これは歴史の謎です。鄭和艦隊後の明朝の対外消極策へ
の転換が、世界史の転換点となったのだろうか?(脇阪亮)

A-074『ヒロシマナガサキ』
2007年/制作:アメリカ・Farallon Films/
ディレクター:スティーブン・オカザキ
放映:2008年8月5日・NHK総合
  http://www.nhk.or.jp/frontier/schedule/20080731.html 
このドキュメンタリーに含まれている映像と証言には圧倒されました。
ただ、このドキュメンタリーは被爆者や原爆開発の関わった者など、多数の証言者
の証言をバラバラにして組み合わせています。例えば、ヒロシマとナガサキも明確
に区別せずに編集していますが、これでよかったのでしょうか?もちろん、このよ
うなインタビューをバラバラにして組み合わせるという編集には観る者を飽きさせ
ないという効果があると思いますが。(脇阪亮)

B-298『ぼくらはもう帰れない』
2006年/制作:羅針盤映画/監督:藤原敏史
見た場所:シネマ・ジャック&ベティ「第1回横浜黄金町映画祭」
  http://www.koganecho.com/ 
港町ヨコハマの新映画祭が、海外出品された日本映画(日本未公開多し)を大集合
させるという、本当は「どこか」がやるべき快挙を実現!“嵐を呼ぶ男”藤原監督
のベルリン出品作は、出演者の人生そのものを採り入れた「即興劇」と思わせつつ、
二転三転するパワーバランスで観客を惹き込む「詐話術」が一頭地を抜く面白さで
した。これからは、新鮮な才能と野心的なプロデューサーが出会う「青物市場」み
たいな映画祭になるといいですね!(清水浩之)

B-299『アクロス・ザ・ユニバース』
2007年/制作:アメリカ・Revolution Studios/監督:ジュリー・テイモア
渋谷アミューズCQNほか各地で上映中
  http://across-the-universe.jp/ 
「ビートルズの曲を使ったミュージカル映画」という説明では到底収まらない60年
代絢爛絵巻。往年の歌謡映画を思わせるベタな展開の裏に、誰もが聞いたことのあ
る歌詞を、若さと伝統が正面衝突する時代背景に緻密に組み込んだシナリオにひた
すら感心。女の子の片思いを反映させた「抱きしめたい」、三角関係とベトナム戦
争を絡めた「Strawberry Fields Forever」には鳥肌立ちました。ドキュメンタリー
でもこういうのできないかな…。(清水浩之)

B-300『いのちの作法〜沢内「生命行政」を受け継ぐ者たち』
2008年/制作:センストン映画制作研究所/監督:小池征人
全国各地で自主上映中  http://nishiwaga-film.main.jp/ 
「生命尊重」の理念を村是に掲げた岩手県沢内村(現・西和賀町)の現在…と聞いて
自分には関係ないや〜と思ってはイケマセン。「生命を大切にする」村づくりを進
める沢内の人々が<ここで生きる理由>を考えたように、都市と地方の意識差が広
がっていく今、観客も<自分はなぜここで生きるのかを考えてみたくなる視聴者参
加型映画なのです。“みんなのうた”の名曲『だれもいそがない村』(作詞:岸田衿
子)を口ずさみたくなりました。(清水浩之)


    ◇────────────────────────◆◇◆     


■上映
■追悼上映 土本典昭の世界 ドキュメンタリーの海へ

主催:ポレポレ東中野  特別協力:シグロ/映画同人シネ・アソシエ
協力:アテネ・フランセ文化センター/岩波映像/現代書館/自由工房/日本記録
映画研究所

去る6月24日逝去された記録映像作家・土本典昭。
彼の業績を偲び、代表作19作品を9月6日から緊急上映します。
19作品という本数を集めての上映は4年振りになります。この機会に、是非彼の業績
を改めて確認、そして未見の方には新たな発見をして頂けると嬉しいです。
また、学生フリーパスは7000円、一般フリーパスは10000円と、かなりお得な料金で
ご覧いただけます。フリーパスは全ての作品に何度でもご入場頂ける券です。是非
この機会にまとめてご鑑賞下さい。

上映作品:
『ある機関助士』『ドキュメント 路上』『留学生 チュア スイ リン』『海とお月
さまたち』『パルチザン前史』『水俣 −患者さんとその世界−』『水俣一揆 一生
を問う人びと』『不知火海』『水俣レポート1 実録 公調委』『わが街わが青春 
−石川さゆり水俣熱唱−』『海盗り−下北半島・浜関根−』『水俣病 =その20年
=』『水俣病−その30年−』『偲ぶ・中野重治 −葬儀・告別式の記録− 1978年9月
8日』『原発切抜帖』『医学としての水俣病 −三部作− 第一部 資料・証言篇』
『医学としての水俣病 −三部作− 第二部 病理・病像篇』『医学としての水俣病
 −三部作− 第三部 臨床・疫学篇』『みなまた日記−甦る魂を訪ねて−』

詳細→  http://www.mmjp.or.jp/pole2/tsuuchimoto-noriaki-sp.html 
タイムテーブル→  http://www.mmjp.or.jp/pole2/5years&tsuchimoto-time.html 
予告篇→  http://jp.youtube.com/watch?v=6bPdj9jlz9U 

上映期間:9月6日(土)〜9月19日(金) 連日15:00/18:00/21:00
当日料金:一般1,300円 学生1,200円 3回券3,300円
     フリーパス一般10,000円 フリーパス学生7,000円
会場:ポレポレ東中野 東京都中野区東中野4-4-1-B2 
電話(03)33771-0088   http://www.mmjp.or.jp/pole2/ 

===同時開催===
■特集上映 Jドキュメント2003-2008>
この5年間の邦画ドキュメンタリーのヒット作・話題作を2週間にわたり一挙上映!

土本監督の盟友・大津幸四郎の第一回監督作品『大野一雄 ひとりごとのように』
や、土本監督と岩波映画の同期である羽田澄子監督作品『あの鷹巣町のその後』な
ど、全27作品!

上映期間:9月6日(土)〜9月19日(金)  連日10:20/12:20

詳細→  http://www.mmjp.or.jp/pole2/5years-jdoc.html 
タイムテーブル→  http://www.mmjp.or.jp/pole2/5years&tsuchimoto-time.html 
予告篇→  http://jp.youtube.com/watch?v=TJUEchF4Pa4 

上映作品
『自転車でいこう』『あしがらさん』『トントンギコギコ 図工の時間』『HAR
UKO』『熊笹の遺言』『こんばんは』『LIFERS』『タイマグラばあちゃん』『Lit
tle Birds イラク戦火の家族たち』『もっこす元気な愛』『三池 終わらない炭鉱
の物語』『ヨコハマメリー』『ガーダ パレスチナの詩』『プージェー』『チーズ
とうじ虫』『蟻の兵隊』『島ノ唄』『Dear Pyongyang ディア・ピョンヤン』『あ
の鷹巣町のその後』『ツヒノスミカ』『六ヶ所村ラプソディー』『カメラになった
男 写真家 中平卓馬』『9.11-8.15 日本心中』『大野一雄 ひとりごとのよう
に』『ひめゆり』『選挙
』『水になった村』


    ◇────────────────────────◆◇◆     


■上映:『特集上映 佐藤真監督回顧』

2007年9月4日に逝去した佐藤真監督の1周忌を迎えるに当たり、9月6日から30日まで
回顧上映を開催します。

劇場公開作品だけでなく、テレビ作品、展示映像、ビデオ作品など、現存する作品
を特集します。また特別上映として、生前佐藤真監督が「ドキュメンタリーの原
点」と書いたロバート・フラハティ監督の代表作『アラン』と、盟友キム・ドンウ
ォン監督の『送還日記』の2作品も上映します。上映期間中にキム・ドンウォン監督
の来日のほか、多彩なゲストを招き、佐藤真作品を通して日本のドキュメンタリー
映画の現在を検証してみたいと思います。是非ご来場下さい。

●9月6日〜12日
 会場:ユーロスペース(渋谷)
  http://www.eurospace.co.jp 
●9月16日〜30日 会場:アテネ・フランセ文化センター(御茶ノ水)
  http://www.athenee.net/culturalcenter 

●スケジュール詳細、前売券/フリーパス券販売サイト
  http://www.cine.co.jp/php/detail.php?siglo_info_seq=108 

★発売中のフリーパス券(8,000円)には佐藤真監督作品『阿賀に生きる』の16mmフ
ィルム実物が綴じてあります。是非お求め下さい。

お問い合せ:シグロ TEL03-5343-3101 / E-mail siglo@cine.co.jp 


    ◇────────────────────────◆◇◆     


■小川紳介監督全作品上映 
2008年9月12日(金)〜15日(月・祝)
神戸映画資料館
  http://www.kobe-eiga.net/schedule/2008/09/ 

ドキュメンタリー映画作家として世界的に著名な小川紳介監督の全作品を順次上映
するこのシリーズ。今回は三里塚から山形県牧野に移住した後の小川プロの活動の
成果を見る。そして、去る6月24日、惜しくも亡くなられた土本典昭監督を偲んで
『パルチザン前史』を上映する。

『牧野物語・養蚕編』13:00〜
(1977/112分/16mm)
製作:小川プロダクション、監督:小川紳介
蚕とともにその半生を歩んできた木村サトさんの指導の下、小川とそのスタッフは
実際に蚕の飼育を営み、サトさんの生きた時間をスタッフと共有する。この過程を
8ミリ・フィルムで記録、田村正毅が8ミリから16ミリにブローアップした。

『牧野物語 峠』15:15〜
(1977/43分/16mm)
製作:小川プロダクション、監督:小川紳介、撮影:奥村祐治、出演:真壁仁
山形の詩人で東北の風土に根ざした著作で知られる真壁仁の詩碑が蔵王に建った。
刻まれた詩は「峠」。長廻しのインタビューで詩人の昭和史が語られてゆく。小川
の真壁への熱い眼差しが感じられる作品。

『パルチザン前史』16:15〜
(1969/120分/16mm)
製作:小川プロダクション、監督:土本典昭、撮影:大津幸四郎、一之瀬正史
録音:久保田幸雄
現在は神戸で長征社を主宰する市山隆次が「関西小川プロダクション」を中心に製
作し、土本典昭が監督した日本映画史上の名作。土本典昭監督が京大助手の滝田修
と出会い、その活動を中心に京大、同志社、大阪市大の大学斗争を描く。この程逝
去された土本監督を偲んで特別上映。

[特別料金]   2本目は200円引き
会員1200円 学生会員・シニア会員1100円 一般(非 会 員)1500円



    ◇────────────────────────◆◇◆    


■「自作を語る」などの投稿、歓迎!
「自作を語る」欄は、監督自らが作品について語るコーナーです。制作した動機や
撮影のポイント、編集で心がけたこと等を内容に盛り込んで頂きたいと思っていま
す。その他の投稿も歓迎します。「自作を語る」は1600字程度。監督のプロフィー
ル(150字)、作品のデータ、上映スケジュール、HP等をお知らせください。
原稿締め切り:配信日(1日&15日)の3日前までに、下記に送信ください。
E-mail: visualtrax@jcom.home.ne.jp  伏屋まで


     ◇────────────────────────◆◇◆    


■上映の告知の有料化とカンパのお願い
■伏屋 博雄(本誌編集長)

neoneoの購読は無料ですが、経費を(その大部分は稿料ですが)賄うため、上映等の
告知は有料にしています。なお皆様にカンパもお願いしていますので、ぜひご協力
ください。

(1)上映等の告知の有料化 40字×30行(行数の空きも計算)以内につき、2,000円
です。それ以上の行数の場合は加算します。

(2)カンパのお願い 一口2,000円。何口でも。
送金方法:郵便振込み:00160-8-666528 neoneoの会、又は、
みずほ銀行池袋支店、普通口座、2419782 (有)ネットワークフィルムズ
(銀行振込の場合は、その由を visualtrax@jcom.home.ne.jp 伏屋宛にお知らせく
ださい。)
以上、neoneoの継続ため、よろしくお願い致します。



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃07┃■編集後記 伏屋 博雄(ふせや・ひろお)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●大澤 一生さんの「揺らぐ「私」を支える」は連載3回目だが、『バックドロッ
プ・クルディスタン』を俎上に、プロデューサーの役割を詳述し、刺激的だ。監督
とプロデューサーのスリリングな関係を通して、プロデューサーとは何たるかを、
示している。

プロデューサーとは、製作資金を保証することを前提にしても、一般的に理解され
にくい仕事だ。とりわけデジタルビデオの到来でこれまでフィルムで撮影といった
プロデューサーを含む数人のスタッフと組んで制作する場合と異なり、監督が製
作・撮影をひとりで担うケースが多くなってくると、はたしてプロデューサーとは
いったいどんな存在か、ということになる。大澤さんの文章は、そうした問い真っ
向から回答している。つまり監督(この場合、野本大監督)との出会いから始まり、
監督の長所、弱点を見極め、監督の持ち味をいかに引き出し、作品を成立させてい
くか、その時のプロデューサーの役割とは何か?が克明に綴られているのだ。今回
の一文は、監督と格闘し、作品にたぎる熱い想いが溢れる肉体をもった文章で、実
に読み応えがある。

●「新・クチコミ200字評!」が今回で最終回となった。「新・クチコミ200字評!」
の前には「クチコミ200字評!」があり、加えてちょうど創刊から丸5年、100回目と
いうことになる。「200字」というスタイルを通して清水浩之さんの批評は鋭く、と
きにはウィットに富み、ともすれば「生真面目」な誌面にカラフルな色彩を与えて
くださった(そう言えば、清水さんは本欄を「グリコのおまけみたいなもの」と言
っていた)。多忙な仕事を縫っての執筆は、ドキュメンタリーへの希望に支えられ
ていたに違いない。清水さん以外にも本欄に投稿くださった方々を含めて、これま
でのご尽力に心より感謝します。「これからはまた別の形を考え出して投稿しよう
かと思っています」と今後の協力も約束していただいているので、心強いかぎりで
ある。今後ともよろしくお願いします。

●上映告知欄には、土本典昭、佐藤真、小川紳介といった監督たちの作品がズラリ
と並んだ。土本監督は追悼上映、佐藤、小川監督は回顧上映といった趣きだが、い
ずれも戦後のドキュメンタリー映画にとって外せない監督であり、作品ばかりであ
る。



この記事の発行者<<前の記事次の記事>>最新の記事

 
  規約   
>> メルマ!の会報誌もお届けします

ブックマーク: はてなブックマークに追加del.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加ライブドアクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録My Yahoo!に追加Add to Google

この記事へのコメント


コメントを書く
コメントはありません。

このメルマガの最近の記事




おすすめキャンペーン

おすすめカードローンのご案内
オリックスVIPローンカードなら<<年率5.9%~15.0%、利用可能枠
最高500万円>>ゆとりのカードローンです。

←詳しくはこちら


おすすめメルマガ詰め合わせ円高の今がチャンス!?FXにレッツトライ!!マイルで上手にお小遣い稼ぎ♪

メルマ! ガ オブ ザ イヤー 受賞メルマガ2007年度の受賞メルマガ
2006年度の受賞メルマガ
2005年度の受賞メルマガ




melma! ご利用規約 │ メールマガジン発行規約 │ マスコミに関するお問い合わせ │ 会社概要 │ プライバシーポリシー
インターネット広告 サイバーエージェント