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ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン neoneo 100号 2008.4.15

発行日: 2008/4/15

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 †01 ■ドキュメンタリー映画のかたち
      私が伝えたいこと(2) —私の映画スタッフワーク論
        土本 典昭   (2007年6月日 ユーロスペースにて)
 †02 ■自作を語る
      『関さんの森』  香取 直孝
 †03 ■ワールドワイドNOW ≪サンパウロ発≫
        ラテンアメリカ作品散見報告  岡村 淳
 †04 ■列島通信 ≪大阪発≫
        『靖国 YASUKUNI』上映中止問題に思う  江利川 憲
 †05 ■「映画は生きものの記録である』ニュース(14)
 †06 ■neoneo坐4月後半の上映プログラム
 †07 ■広場
      ■新・クチコミ200字評!(72)
       『喜劇 あゝ軍歌』、『パレスチナ1948 NAKBA』
       『あたえられるか否か〜徳川埋蔵金120年目の挑戦』
       『団地日和』  (以上の評、清水 浩之)
      ■告知:河瀬直美スペシャルトーク(4/26新宿紀伊國屋ホール)
         &DVDBOX「紡ぐ」河瀬直美ドキュメンタリー作品集販売
      ■上映:『船、山にのぼる』
           上映中、4/25まで ユーロスペース、
           4/26日〜 大阪シネ・ヌーヴォ
      ■上映:神戸映画資料館の上映スケジュール
        小川紳介全作品上映その5 (4/18〜20 )
        『第三次強制測量阻止闘争』 『第二砦の人々』
      ■上映:ポレポレ東中野、4/26オールナイト「原発を再考する」
       『ゴジラ』『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』
       『原発切抜帖』『アレクセイと泉』
      ■上映:メイ シネマ祭(5/3〜5、小岩コミュニティホール)
       『映画は生きものの記録である 土本典昭の仕事』
       『鳳鳴(フォンミン)−中国の記憶』、『船、山にのぼる』他9本
      ■募集:『自作を語る」などの原稿募集!
      ■上映の告知の有料化とカンパのお願い  伏屋 博雄
 †08 ■編集後記  伏屋 博雄

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┃01┃□日本のドキュメンタリー映画のかたち
┃ ┃■「私が伝えたいこと (2) —私の映画スタッフワーク論
┃ ┃   (2007年6月16日 ユーロスペースにて)
┃ ┃■土本 典昭 (聞き手:伏屋博雄)
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伏屋:今日は2回目ですが、土本監督のスタッフワークを中心に話をお聞きしたいと
   思います。一般的に言いまして映画というのは、監督がいてスタッフがいる。
   そして映画を作っていくということですが、ともすれば監督というのは、い
   わばヒエラルキーのいちばん頂点にいて、その監督がいろいろスタッフに指
   図して映画を作っていくという傾向があるように思います。ところが土本監
   督はそれとはちょっと違うな、という感じがあります。極めて民主的といい
   ますか、スタッフ各自の役割を認めた上で、極めてフレンドシップなかたち
   で、そして監督もスタッフの一員として映画作りをしている。そのスタッフ
   それぞれの力を発揮するような、そういう環境に持っていって、そのスタッ
   フがかもし出すエネルギーを作品に集約させていくという形で、いわゆる一
   般的に考える映画作りとは、ちょっと違うんじゃないかと思います。土本さ
   んはこれまで50年間、監督生活をされています。土本さんを僕は今、監督と
   いいましたが、土本さん自身は記録映画作家と自称されています。そんなと
   ころにも土本さんの映画作りが表れているのではないかと思っております。
   これまで30本近い作品を作ってこられましたが、その中で考え育んでこられ
   たスタッフワーク、映画作りというものを、今日は短い時間ですが語ってい
   ただきたいと思っております。では土本さん、よろしくお願いいたします。

土本:非常に短い時間ですが、出来るだけお話してみたいと思います。
   私は早稲田大学の史学科西洋史に入りましたから、芸術とは全く関係ないで
   すし、学生運動ばっかりやっていましたので、大学の四年の時、除籍されま
   したので、卒業しませんでしたが、一応は歴史を志望していたわけです。で
   すから私は歴史的なものの見方が特に身についているんですね。そうでない
   映画の見方っていうのは、映画をたくさん見て、映画を比較したりして映画
   を勉強してこられる方があると思うんです。

   映画の歴史はせいぜい110年ぐらいしかないと思います。その前に写真の歴史
   がありますけど、映画は芸術としては、若い芸術ですね。まだ未熟というか、
   熟していないところがあるような気がしています。しかもこれがテレビとい
   うことになってきますと、例えばテープレコーダーと同じように、録音して
   いたテープをね、或いは録画していたテープを何回でも使えるとか、途中で
   テープが足りなくなれば、NGのテープを使いまわすこともできるわけですか
   ら、ずいぶんフィルムの時代と今は違いますが、基本は同じですね。

   若い人と自宅でやっていた研究会で使っていたテキストがあります。著者は
   エリック・バーナウというアメリカのコロンビア大学の映画の専門家で、自
   身も記録映画の理論家です。代表作はアメリカがもっていった原爆の映画を
   まとめて、世界で最初の映画を作った学究的な人です。その人が四年ぐらい
   世界各地を回りまして、いろんな映画人にあって、それを歴史の観点からま
   とめて「世界ドキュメンタリー史」を書きました。私はその本が大好きで何
   遍も読んでいますけど、皆さんも記憶しておいて下さい。私を訪ねてくるア
   メリカの若い人は、必ずそのテキストを持っています。その本は100年以上前
   からの映画の先達をずっと書いていますが、現代のところで、日本でいいま
   すと僕、それから大島(渚)、小川紳介、亀井文夫の4人が書かれております。
   私などが、世界に知られているというのはそういった事もあると思うんです。
   私が機会あるごとに映画の歴史を紐解いてみるのは、一人で作る時代になっ
   て、音も絵も同時に撮れるビデオの時代になっても、映画は違うとおもうん
   です。

   例えば初期はですね、音のない時代ですね。音のない時代は、ある専門領域
   を持っている人、例えば非常にアフリカが好きだとか、あるいは原住民の生
   活に興味をもった人が、キャメラを買って、1年ぐらい専門家に使い方を教わ
   って勉強して、そして原住民の生活を記録する。これが1920年ごろの、世界
   の記録映画の幕開けだったわけですね。映画に音がない為に、映像だけで非
   常に秀逸な映画を作ったんですね。つまり音がないから、音が聞こえてくる
   ような画を考えたんですね。だから無声映画っていうのは、そういう特有の
   魅力があります。

   記録映画に音が入ったときに、撮り方が変わってきましたですね。その変わ
   ってきた撮影を最初に日本でやったのは亀井文夫さんです。戦前、劇映画が
   やっと音を獲得した時代に記録映画で中国の戦線を撮るのに、やはり兵隊の
   声が欲しい、生の中国の民衆の声が欲しいと。その時の録音機はたいへんに
   重たい機械で、十何キロあるような機械を持ち込んで亀井さんは撮ったわけ
   です。

   記録映画に音が入るようになってから映画のスタッフは最低3人が最小単位に
   なりました。最小ですよ。監督と助監督。これが、あったりなかったりしま
   す。それからキャメラマンとキャメラ助手。助手がピントの責任を持つんで
   すね。ピントを尺で計ったり、あるいは目ではかったりして、非常に職人的
   に大変な仕事だったと思います。ですからスタッフが演出関係、キャメラ関
   係、音関係と、最低3人いる。それがやっぱり単位でしたね。

   この単位ができたことによって、いわゆるスタッフということが言われるよ
   うになった。ですから、今はみなさんが、音も採れる、それほどの照明も必
   要ない、自分のキャメラで撮っていく、そういった自分の記録性だけで映画
   ができるんですね。できるけれども、つい最近までスタッフが熱中してきた
   映画作りの芯が、それぞれの専門的に、音は音のことを考える、音による表
   現を考える。それから画は画の表現を考える。それから記録映画の場合は、
   演出家は絶対に文章では表現できないもの、つまり、なぜキャメラを持って
   映画で撮るかという事をとことん考えるような観点を持っている人—必ずし
   も全ての演出家はそうじゃありませんけど—そういった人の合体によってで
   すね、やっぱりスタッフというのを形成していくと。それを私が映画を作り
   始めてきた頃の、いちばんの問題だったんです。

   というのはですね、多少誤解を恐れずに言えば、日本の記録映画は、劇映画
   になれなかった連中が集まって、記録映画を撮ろうかというようなことがス
   タートだったんですね。つまり二流の作家、二流の技術者に甘んじていたと
   ころが残念ながらあるわけです。それが、亀井文夫さんなんかが自分の立場
   をはっきり鮮明にしていきましたけれど、亀井さんの初期の『上海』(1938)
   は、“編集”になっていて、“演出”とは書いていません。

   つまり“構成”とか“編集”はあっても、記録映画における“演出”という
   立場はありませんでした。次の作品ぐらいから亀井さんも自信を持って、
   『戦ふ兵隊』(1939)で“演出”という立場を出してきます。そのあと戦争が
   終わって、大変な混乱期を経て映画界がなんとか動き出した頃に、僕は映画
   に入ったんですね。ですからたいへんに戦前・戦中・戦争直後の映画の世界
   の習慣なり雰囲気なりが、ものすごく濃かった時期に入ったんですね。ただ
   入ったところが僕はラッキーだった。岩波映画という、本来は本の事業、活
   字の事業でやっていた会社が「これからは映像の時代だ」と映画に力を入れ
   る、そういった新しい会社に入ったものですから、そこには古い映画の専門
   家がいっぱい契約者できましたけども、羽仁進さん、羽田澄子さん、時枝俊
   江さんだとかが、岩波映画のもっとも中心におられました。

   彼らには、古い映画の習慣は全くないですね。というのは、岩波映画を作っ
   た人はキャメラマンです。二人のキャメラマンが中心になって、そして中谷
   宇吉郎さんという雪の学者を中心にして、映画界の泥をなるべく持ち込まな
   いようにして作った会社なもんですから、古い映画人がいっぱい働きに来ま
   したけれども、彼らに「古い映画の習慣を持ちこむな」ということを、まあ
   言外に言っていました。僕らにも、決して古い習慣に染まっちゃいけない、
   新しく自分たちで考えろということを叩き込まれました。ですから僕は、映
   画の古い習慣を知っていますけども、それには染まる事は、いくらか免れて
   生きてきたんじゃないかと思います(笑)。

   スタッフ論は、かつてはどうだったかというと、「何々組」なんですね。監
   督の下に助監督があり、そのまた助監督があり、それにいつも付いてるキャ
   メラマンがあり、そのキャメラ助手があり、ピラミッド型の数十人の集団が
   「何々組」ということで映画を撮りまして、映画のラッシュフィルムを見る
   ときには、映写室に「スタッフ以外見るべからず」って書いてあるわけです。
   それほどにして、完成するまでは、スタッフ以外には手のうちを明かすよう
   なものを一切見せない、そういうセクト的な、閉鎖的な面もあったわけです。

   そういう中から僕たちは、記録映画でしたから特にそうですけども、映画は
   横並びなもんだと。キャメラマンはキャメラマンとしてやっぱり専門でなき
   ゃいけない。音は音で、やはり自分の領域を頑張ってもらわなきゃいけない。
   それぞれががんばって創作していくなかで、スタッフの力を合わせて、アソ
   シエーションという言葉が僕は好きですけれども、共同して作り上げて行く。
   これが映画の世界では非常に新しい思想なんですね。

   ですから、かつては監督というと威張ってね、その人自身が威張っているわ
   けじゃないけど、まわりが威張らせちゃう。その権威によって、まわりが監
   督の言う通りに動く。記録映画はそうじゃなくて、私たちが若い連中を、小
   川紳介さんなんかと一緒に育ててきたのは、スタッフは横並びだ、スタッフ
   が各パートを真剣に考えながら、共通の問題については全く公平に、誰とで
   も討論していこうということでやってきました。ですから私はあえて、“映
   画=スタッフ論”と言うわけです。

   映画というのは1人でもできますよ。1人でもできるけれども、本当の映画を
   作ろうというには、“音”のことを考える人、“編集”を考える人、それぞ
   れのパートがあり、それぞれの技術の歴史がありました。それを学んでやっ
   て行かないと、今のテレビ番組のコピーになっちゃうんですね、技術が。僕
   はそういう点で、これからの人は便利なものを手にする時代だけに、もうい
   っぺん映画の歴史、技術の歴史、各パートの歴史を考えてもらいたい。それ
   は必ずプラスするだろう、そういうふうに思います。   (第2話、了)



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┃02┃□自作を語る
┃ ┃■『関さんの森』
┃ ┃■香取 直孝
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ドキュメンタリーと劇映画は「本人が本人を演じるのか」「本人が他人を演じるの
か」ぐらいの違いしかないのだが、別の視点から見ると呼吸が違っている。
私にとってドキュメンタリーはどこまでも相手との呼吸を合わせてゆくのに対し、
劇映画は自分の呼吸を整えてゆく作業である。私自身これまで劇映画2本とドキュメ
ンタリーを5本撮ってきたが、33年前の処女作である『餓死風景』に私のドキュメン
タリーの方法があった。
それは精神面においてであるが、作品構造が未定にもかかわらず上映日程を決定し、
自分をギリギリな所に追い込んで「ドキュメンタリーの時間」を作る乱暴なやり方
である。

ただこれには二つの大きな要素が必要となる。
それは作品に込めるメッセージが自分の中でいくらでもある事と対象との信頼関係
がゆるぎない地平に達している時のみであり、そこまで満腹ならば「至福な時間」
は確実に降りてくる。他の表現でも同じ部分があるだろうが、そうなると、夢気分
のうちに一挙に作品は完成する。これは私の最近作『関さんの森』でも起こった。
私が昔から興味をもっているのは、世間では話題になりながらも、実は何も知らな
い出来事を映像で体感させてゆく作品である。ドキュメンタリーはその性格上異色
世界や非日常を売り物にするか思想を押し付けるプロパガンダ作品が大半を示める
が私がこだわるのは、それとは逆な日常的映像にある。

今回の『関さんの森』は「道路か森か」で住民を2分している環境問題なのだが、そ
の詳しい内容を知っている者は皆無であり、日々刻々変わる状況は、関係者でさえ
把握できない。この作品は今までの私のドキュメンタリー同様、ショッキングな映
像や爆弾発言もなく、あるのはかって聞いたか見たかした「行政とのやりとり」と
「会内部での言い合い」である。

知らない所で強制収用をちらつかせる権力によって話し合いは常に緊張感あふれる
が、このような開発反対に関わった者なら誰でもが体験するフルコースを味わう。
これらは時代が変わると微妙な変化が現れ、それを俳優等が演じるのは不可能であ
り、その場の空気は本気で取り組む作家主体がない限り撮る事は出来ない。そこに
はその状況でしか見れない表情やしぐさがある。今回それが描けたかどうかは、表
現である以上最終的には観客に判断してもらうしかないだろうが、先日開催された
「第2回天神庵ドキュメンタリーまつり」での評判はよかった。

☆『関さんの森』(ビデオ作品、 68分)、今後の上映未定。


■香取 直孝(かおり・なおたか)
1950年生まれ、武蔵工業大学卒。75『餓死風景』、76年『廻廊の中』(劇映画)、
79年『市民伝説』(劇映画、)83年『無辜なる海』、01年『里奈1』、06年『新線が通
る』、08年『関さんの森』。



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┃03┃■ワールドワイドNOW ≪サンパウロ発≫
┃ ┃■ラテンアメリカ作品散見報告
┃ ┃■岡村 淳
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今年は、ブラジル日本人移民100周年記念の年だ。多くの日本人は知る由もなく、メ
ディアの隙間を控えめに埋めるぐらいで押し流されていくことだろう。ところが、
きちんとした移民を扱ったソフトがあまりにも少なく、まともかつ面白く移民を語
りうる人材も乏しいため、私のような外道にも、祖国からやたらにお声がかかる。

2月末からひと月ほど訪日して、3週間ほどブラジルの家族のケアにいったん戻った
ところで、はからずもブラジル国際ドキュメンタリー映画祭の開催時期とかち合っ
てしまった。忠ならんとすれば、孝ならず。

毎年、開かれて、今年は第13回。開催都市は国内6箇所におよぶ。入場料は、タダ。
今年は「世界を動かした10本のドキュメンタリー」という特集上映が組まれた。レ
ニ・リーヘンシュタールの『意思の勝利』、マイケル・ムーアの『ボウリング・
フォー・コロンバイン』などに並んで土本典昭監督の『水俣・患者さんとその世
界』が上映されたことをまず報告したい。

例年なら20本近くは鑑賞するのだが、今年は主夫業、本業の諸々が盛りだくさんで、
映画三昧という訳にはいかず。本来なら、なるべくブラジル国産のドキュメンタ
リー鑑賞を優先するのだが、今年は故人の伝記ドキュメンタリーが多いようで、あ
まり食指が動かない。さんざんプログラムを眺めすかした結果、「ラテンアメリカ
特集」の数本をマークすることとした。ブラジル以外のラテンアメリカ諸国のドキ
ュメンタリーを観る機会など、めったにあるものではないのだ。

『Bajo Juarez』(「フアレスの町」 メキシコ、2007年)
アメリカとの国境に近いメキシコの町・フアレス。この町で、500人近い若い女性が
惨殺されているという。町の工場に職を求めてやってきた娘たちがほとんどだ。遺
族たちの訴えにも関わらず、事件は闇に葬られたままの状態である。関係者たちの
証言をたどっていくと、暗黒の犯罪組織の存在が浮かび上がってくる。
中南米には、いかに報道されることもない人権蹂躙の事件が生じていることか。
こうした取材に伴なうリスクは、他人事ではない。製作者の勇気に拍手。

『Tierra Roja』(「赤い大地」 パラグアイ、2006年)
パラグアイ!日本の人はこの国名を聞いて、何かイメージできるものがあるだろう
か。国産劇映画の存在もまれな国だ。そのパラグアイの国産ドキュメンタリーとは、
まさしくレアものである。
ナレーションも解説も、いっさいなし。登場人物たちはスペイン語と並ぶパラグア
イの公用語で、先住民の言語グアラニー語を話していることから、インディオ系の
農民たちとうかがえる。冒頭、映し出されるのは電気のなランプ生活の農家の未明
の生活。野鳥と家禽の鳴き声に、トランジスタラジオのスペイン語放送が混じる。
輸送・移動機関は2頭の牛に引かせる木の車輪の牛車だ。タイヤのない牛車とは、ブ
ラジルでは博物館以外ではお目にかかれなくなった代物。部族の宗教儀式や祭りが
展開されるわけでもない。淡々とした日常が、淡々と続いていく。これといった
「つくり」がうかがえないだけ、かえってその時空が心地よい。
かつて日本のテレビのために、ひたすら南米の「裸族」の「奇習」と「奇祭」を求
めていた自分はなんだったのだろう?

『El Pais de Los Saxos』(「サックスの国」 ペルー、2007年)
これはえらい拾い物だった。ペルーのアンデス地方、標高3000メートルを超えるマ
ンタロ谷地方では、経済的な貧しさにも関わらず、毎日のようにフィエスタ(祭り
やパーティ)が繰り広げられている。このフィエスタに欠かせないのが、サックス
を中心とした楽団だ。サックス奏者だけで10人以上というビッグバンドもある。演
奏されるのは、ずばりフォルクローレの曲からジャズのナンバーまで。インカ以来
の伝統衣装のおばさんたちが、サックスの音色で踊りまくる。
とにかく素材と登場人物が面白い。フォルクローレの伝統楽器にサックスが取って
代わったのは1950年代だという。サックスの方が表現領域が広いから、と奏者たち
は言うが、それ以外のプラスアルファアがあったに違いない。ニューヨークに出稼
ぎに行って、より高級なサックスを買うのが奏者たちのあこがれだ。
サックス奏者の長老がニューヨークからアンデスの故郷の寒村に帰るシーン。長老
の遠い親戚の農民が、高名となった長老の帰郷に「ここに金(きん)でも探しに来
たのかね?」と尋ねる。長老いわく、「この景色が金なんだよ」。

まず日本で公開されることがないだろう、ラテンアメリカの多様なドキュメンタ
リー群。グローバリゼーションの副産物としての当地の大規模な環境破壊や治安の
悪化は深刻だが、それだけによけいドキュメンタリーの力を信じたい。この地に暮
らす一観客として、ドキュメンタリストとして。


■岡村 淳(おかむら・じゅん)
記録映像作家、在ブラジル。1958年東京都出身。日本映像記録センターの番組ディ
レクターを経て、1987年にブラジルに移住。以降、小型ビデオカメラによる単独取
材と自主制作を続けている。4月下旬に再訪日、下北沢シネマのドキュメンタリー特
集とメイシネマ祭で最新作「あもーる あもれいら」第1部が上映される。詳細は
「岡村淳のオフレコ日記」
  http://www.100nen.com.br/ja/okajun をご参照ください。



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┃04┃□映画時評
┃ ┃■『靖国 YASUKUNI』上映中止問題に思う
┃ ┃■江利川 憲
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近ごろ、「イヤーな感じ」のすることが多い。
プリンスホテルが日教組の教育研究全国集会の開催を拒否した件、草薙厚子著『僕
はパパを殺すことに決めた』(講談社)で秘密漏示罪に問われ起訴された精神鑑定
人の件、大阪地裁所長襲撃事件で少年の審理が差し戻された件、防衛庁官舎に反戦
ビラを配布したことが住居侵入罪で有罪とされた件、などなどだ。
大阪地裁所長襲撃事件では、一旦は「無罪」にあたる不処分決定がなされていたし、
反戦ビラ事件も一審では無罪だったのに。こういうことが起こるたびに思うのだが、
「お上」を相手にする裁判では、一度でも無罪判決が出たら、お上の側はそれに従
うべきではないか。警察も検察も裁判所も、われわれ市民にとってはすべて「お
上」なのだから。

さて、ドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI』(07年、李纓(リ・イン)監督)の
問題だ。本来なら、これを書いている4月12日から東京・大阪の5館で公開されてい
るはずだった。それが映画館側の「自主規制」によって中止となり、現在は5月から
全国の20館ほどで上映が予定されているが、それもどうなるか、予断を許さない状
況だ。

なぜこんなことになってしまったのか、少し振り返ってみよう。昨年末、この映画
に文化庁所管の芸術文化振興基金から助成金が出ていることを疑問視する記事を
「週刊新潮」が掲載。今年2月、それを読んだ自民党の稲田朋美衆議院議員が「検証
したいので映画を見たい」と文化庁に要請。文化庁は配給側と協議し、3月12日に全
国会議員向けの試写会を開催。その直後、上映を予定していた1館が上映中止を決め、
3月末までに他の4館もそれに続いた。そして4月10日、今度は映画に登場している刀
匠が「自分の出演場面をカットしてほしい」と言っていると報道されたが、ここに
も自民党の有村治子参議院議員の関与がとりざたされている。

映画に公的助成金を出すときの条件、腰の引けた映画館、右翼などの街宣活動に対
する取り締まりの弱さ等、実にさまざまな問題が含まれているが、いちばん大きな
問題は、国会議員向けの試写会を開いてしまったことであろう。それを求めた稲田
議員は「上映に口をはさむつもりはない」と語っているが、それが事実上の「検
閲」と受け取られることをまったく理解していない。

冒頭にも書いたように、この上映中止問題はほんの一例であり、この国がまた良か
らぬ方向へ向かっているのではないかと危惧する。4月10日に開かれた「映画『靖
国』への政治圧力・上映中止に抗議する緊急記者会見」でも、漫画家の石坂啓氏が
「南京大虐殺、集団自決、従軍慰安婦、靖国。いま、どのテーマで漫画を描いても、
雑誌で取り上げられない」と発言している。

イヤーな感じは深まるばかりで、先の戦争前もこんな雰囲気だったのでは、と思う。
そういえば、そのことに警鐘を鳴らし続けられた黒木和雄監督の命日が今日だ
(2006年4月12日没)。ゴマメの歯ぎしりかもしれないが、嫌なことには嫌と言おう。
裁判員制度にも協力しないと決めている。とりあえずは、『靖国 YASUKUNI』が公開
されたら、必ず見に行くつもりだ。


■江利川 憲(えりかわ・けん)  
1951年、神奈川県生まれ。大阪府在住。フリー編集者。NPO法人「コミュニティシネ
マ大阪」理事。
昨年の山形国際ドキュメンタリー映画祭では、同映画祭実行委員会発行の「アジア
の映画作家は発言する アジア・シンポジウム1989」の編集をお手伝いした。



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┃05┃□『映画は生きものの記録である』ニュース(14)
┃ ┃■『映画は生きものの記録である土本典昭の仕事』ロードショーと
┃ ┃  土本典昭の世界
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日程:2008年5月17日(土)→30日(金)2週間
会場:シネ・ヌーヴォX(大阪・九条) 地下鉄中央線「九条駅」6番出口徒歩3分
(シネ・ヌーヴォ2F) tel.06・6582・1416
  http://www.cinenouveau.com/ 

タイムテーブル〈各回入替制〉
●5/17(土) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『ある機関助士』+
『ドキュメント路上』 15:00『パルチザン前史』 17:30『映画は生きものの記録
である』 19:30『みなまた日記—甦える魂を訪ねて—』
●18(日) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『水俣—患者さんとその
世界—』 16:20『水俣一揆−一生を問う人びと—』 18:30『映画は生きものの記
録である』 20:30『よみがえれカレーズ』
●19(月) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『よみがえれカレーズ』
 15:30『ドキュメント路上』+特別上映 17:30『映画は生きものの記録である』
 19:30『パルチザン前史』
●20(火) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『パルチザン前史』
 15:30『よみがえれカレーズ』 18:00『映画は生きものの記録である』 20:00
『ある機関助士』+『ドキュメント路上』
●21(水) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『みなまた日記—甦え
る魂を訪ねて—』 15:10『パルチザン前史』 17:40『映画は生きものの記録であ
る』 19:40『水俣一揆−一生を問う人びと—』
●22(木) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『水俣—患者さんとそ
の世界—』 16:20『みなまた日記—甦える魂を訪ねて—』 18:30『映画は生きも
のの記録である』 20:30『水俣の図・物語』
●23(金) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『水俣一揆−一生を問
う人びと—』 15:15『水俣の図・物語』 17:30『映画は生きものの記録である』 
19:30『水俣—患者さんとその世界—』
●24(土) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『医学としての水俣病
●第一部 資料・証言篇』 14:50『医学としての水俣病
●第二部 病理・病像篇』 17:00『医学としての水俣病
●第三部 臨床・疫学篇』 19:00『映画は生きものの記録である』
●25(日) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『水俣—患者さんとその
世界—』 16:15『不知火海』 19:10『水俣の図・物語』
●26(月) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『医学としての水俣病
●第一部 資料・証言篇』 14:50『水俣の図・物語』 17:10『映画は生きものの
記録である』 19:10『パルチザン前史』
●27(火) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『医学としての水俣病
●第二部 病理・病像篇』 15:10『不知火海』 18:10『映画は生きものの記録で
ある』 20:10『よみがえれカレーズ』
●28(水) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『医学としての水俣病
●第三部 臨床・疫学篇』 15:00『ある機関助士』+『ドキュメント路上』 17:00
『映画は生きものの記録である』 19:00『不知火海』
●29(木) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『医学としての水俣病
●第一部 資料・証言篇』 14:50『医学としての水俣病
●第二部 病理・病像篇』 17:00『医学としての水俣病
●第三部 臨床・疫学篇』 19:00『映画は生きものの記録である』
●30(金) 11:00『映画は生きものの記録である』 13:00『不知火海』 16:00
『水俣—患者さんとその世界—』 19:20『映画は生きものの記録である』

料金:『映画は生きものの記録である』料金   一般1700円、学生1400円、
 高以下・シニア・会員1000円   (前売1400円)
※「土本典昭の世界」当日3回券ご使用の場合、+500円いただきます。
「土本典昭の世界」料金   (当日のみ)一般1200円、学生・シニア・会員1000円
 当日3回券3000円、会員3回券2400円 



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃06┃□neoneo坐4月後半の上映プログラム
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

会場はいずれも神田・小川町のスペースneo(都営新宿線小川町駅B5出口より徒歩1
分JR御茶ノ水駅聖橋口より徒歩5分)です。詳細と地図はneoneo坐のHPをご覧下さい。
  http://www.neoneoza.com/ 

■「知られざる短篇映画を見てみる」上映会 「短篇調査団」
毎月第2・第4水曜/20:00〜21:40 終映予定
16mm上映 鑑賞無料・上映カンパ歓迎

 (66) 万博の巻...2008年4月23日 (水) 20:00〜
人類の進歩と調和を願う3本立(計90分)

『EXPO OPERATION』
1971年/28分/カラー
制作:岩波映画製作所/企画:大林組/プロデューサー:田中平八郎
監督:平山律夫/脚本:中西直登/撮影:河端繁
■日本万国博 —千里の会場に建ち並ぶパビリオンは108。大林組が担当した会場の
敷地造成工事から、お祭り広場、アメリカ館、みどり館など代表的な19のパビリオ
ンの建設記録を紹介する。

『世界を結ぶ建築技術』
1970年/27分/カラー
制作:岩波映画製作所/企画:清水建設/プロデューサー:田村勝志
脚本・監督:村松隆一/脚本:桑野茂/撮影:上岡葆史
■清水建設が手掛けた万国博の古河館、アメリカ館、オーストラリア館など代表的
なパビリオンの建設風景を紹介。

『花ひらく日本万国博』
1970年/35分/カラー
制作:電通映画社(現・電通テック)/企画:日本通運
プロデューサー:山口正義/脚本・監督:鈴村一夫/撮影:有家巖
■日本万国博に国内外の建設や出品物を「運ぶ」ことで参加した日本通運の作業を
紹介し、万博の蔭の推進役として活躍する姿を描く。

【料金】鑑賞無料! カンパ歓迎!
【お問合せ】清水 E-mail: shimizu4310@bridge.ocn.ne.jp 



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃07┃□広場
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■新・クチコミ200字評!(72)
■清水浩之(短篇調査団・4/23は万博の巻! http://d.hatena.ne.jp/tancho/ 
オススメの作品を200字以内の短評で紹介してください!映画・ビデオ・テレビなど
皆さんがノンフィクションだと思う作品だったらなんでも可!もちろん「オススメ
しない映画とその理由!」もOKです。
本文とは別に「あなたのお名前(ペンネーム可)/掲載確認のご連絡先(メールアドレ
スor電話)/題名/制作年/監督/見た場所(よろしければあなたのプロフィールや
近況も)を付記してお送りください。
清水浩之 E-mail:shimizu4310@bridge.ocn.ne.jp /ファクス:03-3703-0839

B-270『喜劇 あゝ軍歌』
1970年/制作:松竹/監督:前田陽一/主演:フランキー堺、北林谷栄
ビデオ発売元:松竹(大きなレンタルビデオ屋さんで探してください!)
“愛国者”諸氏の小児的な御活躍でお預け状態の「あの映画」を待つ間にお勧めし
たい一本。題名通り全編に軍歌が流れるなか、架空の“みたま神社”に英霊として
祀られなかった息子の復権を願う母親が、戦友から死の真相を聞き…という粗筋を
見事に活かしての、正義感溢れる反戦「怒劇」。今も昔もコスプレ大会と化す8月15
日のクライマックス=黙祷を使ったバチあたり計画を楽しめる「オトナの愛国者」
を育てるためにもDVD化を切望!(清水浩之)

B-271『パレスチナ1948 NAKBA』
2008年/監督・撮影:広河隆一/構成:安岡卓治
渋谷ユーロスペースで上映中、全国で巡映予定
 http://nakba.jp/ 
60年前、イスラエルによって地図から「消された」パレスチナ人の村を探し歩く広
河さんの長い長い旅の記録。若い頃目撃した村の瓦礫を発端に、故郷を追われたパ
レスチナ人、国の占領政策に反対するユダヤ人を訪ね歩くうちに、ニュースで報じ
られるインティファーダ(民衆蜂起)の瓦礫へと「連鎖」する皮肉に驚きます。パレ
スチナ門外漢の観客としては、記憶から消されてはならない400余りの村を地図で示
していただけると有難い気も…(清水浩之)

B-272『あたえられるか否か〜徳川埋蔵金120年目の挑戦』
『あたえられるか否か〜徳川埋蔵金120年目の挑戦』
2006年/制作:ワイヤーワークス/監督・撮影:安部一世/主人公:水野智之
DVD発売元:アムモ  http://wireworks.jp/maizokin/ 
てっきりTVバラエティ風かと思って見逃していたのを反省…祖父の代からの三代目
埋蔵金ハンター・水野さんの発掘人生に迫った痛快人間劇場!達観しまくった三代
目の使命感溢れる言動、宝探しに取り憑かれ「道を踏み外した」人々の生き生きし
た表情に引き込まれると同時に、"同志"の推理推測無茶徒労に一通り付き合う三代
目の懐の大きさ…「怪人なりの思いやり」に感動(笑)画面から漂うゴールドラッシ
ュな雰囲気は疲労回復効果あり!(清水浩之)

B-273『団地日和』
2007年/制作:千代田ラフト/監督:仁田美帆
コメンタリー:照井啓太(公団ウォーカー)、土井睦浩(UR都市機構)、ほか
DVD発売元:アルバトロス
紹介動画  http://jp.youtube.com/watch?v=4fn2hGrEVEU 
廃墟からダム、工場、そして『墓萌え』まで出た「景観DVD」路線は、各ジャンルの
達人によるオーディオコメンタリーがあると一層楽しく見られます。昭和30年代に
誕生した団地を「文化財として」鑑賞するこの作品も、各地の設計上の特徴から"当
時の住宅公団の設計陣は梁山泊だったんです"なんてコメントまで、マニア心をくす
ぐる会話が満載。特典映像にPR映画『団地への招待』(1960)や住宅公団社歌まで入
った模範的な商品でした。(清水浩之)


    ◇────────────────────────◆◇◆     


■告知: 河瀬直美スペシャルトークショーのお知らせ 

カンヌ映画祭でグランプリを受賞した河瀬直美監督作品『殯の森』がこの度DVD化。
そして、監督の軌跡ともいうべきドキュメンタリー作品群がDVD-BOXで同時発売され
ます!!
その発売を記念して、紀伊國屋ホールにおいて河瀬監督と、ドキュメンタリー映画
『選挙』の想田和弘監督によるトークショーを開催します。

日程:4月26日(土)11:30〜
場所:新宿紀伊國屋ホール(紀伊國屋書店本店4F)
   東京都新宿区新宿3−17−7−4F
   TEL03−3354−0141
入場料:1000円(全席指定)
申込み:上記、紀伊國屋ホールまで直接お電話にてお申し込み下さい。
 
詳しくはこちら↓↓↓
河瀬直美公式ホームページ
  http://www.kawasenaomi.com/kumie/k_news.html 

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

●DVDBOX「紡ぐ」河瀬直美ドキュメンタリー作品集
4月26日(土)発売 全5枚組¥15,000 (税込¥15,750)
グランプリ受賞を機に、世界から注目を集める河瀬直美のドキュメンタリー作品群
が、待望のDVD化。各ディスク録りおろし特典映像を収録、是枝裕和監督との対談な
どを含む48頁特製ブックレット付き。

収録作品:
第一集『につつまれて』『きゃからばあ』/第二集『かたつもり』『天、見たけ』
『陽は傾ぶき』/第三集『杣人物語』/第四集『万華鏡』/第五集『追臆のダン
ス』DVDお申し込みはお電話いただくか、専用アドレスまで box@kumie.jp
(有限会社・組画 0742−27−2216)


    ◇────────────────────────◆◇◆     


■上映:映画『船、山にのぼる』

<東京公開情報>
日時:4月5日(土)〜25日(金)連日21:00〜22:45
   (19日(土)、20日(日)は、モーニングショーあり。9:45〜)
トークショー:
4月19日(土)五十嵐太郎(建築評論家)×PHスタジオ×本田孝義(監督)
(両日、映画上映前。21:00〜)

料金:一般1700円
場所:渋谷・ユーロスペース http://www.eurospace.co.jp/
問い合わせ:03-3461-0211

<大阪公開情報>
4月26日(土)〜5月2日(金)10:50〜
5月3日(土)〜16日(金) 20:40〜
※初日(4/26)本田孝義の舞台挨拶あり

料金:前売 1400円 当日 1700円
場所:シネ・ヌーヴォ(大阪市西区九条1-20-24 ) http://www.cinenouveau.com/ 
問い合わせ:06-6582-1416

映画『船、山にのぼる』公式ホームページ: http://www.fune-yama.com/ 
☆『船、山にのぼる』(2007年/88分/DV)※16mm版あり
製作:ビジュアル・トラックス、戸山創作所 支援:文化庁 配給:戸山創作所
(03-5338-9490)監督・編集:本田孝義 撮影:本田孝義、林憲志、濱子正
音響構成:米山靖 音楽:風の楽団 プロデューサー:伏屋博雄


    ◇────────────────────────◆◇◆     


■上映:神戸映画資料館のスケジュール

4月18日(金)〜20日(日)
ドキュメンタリー映画作家として世界的に著名な小川紳介監督の全作品を順次上映
するこのシリーズ。3月から三里塚シリーズに突入しています。5月には、『日本解
放戦線 三里塚』以降、小川の助監督をつとめた福田克彦監督作品の上映がありま
す。

●小川紳介監督全作品上映その5

13:00 / 16:40 『第三次強制測量阻止闘争』
14:00 / 17:40 『第二砦の人々』

☆『三里塚 第三次強制測量阻止闘争』(1970/50分/16mm)
製作:小川プロダクション、監督:小川紳介 撮影:田村正毅

☆『三里塚 第二砦の人々』(1971年/143分/16mm)
製作:小川プロダクション、監督:小川紳介 撮影:田村正毅

料金(入れ替え制/2プロ目は200円引き)
一般(非会員):1500円
会員一般:1200円 会員学生・シニア:1000円
Web:http://u-go.to/planet1    http://roo.to/planet1 


    ◇────────────────────────◆◇◆     


■上映:4.26オールナイト
—チェルノブイリ原発事故が起きた日に、映画を見ることで原発を再考する—

日時:4/26(土) 23:15開場 23:30開映 終映5:54予定
場所:ポレポレ東中野
   東京都中野区東中野4-4-1 ポレポレ坐ビル地下
   TEL:03-3371-0088 HOMEPAGE: http://www.mmjp.or.jp/pole2/ 
料金:当日学割2000円/当日一般2500円/前売2000円(Pコード:554-156)

上映作品:
『ゴジラ』(1954年/97分/本多猪四郎監督)
太平洋の水中深くに潜む怪獣・ゴジラは、幾度もの水爆実験に住処を破壊され、そ
の復讐のため東京へと向かう。放射能を蓄積してつくった火を吐いて、東京を襲う。

『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』
(1984年/105分/森崎東監督)
福井の美浜原発周辺に集まる人々。ストリッパー・バーバラの帰郷から、原発で働
く人々にも渦が巻き起こる。巨匠・森崎東による原発ジプシーたちの怒劇。

『原発切抜帖』(1982年/45分/土本典昭監督)
被爆体験国から原子力大国へかけ進む日本の戦後史を、新聞記事の切り抜きのみで
構成した異色ドキュメンタリー。小沢昭一のナレーション、高橋悠治の音楽、動き
のある映像が三位一体となり、観るものに様々な思考を巡らす傑作。

『アレクセイと泉』(2002年/104分/本橋成一監督)
チェルノブイリ原発事故によって被爆したゴメリ州ブジシチェ村では、学校跡から
も、畑からも、森からも放射能が検出される。しかし、不思議なことに泉の水から
は放射能がまったく検出されない。奇跡の泉の物語。

詳細: http://www.mmjp.or.jp/pole2/426an.html 
予告編: http://jp.youtube.com/watch?v=qjqBLSC5MfE 

  ───────────────────────

『ナージャの村』&『アレクセイと泉』
4/26(土)〜5/2(金) ポレポレ東中野にて一週間限定ロードショー
12:30〜 『ナージャの村』+イベント※
15:35〜 『アレクセイと泉』
17:45〜 『ナージャの村』
20:15〜 『アレクセイと泉』+イベント※

※イベント
4月26日(土) 12:30の回上映後 高木久仁子 × 本橋成一 トークショー
4月29日(火) 12:30の回上映後 前田英樹 × 本橋成一 トークショー
その他の日は上映後に特別秘蔵映像の上映
『チェルノブイリの風景』(1991年/約45分)朝日ニュースターより

詳細: http://www.mmjp.or.jp/pole2/arekusei-naja.htm 
『アレクセイと泉』予告編: http://jp.youtube.com/watch?v=8zdgZDyFlv0 


    ◇────────────────────────◆◇◆     


■春のメイ シネマ祭(5月3日(土)・4日(日)・5日(月))

●5月3日(土)

A『映画は生きものの記録である 土本典昭の仕事』
 http://www.tsuchimoto-eiga.com/ 
監督:藤原敏史 出演:土本典昭
11時から上映(2006年ビデオ94分)

Bドキュメンタリー映画『藝州かやぶき紀行』
撮影・構成・語り:青原さとし
13時30分から上映(2007年 ビデオ90分)

C『ミリキタニの猫』 
 http://www.uplink.co.jp/thecatsofmirikitani/index2.php 
15時40分から上映(2006年ビデオ74分)

D『鳳鳴(フォンミン)−中国の記憶』
監督:王兵(ワン・ビン)
山形国際ドキュメンタリー映画祭2007で大賞受賞作品
17時30分から上映(2007年ビデオ183分)

●5月4日(日)

E『あもーる あもれいら』
「ブラジルに渡ったドキュメンタリー屋さん」と自らを語る岡村淳監督の新作
11時から上映(2007年ビデオ94分)

F『ガータ〜パレスチナの詩』
古居みずえ監督作品
13時20分から上映(2005年ビデオ106分)

G『いのち耕す人々』
 http://www.sakuraeiga.com/inochi/news.htm 
山形県、米沢の隣町、高畠町で、30年以上にわたって有機農業に
取り組んできた人々を記録した映画です。
監督:原村正樹 編集は私も存じ上げている四宮鉄男さんです。
15時50分から上映(2007年ビデオ100分)

H『花の夢ーある中国残留婦人ー』
 http://www2.odn.ne.jp/ise-film/works/hananoyume/hana1.htm 
東志津 監督作品
18時20分から上映(2007年ビデオ97分)

●5月5日(月)こどもの日

I 渡辺哲也監督追悼上映(二本立て)
『牧野富太郎と「牧野植物図鑑」』(1995年ビデオ40分)
『四季穂高』(2005年ビデオ46分)
植物と山をこよなく愛した映画監督渡辺哲也、数ある作品の中から代表作と遺作を
上映します。
11時から上映

J『船、山にのぼる』
 http://www.fune-yama.com/ 
広島県北東部、灰塚地域のダムエリア再建プロジェクト『船をつくる話』
(by PHスタジオ)を追った本田孝義監督作品のドキュメンタリー映画。
13時10分から上映(2007年ビデオ88分)
この作品「船、山にのぼる」は渋谷・ユーロスペースにて上映中です。
(4/25まで)今回観られない方は、劇場へ!

K『サッちゃん〜作曲家・大中恩の世界〜』
歌の誕生「サッちゃん〜作曲家・大中恩の世界〜」: ドキュメンタリー映画
監督:渋谷昶子
15時20分から上映(2006年ビデオ95分)

L 記録映画『いのちの作法−沢内「生命行政」を継ぐ者たち』
 http://nishiwaga-film.main.jp/seimei/index.html 
公式サイト
 http://www.youtube.com/watch?v=9P3X3zxVID0&feature=related 
YouTube - 記録映画『いのちの作法』予告編1.
監督:小池征人
17時40分から上映(2008年ビデオ108分)

会場:小岩コミュニティホール(小岩図書館 2F)
JR小岩駅 南口 サンロード徒歩8分
 https://www.library.city.edogawa.tokyo.jp/kakukan/koiwa.html 
料金:A〜Lまで、
   1回券は、当日1200円・前売り(予約)1000円、 シニア・高校生1000円
   一日又は4回券は、当日4000円・前売り3600円
   12回(全プロ)当日11000円・前売り10000円
   小・中学生は一回600円 
※3日間、各日ゲスト(監督・スタッフ)によるショート・トークを予定しています!
※どなたでも鑑賞できます。入会金はありません。

主催:メイ シネマ上映会
問い合わせ先:tel/fax 03-3659-0179(藤崎)


     ◇────────────────────────◆◇◆    

■募集:「自作を語る」などの投稿歓迎!
「自作を語る」欄は、監督自らが作品について語るコーナーです。制作した動機や
撮影のポイント、編集で心がけたこと等を内容に盛り込んで頂きたいと思っていま
す。その他の投稿も歓迎します。「自作を語る」は1600字程度。監督のプロフィー
ル(150字)、作品のデータ、上映スケジュール、HP等をお知らせください。
原稿締め切り:配信日(1日&15日)の3日前までに、下記に送信ください。
E-mail: visualtrax@jcom.home.ne.jp  伏屋まで

     ◇────────────────────────◆◇◆    

■上映の告知の有料化とカンパのお願い
■伏屋  博雄(本誌編集長)

neoneoの購読は無料ですが、経費を(その大部分は稿料ですが)賄うため、上映等の
告知は有料にしています。なお皆様にカンパもお願いしていますので、ぜひご協力
ください。

(1)上映等の告知の有料化 40字×30行(行数の空きも計算)以内につき、2,000円
です。それ以上の行数の場合は加算します。

(2)カンパのお願い 一口2,000円。何口でも。
送金方法:郵便振込み:00160-8-666528 neoneoの会、又は、
みずほ銀行池袋支店、普通口座、2419782 (有)ネットワークフィルムズ
(銀行振込の場合は、その由を visualtrax@jcom.home.ne.jp 伏屋宛にお知らせく
ださい。)
以上、neoneoの継続ため、よろしくお願い致します。



┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃08┃■編集後記 伏屋 博雄(ふせや・ひろお)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●neoneoが100号を迎えました。2003年11月1日の創刊以来、正月とお盆を除いて毎
月2回(1日と15日)、休まず配信し続けることができました。読者数は4月14日現在
3093名になり、創刊時に比べ10倍近く増えました。皆様には心より感謝申し上げま
す。

今から4年半前の創刊号に、私は次のような呼びかけをしました。
「neoneo」はドキュメンタリー映画の可能性を問うメールマガジンです。積極的に
皆様の声を反映していきたいと思います。
執筆者は異論、反論を恐れず、率直に発言してください。読者は、そうした執筆者
の一つ一つの熱い言葉を真っ向から受け止め、「neoneo」に投げ返して下さい。
本誌が、風通しのよい皆様の「広場」となるならば、編集者としてこれ以上の喜び
はありません。

この言葉は、今なお私の初心(所信)として、私の胸に息づいています。
そのうえで今後は、より活気ある誌面にするために、定期的に書いてくださる新た
な執筆者を募集し、若い世代の発言も積極的に取り上げていきたいと思っています。
また、監督からのメッセージ「自作を語る」欄を始め、ドキュメンタリー映画を巡
る各種の投稿も歓迎しますので、よろしくお願いします。上映の告知等もご利用く
だされば、幸いです。
「neoneo」をドキュメンタリー映画の活性を促進する皆様の「場」として、一層ご
活用くださいますよう、お願いします。
なお、配信の安定的な供給のため、カンパをお願いしています。こちらの方のご協
力も、よろしくお願いいたします。



 
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