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映画関係者必読のメールマガジン。プロデューサー、監督、評論家、映画館支配人など、さまざまな立場からこれからのドキュメンタリー映画を熱く語ります。
- 最新号:2008-08-01
- 発行周期:月/2回
- 読んでる人:1912人
- 創刊日:2003-09-01
- Score!:82点
- コメント数 : 2
- メルマガID:98339
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ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン neoneo 97号 2008.3.1
発行日: 2008/3/1∽∽∽∽∽∽ HEADLINE ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
†01 ■ドキュメンタリー映画のかたち
コミュニティシネマの日々(3)
ミニシアターとコミュニティシネマ 岩崎 ゆう子
†02 ■自作を語る
『パレスチナ1948・NAKBA(ナクバ)』 広河 隆一
†03 ■ワールドワイドNOW ≪ロス発≫
冊子「小川紳介映画の彼方へ」を巡ってのノート 水野 祥子
†04 ■映画時評
『コロッサル・ユース』(監督:ペドロ・コスタ) 萩野 亮
†05 ■『映画は生きものの記録である』ニュース(12)
†06 ■neoneo坐3月前半の上映プログラム
†07 □広場
■新・クチコミ200字評!(69)
『ALLDAYS 二丁目の朝日』 『たそがれ』
『最期の願いをかなえたい〜在宅でがんを看取る』
(以上の評、清水 浩之)
■投稿:ロッテルダム国際映画祭はインディペンド映画の宝庫 水由 章
■上映:アース・ビジョン 第16回地球環境映像祭
3月7〜9日 四谷区民ホール
■上映:第4回国際交流基金アラブ映画祭2008
3月17〜19日 草月ホール
3月23〜25日 OAGホール
■募集:「自作を語る」などの原稿募集!
■上映の告知の有料化とカンパのお願い 伏屋 博雄
†08 ■編集後記 伏屋 博雄
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melma!配信 http://www.melma.com/backnumber_98339/
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┃01┃□日本のドキュメンタリー映画のかたち
┃ ┃■コミュニティシネマの日々(3)
┃ ┃■岩崎 ゆう子
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●ミニシアターとコミュニティシネマ
多様な映画を上映している映画館に対して公的な支援がなされるのは当然である、
と私は考えている。個人的には、大都市、中小都市を問わず、映画上映の多様性を
確保、維持するために必要であれば、公的な支援がなされるべきだと思う。(それを
受けるかどうかは映画館の自由である)「多様な映画を上映している映画館」とは、
一般的に“ミニシアター”と呼ばれる映画館、中小都市の、映画文化の多様性の確
保において、最も重要な役割を果たしているのは、このミニシアターなのである。
映画館が株式会社で運営されていようと、NPOであろうと、地域のミニシアターは公
共的な文化施設としての役割を果たしている。「多様な映画映像作品の上映を通し
て、地域社会に豊かな映画映像文化を根付かせるとともに、地域住民に柔軟な鑑賞
能力と創造力を養う機会を提供する」という“コミュニティシネマ”の目的に合致
する活動が行われる(その可能性のある)、最も重要な場所である。
なぜ、日本ではそれがすんなりと認められないのか。10年以上にわたって、この仕
事をしてきて、本当に歯がゆく思う。フランスではアート系の映画館の運営に公的
な支援金が出ている、というと「フランスは特別だから」と多くの人が言うが、フ
ランスに限ったことではない。イギリスもドイツも、デンマークもフィンランドも、
ヨーロッパの国々のアート系映画館はすべて(おそらくほとんどすべて)、公的な支
援を受けることができる。しかも、国、州、県、市町村というそれぞれのレベルで
映画館支援のシステムがあり、ヨーロッパレベルでも支援システムが存在するのだ。
昨年10月に招いたパリの子ども映画館「ユルシュリーヌ」の経営者ポール・デザン
ジュ氏によると運営費の50%は公的な支援によってまかなわれているという。これ
は、やや極端な例かもしれないが、公的な支援がアート系映画館の運営を支えてい
ることは確かである。アメリカでも、韓国でも、アート系映画館に対する支援は行
われている。アート系映画館が存在する国で、公的な支援システムが無いのは日本
だけではないかと思う。なぜ、日本ではそれが実現しないのだろう。日本のミニシ
アターは、公的な支援を必要としないぐらい豊かで経営も好調なのか。そんなこと
はない。日本は経済大国だということになっているし、日本のミニシアターは長年
にわたり、ずっと充実したプログラムを組んでがんばっている。
地域のミニシアターが、地域の映画の多様性に貢献しているということは数字で示
すことができる。「映画上映活動年鑑2006」(エース・ジャパン編集)によれば、
2005年現在の各都道府県主要都市(最も人口の多い都市)の全スクリーン数は1367、
そのうちミニシアターは132スクリーン、約10%を占めている。ここから、人口100
万を越える札幌市、仙台市、さいたま市、東京区部、横浜市、名古屋市、京都市、
大阪市、神戸市、広島市、福岡市を除くと、15都市に22スクリーンのミニシアター
が存在している。ミニシアターが無いのは21都市である。この15都市と21都市にお
ける公開作品の公開率(劇場公開された作品の何%がその都市で公開されたか)を比
較すると、ミニシアターがある都市は平均32.2%が公開されたのに対して、ミニシ
アターが無い都市では22%しか公開されていない。約10%の開きがある。2005年の
公開作品数は737本なので、その22%は162本、32%は235本、本数にすると73本の差
がある。ミニシアターがある15都市と21都市の人口を比較してみると平均約42万人
と37.8万人で、それほど大きな差があるわけではない。そもそも、年間に737本
(2007年は800本を越えている)もの作品が公開されるということ自体が異常なことで、
年間160本の映画が公開されていれば充分だろうという意見もあるだろうが、それは
さておき、ミニシアターの有無が、その地域の映画文化の多様性に大きな影響を与
えていることは確かである。
さて、2007年、日本のスクリーン数は3221スクリーンとなった。このうち、2454ス
クリーン、76%がシネマコンプレックス(複合映画館、シネコン)である。1993年に
日本で最初のシネコンが誕生したときのスクリーン数は1734、この15年でスクリー
ン数はほとんど2倍に増えた(従来からある映画館の半数以上は閉館した)。スクリー
ン数は2倍近くに増えたが、観客動員数は20%程度の増加にとどまっている。1スク
リーン当たりの動員数は激減しているということは、単純に考えてもわかる。大変
なのはミニシアターに限ったことではない。15年で20%の観客動員増が成し遂げら
れたのはシネコンの急増によるものである。スクリーン数が飛躍的に増えたことに
伴って上映される作品数が増えた地域も少なくない。シネコンの増加が映画業界を
活気づけたことは確かであり、それを否定するつもりはない。しかし、ミニシア
ターの運営はここ数年、年々厳しさを増している。
シネコンという興行形態が定着したことにより、フリーブッキングが浸透、ブロッ
クブッキングは崩壊し、単館系、アート系と言われる作品の拡大公開が常態化し、
作品規模の二極化が進んでいる。拡大公開されるアート系作品は、より多くのスク
リーン数を確保するため、ミニシアターではなく、シネコンで上映されることが多
くなった。当る映画は取れず、小さな映画ばかりを目まぐるしく上映せざるを得な
いという状況がミニシアターの運営を困難なものにしている。しかし、問題はそれ
ばかりではない。より重大な問題は、多様なものを求める観客が減少している(ので
はないか)と懸念されることである。映画館、とりわけアート系映画館の観客の高齢
化は、この数年、常々話題になってきた。観客の育成が求められる時代がやってき
たのだ。だから、支援が必要だというと、ミニシアターだって映画館じゃないか、
ミニシアターだけを特別扱いするわけにはいかないと言われるだろう。ミニシア
ターの経営者の中には「自分たちは興行をやっているのであって、文化事業をやっ
ているわけじゃない」、観客が減って立ち行かなくなれば閉館するしかない、それ
が当然だという方もいるかもしれない。でも、映画館は「どこでも同じ」ではない。
地域の文化の多様性を確保していくために、なくしてはいけない映画館は確実に存
在する。
■岩崎 ゆう子(いわさき・ゆうこ)
コミュニティシネマ支援センター事務局長/財団法人国際文化交流推進協会(エー
ス・ジャパン)映画事業課長。現在、開催中の「フレデリック・ワイズマン映画祭
2008」、おかげさまで多くの方にきていただいています。3月15日にはいよいよ最
新作『州議会』、日本初上映です。
http://www.athenee.net/culturalcenter/
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┃02┃□自作を語る
┃ ┃■『パレスチナ1948・NAKBA(ナクバ)』
┃ ┃■広河 隆一
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記録の大切さをいよいよ思い知っている。
パレスチナだけでなくあらゆる方面で歴史が消去されていく現代では、
映像にせよ写真にせよ、ドキュメンタリーで記録を残すという作業は重要だ。
特に勝者が歴史を作る現代では、被害の歴史はかき消されていく。
アフガニスタンでもイラクでも、爆撃によってどれほどの一般人に犠牲者が出たの
かわからないのは、爆撃した側がその後その場所を占領したからである。
ナチスが勝利していたら、ユダヤ人虐殺もなかったことにされただろう。
パレスチナの村々の破壊と追放が長く表に出なかったのは、やはり勝者イスラエル
が、パレスチナの歴史を消し去っていったためだった。それは地図からパレスチナ
の村々の名前が消えていくことを意味した。もちろん歴史教育からもこの事実は消
えていく。
歴史の上の抹殺でも、意識の上の抹殺でも、そして肉体的な生命の抹殺という形に
せよ、脅威を受けている場合には、存在した証の記録を残すことがもっとも必要な
のだ。
当時、良心的なユダヤ人たちもいて、パレスチナ人との共存を目指す努力もさまざ
まにあったのだが、それらの記録もきちんと残さなければならない。
記録を残すこと、それこそが「共存」と「共生」の基盤であると思う。
そして私たちのしようとしている仕事だと考えている。
☆映画『パレスチナ1948・NAKBA(ナクバ)』
3/22(土)〜渋谷・ユーロスペースにてロードショー、以下、全国順次公開
ホームページ: http://nakba.jp
■広河 隆一(ひろかわ・りゅういち)
1943年 中国天津市生まれ。フォトジャーナリスト。「新版パレスチナ」「核の大
地」「龍平の未来」「チェルノブイリと地球」「チェルノブイリ 消えた458の村」
「写真記録パレスチナ」「破断層」などのノンフィクション、写真集、小説、訳書
を多数出版。2004年3月『 DAYS JAPAN 』 http://www.daysjapan.net/ を発刊。
編集長として現在に至る。パレスチナを追った40年間の間に撮られた写真、映像に
より、『パレスチナ1948・NAKBA』が完成。本作はすでに、フランス、そして
レバノンでの上映も決まっている。
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┃03┃□ワールドワイドNOW ≪ロス発≫
┃ ┃■冊子「小川紳介映画の彼方へ」を巡ってのノート
┃ ┃■水野 祥子
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フレデリック・ワイズマンの60年代後半から70年代の作品について調査し始めた数
年前、私にとってまず思いがけなかった発見は、彼の多くの作品の制作と上映がテ
レビという媒体と密接に関わっていたことだった。1990年代後半、初めてワイズマ
ン作品の数々をシネマテークや大学で見ながら読んだいくつかのワイズマンに関す
る本からは、映像を読み解く手がかりを与えてくれはしたが、それぞれの作品が完
成し見られたとき、どのように上映され、どのような人々が見て反応したのか、と
いうことは十分に得られなかった。
高価で管理が万全なワイズマン作品を研究用にまとめて見ようと試みたとき、ここ
ロサンゼルスのどこにあるのかを探してみると、大学の映像アーカイブや図書館で
はなく、ビバリー・ヒルズテレビ・ラジオ博物館(今は名称を変えてThe Paley
Center for Media)にて1日10ドルを支払って所蔵されているビデオが視聴可能であ
ることがわかった。(ちなみにこの博物館はNYのミッドタウンにもある。)有料とは
いえ比較的廉価で見たいときにみられるこの環境はありがたい。しかしなぜテレ
ビ・ラジオ博物館にあるのだろう、という疑問が当時の新聞記事等を読んで行くに
つれてすぐ解けた。彼の作品の殆どが、(時には直接、時には間接的な)公共放送テ
レビ局(PBS)の出資によって制作費を得て、大都市周辺の地域限定でプレミア放映さ
れた後、遅かれ早かれほぼ全米で放映されてきたことだった。
ここからが面白くなってくる。PBSは、 全米ネットワークテレビ局とは番組制作へ
の出資形態やポリシーにおいて、また文化的方針を前面に置く姿勢においても、視
聴者層においても一線を画する。とはいえ、 公共施設の矛盾が少なからず露出され
ている「気のめいる」題材を扱いナレーションもなく2時間を超えるものが少なくな
い一般の視聴者に「忍耐を要求する」ワイズマン作品に出資し放映するにあたって、
PBSがテレビというマスメディア媒体であるだけに、ある程度の制限を強いることは
明らかだ。
この前提から、私は、作家主義的観点からみて、ワイズマンが局側や世論とどう交
渉しながら一貫した政治的テーマと作風を維持し多くの観客を得る努力をしてきた
か、また、社会的観点からみて、そのテレビという制作上映環境が彼の作品や言説
になんらかの変容をもたらしてきたのかどうか、また、問題を醸し出すテーマやイ
メージをどう視聴者が受け止めたか、という問題に焦点をおき調査している。PBSと
ワイズマン作品との放映にいたるまでの交渉の経過については、当時の新聞批評家
も少なからず触れており、ワイズマン自身も表現の自由についてや放送時間帯やそ
の他の制限について雄弁に意義を唱えている記事もあり、複雑な交渉過程を読み取
ることができる。ベトナム反戦、市民権運動、という時代の息吹を反映してリベラ
ル化を試みたPBSの歩み寄り、というか、この時代が生んだリベラルな中間層を視聴
者と捉えた局の思惑などが絡んでおりとても面白い。さらに、新聞の投書欄等には、
ワイズマンの新作が放映されたり批評文が掲載された直後に書かれた様々な分野の
専門家やある職業にたずさわっている視聴者、読者の賛否が交差するさまが浮かん
できて、ワイズマン作品の影響力と当時のテレビというマスメディアの威力を感じ
させてくれる。
さて、前置きのつもりで書いたワイズマンについてが長くなってしまったが、これ
は昨年末私の手元に届いた「小川紳介映画の彼方へ」という 武蔵大学社会学部メデ
ィア社会学科編纂の小冊子を紹介したかったからである。なかなかまとめて見る機
会の少ない小川プロ作品の主要な16本のプリントを大学の教育と研究用に所蔵、管
理、上映しているという事実にも心躍ったが、この解説書は16本の見所と制作、上
映、社会背景にも言及した詳細な作品解説から始まり、小川作品ドキュメンタリー
制作スタッフの視点、研究者による小川作品論、現在活躍中のドキュメンタリスト
が小川作品から学び探求していったことがわかる記事、ドキュメンタリー映画保存
についての現状とこれからの課題についての寄稿等、数々の玉稿が並んでいる。
ひとつひとつの読みどころについて詳細を語りたいところであるが、それぞれの視
点や内容の違いと豊かさゆえ書ききれないのでこれはneoneoの読者に読んでいただ
きぜひ書いていただきたいと思う。
大学の教育と研究において過去のドキュメンタリー映画を取り上げることの意味と
して、 編集をされた戸田桂太教授は序文にて以下の二つを挙げている。「ひとつは
そこに描かれている人々の姿やことばを通じて、その時代の社会がどう動き、人間
がどう在ったかの理解を得ることであり、もうひとつは取材・撮影の方法を通じて、
取材者と対象との関係を具体的に考察できることである。」簡潔にまとめられてい
るこの言葉は多くを示唆している。小川作品を見ることから学ぶところは私もこれ
まで少しながら書いてきたし上に書かれているとおり多様であるが、「その時代の
社会がどう動」いたか、という点から啓発を受けて、もうひとつ書き加えるとすれ
ば、 画面の中の人々の姿や言葉からだけでなく、上映、受容のコンテクストを調査
しながら、確実な上映媒体を持たない作家集団が社会と一般の観客にどうアプロー
チをして介在したかという映画をメディアとして捉える作品と社会の繋がりを考察
することも重要だと思う。
テレビというメディアとの密接な関係を保ったワイズマンでも新聞上でPBSを名指し
で非難し映画は放映時間を埋める番組としてでなく芸術作品として扱われるべきこ
とを示唆しており、彼の作品がテレビを通して多くの視聴者に多様に見られ支持さ
れたり抗議されている。これらの記事を読んでいると、作品完成後に作家が権力へ
迎合することなく声高に理解を求めたからこそ、彼の作品がインデペンデント・ド
キュメンタリーであること、また作家の意図と完成直後の原型をとどめてきた背景
や、その時代の社会と見る者との間に彼のドキュメンタリーが強い知的刺激として
あったことが確認できる。今日画面と対峙するだけでは見えてこない、ドキュメン
タリーが生まれたと社会とそこに生きた作家と観客との対話がますます詳細に見え
てくるのだ。実は「小川紳介映画の彼方へ」の作品解説や制作、上映に関わったス
タッフの回想の中にこの交渉と対話のプロセスを理解する鍵が多く含まれている。
動かしがたい時代と観客との間に敢えて介在し変動させることを試みた小川プロ作
品各々の共時的背景と、それを後の時代や現在見るさまざまな読みと、次の時代へ
保存し作品の意義を伝えていく手段と方法への提案を含み、小川作品が過去から未
来へ渡るための橋渡しをしている貴重な一冊である。
■水野 祥子(みずの・さちこ)
博論書きも大詰め(のつもり)。近頃時折夢の中で続きを書いていて、翌朝現実バー
ションと夢バージョンの違いに驚いたりもして。噂には聞いていましたが本当にこ
んなことってあるんですね。前号で岩崎ゆう子氏がご解説なさっていましたが、タ
イムリーなことにアテネフランセで現在ワイズマン映画祭が開催されているようで
すね。どなたかのご報告期待しております。
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┃04┃□映画時評
┃ ┃■『コロッサル・ユース』(監督:ペドロ・コスタ)
┃ ┃■萩野 亮
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映画はつくられたものであり、どのような方法を採る映画も、その作為性から逃れ
ることはできない。物語を画面の連続において表現するために、さまざまな撮影と
編集の技法が開発されてきたが、このような技法のうちには、それらが技法である
ことを観客の瞳から隠蔽する技術もまた含まれている。ペドロ・コスタのフィルム
は、このような隠蔽の構造を持つものではない。前作『ヴァンダの部屋』(2000年)
のショットはすべてフィックスで撮影され、ストレートで等価に接続されていた。
そこには映画を「どう見せるか」という技法をめぐる問いを拒否し、「キャメラを
どこに位置づけるか」という問いにおいて映画を構築しようとする作家の倫理があ
った。『コロッサル・ユース』では、より意図的な画面構成のうちに、人物のあか
らさまな棒立ち、あからさまな棒読みを配置する。白壁を背景にした仰角の画面に、
ヴェントゥーラがはじめて姿を見せる冒頭すぐあとのショットで、彼の移動に従っ
てキャメラがささやかにパンするとき、このフィルムが『ヴァンダの部屋』とはま
ったく異なる方法意識においてつくられてあることを予感して少なからずうろたえ
たのは、きっとわたしだけではなかったはずだ。『コロッサル・ユース』が映画の
作為性を作為的に顕在化させる二重性のうちに跡づけているものとは、映画が映画
であることの、あきれるほどの単純さだ。
立つこと、座ること、横たわること。人物たちの身体のたたずまいによって、画面
は激しく緊張する。考え抜かれたキャメラ位置から得られる風景に、丁寧に人物を
配置する。そしてせりふを与える、たたずまいや動きを与える。映画と呼ばれる営
為がこれまで何度も繰り返してきたプロセスを、『コロッサル・ユース』もまた不
可避の過程として引き受ける。しかしその引き受け方は、並大抵のものではない、
あるいはどの映画作家にも似ていない。『コロッサル・ユース』は、画面に映り、
聞こえているものだけが映画が造形しうる領域であるという事実を、ほとんど同語
反復的な単純さで肯定するのだ。
ヴェントゥーラは立ち、座り、横たわる。そのとなりには、あるいはヴァンダやレ
ントやパウロが、これもまたそれぞれに立ち、座り、横たわるだろう。身体をどの
ように置くか——しかもそのバラエティは立つ、座る、横たわる、のおよそ三つし
かない——によって、彼らの感情、彼らの関係性を、おどろくほど明らかに画面に
跡づける。何度も反復される「愛しき妻へ」で始まる手紙の暗誦が感動的なのは、
つつましいその手紙の内容もさることながら、声の現前において彼らの感情と関係
性がそのつど物質化されるためにほかならない。そしてこのような物質的・触覚的
な映像は、二度にわたるヴェントゥーラとレントの手の重なり合いにおいて、頂点
に達するだろう。故郷であるカーボ・ヴェルデの革命歌をレコードで流したあと、
手紙を書かせるために用意したペンでテーブルを削っていたレントの手にヴェント
ゥーラはおもむろに手を重ね、また火事を起こし焼け跡になった部屋において、横
に居並んだヴェントゥーラはふいにレントの手をとる。あからさまに演出された空
間の中で、重なり合う手の強度は突出している。ペドロ・コスタが敬愛してやまな
いグリフィスやチャップリン、小津、ブレッソンらのフィルムから引き継いだもの
とは、おそらくこのような映画の当為とでもいうべきものの単純さではなかったか。
「この映画ではキャメラを持つものと被写体とのバランス——政治的、経済的、す
べてのパワー・バランスを保つことに成功しました」。昨年の山形国際映画祭での
上映の折、壇上でペドロ・コスタはこう語った。撮影者/被写体における非対称性
は、映画がキャメラを媒介とする限り回避することができないものだ。両者の間に
権力関係が存在することは否定しえないが、そこに別種の関係性を構築することで
これを乗り越えることができることを、わたしたちは知っている。ここでとりあえ
ず名指した「別種の関係性」を、「フィクション」と読み替えることが求められて
いる。わたしがペドロ・コスタをロバート・フラハティや小川紳介に連なる「暮ら
しながら撮る」映画作家の系譜(*1)にあることを疑わないのは、キャメラを介した
コミュニケーションを映画的フィクションとして構築することで、権力関係を超え
ようとする強靭な意志ゆえである。そして、何よりも「ドキュメンタリー映画の
父」としてのフラハティが(皮肉にも)強烈に抱えていたフィクションとドキュメン
タリーのゆたかな交渉が、ここにはある。
ところで、同じ映画祭の会場で観客に囲まれていたペドロ・コスタ氏に、わたしは
かつての移民街と白壁の共同住宅というこの映画のふたつの舞台について訊いてみ
た。「あの白い壁を前にして、ヴァンダたちは「これからどうやって生活していけ
ばいいのか」と悩み、不安になっていました。わたしも映画をつくるものとして、
「この白い空間をどうやって撮影すればいいのか」と悩みました。わたしたちはと
もにあの白い壁を前にして、同じ悩みや不安を共有していたのです」。通訳を介し
て、コスタ氏はこう答えてくださった。このことばは、おそらく「暮らしながら撮
る」ことの核心にふれている。そして、この映画がまずもって「壁」をめぐるもの
であることが告げられている。
『ヴァンダの部屋』において、画面の向こう側に開かれていた貧しい路地、その彼
方には光があった。前作はあえていうなら「光と音」の映画だった。『コロッサ
ル・ユース』が映し出すのは、壁であり、光はつねに側部から訪れる。フォンタ
イーニャスの汚れた壁、そして共同住宅の真白な壁の愚直なまでの対比そのものが
映画の主題となる。移民街の小さな暗い部屋で、娘のひざを枕にして横たわるヴェ
ントゥーラ、視線をどこへやるともなく、画面のこちら側にあるのだろう壁に、ふ
たりは雌鶏や亀や町並みが、無際限に広がっているのを眺めている。「つまり、フ
ォンタイーニャスの家々には多彩な色があり、そして汚れや、しみがあるのです。
彼らは家との想像的な生の空間に親しんでいる。フォンタイーニャスには、想像力
とともにある生、狭い部屋の中で夢を見る生がありました。この部屋だけが、彼ら
が持っているたった一つの夢だったのです。」(*2)制作途中に語った映画作家のこ
とばが、この美しいショットにこだましている。さまざまなものが見えるその汚れ
た壁を、映画は映し出すことをしない。映像においてもことばにおいても「白い
壁」としてしか描写されることのない共同住宅の壁に対し、汚れた壁に囲まれてあ
る彼らの「想像的な生の空間」は、あくまでそこにたたずみ、座り、横たわる彼ら
の身体とことばを通じて形象化される。彼らの身体に造形されるたしかな質料、そ
の連続のうちに映画そのものがあたかも「壁」となって立ち現れていることに気づ
く。スクリーンに明滅する多彩な色、汚れ、しみ、そこに何を見るかは、見るもの
の想像力にゆだねられているのだ。
*1佐藤真『ドキュメンタリー映画の地平』上巻において、フラハティと小川とをと
もに名指した評言。ちなみにペドロ・コスタ氏は、撮影地に「暮らして」いたわけ
ではなく、通っていたとのこと。
*2「壁の汚れ、想像力とともにある生」ペドロ・コスタ、入江宗則(聞き手)、御園
生涼子訳(「現代思想」2005年5月号所収)
※なお、文中のペドロ・コスタ氏の発言は、昨年の山形国際映画祭において筆者が
とったメモをもとに構成しており、文責は筆者にあることをお断りしておきます。
☆『コロッサル・ユース』Colossal Youth/Juventude em marcha
ペドロ・コスタ監督/2006年/ポルトガル・フランス・スイス/155分/35mm/
カラー2008年4月下旬より、渋谷シアター・イメージフォーラムにてロードショー。
■萩野亮(はぎの・りょう)
1982年生まれ。和光大学表現学部卒。映画論。金沢にふらっと旅行に行っていたの
ですが、21世紀美術館でやっている粟津潔展で粟津氏の映像作品を数本鑑賞。山下
洋輔氏(!)が燃えるピアノを弾く『ピアノ炎上』がタイトルそのままの内容ですさ
まじかったです。今月また燃やすそうです。
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┃05┃□映画時評
┃ ┃□『映画は生きものの記録である』ニュース(12)
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名古屋シネマテークでの上映が決まった。『映画は生きものの記録である 土本典
昭の仕事』の連日上映に加えて、土本作品の全作品の上映ともいえるラインナップ
である。東海地方の方はこの機会に
ぜひご覧ください。 公式HP: http://www.tsuchimoto-eiga.com/
3/15(土)
10:30 『ドキュメント路上』『ある機関助士』
12:30 『映画は生きものの記録である』※トークゲスト:藤原敏史監督
15:00 『パルチザン前史』
17:15 『水俣・患者さんとその世界』
3/16(日)・17(月)
10:30 『水俣一揆 一生を問う人びと』
※3/16(日)のみトークあり トークゲスト:藤本幸久監督
13:15 『医学としての水俣病』(一部・二部・三部)
18:30 『映画は生きものの記録である』
3/18(火)・19(水)
10:30 『水俣の図・物語』
12:35 『海盗り』
14:30 『原発切抜帖』『はじけ鳳仙花』
16:20 『映画は生きものの記録である』
18:10 『パルチザン前史』
3/20(祝)・21(金)
10:30 『映画は生きものの記録である』
12:20 『不知火海』※3/20(祝)のみトークあり トークゲスト:土本典昭監督
16:10 『みなまた日記』
18:15 『よみがえれカレーズ』
●入場料:1プログラム 1300円(当日券のみ)
3プログラム 3300円(前売券のみ)
●名古屋シネマテーク:
464-0850名古屋市千種区今池1-6-13今池スタービル2F
http://cineaste.jp tel.052-733-3959 fax.052-733-39
┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃06┃□neoneo坐3月前半の上映プログラム
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会場はいずれも神田・小川町のスペースneo(都営新宿線小川町駅B5出口より徒歩1
分JR御茶ノ水駅聖橋口より徒歩5分)です。詳細と地図はneoneo坐のHPをご覧下さい。
http://www.neoneoza.com/
■「短篇調査団」「知られざる短篇映画を見てみる」上映会
毎月第2・第4水曜/20:00〜21:40 終映予定
16mm上映 鑑賞無料・上映カンパ歓迎
(63) 歯の巻...3月12日 (水) 20:00〜
『歯 —ムシ歯の原因をさぐる—』 (1976年/28分/カラー)
制作:シネ・サイエンス(現・アイカム)/企画:ライオン歯磨/
プロデューサー:林六郎/脚本・監督:大沼鉄郎/
撮影:大小島嘉一・長谷川高久・加藤和三
■電子顕微鏡による微速度撮影、連続観察、培養実験などを通して、ミクロの世界
にまで立ち入り、病原菌・歯垢・歯石・酸によるほうろう質の脱灰などを精密に記
録した科学映画。
『動物のかお ひとのかお —たのしい科学 No.224—』 (1961年/14分/白黒)
制作:岩波映画製作所/企画:八幡製鉄/プロデューサー:吉野馨治・渡貫敏男/
脚本・監督:渥美輝男/監督:山内登貴夫/撮影:中山正治
■人間や動物の顔はみな異っている。顔をかたちづくるのは顔面頭蓋であり、顔面
頭蓋は歯の変化によってきまることを、いろいろな動物の例をあげて説明し、人間
の特徴を明らかにする。
『ムシ歯城をやっつけろ —みんなハブラシマン—』 (1989年/14分/カラー)
制作:記録映画社、スタジオ・ノーヴァ/プロデューサー:古川正思・池内芳子/
監督:古川直木/脚本:野田牧史/撮影:長井和久
■口の中の衛生については意外に無関心の人が多く、特に幼児の歯は「乳歯でどう
せ生え変わるから」と考え違いをしている人も多い。小さな子供が歯の大切さと、
歯みがきの重要性を具体的に理解できるよう工夫した人形劇。
『黒潮に浮かぶ御蔵島 —歯科巡回診療班を追って—』 (1985年/10分/カラー)
制作:東京都映画協会/企画:東京都生活文化局
■東京都は、専門医による受診の機会の少ない地域に巡回診療班を派遣し、人々の
健康づくりに努めている。昭和30年から始まった御蔵島に対する歯科巡回診療。
その昭和60年夏の様子を紹介する。
『じごくのそうべい』 (2004年/17分/カラー)
制作:学研、エッグ/原作:田島征彦/製作:増田迪博/企画:田辺弘樹/
プロデューサー:廣瀬直史/監督・作画:堀口忠彦/語り・お囃子:桂文我
■落語「地獄八景亡者戯」を題材にしたアニメ。綱渡りの最中にうっかり落ちて死
んでしまった軽業師のそうべい。あの世への道中で山伏・歯抜き師・医者の三人と
一緒になり、閻魔大王に地獄行きを命じられるが、あの手この手でピンチを切り抜
け…。
◇────────────────────────◆◇◆
■〈ゆふいん文化・記録映画祭「松川賞」創設記念企画〉
松川八洲雄劇場
3月14日(金)〜16(日)・20(祝)〜23(日)
上映のスケジュールは、次のホームページをご覧ください。
http://www.neoneoza.com/program/matsukawa_theatre.html
ゆふいん文化・記録映画祭では、第11回となる今年から、すぐれた短編・中編ドキ
ュメンタリー映像作品を発掘するためのコンペティション部門「松川賞」を創設し、
現在作品を募集しております(3月15日〆切)。この賞は、第1回の映画祭(1998年)か
ら毎年ご参加いただいていた松川八洲雄監督の思いを受け継ぎ、〈作家の思い〉が
くっきりと見える記録映像作品が全国から登場することを願ってスタートするもの
です。「松川賞」の創設を記念し、松川監督の世界をあらためて知る機会として、
東京・神田小川町のneoneo坐(SPACENEO)では中短篇ドキュメンタリーの傑作18作品
を特集上映します。
【松川八洲雄 プロフィール】
1931年8月12日、東京生まれ。東京大学文学部美学美術史学科卒業。新理研映画社、
日映科学映画製作所を経て、日本デザインセンターで『一粒の麦』(1962)を手がけ、
以後フリーに。美術映画、伝統文化記録映画、PR映画、テレビドキュメンタリーな
ど多様なジャンルで創作活動を展開。1966年には『鳥獣戯画』がイタリア・ベルガ
モ映画祭芸術部門大賞を受賞。近年も『神々のふるさと出雲神楽』(2002)がキネマ
旬報文化映画部門で第一位になるなど国内外での評価は高く、監督作品は100本に迫
る。黒木和雄監督『とべない沈黙』(1966)は、松川が自らの少年時代の体験をモ
チーフとして書いたシナリオを映画化したもの。著書に「ドキュメンタリーを創
る」(1983/農山漁村文化協会)などがある。『熊野古道』(2006)完成後の2006年10
月11日逝去。
連動イベント:「ゆふいん食堂」
平日ランチタイム限定・神田小川町にオープン!
3月10日(月)〜14日(金)・17日(月)〜19日(水)の8日間
11:00〜14:00 大分由布院発日替定食 800円、
◎事前のご予約は不要です。各回の上映開始15分前よりお席をご用意します。
◎会場は約30席です。混雑時には、お席をお詰めいただくようご協力をお願いしま
す。
Aプログラム(計80分)
3月14日(金)21:00〜・3月15日(土)17:00〜・3月20日(祝)13:00〜
・3月22日(土)15:00〜
『熊野古道』 (2006年/15分/カラー/ビデオ)
■三重県熊野古道センター館内上映作品。弥生人の稲作により森は切り開かれたが、
熊野は霊場となり極楽浄土願望の場に生まれ変わる。
『鳥獣戯画』 (1966年/24分/カラー/16mm)
■国宝・鳥獣戯画の中に、歴史の表には現れない庶民の姿を見る。イタリア・ベル
ガモ映画祭 芸術部門大賞受賞。
『神々のふるさと 出雲神楽』 (2002年/41分/カラー/16mm
■出雲地方の四地域の神楽を歴訪、今も続くヤマタノオロチ神話を介した「神と人
との交流の場」を観察する。
Bプログラム(計82分)
3月15日(土)13:00〜・3月16日(日)15:00〜・3月20日(祝)17:00〜
・3月22日(土)19:00〜
『土くれ』 (1972年/17分/カラー/16mm)
■彫刻家・木内克の“手びねり”という手法で粘土の裸婦像を作る過程を撮影した
フィルムをノー・ナレーションで構成した異色作。芸術祭優秀賞受賞。
『仕事=重サ×距離』 (1971年/35分/カラー/16mm)
■長崎造船所のリクルート用映画。音楽を使わずに現実音と詩的なナレーション、
そして労働者へのインタビューで構成。
『鍛金 奥山峰石のわざ』 (1997年/30分/カラー/35mm(DVD版上映)
■重要無形文化財「鍛金」の保持者、奥山峰石による鍛金技法の克明な記録。シカ
ゴ国際映画・ビデオ祭 銀賞受賞。
Cプログラム(計66分)
3月16日(日)13:00〜・3月21日(金)21:00〜・3月22日(土)17:00〜
・3月23日(日)15:00〜
『歌舞伎の魅力 舞台美術—参会名護屋—』 (1983年/34分/カラー/16mm)
■代々歌舞伎絵を描いてきた鳥居派九代目の鳥居清光さんが「参会名護屋」の舞台
美術を担当し、元禄芝居を再現する過程を記録。
『琵琶湖・長浜 曳山まつり』 (1985年/32分/カラー/16mm)
■近江長浜の子ども歌舞伎「曳山まつり」。町の若い衆が少年たちにつきっきりで
教えていく様子から、地域での民俗の伝承を描く。
Dプログラム(計86分)
3月16日(日)19:00〜・3月20日(祝)15:00〜・3月22日(土)13:00〜
・3月23日(日)17:00〜
『花の迷宮 小原豊雲の世界』 (1986年/31分/カラー/16mm(DVD版上映)
■小原流三世家元・小原豊雲−幻想的な花の世界を作り出す“現代のボッシュ”を、
ナレーションを排し凝視することで作品と人間に迫っていく。
『花 いける』 (1990年/55分/カラー/16mm(DVD版上映)
■日本固有の文化「いけ花」は、豊かで美しい自然との関わりから生れた。自然の
姿が変貌しつつある今、「花をいける」ことの意味を問いなおす。
Eプログラム(計93分)
3月15日(土)15:00〜・3月16日(日)17:00〜・3月20日(祝)19:00〜
・3月23日(土)13:00〜
『マイブルーヘブン 吉野作造 デモクラシーへの問い』(学問と情熱 第25巻)
(2002年/44分/カラー/ビデオ)
■民本主義を唱えた大正デモクラシーの立役者、政治学者・吉野作造。テロルの季
節であった大正時代から「9.11」までを一気に語りきる“日本の青春”論。
『中江兆民 一粒の民主の種子を』(学問と情熱 第29巻)
(2003年/49分/カラー/ビデオ)
■自由民権運動の思想的指導者・中江兆民の伝記と見せながら、彼の残した「三酔
人経綸問答」の劇化によりイラク開戦前夜の現代日本を告発する。初めて俳優を起
用。
Fプログラム 参考上映1(計83分)
3月14日(金)19:00〜 ※鑑賞無料
『日本のかたなとよろい』 (1964年/15分/カラー/16mm)
■武器や武具として出現した日本刀とよろいは長い伝統をもつ。そのうち名作とい
われるものの特質を工芸的観点から解説する。
『もっと大きな海』 (1972年/29分/カラー/16mm)
■繁栄と公害の悪循環の中で、ヒトは今、海によって文明を甦らせようと考え始め
た。人類にとって海とは何か。
『今は昔 志のとおきな』 (1968年/39分/カラー/16mm)
■志野焼を復活させた人間国宝・荒川豊蔵を、文人画の中の人物として「民話」風
に語る構成で“昔”と“今”を一つに結びつける。
Gプログラム 参考上映2(計100分)
3月21日(金)19:00〜 ※鑑賞無料
『ヒロシマ原爆の記録』 (1970年/30分/パートカラー/16mm)
■原爆投下一カ月後に撮影されたフィルム、資料館遺物や写真をコラージュ。
ヒロシマと、そこに生きていた人々を描き出そうとする。
『壁画よみがえる』 (1969年/40分/カラー/16mm)
■昭和24年に全焼した法隆寺金堂壁画の再現に取り組む、安田靫彦、前田青邨ら
14人の画家の模写技術と作業工程を詳細に描く。
『円空』 (1977年/30分/カラー/16mm)
■徳川時代に生きた円空は、三百年後の今日にも多くの彫刻を遺し高く評価されて
いる。円空仏を通じて円空の生涯を掘り下げていく。
【会費】1回券…800円、2回券…1,600円、3回券…2,400円、4回券…3,000円、
5回券…3,500円、中学生以下は半額
※参考上映(F・G)は鑑賞無料
【交流会】(お飲物とお食事付)お一人様 2,000円
【上映お問合せ】TEL:080-5468-3251(清水)
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┃07┃□広場
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■新・クチコミ200字評!(69)
■清水浩之(短篇調査団・3/12は歯の巻&3/14より松川八洲雄監督特集!)
オススメの作品を200字以内の短評で紹介してください!映画・ビデオ・テレビなど
皆さんがノンフィクションだと思う作品だったらなんでも可!もちろん「オススメ
しない映画とその理由!」もOKです。
本文とは別に「あなたのお名前(ペンネーム可)/掲載確認のご連絡先(メールアドレ
スor電話)/題名/制作年/監督/見た場所(よろしければあなたのプロフィールや
近況も)を付記してお送りください。
清水浩之 E-mail: shimizu4310@bridge.ocn.ne.jp /ファクス:03-3703-0839
B-259『ALLDAYS 二丁目の朝日』
2008年/制作:トルネード・フィルム/監督:村上賢司/脚本:千葉雅子
2月22日までシネマート新宿、3月1日より名古屋シネマスコーレで上映
http://www.alldays2.jp/
よく似た題名の映画にあやかりたい!という「学園祭レベルの企画」(誉め言葉)を
実体化したスタッフ・キャストに敬礼。あっちがCGならこっちは借景ロケと当時の
写真だけで昭和を“捏造”しちゃうのも痛快。けれど赤線VS廃娼派VSゲイボーイの
三つ巴戦に持ち込みながら、“彼女”たちがなぜ戦い、新宿二丁目の50年が「何
と」戦った歴史なのかに踏み込まないのは残念。“便乗映画”と侮る奴らに流れ弾
を浴びせるような次作を期待します!(清水浩之)
B-260『たそがれ』
2007年/制作:国映ほか/監督:いまおかしんじ/脚本:谷口晃
3月14日までポレポレ東中野でモーニングショー
http://www.mmjp.or.jp/pole2/
60代男女の50年ぶりの初恋物語を、ピンク映画という“実況中継”が求められるジ
ャンルで描いた結果、アンチ・エイジングという思想が「人生そのものへの戦い」
に見えてくる文芸作品に!外見と裏腹に“老人になりきれない老人”たちの哀しみ
を優しく見守る孫の視点が効果的で、『生れてはみたけれど』を連想しました。ポ
レポレにはなぜか外人さんが見に来てるそうですが、OZUやNARUSEは今や「学園祭」
の外にいると既にお気づきなのかも?(清水浩之)
B-261『最期の願いをかなえたい〜在宅でがんを看取る』
2008年/制作:NHK/ディレクター:八幡祐子/語り:大竹しのぶ
放映:2008年2月24日・NHK総合「NHKスペシャル」
3月2日(日)あさ10時より NHK-BS2「あなたのアンコール」で再放送
http://www.nhk.or.jp/special/onair/080224.html
国の医療制度改革で病院から“追い出され”る末期がん患者、彼らを自宅で看取る
家族・医師・看護士らが抱える“現場”の課題を静かに告発するNスペらしい力作。
また一方で〈最期はどこで、誰と〉という命題に向き合う患者と家族の数々の葛藤
…そこにはファンタジードラマ『ロス:タイム:ライフ』を凌駕する「旅立ちのド
ラマ」が。他人に気兼ねしない自宅を選ぶ青年と、諦めず延命治療してほしい両親
の、思いやりゆえの対立が印象的。(清水浩之)
◇────────────────────────◆◇◆
■投稿:ロッテルダム国際映画祭はインディペンド映画の宝庫
■水由 章(映像作家・プロデューサー)
1月27日から2月3日までロッテルダム国際映画祭に参加した。ロッテルダム国際映画
祭は、世界中のインディペンデント作品が数多く上映される映画祭として年々注目
を集めている。1分の実験映画から14時間のドキュメンタリー作品までを上映する、
この映画祭の先見性は限りなく広い。今回は“Starting From Scratch”というハン
ドプロセッシングの実験映画を上映するセクションで日本の8ミリ映画作品を持参し
ての渡蘭したのだった(8ミリオリジナル版での上映だっため、航空貨物でも紛失の
可能性があるため、私が日本から手持ちで運んだのだった)。“Japanese 8mm Kicks
Ass Beautiful”と題されたプログラムでは、西川智也、黄木優寿、前田敏行、川
口肇、能登勝、大橋勝、片山薫、水由章の8人の短編を上映した。
2006年4月、富士フイルムがシングル8フィルムの販売終了を発表したことを受けて、
同年7月に映像作家、映画監督、映画評論家、8ミリユーザーたちが、シングル8の継
続と映画と写真フィルムの重要性を訴える「フィルム文化を存続させる会」を立ち
上げた。富士フイルムとの数度にわたる交渉のかいもあり、富士は2007年1月にシン
グル8の3年から5年間の販売継続を発表した。大企業が一度発表した商品の販売を継
続させたことは異例のことであったが、この販売継続も期限を決めたものであり、
現に2007年1月に3年から5年分のシングル8フィルムの原反をまとめ生産して冷凍保
存し、その後は定期的に解凍して出荷している。そのため現在では生産ラインは完
全に止まった状態だ。つまり一度だけのライン稼働であり、3年から5年分の在庫限
りで店じまいという訳だ。
そのような状況下、撮影した8ミリフィルムをデジタルに変換することなく、本来の
8ミリフォーマットのまま作品化している実験的なシングル8の作品がロッテルダム
で上映された。どれも8ミリ独特の質感、フィルム ラチチュードの広さ、自家現像
など自らで加工できるメディアの特性を活かした作品群だ。
“Starting From Scratch”では、日本の他にカナダと地元オランダの作品が数多く
上映され、フランスからはフィルム・パフォーマン集団として有名なメタムキンの
ライブ・パフォーマンとワークショップもおこなわれていた。
今回の映画祭での思わぬ発見は、海外を中心に活動を続けている日本人のフィルム
メーカー西川智也、斎藤大地に出会えたことだった。西川はアメリカの大学で実験
映画を学び、今夏からはマレーシアなど東南アジアで実験映画を教える立場に立つ。
斎藤はアメリカからカナダのモントリオールに拠点を移し、仲間とフィルム工房を
立ち上げて精力的に制作、上映活動をおこなっている。日本では全く映画制作をし
ていなかった30代の若者が、ワールド・ワイドに活躍する姿を見るにつけて、英文
の作成に四苦八苦し、ドメスティックな活動になりがちの私にとって、多いに見習
うべき部分だった。
今年のロッテルダム映画祭では、日本映画がたくさん上映されていた。小林政広特
集から、河瀬直美「殯の森」、足立正生「幽閉者 テロリスト」、甲斐田裕輔「砂
の影」、青山真治「サッド・ヴァケイション」、北野武「監督・ばんざい!」、松
本人志「大日本人」などの劇映画や、釣崎清隆「Junk Films」、竹藤佳代「半身反
義」などのドキュメンタリー、自主制作からは石井裕也特集や小口容子など、他に
牧野貴、石田尚志、奥山順市、太田曜などの実験映画(ビデオ)や、三島由紀夫「憂
国」も含まれていた。
残念ながら賞は逃したが、短編部門のタイガー・アワード賞に牧野貴「Elements of
Nothing」と西川智也「Sketch Film #5」がノミネートされていた。特に「Sketch
Film #5」は3分の8ミリ作品にもかかわらずコンペティションにノミネートしている
事実を見ても、いかにロッテルダム国際映画祭が、インディペンデントを映画を広
義に解釈しているかがわかる。その例として“Exploding Cinema”というセクショ
ンでは、従来の上映方式にとらわれない映像インスタレーション作品も多数のギャ
ラリーで展示していた。昨年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で大賞を獲得した
王兵の新作「Crude Oil」がワールド・プレミアで上映された(この作品はロッテル
ダム国際映画祭のファンドを受けて制作されている)。油田採掘を14時間にわたって
作品化した大作である。14時間という長さのため、1日7時間ずつ2日ががりの上映だ
った。私はラストの数十分しか見れなかったが、100人は入るスペースに椅子がわず
か3席しかない空間で、全ての時間を見た人はどのくらいいたであろうか。日本での
公開が待たれるところだろう。
他に「N:O:T:H:I:N:G」「T,O,U,C,H,I,N,G,」などの作品で著名なアメリカの実験映
画作家、故ポール・シャリッツのフィルムインスタレーション作品「3rd Degree」
に出会えたことは収穫だった。3台の16ミリ映写機の映像を鏡に反射させて縦型の画
面にし、3台の映写機とスクリーンの距離に差をつけることで画面の大きさを3段階
に分けている。流れるフィルム、燃えるフィルムなど映画フィルムのマテリアルを
考えさせる24分という時間は、エンドレスに映写できるように改造された16ミリ映
写機が頑張って駆動していた。
繰り返すが、今回ロッテルダム国際映画祭に参加して、映画表現の多様性、インデ
ィペンデント映画という意味の広さを再認識した思いだった。まだまだ8ミリ、16ミ
リ映画も捨てたもんじゃないぜ!
◇────────────────────────◆◇◆
■上映
■アース・ビジョン 第16回地球環境映像祭(3月7日〜9日)
EARTH VISION The 16th Tokyo Global Environmental Film Festival
上映されるのは、31の国と地域から集まった179作品の中から選ばれた珠玉の21作品。
アジア、オセアニアの監督によるトークセッションや交流の場もあります。テーマ
は、里山、水、食、文化、自然、都市、先住民、伝統、開発、干潟、公害、生きも
の、ダム、豊かさ、温暖化。地域もアメリカ、イタリア、インド、インドネシア、
オーストラリア、カナダ、韓国、スリランカ、タイ、ドイツ、日本、ハンガリーと
多岐にわたっています。映像から見える「地球」に出会いに来て下さい。
会場:四谷区民ホール(東京都新宿区内藤町87番地 四谷区民センター9階)
参加:協力費1日1,000円 高校生以下無料・事前予約不要
3日間通し協力費(カタログ付き)一般2,000円 学生1,500円
問い合わせ先:アース・ビジョン組織委員会
【事務局】TEL : 03-5802-0525
【本部】(財)地球・人間環境フォーラム TEL : 03-3813-9735
http://www.earth-vision.jp http://www.voluntary.jp/E-V/
3月7日(金)
14:00『世界里山紀行 中国・雲南 竹とともに生きる』
(日本/監督:張 克明/2007年/49分)
15:15『赤貧洗うがごとき ー田中正造と野に叫ぶ人々』★
(日本/監督:池田 博穂/2006年/98分)
17:20『トラ ー死の軌跡』★
(インド/監督:クリシュネンド・ボース/2007年/63分)
19:00『水になった村』(日本/監督:大西 暢夫/2007年/93分)
21:00 終了予定
3月8日(土)
10:00■子どものための環境映像プログラム■
『カルパ・ディエムーコイは生き残った』
(イタリア/監督:セルジョ・カンネッラ/2006年/2分)
『タツノオトシゴ』(ドイツ/監督:ティム・フェルデラー/2003年/5分)
『みんなの自然?』(アメリカ/監督:コリー・フランシス/2007年/5分)
10:15『ブダペスト・ワイルドー街の生きものたち』
(ハンガリー/監督:ジョルツ・マルツェル・トートゥ/2006年/34分)
11:00『校長先生とクジラ』(日本/監督:山村 浩二/2007年/2分)
『ミートリックス』(アメリカ/監督:ルイス・フォックス/2006年/11分)
『生ゴミ堆肥が地球を救う!? ー母娘のダンボールコンポスト循環生活』
(日本/監督:宮川 直子/2007年/24分)
11:40『パフィン・アウェイー地球に吐き出されたもの』
(カナダ/監督:アイザック・キング/2006年/3分)
『タイガの子』(ドイツ/監督:アンドレアス・フォークト/2006年/29分)
■-----------------------------------------■
13:00『生きる ーセマングム干潟を救え』★
(韓国/監督:イ・カンギル/2006年/75分)
14:20『海のゆりかご ーハチの干潟を守りたい』★
(日本/監督:森田 和稔、岩崎 博史/2006年/54分)
●トークセッション「干潟のいま」
16:00『動物工場/アニマル・ファクトリー』★
(韓国/監督:ク・ジュンフェ/2007年/61分)
17:30『エビの履歴書 ー育てる人と食べる人』★
(日本/監督:鈴木 敏明/2004年/27分)
18:00『自然の楯 ーTsunamiからいのちをまもったもの』★
(インド、インドネシア、スリランカ、タイ/監督:モージ・リーバ、マノリ・
ヴィジェセーケラ、ヨハン・アベーナイケ/2006年/27分)
●トークセッション「マングローブとエビ」
19:00 終了予定
3月9日(日)
10:00『クルード ーむき出しの欲望の果て』★
(オーストラリア/監督:リチャード・スミス/2007年/90分)
13:00『ヒートアイランド東京 ー風の谷と森が奇跡を呼ぶ』★
(日本/監督:川田 カヲル/2006年/26分)
13:45『プラネットアース ー極地 氷の世界』★
(日本/監督:伊藤 弥寿彦/2006年/59分)
◆特別プログラム◆
15:10 IPCC※ノーベル平和賞受賞 記念講演
「地球温暖化ーわたしたちはどんな未来を選ぶのか」
西岡 秀三(IPCC作業部会メンバー、国立環境研究所参与)
※IPCC 国連・気候変動に関する政府間パネル
上映『不都合な真実』
(アメリカ/監督:デイビス・グッゲンハイム/2006年/94分
/アカデミー賞最優秀長編ドキュメンタリー賞)
18:00 表彰式 アース・ビジョン大賞作品上映/交流会
21:00までに終了予定
【主催】アース・ビジョン組織委員会(本部:(財)地球・人間環境フォーラム)
【共催】新宿区 NPO法人新宿環境活動ネット(SEAN)
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■第4回国際交流基金アラブ映画祭2008
3月17〜19日 草月ホール
3月23〜25日 OAGホール
恒例のアラブ映画祭を開催します。今年は中東のドキュメンタリーに焦点をあて、
監督を招聘してシンポジウムを行います。パレスチナ難民のボクサーが中東チャン
ピオンになるが、イスラエル選手との試合を拒否して波紋が広がる『満開』(ヨルダ
ン)、アメリカ映画狂の塗装工が自主制作映画「アラブのターザン」を撮ろうと孤軍
奮闘するさまを捉えた『VHSカフルーシャ〜アラブのターザンを探して』(チュニジ
ア)などの注目ドキュメンタリーが並びます。また、昨年9月に亡くなった佐藤真監
督を追悼して『エドワード・サイード/OUT OF PLACE』を上映します。
http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/movie/arab2008.html
◇────────────────────────◆◇◆
■募集:「自作を語る」などの投稿歓迎!
「自作を語る」欄は、監督自らが作品について語るコーナーです。制作した動機や
撮影のポイント、編集で心がけたこと等を内容に盛り込んで頂きたいと思っていま
す。その他の投稿も歓迎します。「自作を語る」は1600字程度。監督のプロフィー
ル(150字)、作品の仕様(制作年度、時間、ビデオ又はフィルム、スタッフ等)、上映
スケジュール、HP等をお知らせください。
原稿締め切り:配信日(1日&15日)の3日前までに、下記に送信ください。
E-mail: visualtrax@jcom.home.ne.jp 伏屋まで
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■上映の告知の有料化とカンパのお願い
■伏屋 博雄(本誌編集長)
neoneoの購読は無料ですが、経費を(その大部分は稿料ですが)賄うため、上映等の
告知は有料にしています。なお皆様にカンパもお願いしていますので、ぜひご協力
ください。
(1)上映等の告知の有料化 40字×30行(行数の空きも計算)以内につき、2,000円
です。それ以上の行数の場合は加算します。
(2)カンパのお願い 一口2,000円。何口でも。
送金方法:郵便振込み:00160-8-666528 neoneoの会、又は、
みずほ銀行池袋支店、普通口座、2419782 (有)ネットワークフィルムズ
(銀行振込の場合は、その由を visualtrax@jcom.home.ne.jp 伏屋宛にお知らせく
ださい。)
以上、neoneoの継続ため、よろしくお願い致します。
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┃08┃■編集後記 伏屋 博雄(ふせや・ひろお)
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●岩崎ゆう子さんが、映画の多様性を担う中核の映画館として、ミニシアターの意
義を指摘しながらも、ミニシアターが苦境に陥っている現状に警鐘を鳴らしている。
そして各国の例を用いて、公的支援の必要性を強調している。驚くべきは、ヨーロ
ッパの各国はもちろん、アメリカや韓国においてもミニシアターへの公的支援が行
われているということだ。それは自国の映画文化に対し誇りを持っているというこ
とでもあり、観客を育てることにもつながっている。それに比して日本の余りにも
お寒い現状が露呈されてくる。岩崎さんはつぶやく。「なぜ、日本ではそれ(公的支
援)がすんなりと認められないのか。10年以上にわたって、この仕事をしてきて、本
当に歯がゆく思う」、と。連載は次回で最終回を迎えるが、「コミュニティシネマ
の展望」について論じていただけるのではないかと期待している。
●武蔵大学が小川紳介の主要作品16本を16ミリプリントで購入しことを契機に、昨
年末に冊子「小川紳介映画の彼方へ」を出版した。これは武蔵大学生のためのテキ
ストとして作られ非売品であるが、そもそもこれだけ膨大な作品群を、しかもフィ
ルムとして購入したのは、テキストの作成を含めて戸田柱太教授の尽力を抜きにし
て考えられない。武蔵大学は世界最大の小川作品のライブラリーになったのである。
テキストの執筆は、上野昂志、佐藤真(たぶん、絶筆ではないかと思う)、鎌仲ひと
み、綿井健陽、大津幸四郎、飯塚俊男、矢野和之、阿部マーク・ノーネス、伏屋博
雄といった、作品に親しく接した者や小川プロの元スタッフが担当し、それにアー
カイブの面から岡島尚志、とちぎあきらが考察している。編集は戸田教授である。
本誌に水野祥子さんがこのテキストの重要性を指摘しているので、ご一読くだされ
ば、幸いである。なお、小川紳介(及び作品)についてのサイトとして、「とことん
小川紳介」がある。これは『第二砦の人々』をきっかけに小川作品に惚れ込んだ方
が立ち上げ管理している。これは小川作品を調べる格好のサイトである。
http://tokoton-ogawa.txt-nifty.com/blog/
●本誌はドキュメンタリー映画に特化したメールマガジンであるが、ドキュメンタ
リーを狭義に捉えず、さまざまな可能性あるジャンルも含めて考えていこうとして
いる。最近立て続けに「自作を語る」や問題提起の投稿があるのはうれしい。今回
も広河 隆一監督の『パレスチナ1948・NAKBA(ナクバ)』についてと、締め切り間際
になって映像作家の水由章さんから「ロッテルダム国際映画祭」のレポートが寄せ
られ、掲載することができた。こうした発言は大いに歓迎したい。
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