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毎週水曜日に更新。自費出版コンサルティング・勝どき書房の編集長が文化・スポーツ・芸術・政治問題などを切れ味よくコメントする週刊コラム。現在「狭山事件・取材ノートから」連載中。




コラム・ゆりかもめ(260)「狭山事件・ニュース映像」「自助論

発行日: 2008/5/28

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        ■□ 第260号 2008/05/28■□
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◆◆「狭山事件ノート・当時のニュース映像を見て」◆◆
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 25日夜、勝どき書房の掲示版に、いつも投稿してくれている禅
公案さんから1通の情報が入った。それは「日映ライブラリー」の
「朝日ニュース昭和映像」のサイトから、狭山事件の事件発生時の
ニュースのURLを掲載いたします、というものだった。

朝日ニュース昭和映像ブログ (昭和38年朝日ニュース・ナンバ
ー930)
http://j-footage.vox.com/library/video/6a00d41420c1f0685e00d41430ad313c7f.html

 さっそく開いてみると、45年前の狭山市の情景が生々しく報
じられていた。このURLを開いてご覧になれば、その映像は見
ることができるので、あえてそれについては触れないが、ひとつ気
になった部分があった。それは、これまで多くの書物などで善枝さ
んの父親の栄作さんの言葉として扱われている「善枝は見知らぬ男
の誘いに乗るような娘ではない。犯人は顔見知りに違いない」が、
そのまま兄の連次さん(仮名)も語っていたことだった。
 4日に自宅で行われた死体解剖の直後に記者団に囲まれた連次さ
んの映像が出ていて、そこで連次さんの声が聞こえてくる。

「おそらく顔は知っている人じゃないか」ということは父ははっき
りといいました。だから「犯人がつかまっても写真も見たくないし、
犯人とも会ってみたいとも思わない」と父はいっています。

 ここで、連次さん個人はどう思っているのかはいっていないので、
分からないが、当時善枝さんの家族は「犯人が顔見知りの男」と思
っていたという事実が映像に残っていたのは重要だと思う。その後、
まったく善枝さんと顔見知りでない石川さんが逮捕されるのだが、顔
見知りだと思っていた家族にしてみれば、発生当時の印象とかなり違
う結果になったことに戸惑いもあったかも知れない。
 また、死体発見についてニュースでは「そして、4日の朝、家に近
い麦畑の小道でむごたらしい死体となって発見されたのです」といっ
ているが、実際には死体は善枝さんの自宅から4キロも離れた場所だ
った。ニュースの記事を書いた記者に責任があるが、だれもがこの事
件の報道で、死体の場所、自転車の返却、ゴムひも、教科書類、カバ
ンなどが、それぞれかなり離れて見つかっているとは思わなかったと
分かる。(つづく)
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◆注意・当メルマガに掲載されているすべての文章の無断転載、
転用を禁止します。文章は著作権法によって保護を受けています。
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  参考図書 『狭山事件の真犯人』 著者・殿岡 駿星
狭山の女子高生殺人事件、真犯人に迫るノンフィクション推理小説
◆勝どき書房編集・46判1800円/税別・購入は「アマゾン」で。 
 http://www.amazon.co.jp/ (勝どき書房直売は送料込み1700円)
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◆◆「サミュエル・スマイルズの自助論を読んで」◆◆
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 1859年、イギリスでベストセラーとなり、日本では明治4年
に中村正直が翻訳したサミュエル・スマイルズの「自助論」(日本
版のタイトルは『西洋立志編』)を斎藤孝訳の現代語訳本で読んだ。
この本は明治時代に日本でもベストセラーとなり多くの青年たちに
読まれたという。
 いまでも多くの人に読まれているが、一言でいうと聖書の言葉に
ある「天は自ら助くる者を助く」という「自助の精神」を生き方の基
本におくべきである、という。
 わたしたちは、どうしても国とか制度、法律など自分を取り巻く
周囲に頼る気持ちが強い。しかし、本当の幸福は自分自身が内側か
ら自分を助けなければ得られないという。
 たとえば、アメリカに禁酒法という法律があったが、法律を作っ
ても結果的に大酒飲みはなくならなかった。返って酒の密売でギャ
ングがはびこることになった。酒は体に良くないから禁止するとい
う立法の精神は分かるが、実際には法律ができても、肝心の酒飲み
が自分自身で「アルコール依存から立ち直ろう」と決心しなければ
事態は変わらない。
 殺人が増えているので死刑制度は廃止できないというが、どんな
に厳罰を加えても、国民一人ひとりが「人の命は尊いから殺しては
いけない」と自覚しない限りは殺人はなくならない。法律や制度で
は社会悪は根絶できない、という。
 毎日のように殺人事件が発生しているが、いとも簡単に人を殺し
てしまう。被害者は両親であったり、子供であったり、兄弟であった
り、隣人であったり、また見ず知らずのだれでもよかったり、日本人
の心がどうかしてしまったのではないかと心配になる。
 古い本ではあるが、自分自身の手で幸福をつかむ方法を訴えている
スマイルズの「自助論」をぜひ若い人たちに読んでもらいたい。
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★〜★〜★〜★〜★ 勝どき書房の本紹介★〜★〜★〜★〜★
『カエルの日曜日 末永泉童話集』著者末永泉 絵末永知恵子
家族の絆や、友情、恋を少年のような温かい心で綴る16編の童話
◆発行・勝どき書房 上製 定価1500円・税別
……………………………………………………………………………
『新聞記者はなぜ殺されたのか』著者・殿岡 駿星
秩父困民党を名乗る脅迫状、記者殺害の真相に迫るミステリ小説
◆発行・勝どき書房 並製 定価2300円・税別  
……………………………………………………………………………
『平家物語の雑歌屋でぇござい』著者・山田 観風讃
 平家物語を700余の短歌で詠み綴る歴史短歌作家の画期的歌集。
◆発行・勝どき書房 ・四六判上製  2000円・税別
……………………………………………………………………………
『桃咲く藁家から 橋本夢道傳』 著者・漆原伯夫
日本の暗い時代、反戦を貫いた自由律俳人橋本夢道の生涯
◆勝どき書房販売 税込み送料込み価格 1800円
……………………………………………………………………………
◇本の注文は勝どき書房へメールで katidoki_syobou@ybb.ne.jp
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□■雪・月・花■□東京都江東区のマンションで会社員の女性が
行方不明になった事件で、同じマンションの派遣社員の男性が住居
侵入容疑で逮捕された。33歳の容疑者は「刺殺して、バラバラに
し遺体の一部は、トイレから流したり、通勤途中にある自宅近くの
別のマンションのごみ捨て場に捨てた」と供述をしているらしい。
 容疑者の部屋には女性の血痕があり、DNA鑑定で一致している
ので、殺したことはほぼ間違いないのだろうが、不思議なのは捨て
たという遺体の一部がまったく出てこないことだ。事件発生した4
月18日夜から19日朝にかけて、捜査員が何度か容疑者の部屋に
訪問したが、まったく応じなかったらしい。このとき、警察はなぜ
合い鍵を使ってでも突入しなかったのだろう。行方不明になった時
にマンション内の全室を確認するぐらいの努力はしてほしかった。
 ●ベランダで開眼したり花菖蒲(駿星)
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発行者プロフィール

ペンネーム : 殿岡 駿星

  • 元新聞記者で勝どき書房編集長。著作に「狭山事件の真犯人」「新聞記者はなぜ殺されたのか」などがある。

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