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毎週水曜日に更新。自費出版コンサルティング・勝どき書房の編集長が文化・スポーツ・芸術・政治問題などを切れ味よくコメントする週刊コラム。現在「狭山事件・取材ノートから」連載中。




コラム・ゆりかもめ(30)「2003年さようなら、2004年こんにちは」

発行日: 2003/12/31

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□□□ コラム・ゆりかもめ □□□ 第30回 2003.12.31
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「2003年さようなら、2004年こんにちは」
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 2003年と言えば、手塚治虫の漫画「鉄腕アトム」が誕生した年だ。
私の少年時代であった1950年ごろは、2003年は考えられないほど
の遠い未来だった。東京の町は木造の住宅がほとんどで、山手線に乗って
見える都心の景色は低いビルばかりだった。

 高い建物と言えば、八階建てのデパートぐらいで、休日にデパートの屋
上へ連れて行ってもらうのが楽しみだった。そのころ漫画で見る2003
年は数十階のビルが林立し、高速道路がビルとビルの間を走っていた。

 工場ではロボットが働いていた。そんなことが実現するだろうか、と疑
問に思ったが、鉄腕アトムを見ていると可能なような気がした。

 そして2003年、東京は巨大なビルの間を高速道路が走り、工場では
ロボットが仕事をしている。ただ、鉄腕アトムのような知能を持ち自分で
歩いて生活するような自立したロボットは誕生しなかった。しかし、電子
頭脳は発達し武器の世界では働いている。

 鉄腕アトムに出てくる「ロボット法」ではロボットは人間を殺してはい
けないことになっている。しかし、イラク戦争で活躍した巡航ミサイル
「トマホーク」は間違いなく殺人ロボットだ。100キロ以上の離れた場
所から発射されても、ほとんど誤差なく敵の施設に爆弾を炸裂させる。戦
車も形は50年前と同じだが、車内の設備は違う。レーダーとコンピュー
ターを駆使して、見えない遠くにいる敵を見つけて攻撃できるようになっ
ている。

 電子頭脳をロボットの頭脳とすれば、その部分だけはすでに武器の世界
では大活躍しているのだ。一方でイラクのイスラム過激派は車や自分の体
に爆弾を着けて自爆攻撃をしている。ロボットと人間の戦争のようにも見
える。

 最近は車にナビが着いていて、道を案内してくれるようになった。これ
も広い意味でロボットと言える。さらに、衝突防止の自動停止システムも
開発された。将来は、高速道路の発信する電波を受けて、自動運転する車
も登場するだろう。運転ロボットと言える。

 ホンダが二足歩行し走ったり飛んだりするロボットを開発した。しかし、
人間の形に似てはいるが、知能面では人間並にはならない。むしろ、ロボ
ットは頭脳面だけを利用して人間以上の働きをさせる方向に向かうだろう。

 しかし、鉄腕アトムが漫画で指摘したように「ロボット法」を定めて、
殺人のために人工頭脳を使用するのはロボット兵器の製造や開発を禁止し
なければならないだろう。むしろ、火事の時に火の中に飛び込んでいく消
防ロボット、災害で破壊されたビルの中に入っていく災害支援ロボット、
暗い夜道や犯罪多発地帯を巡回する警備ロボット、家庭で活躍する掃除ロ
ボットや介護ロボットなどの開発を進めてほしい。

 ロボットの平和利用は技術立国日本の今後の生きる道ではないだろうか。
そういう意味で2004年はロボット発展の年であってほしい。

 2003年は3月21日のバグダッドへのトマホーク攻撃に始まって、
12月14日のフセイン大統領の拘束に至るまで、イラク戦争のニュース
が圧倒的に話題の中心となった。7月25日には日本の国会で自衛隊をイ
ラクに派遣するイラク特措法が成立した。おそらく2004年には陸上自
衛隊がイラクに派遣されるだろう。米英を中心に世界30カ国以上がイラ
クに軍隊を送っている。しかし、ロシア、フランス、中国、ドイツは送っ
ていない。米英の占領政策に批判的だからだ。このような状況の中で自衛
隊を派遣するのは、明らかに国連の総意をもとに行う派兵ではないことを
意味している。

 2004年はどのような事態が待っているのだろうか。鉄腕アトムがも
しいたら、この時代をなんと思うだろうか。パレスチナではユダヤ人とア
ラブ人が激しく対立して血を流している。北朝鮮に拉致された家族の帰国
問題も解決していない。

 2004年こそ世界に平和が訪れる年にしたいものだ。それは、われわれ
一人ひとりが「平和」の誓いをすることからスタートしなければならない。


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<自費出版のてびき> 「読むことは書くこと」
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 文章が書けるようになるにはどうしたらいいか?と聞かれることがあるが、
わたしは読むことだ、と答えている。結局、文章を書くエネルギーは頭の中
に文章がどれだけ詰まっているかだ。料理がうまくなるには、おいしい料理
をたくさん食べることと同じだ。

 どんなに文章を書く修行をしても、本を読まなければ文章は出てこない。
もちろん書くことも大切だ。しかし、それ以上に読むことが大事なのだ。そ
うなると、どんな本を読むかで、その人の文章も決まってしまう。本屋さん
で、手にする本がその人の文章を決め、人生を決めることになる。ある意味
で本は人生のすべてである。それも1冊の本が左右することになる場合があ
る。人との出会いと同じくらい大きな出会いだ。

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【発行者 】  殿岡駿星

【マガジン】  コラム・ゆりかもめ 
        http://www.geocities.jp/syunsei777/page006.html

【運営サイト】 勝どき書房
               http://www.geocities.jp/syunsei777/

【発行日】     第30回 2003.12.31  

【ご意見・ご感想】syunsei777@ybb.ne.jpまで。

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発行者プロフィール

ペンネーム : 殿岡 駿星

  • 元新聞記者で勝どき書房編集長。著作に「狭山事件の真犯人」「新聞記者はなぜ殺されたのか」などがある。

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