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『リーダーへ贈る108通の手紙』【92通目】
発行日: 2003/11/26
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『リーダへ贈る108通の手紙』
earthship-c.com
03.11.26
92通目
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リーダー様へ
拝啓 霜月の 雨を歩きて 恵みあり
如何お過ごしでしょうか?
さて、昨日の話は「集団思考の罠」に関連する話しでした。
そこで、少し補足をしていきたいと思います。
「集団思考」についてこれまでも何度か取り上げていますが、
今回の話と関連深いものに19通目(8/1)のアッシュ実験がございます。
もし、お時間ございましたら、さっとお読み頂きますと、以下の話、
より理解が深まるかと思います。どうぞ宜しく御願い致します。
【バックナンバー】
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000112707
では、本論に入ります。
〜〜〜
まず「集団思考」と何気なく使ってしまってますが、この言葉を確認
したいと思います。
社会心理学では、単なる人の集まりを「集団」とは言いません。
いくつかの条件がありますが、簡単なものは以下のものです。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
1)メンバーが互いに影響を受け合う
2)メンバーの関係が一定期間継続する
3)メンバーは共通の目的を持つ
4)メンバー間に地位や役割がはっきりしている
5)メンバーたちが集団に属していることを自覚している
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
これらの条件のうちいくつか満たし2人以上の人集まりを「集団」と
しています。
こうみてきますと、会社組織というのは、まさに「集団」であり、
上記5つの条件を全て満たしています。
さて、この条件下において何かを一緒に考えていくことを「集団思考」
とします。「会議」を思い起こして頂ければイメージしやすいと思い
ます。
この「集団」においては、メリット、デメリット双方ある、一つの
特性が生み出されます。それが、デメリットとして表出するのが「罠」
にあたる部分です。
では、その特性とは何かと言いますと、
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
◆「凝集性(ぎょしゅうせい)」
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
と呼ばれるものす。
これは、集団の中に、中にと留まるように働く力のようなものです。
友達同士の集まりを考えてみます。そこでは、互いが互いに好意を持
ち、その気持を影響しあいながら一つの集団としての魅力を作り出し
ています。そのメンバーといると「楽しい」「おもしろい」などが
それです。すると、その魅力によってそのメンバーは結束力を強めて
いきます。個人には、そのグループに所属していたいという欲求が生
まれてきます。「村八分」は嫌だということです。
「凝集」を辞書でひくと「一ケ所に凝り固まること」とあります。
要は、人間の“つながり”が強固になっていくことです。
サッカー、バレー、バスケット、などなどチームプレーを要するスポ
ーツでは、「凝集性」が高いほど成果が高いと言われています。
もちろん、それだけでは勝利することはできませんが、必要条件では
あります。
「チームワーク」といわれているものです。
「チームワークがいい」と言った時には、「凝集性」が良い方向に働
いているケースです。メリットです。
「うちの課に比べて、“あの課”は本当ににみんな仲がいいな」
という時、“あの課”の集団は「凝集性」が高いということです。
〜〜〜
では、デメリットは何かと言いますと、これです。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■集団極性化(group poilarization)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
これは、簡単にいってしまえば極端に偏った考え方ということです。
そして、この代表格としてよく言われるのが
==============================
□リスキーシフト(risky shift) ※risky:危険な 大胆な
□コーシャスシフト(cautious shift) ※cautious:慎重な
==============================
です。
□「リスキーシフト」(risky shift)
とは、集団で思考すると、より危険度の高い案を
選択してしまいがちだということ。
危険度の高い案とは、ハイリスクハイリターンの案、一発狙い、大穴
狙いの案、などと表現するとわかりやすいでしょうか。
集団が根拠のない自信を深めていった時に起りやすくなります。
例えばです。会社で横断的プロジェクトチームなどが結成されます。
各部の優秀な社員が選ばれたりします。さらにはその集団が一流大学
出の集団だったりします。すると、その危険度は高まる傾向にあると
考えられます。
なぜなら、メンバー間で、皆が優秀だという共通認識が生まれてくる
と、そこに極端な楽観がうまれるからです。
「私一人くらいが間違っても皆優秀だから大丈夫だろう!
最後はうまくいくよ!前年対比200%で行こうよ!」
といったものです。これを「責任の拡散」といったりしますが、
「社会的手抜き」とも言えます。
「社会的手抜き」については、57通目(10/3)58通目(10/6)で多少
説明しております。
「自分一人が責任をとることはない」という意識です。
すると、この辺に「集団思考の罠」の一つの根っこが見出せてきます。
〜〜〜
□「コーシャスシフト」(cautious shift)
とは、「決定案が慎重になりすぎる」「安定志向に陥る」「チャレン
ジ精神の欠如」といったものです。
この意識もまた責任回避の現れと考えられます。
つまり、リスクテイキングしていかない、リスクを回避しようとする。
集団で何かを考えると、そんな傾向が強まることがあります。
「無難に。何事もなく。そんな波風たてなくてもいいだろ!」
と言ったセリフが会議の席で出てくると、その傾向に流されはじめて
いるのではないでしょうか?
リーダーとしてチェックすべき項目です。
〜〜〜
さてさて、補足のつもりが長くなってしまいました。
まだ続きます。恐縮ながら明日へのつづきとさせて頂きます。
本日も“あなた様”がリーダーとして、大勢に流されず、曇りなき眼
(まなこ)で情勢を見極め、ますます活躍されますことお祈りしてい
ます。
どうぞ風邪など召されません様お体御自愛下さい。
本日はこれにて失礼します。
敬具
平成十五年十一月二十五日
松山 淳より
※参考文献『図解雑学 社会心理学』(井上隆二/山下登美代 ナツメ社)
======================================================================
◆自問◆
1)私は、自分の意見を殺してないだろうか?
2)私は、異質を受け入れているだろうか?
3)私は、耳の痛い話を受け入れているだろうか?
※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!
======================================================================
◆102℃ WORD◆
「雨は止む」
======================================================================
◆追伸◆
東京は、昨日(11/25)久しぶりに本格的な雨がふりました。
わたくしは、雨はあまり好きではないのですが、
傘をさしながら、我が子はニコニコと楽しそうに歩いていました。
眉間にしわをよせ、雨を恨めしく思っていたわたくしは、
少し心を改めました。
笑顔は忘れていたものを気づかせてくれます。
〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜
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■発 行 者:アースシップ・コンサルティング 松山 淳(35)
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【ことば】「自分自身を信頼すれば、
他の多くの事柄に対する信頼が生まれる」
(ラ・ロシュフコー)
〈1613〜1680 フランスのモラリスト〉
どうぞ自分への悪口をやめ、自分の力を信じて!
今日も一日是非ともがんばって下さい!!
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