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相棒 こんな映画は見ちゃいけない! 

発行日時: 2008/5/3



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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2008/5/3号  Vol.844    ☆
         
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 こんにちは、発行人のオテロです。
 
 本日、俎上にのせる作品は

                   「相棒 劇場版」です。
   
首吊り、毒殺、ひき逃げ・・・。連続予告殺人犯を追って2人の特命
係の刑事が奔走する。そして最大のターゲットは3万人が走るという
東京マラソン。犯人グループと刑事の虚虚実実の駆け引きとチェスを
介在した頭脳戦、ひとつの謎を解くとまた次のハードルが待ち構えて
いるという二重三重のトリック。映画はミステリーとアクションを程
よく調合し、なおかつ自己満足で動くボランティアやマスコミの身勝
手さに警告を発する。

SNSの処刑リストに載った有名人が次々と殺されていく。特命係の杉下
と亀山は鍵になる女・やよいを事情聴取するが、彼女の兄は5年前にN
GOの派遣先で地元ゲリラに拉致・銃殺されていた。

過熱報道とすぐに忘れてしまう人々に対する憎しみ、命を奪われたボ
ランティアの名誉を回復するための戦い。犯人らの動機は、それゆえ
に世間の耳目を集める必要があり、わざわざ警察を挑発するような遺
留品を現場に残す。ただ、その過程で犯人側がインターネットやチェ
ス、爆発物までに詳しいはずなのだが、そのあたりのディテールに触
れておいて欲しかった。

山場となる東京マラソンあたりから物語が急展開すると共に粗が見え
始める。終盤はもはやドンデン返しのためのドンデン返しで、やたら
ストーリーを複雑にしているだけ。もう少し大筋の構造をシンプルに
して、犯人側の人間像を描きこめばドラマに奥行きが出たはずだ。 

        お勧め度=★★* (★★★★★が最高)

                      「相棒 劇場版」  
                         についての詳細は、

         http://www.otello.com.ua/

    を参考にしてください。解除もこちらからできます。  




 本日はもう一本

                   「紀元前1万年」です。
   
数百頭のマンモスが地響きを上げて暴走し、巨大な肉食怪鳥がうなり
をあげて襲ってくる。さらに雲に届かんとする建築中のピラミッドの
ために石を引く無数の奴隷。ヴィジュアルとサウンドにふんだんにカ
ネをかけ、12000年前の人間と自然、そして失われた高度な文明をスク
リーンに再現する。そこで展開するのは、旅に出た若者が仲間を得、
自分の使命を自覚して偉業を成し遂げるという典型的な英雄譚だ。

狩猟部族の若者・デレーは一人でマンモスを倒し、リーダーの証であ
る白い槍を手にする。そんな時馬に乗った軍団が村を襲い、デレーの
恋人・エバレットと十数人の村人を連れ去る。

先進民族が未開人を制圧するときの圧倒的な戦闘能力の差。洗練され
た騎馬兵に槍しか武器を持たないデレーの一族はなす術もなく略奪さ
れる。その驚きと恐れ、そしてあきらめの境地に至る村人の心理がリ
アルだ。おそらく16〜18世紀にヨーロッパ人に侵略された南米やアフ
リカの原住民たちはこんな様子だったと思わせる。 

ただ、予言や伝説、巫女や神官が支配的な力を持っていた時代だから、
細かい矛盾には目をつむれというのだろうか。部族のシャーマンであ
る老婆・巫母は予知能力や千里眼の持ち主だが、一方でピラミッドの
主である指導者も神と崇められている。この神はデレーの投げた槍で
死ぬのに、矢を浴びて果てたエバレットは遠く離れた巫母から命をも
らい息を吹き返す。もう少し物語のディテールを煮詰めてほしかった。 

        お勧め度=★★ (★★★★★が最高)

                    「紀元前1万年」  
                         についての詳細は、

         http://www.otello.com.ua/

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 本日はさらに一本

                 「あの空をおぼえてる」です。
   
愛し合っていた一家の幼い妹が不慮の死を遂げたとき、彼女の両親は
喪失感から立ち直れず、兄はそれを受け入れられない。悲しみはみな
同じなのに、落ち込んだ両親を励まそうと妹の代わりになって寒々と
した食卓を元気付けようとする小学生の兄の姿が痛ましい。ただ、幸
せだったころの記憶は、作り物めいたエピソードと過剰な笑い声に彩
られ、見ているほうが恥ずかしくなる。

深沢家の兄妹が交通事故に遭い、兄の英治は助かるが妹の絵里奈は逝
ってしまう。退院後、家に戻った英治は絵里奈の不在を信じられず両
親は沈んだまま。やがて母親のおなかで赤ちゃんが大きくなっていく。

頭では理解していても心が拒否し、ふたりで遊んだ楽しかった思い出
に浸る英治。それを映像化し、まるで今も絵里奈がそこにいるような
錯覚を与える。この現実との落差が見せ所なのだが、あまりにもわざ
とらしい演出が完全に映画をぶち壊している。その原因は絵里奈の異
常なまでのハイテンション。いかにも安物ホームドラマに出てくる「
大人が考えた理想のおてんば娘」の典型で、こんな役を演じさせられ
た吉田里琴という少女がかわいそうだ。

結局、親は子供を等しく愛していると知って英治はやっと絵里奈の死
を乗り越えるが、そこでも絵里奈にあてた手紙を風船に結び付けて空
に放つと、絵里奈の姿になって天に昇っていくという安っぽさ。小学
生向けの映画だった。 

        お勧め度=★* (★★★★★が最高)

                    「あの空をおぼえてる」  
                         についての詳細は、

         http://www.otello.com.ua/

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 本日最後の一本

                     「少林少女」です。
   
とりあえず柴咲コウに中国武術のアクションをやらせてみました、と
いった安易な企画のもとに、テレビ局の資金力・宣伝力を背景に作り
上げた壮大な失敗作だ。せっかくの素材を生かすことができず、継ぎ
足しに継ぎ足しを重ねたストーリーは完全に統一を欠いている。荒唐
無稽にするにも、感情面でのディテールやリアリティをもっと大切に
するべきだろう。ブルース・リーを冒涜していることが許せなかった。

少林寺での修行を終えた凛が日本に戻ってくると、祖父の道場は廃屋
に。凛は誘われるままに大学のラクロス部に入り、武術の動きを利用
した技でチームメイトの度肝を抜く。一方で大学の学長が凛を狙う。

拳や脚の流れるような動き、丈術を応用したクロスさばきなど、柴咲
コウの「型」の洗練度は非常に高い。しかし、実際の格闘シーンにな
るととたんにリアリティが薄くなり、CGでごまかしている。特に学長
のもとに単身乗り込む過程で大勢の部下と戦うシーンなど、どこかで
見たようなアクションばかりでまったく新鮮味がない。

そもそも、凛がなぜラクロスをやる必要があったのだろうか。もとも
と「少林ラクロス」という脚本だったのが、あまりにも内容がベタな
ので、上層部の判断で途中からストーリーに変更が加えられたに違い
ない。実際にはエンドロールのバックで繰り広げられるラクロスの試
合シーンが見ていていちばん楽しい。たぶん作り手側も、最も気合を
入れて撮影したはずだが。。。 

        お勧め度=★ (★★★★★が最高)

                      「少林少女」  
                         についての詳細は、

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        余|談|
       ━┛━┛

ニューヨーク行きの航空券を予約したときに、マイレージを使ってア
ップグレードしてくれと頼んだのですが、行きの分しかアップグレー
ドできませんでした。

キャンセルが出ればアップグレードできるのですが、キャンセル待ち
はできず、いちいち航空会社に電話して確認するしかありません。

出発の2日前になってやっと帰りの席もアップグレードできましたが、
50ドルの手数料を請求されました。

まあ、エコノミークラス症候群でつらい思いをすることを思えば、安
いコストと考えるべきでしょうか。。。

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      「amazon.co.jp.」からお願いします。
        http://www.otello.com.ua/
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       お|知|ら|せ|
       ━┛━┛━┛━┛

というわけで、しばらくニューヨークに行ってきますので

           次回配信予定は5/10、作品は 

                         「光州5・18」

                              です。
  
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