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青学VNETマガジン 1月号

発行日: 2004/1/19

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 青学ベンチャー・ネットワーク発行****************************************
 
      □■□■青学V−NETマガジン vol.19■□■□
 
 **************************************************************2004年1月
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☆巻頭言=FROM AVN ☆
  
【新年・2004年AVN活動への期待】
             井浦幸雄
             AVN代表幹事         
             日本エンジェルズフォーラム(中間法人)代表理事
 
 吉田兼好の「つれづれ草」の一節(155段)に、「春暮れて夏になり、夏果
てて秋の来るにはあらず。春はやがて夏の気を催し、夏よりすでに秋は通い、秋
はすなはち寒くなり・・」という表現がある。兼好法師の季節感をうかがい知る
ことのできる私の好きな一節である。
 2003年はSARS問題、イラク紛争、日本の冷夏・犯罪多発、など多くの問題
をはらんで終了した。新しい年、2004年はこうした問題の少ない、過去と隔絶し
た期待と希望の年になってほしいと誰でもが願っていることだろう。しかしなが
ら、吉田兼好が季節の移り変わりについて指摘したように、人の世はいろいろな
問題が連続して年を越して新年に影響していくことが常であろう。
 2003年の青学ベンチャーネットワークもアントルプルヌール基礎講座、月例会
の実施などで、かなりの盛り上がりを示してきたが、会員相互の連携・コミュニ
ケーションが十分であったとは思えない。日本興亜損保の松澤社長が主催してい
る青山会ネットワーク、飛鳥交通の川野社長が主催している青山会ドットコムな
どとも連携しつつ、新年には青学出身者のビジネス支援にも力を加えていくこと
としたい。
「青学ベンチャー・ファンド」なども考慮の対象に加えていきたいと考えてい。
みなさまの、ご支援・ご協力をお願いします。

☆もくじ=CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ☆巻頭言=FROM AVN☆【新年・2004年AVN活動への期待】井浦幸雄
☆2003年の総括&2004年の抱負
【アントレプレナー基礎講座の履修者230%増】竹内利明
【ワクワク・ドキドキ】園田雅江
【AVNでしかできないことを・・】中松義樹
【アウトプット<インプット】佐藤 訓
★OB訪問=INTERVIEW BY STUDENTS ジョブサプライ青山 遠山寛志社長
★シリコンバレー便り=FROM SILICONVALLEY 曽我弘IMPROVISTA President&CEO
★告知=ANNOUNCE
★リンク集=LINK
★編集後記=FROM EDITORS
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                     (2003年の総括&2004年の抱負)
【アントレプレナー基礎講座の履修者230%増】
              竹内利明
              AVN副代表幹事
              電気通信大学共同研究センター 客員教授
        
 青学ベンチャー・ネットワークが設立されて3回目の新年を迎えることがで
きました。これは、設立当初から最高顧問を快くお引き受けいただいた半田前
学長を初めとする顧問の先生方、会場手配等、常にご尽力いただいた学長事務
室の皆様および会員の皆様のご支援の賜物です。
「アントレプレナー基礎」の授業は2年目を迎え、履修者が298名と前年比約
230%を達成できました。これは、青学ベンチャー・ラボの学生会員の「クチ
コミ」による勧誘の賜物であると同時に、毎回の授業で魅力的な話をしてくだ
さるゲストスピーカーの皆様のご尽力の賜物と感謝いたしております。
 昨年から授業で使うパワーポイントを事前に印刷して1500円で販売すること
ができたことも大きな成果と考えています。履修した学生が将来起業を考えた
とき、昔のテキストを開くことで、その時点では忘れていても勉強すれば創業
にそれほど高い障壁はないという気持ちになることを狙いとしています。
 また、授業に連動して、講師の経営するベンチャー企業を訪問するプログラ
ムにも取り組みました。サイバーエージェント、イーステージの見学会には多
くの学生が参加しました。また、昨年に続いて幹事の園田さんにご尽力いただ
きビジネスの擬似体験プログラムである「ギジネス」を授業と連動して開催す
ることができました。
 定例会は、前半はアントレプレナー基礎を受講した学生の参加が増えました
が、それに比べて社会人の参加が少なく、学生がベンチャーの世界で活躍する
社会人会員との交流を望んでいるのに十分対応ができないという状況になりま
した。しかし、夏に開催した幹事会での議論を経て、担当幹事の中松さんが積
極的に新しい魅力的な社会人会員に参加を呼びかけ、毎回刺激的な定例会にし
てくれたので、私も定例会に参加することがとても楽しみになりました。
 定例会後、プレゼンしたベンチャー企業を訪問したり、私の研究室を訪問し
てくれる経営者もあり、多くの刺激を受けています。中松さんを中心とした定
例会担当幹事の皆様のご努力に深く感謝いたします。
 忘年会は多くの会員が参加して、卒業生の経営する「伊豆栄」が貸切になり
ました。機会があれば、できるだけ同窓の仲間の経営するお店を使うようにし
ていただければ幸いです。これからも、新しい刺激的な社会人会員に、より多
く参加していただくことをお願い致します。
 今年も、元気よく、積極的に、そして楽しく仕事をしたいと思います。どう
ぞ、よろしくお願い致します。

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                     (2003年の総括&2004年の抱負)

【ワクワク・ドキドキ】
                園田雅江
               AVN幹事
               ?gusiness 代表取締役

 大晦日に除夜の鐘を聞きながら、2003年を走馬灯のように思い返していました。 
故郷の松山で四国エンジェルズ・インベストメント?の立ち上げに関わったとこ
ろから始まり、その縁で(N)ベンチャー・アライアンス協会の活動にも首を突っ
込み、4月には帝人製機さまとのアライアンスによる産業集積施設BizPortのオー
プン、AVNとしては アントレプレナー基礎講座からgusiness開催、それをき
っかけに暮れには?gusinessの設立と、本当にあわただしい1年間でした。
 元来のおっちょこちょいから好奇心の赴くままに行動しただけのようでもあり、
一つ一つの出会いに大きな意味があったようでもあり、2003年を総括するという
お題をいただいて改めて振り返ってみますと、何一つ結果が出ていないのですが、
『大きな期待』と『曖昧な希望』を込めた種まきの一年だったという感想です。
撒いた種をどう育てていくかを問われるのが2004年だろうと感じています。
 そのような中で一貫しているキーワードを考えてみると「ワクワク・ドキドキ」
という言葉が浮かびました。
 私は生涯「ワクワク・ドキドキ」を求め続けていく人間だと改めて思います。
同じキーワードに共感する人たちとの交流を深め、多くの人の助けを得てその時
その場にともにいられることを感謝し、その中に幸せを見出しながら生きていく、
それが私らしい私流の生き方だと信じて、2004年も夢に向かって一歩でも半歩で
も前に進みたいと、心からそう思います。

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                     (2003年の総括&2004年の抱負)
【AVNでしかできないことを・・】
                 中松義樹
                 AVN幹事
                 ドクター中松創研
                 
 2003年4月よりお手伝いさせて頂きましたAVNの活動におきましては訳も分から
ず定例会準備をやらせて頂きました。2004年はより一層「青学ベンチャーネット
ワークでしかできないこと」で有益となりますよう頑張りますのでよろしく御願
いします。

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                     (2003年の総括&2004年の抱負)
【アウトプット<インプット】
                  佐藤 訓
                  AVN幹事
                  (株)電通

 2004年1月です。こうやって新年を迎え、昨年のことを改めて振り代えるとる
と、つくづく「1年後のことなんて、まったく想像できないなぁ」と思います。
 昨年の今ごろは、私はまだベンチャー企業で働いていました。ベンチャー企業
で戦略コンサルをしていたのですが、1年経った今、まさか自分が電通でブラン
ドコンサルを中核としたブランド周りの新事業創造に従事しているとは、まった
く想像できませんでした。
(自分の想像力が稚拙という議論はさておき)それくらい、変化が激しい時代の
中で、変化の激しい生き方をしているんだなぁ思っています。
 そんな私の2004年の抱負は「アウトプット<インプット」です。アウトプット
はもちろん大切です。しかも自らが率先して何かを推し進めていくdriver となる
には、アウトプットなくしては達成することは不可能です。
 それは重々承知の上ですが、大学を出て、ある程度の年数を経て、この先新た
な飛躍をするために、今一度、自分の中にいろんなエッセンスを詰め込みたいと
思っています。
 もちろん、AVNの活動も大切なエッセンスです。先輩、後輩、上司、部下・・
どなたからもたくさん吸収していきたいと思っています。
 皆様、ご指導、ご鞭撻よろしくお願いいたします。

★OB訪問=INTERVIEW BY STUDENTS ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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【訪問企業】  ジョブサプライ青山
     ・ 所在地  〒108-0073 東京都港区三田3-2-8 Net2三田ビル6F
     ・ 設立   2002年10月
     ・ 事業内容 人材派遣業
【取材相手】 遠山寛志 社長(国政経4年)
       
【インタビュアー】北原祥雄(英米文4年)

◆まず今の活動を教えて下さい。
遠山:卒業が第一目標なので、一番の活動は学校に通うこと。……が、どうやら
今年は卒業できそうにありません(笑)。なので、また今年も学校に通いながら、
ジョブサプライ青山という人材派遣会社をやっていくことになると思います。あ
とは、通称AVL(青学ベンチャーラボ)と呼ばれるサークルの代表を今年もや
っていきます。

◆遠山さんはなぜ学生ベンチャーを起そうと思ったのですか?
遠山:もともと小さい頃から自分で何かを始め、それを大きくするのが好きで、
大学に入ってからはベンチャービジネスをやりたいと思っていました。で、最初
はオンリーワンだとかナンバーワンだとか、かっこいいビジネスモデルを追求し
ていたんです。でも、やっぱり俺が考えるようなことなんてすでに世の中にある
ことだし、自分が考える後にも先にも何万人という人が同じことを考えているわ
けです。それじゃあダメじゃん。というわけで、最初に考えていた気取ったベン
チャーとかっていうものではなくて、まずはビジネスのお金の流れだとか、企業
同士のやり取りだとか、そういう基本的なものを学ぼうという心意気でジョブサ
プライ青山を立ち上げてみました。だから自分達はベンチャーではなく、どこに
でもあるビジネスをやっています。

◆事業内容を人材派遣にしたのは何か理由があったのですか?
遠山:いえ、人材派遣は自分のアイデアではないんです。AVNに株式会社マイ
ンドシェアの今井社長がいて、ビジネスをやろうと思ったときに「とにかく仕事
をください。何でもやります!」って頼みに行ったんです。そしたら今井社長か
ら「君は大学生だから人材派遣という部分で社会貢献できるはずだよ」とアドバ
イスをいただいて、「これだ!」と。すぐに人材派遣会社ジョブサプライ青山を
立ち上げました。だから、ジョブサプライ青山はもともと好きで始めたわけでは
なくて、とにかく何かを学びたいとか、ビジネスって何だろうってものを実体験
として捕らるために始まったと、そういうわけです。

◆ジョブサプライでは具体的にどんなお仕事をされているのでしょうか。
遠山:ジョブサプライの主幹業務は学生バイトの派遣です。でも、普通に学生を
派遣してマネジメントするだけじゃつまらない。人材派遣会社なんて見渡せば何
万社もあるわけだから、学生ならではの強みを仕事にしようとしている段階です。
例えばフリーペーパーを作るとか、人材派遣も人だしだけじゃなくセールスプロ
モーションまでパッケージで受けるとか、営業人材の育成をやってみるとか、色
んな可能性を試しているところです。まあ、そうは言っても苦労の連続ですけど
ね(笑)。

◆学生がビジネスをする上で気を付けることはありますか。
遠山:やっぱりお金ですよね。学生が思っている以上にお金がないとどうしよう
もない部分があって。特に人材派遣はキャッシュフローがシビアですので、何度
も危ない局面に立たされています(笑)。自分でお金を持っていないと仕事って
できないなっていうのをすごく痛感していますね。

◆でも、学生ってお金持ってないですよね。
遠山:ですよね。でも、逆に言ってしまえばそこに学生の強みがあるとも言える
んです。「ぼくら学生だけどこんなことをやっているんです」って熱く話すと、
「おお掛かって来いよ」って取り組み合ってくれる人がたくさんいます。だから、
学生という立場を活かして、まずやりたいことを言ってしまうのも一つの手です
よね。そこからどんな人と繋がりができるかもわからないですし、熱意が伝われ
ばお金の面はサポートしていただけます。

◆人脈が大切ということでしょうか。
遠山:人脈はほんっとうに大切です。学生時代に何を残すかと言ったら、人脈は
その筆頭にくるかもしれない。仕事をしていて思うのですが、会社と会社の付き
合いをやるとこっちはお金になるとか、こっちはお金にならないとか、そういう
打算的な部分が出てくるんです。でも、学生同士の繋がりっていうのは、今やっ
ているAVLの活動でもそうなんだけど、損得勘定抜きで人付き合いができるん
です。それがすごい重要だと思っていて。それに学生時代に出来あがった関係は
社会に出てもおそらく変わらないと思います。逆に社会に出てしまうとそういう
関係というのはすごく築くのが難しいと思うから、学生の間というのはとにかく
人との繋がりを大切にしていったほうがいいと思います。

◆人脈を作るには活動的でないといけないと思うのですが、「学生生活はこう過
ごせ」みたいなアドバイスはありますか。
遠山:とにかく色んなところに行って、色んな人と話をして、色んな組織に飛び
込んでいくこと。そういうことを重ねていくと、だんだん自分のやりたいことが
見えてきますし、自然と人脈も出来あがっていきます。こういうことも社会人に
なってからだと難しいと思うけれど、学生にとっては必要な経験だと思う。
 やってるときは自分に何の徳にもならないと思っていても、どんなことでも絶
対に徳になってるものなんですね。僕は大学2年のとき1年間休学していたんで
す。で、1年休学してたって言うとみんな「海外行ってたの?」とか有意義な答
えを求めてくるんですけど、僕の場合は何もたいしたことなんてやってなくて。
実際半年間パチスロしかやっていませんでしたし(笑)。でも、自分の中で必要
な無駄というのがあって、どんなに無駄な事でもいろいろ繰り返したり積み重ね
たりしているうちに、ある時点で前がパっと見えるものがあったり、決心がつい
たりする瞬間って必ずあると思うんです。だから、学校行かないでパチスロばか
りやっている自分は不毛に見えるけど、パチスロのリールを止めながら「やっぱ
りこれじゃいけないよ自分」と、「俺頑張ろう」って思うわけじゃないですか。
そうするとそういう1日1日って無駄のようだけど、自分が変わるためには必要
なエッセンスなんじゃないかなって思っています

◆遠山さんはビジネスにおいてどのような目標があるのでしょうか。
遠山:なかなかその方向にはいかないんだけど、留学生や障害者が働ける仕事の
紹介とかをやっていきたいと思っています。

◆なぜ留学生や障害者の人材派遣をやりたいと思っているのでしょうか。
遠山:企業の作ってる製品だとかサービスといったものは社会に必要だから提供
されているという見方があります。もしそのサービスが社会にとって必要じゃな
かったら、淘汰されて売り上げも利益もでないだろうと。だから、自分の会社が
利益を上げているのは、すなわち社会貢献である。ということを言う企業は往々
にしてあるんだけど、僕はそうじゃないと思っています。もちろんそれも社会貢
献の一部分なんだろうけど、ぼくの中の社会貢献っていうのは社会的弱者だとか
貧困国に住んでいる人とかに利益を度外視して支援することであって、売れれば
いいというわけじゃない。だから、できることであれば新製品を社会に提供して
それを社会貢献だって言うんじゃなくて、実際に困っている人のニーズを救って
あげるような仕事がしたいと思っているわけです。ちなみに、ここでの困ってる
人っていうのは「洗濯物が生乾きの匂いがしない洗濯機が欲しいわ」とかそうい
う困ってる人じゃなくて(笑)、生活に必要なお金を稼がなきゃいけないけど、
環境的な理由があって仕事に就けない人とか、そういう人のことです。今はまだ
留学生や障害者の人が働きづらい社会環境にあると思うから、そこは自分が変え
ていければと思っています。

◆最後に読者にメッセージをお願いします。
遠山:色々チャレンジすることだとか、人との繋がりを築くことを大事にして欲
しいですね。
 短期的スパンで見れば嫌なこととかも起きますけど、もっと長い目で見ればそ
れは自分を成長させる上で必要なことだらけなんですね。大学生活を楽しくする
のもつまらなくするのも自分次第だと思います。自分がどう考えてどう行動する
か。毎日スロットを打っていたとしても、それじゃあいけないって自分を追いこ
むようになる。そう追いこむのは一日一日のスロットの経験なんだとかね(笑)。
それに、そうやって追いこまれるとその後加速的に活動的になったり、新しいも
のが見えてきたりして、半年間ムダに過ごしたことも重要だったのだと、そう思
えるわけですよ。そして、不毛に、無駄に青春を過ごし、それを必要な無駄だと
前向きに開き直れるポジティブマインドも重要じゃないでしょうか(笑)
だからね、みなさん気楽に楽しんで!


 ★シリコンバレー便り FROM SILICONVALLEY━━━━━━━━━━━━━━━━
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【2004年のシリコンバレーは?】
              曽我弘 IMPROVISTA President&CEO

 12月から2月位まで北カリフォルニアに位置するシリコンバレーでは雨季とな
る。雨季といっても毎日雨模様の日本の梅雨とはちがい、時々雨が降る日が続く
と言うパターンである。そもそもこの時期以外はシリコンバレーでは雨がほとん
ど降らない。つまりこの間は「本日は晴れ」といっておけば天気予報は不要な地
域である。
 この季節は山の草はほとんど枯れきわめて殺風景な一面黄色な枯れ草の景色と
なってしまう。友人のアメリカ人にこの話をしたら、それは黄色ではなく黄金の
色(golden color)といえと諭された。
 そんな季節が何ヶ月も続いた後に雨季が始まり、次第に周りの山々は緑に変わ
り生気を取り戻す。公園の殺風景な山肌が一斉に新緑に変わり、草木についた水
玉は晴れ間の太陽に照らされてまばゆく輝き、なんとも新鮮な明るさを感じさせ
る季節でもある。つまりここではこの雨季は春の先駆けでもある。

 米国では11月最後の週の木曜日の感謝祭(Thanksgiving)からクリスマス、新
年にかけがホリデーシーズンである。この時期は家族が再開したり、ショッピン
グを楽しんだり、旅行に出かけたりして休暇を取る人が増える。したがってこん
な時に資金調達を行うのは至難の技である。あるVCから「資金調達は必ずこのシ
ーズンを避けておけ」とアドバイスを受けたことがある。
 同時にこの約1ヶ月間のデパートや小売店の売り上げが消費者の購買意欲、し
いてはこの国の景気動向を測る大きな一つの目安になっている。何しろ小売店で
はクリスマス前後の売り上げが年間売り上げの25%を占めるからである。昨年の
ホリデーシーズンは庶民感覚的からすると確実に明るさがうかがえた。まずはク
リスマスシーズンを前に消費者の財布は緩んできたし、街を走る車は増え、銀行
に勤める知人の話しでは銀行に口座を開く人の数と取引回数が増加しお金の動き
も確実に増えていると言う。

 ところで今後のシリコンバレーはどうなるのか?
 最近このようなテーマを掲げたセミナーが数多く見られる。これらのセミナー
には多くの地元の著名人が名前を連ねることも共通である。今回の不況は従来と
は異なる構造不況であり、それだけ皆の関心が高いと言うことであろう。
 新聞紙上でも同様な議論が盛んに記事になる。これらの議論を聞いたり読んだ
りしてその要点をサマリーしてみた。

1)当地での最大の関心事はやはり雇用減少問題
 ここ2-3年の顕著な現象は「offshore outsourcing」である。つまり従来シリコ
ンバレーで中心的に雇用拡大をしてきたハイテク業務のうち、顧客サーポートか
ら開発業務にいたる多くの仕事がインド、中国等にシフトしている現象である。
最大の理由は安い労働力を使ってコスト削減を図り会社の利益を確保するためで
ある。これは企業としては当然の帰結だが、これに伴って二つのインパクトが発
生している。
 一つはシリコンバレーからこれらの業務を行っていた仕事がなくなり、それだ
け失業者が増える直接的マイナス効果である。もう一つはその結果、優秀な海外
からのエンジニアもレイオフされ自国へ帰ってしまう。それに加えて米国人労働
者の権利を擁護するために海外からの就労VISA(H1)の発給が今迄の数分の一以
下に制限され、しかもその取得も非常に困難になっている。その結果海外からの
優秀な人材がシリコンバレーに供給されなくなりつつあり、これが今後のシリコ
ンバレーの地盤沈下につながると言う懸念である。スタンフォードのPh.D.コース
やMBA取得の優秀な学生も最近は中国に戻ってしまうと言う心配の声もある。

2)議論考察
 以上に対しては色々な分析やコメントがある、ここに代表的な見方を書いてお
こう。
▲シリコンバレーにはすでに多くの蓄積されたノウハウがあるし、依然として多
額のベンチャー資金がある、スタンフォード中心としたベンチャー生育の環境も
充実しているし、現実に大きな産業を創出してきた実例が沢山あり、優れた経営
のノウハウもあり、指導者には事欠かない。インド、中国、ロシアといった振興
市場とうまく連携をとっていければつぎのイノベーションの波に乗って数年で以
前のような競争力を回復すると言う楽観論。
▲現在はグローバルに観て中国、インド、ロシアが今後の世界市場を形成してい
く歴史的転換点に来ている。これらの地域を総合すると30億人以上の人口を抱え
ている。大幅に90%割り引いて考えても3億人近い人口が米国と同じレベルの生
活をしたいと考えているであろう。彼らが創り出す市場は米国よりはるかに大き
く、そこで生産される製品は米国市場への輸出を必要としない。
 そう考えると、彼らのいる地域が今後大きな発展の中核になると考えても不思
議ではない。日本は人口も少なく国土も狭くもはや新市場を形成する大きな力に
はならないであろう。またハイテクはもはやシリコンバレーの独占ではなく、コ
モディティーと考えたほうが良い、つまりシリコンバレーのような開発拠点は早
晩上海やバンガロールに移行していくであろう。米国、特にシリコンバレーはか
つての英国が、米国が自国の市場を形成して英国の力を必要としなくなった立場
に似ていると言う意見である。

3)競争力持続への提言
 以上の二つはかなり極論に近い感じがするが、おそらく実際にはこの中間的な
状況になると考えられる。つまりシリコンバレーの雇用は少しずつ良くなるがか
つてのような状況にはならないであろう。その中で世界的競争社会の中でどの様
な方策が必要かと言う観点から以下のような提言がなされている。
▲基礎研究の充実と研究費の増大
 Innovationの原点は基礎研究の中から生まれる、政府は長期的視野でもっと基
礎研究費を増やし競争力をキープする必要がある、シリコンバレーはもっと積極
的にロビー活動をすべきである。
▲教育水準の引き上げ
 競争相手はシリコンバレーの教育水準以上のものを考えている(SV++)、従って
我々はSV+++レベルの教育を考えていく必要がある。
▲VCはもっとリスクをとれ
 今のシリコンバレーのVCは消極的過ぎる、もっと将来を考えて以前のようにリ
スクを取って大きな事業を育成すべきである。
▲米国人(含むシリコンバレー)はもっとハードに働け
 昔の様に皆必死になって働いて企業を育てるべきだ、インド中国等では1日10
時間以上、週6日労働は普通である、彼らが競争相手ある事を忘れてはいけない。
▲Stock optionのようなインセンティブプランを壊すな
 海外からの優秀なエンジニアや科学者をひきつけるIncentive planは絶対残す
べきだ。
▲もっと規制緩和を推し進めよ
 シリコンバレーの強みは世界中から優秀な人材を集めてきたことである、VISA
の発給は優秀な人材に門戸を開いておくべきである。

 2004年のシリコンバレーは以上のような共通認識に立って活動していくと考え
ている。どのシナリオで進むのか非常に興味あるところである。最後に大方は楽
観的意見の方が多いと言うことを付け加えておきたい。
 また日本は殆どこれらの議論の俎上に乗らないと言うのも寂しい。日本も独自
のグローバル戦略を立てて進んで欲しい。

  
★告知=ANNOUNCE━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■投稿歓迎
「AV-NETマガジン」への投稿を歓迎します。「起業」に関連することであればテ
ーマは何でも結構です。分量はできるだけ少な目でお願いします。投稿、および
投稿に関するお問い合わせ問うは下記までお願いします。
編集長:滝田誠一郎 takita_s@hi-ho.ne.jp
副編集長:園田雅江 sonoda@gusiness.com
 
 
 ★リンク集=LINK━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■AVN関係
・青学ベンチャーネットワーク http://www.sangyo-npo.jp/aogaku/index.html
・青学ベンチャー・ラボ    http://aoyama.fc2web.com/
・ギジネス          http://www.gusiness.com 

■AVN幹事
・井浦幸雄/日本エンジェルズ・フォーラム http://www.angels.ne.jp
・藤田晋/?サイバーエージェント     http://www.cyberagent.co.jp/
・竹内利明/(有)陽明エンジニアリング  http://www.sangyo-npo.jp/
・三好秀和/三好内外国特許事務所     http://www.miyoshipat.co.jp
・園田雅江/?gusiness            http://www.gusiness.com
・川邊健太郎/ヤフー?          http://www.yahoo.co.jp
・今井祥雅/?マインドシェア       http://www.mindshare.co.jp/
・野崎勝弘/イー・ステージ?       http://www.estage-inc.com
・星山和彦/監査法人トーマツ       http://www.tohmatsu.co.jp/
・中松義樹/ドクター中松創研       http://Dr.NakaMats.Com
        ※ホームページのある幹事のみ掲載

■大学関係
・青山学院          http://www.bb.aoyama.ac.jp/home.html 
・青山学院校友会       http://www.alumni-aogaku.or.jp

■シリコンバレー
・Silicon Valley Japanese Entrepreneur Network(SVJEN)
                      http://www.svjen.org
・曽我弘 IMPROVISTA President&ceo    http://www.improvista.com/ 
 
         
 
★編集後記=FROM EDITERS━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼年末年始は締め切りに追われ、丸1日休めたのは元日だけでした。加えて必要
以上に気を遣う仕事が重なったこともあり、しだいに消化器系に異変を生じ、機
能不全のような状態になり、とうとうはげしい腹痛におそわれ、病院へ行くハメ
になってしまいました。原因ははっきりしませんでしたが、おそらくはストレス
のせいだろうということでした。世の中には仕事が楽しくて仕方がないという人
もいれば、仕事がイヤでイヤでたまらないという人もたくさんいます。どうした
ら楽しく仕事ができるようになるか、それを考えることもベンチャー・ビジネス
のあり方を模索する大事な方法論ではないかという気がします。
 思うように原稿が集まらないメルマガの編集長というのもけっこうストレスが
たまるものですので、今年はどうしたらストレスを感じずに編集作業ができるか、
その仕組みを考えてみたいと思います。(編集長・滝田)

▼暖冬かと思っていたら、年があけた途端に寒いし、雪は降るし、春が来ない冬
はないと思いながらも、夏を待っています。(笑)私はこんなに寒い時に生まれ
たんだなぁと母にありがとうとと伝えたい。(副編集長・園田)



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きますよう、お願い致します。お知り合いにも転送自由です。

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でご連絡下さい。takita_s@hi-ho.ne.jp



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