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【BRASIL NEWS】ニッケイ新聞メルマガ版 307号

発行日: 2008/6/18

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    【BRASIL NEWS】ニッケイ新聞メルマガ版307号   2008/6/14
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  これであなたもブラジル通!!! 様々な顔を持つこの国の魅力の一端を紹介  
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※ニッケイ新聞は、ブラジル国サンパウロ州サンパウロ市で発行されている移住者
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ニッケイ新聞編集部

==コラム「樹海」==
 面白い世代が台頭してきた。先日、日本でともに活躍する演歌歌手の南かなこ、
大衆演劇「響ファミリー」の公演をみた。両方とも二〇代の若い日系三世であり、
公演のしゃべりの最中に自然なポ語を混ぜる。日本で本格的に芸能活動をする日系
人が〃凱旋〃する姿は実にすがすがしい▼もちろん普段、日本ではポ語を混ぜてし
ゃべるなどあり得ないだろうが、伯国公演に限っては特別だ。観客にも高齢二世が
かなりいるから、そのような演出に強い好感を持っているのが反応から分かる。単
語だけをポ語から借用するのではなく、文章まるごとを日ポ両語使い分けるバイリ
ンガル公演だ▼両者に通底するのは、日本の伝統的な芸能活動を踏襲し、その基礎
を子供時代にコロニアで習得している点だ。その意味で、コロニアから巣立って日
本で羽ばたいている世代といっていい▼日本で磨かれた芸はやはり洗練されている
と感じる。かつては、日本仕込みの第一線の芸を一世が見せている時代があった。
今では三世が日本仕込みの芸を見せる時代だ。これはコロニア芸能人の指導者にと
って、その弟子がプロとして日本で活動する道が拓けたことを意味する▼南かなこ
はポ語に訳した演歌を見事に歌い上げ、響ファミリーは無言劇という言葉を使わな
い演劇をみせた▼ともにブラジル人一般、いや国際的にアピールする質を持ってい
る。この方向性をさらに発展させてほしい。日本発の伝統文化を日系人が独自に発
展させ、ブラジル社会をテコに世界に発信する芸能活動だ▼両公演ともに見応えが
あるだけでなく、百周年に相応しい意義深い公演だった。(深)
                         (2008年06月12日)
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****▽ニュース目次▲**********************************************   

             ●今週のおすすめ記事●

○日系社会
■神戸発『友情の灯』無事到着=移民らと臨時列車で入聖=21日の式典で点火式
■移民史料館に御下賜金=史料データベース化を支援=両陛下のご希望により=皇
太子殿下ご来伯時に伝達
■聖州教育局=帰伯子弟対策に乗り出す=再適応の取り組み開始=三井物産とIS
EC連携
■歩こう友の会=「百年の道ウォーク」始まる=初日サントスは250人参加
■デカセギ家族の想い=ドキュメンタリー映画『ブラジルから来たおじいちゃん』
で知る

○ブラジル社会
■IBGE発表=国内消費が支える経済=景気減速の兆候も=ローンでけん引する
花見酒=輸出減から210億R海外調達
■ペトロブラス=過去最大の油田発見=産油国入りも可能=6000億ドル投資、500
億B産油=伯国の国際的地位に変化
■教育状況改善と言うが=それでも過去の実績下回る=先進国仲間入りはまだ先
■食糧危機=二〇一〇年に再来=肥料と農薬の自給体制を
■上手い話には裏がある=新聞に超安値の売却広告=顧客呼出し誘拐&身代金請求
■農地改革院調査=外国人が土地転がし=外資所有最大はマ州と聖州

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★日系社会
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■神戸発『友情の灯』無事到着=移民らと臨時列車で入聖=21日の式典で点火式
                        2008年06月11日(水)

 日伯友好の象徴がついにブラジル、サンパウロに――。「旧神戸移住センター」で
四月二十八日に太陽光から採火された『友情の灯』が先月末サントス港に到着、八
日に臨時運行された移民列車でサンパウロ市モオカ区の移民博物館(旧移民収容所)
に運ばれた。ジョアン・サアジ聖州文化長官が出迎え、上原幸啓・ブラジル日本移
民百周年協会理事長とともに日伯友好の象徴の到着を祝った。灯は二十一日にサン
ボードロモで行なわれる記念式典で点火される予定。
 サントス市の市庁舎で同日午前九時から行なわれた式典では、サンパウロ州観光
スポーツ局のクラウリ・アルヴェス局長、サントス市のヴァニア・セイシャス観光
局長、丸橋次郎在聖首席領事、与儀昭雄県連会長らが出席。
 カンテラに移された友情の灯をボンデ(路面電車)で、臨時運行される移民列車
が出発する港まで運んだ。
 午前十時二十分にサントスを出発した列車は、約三時間をかけ、モオカ区の移民
博物館に到着、サアジ聖州文化長官やアナマリア・レイトン同博物館長が出迎えた。
 サアジ文化長官は、「ブラジルが一つであることをみんなで祝える百周年になれ
ば」とあいさつ。
 上原理事長は、「この灯は、日本人の魂を象徴している」と話し、日伯友好を強調
した。
 折しも同博物館では、毎年恒例の『移民祭り』が開かれており、多くの人が『友
情の灯』の到着を祝っていた。

◎懐かしさ、悲喜こもごも=12人の移民らも乗車

 移民列車には、十二人の移民たちも乗り込んだ。ほとんどの移民がサントス着港
後、この列車に乗り込み、モオカ区の移民収容所に滞在、夢と希望を胸にそれぞれ
の配耕先に向かった。
 同鉄道は一八六七年、イギリス資本により設置され、一九四六年にブラジル国営
化、九六年まで客車が運行していた。
 当時は木製の座席で五時間かかったが、今回はゆっくりとしたソファで飲み物の
サービスを受けながらの楽しい列車の旅。
 移住当時と同じルートを辿り、それぞれの思いを胸に、往時を懐かしんだ。
      ◇
 「コーヒーの耕地で六年働いた。その後は綿でしたね」。今回の最年長者、サント・
アンドレ在住の山西豊さん(94、広島)は、戦前の移民生活を振り返る。一九三
〇年、「ぶえのすあいれす丸」で着伯。七十八年ぶりにサントスからの列車に乗った。
 カンテラに移された『友情の灯』を感慨深げに手にする豊さんを見上げるのは、
結婚して六十七年目を迎える妻玉枝さん(87、愛知)。三三年に十二歳で移住した。
 「ファゼンダから迎えに来た通訳の人が真っ黒な顔。『ブラジルにいたらこうなる
のかな』ってビックリしました」とサントス港での最初の思い出を振り返り、懐か
しそうに笑う。
 杉本良江さん(81、静岡)は、三六年に十歳で着伯。船内で体調を崩していた
父親五島千代松さんは、サントスにあった三笠旅館に担架で運び込まれたが、着伯
三日後に亡くなった。十二月一日、三十二歳だった。着伯直後に家長を失った一家
の苦労は並大抵のことではなかった。
 「着いたときのサントスの風景なんか思い出せないけど、人間悲しいことは覚え
ているものですね」。
 そう頷きながら、良枝さんは、車内で供されたモルタンデーラのサンドイッチを
パクリ。
 「当時は、気持ち悪くて捨てたけど、今思えば、勿体ないことしたね」と移民女
性ならではの逞しさとユーモアを覗かせた。
 「日本もブラジルに来たときのこともあまり覚えてないよ」とこともなげに話す
州崎恵利さん(76、和歌山)は、弟の順さん(59)と参加した。五五年チサダ
ネ号。
 「けど、この風景は変わってないよね」と車窓から、遠い目でサントスの海岸山
脈を見遣った。
 坂本りさえさん(85、秋田)は、「天気のいい日だったですよ。一九三三年八月
二十五日でした」。三三年さんとす丸。
 「真っ黒に焼いた肉を挟んだパンが配られてね。そんなの日本で食べたことない
もんねえ。だから、ブラジル人にあげました。移民列車がセーラで止まったときも
降りて遊んでいましたよ」と無邪気だった十歳の頃を思い出す。
 移民の思い出が詰まったこの路線の客車運行再開は、サンパウロ州の観光プロジ
ェクトとして持ち上がっている。
 車掌を務めたアンデルソン・アルヴェス・コンテさんは、「是非、運行させてほし
いね」と笑顔で話しながら、終着駅となった移民収容所への到着を大きな声で告げ
た。

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■移民史料館に御下賜金=史料データベース化を支援=両陛下のご希望により=皇
太子殿下ご来伯時に伝達             2008年06月10日(火)

 宮内庁は九日、天皇皇后両陛下が、ブラジル日本移民史料館が進める史料アーカ
イプ・プロジェクトに寄付をされると発表した。発表によれば、移民百周年にあた
り両陛下が「ブラジルの日系人社会のために何か具体的にできることはないか」と
希望されたことを受けて日伯両国の関係者が検討、最も時宜を得ているとして同プ
ロジェクトへの寄付が決まったという。両陛下の金一封は百周年でブラジルを訪問
される皇太子殿下に託され、皇太子殿下が史料館を訪問される際に同館側へ渡され
る予定だ。
 アーカイブ・プロジェクトは史料館の設立三十周年を記念して計画されたもの。
同館が所蔵する約九万点の史料(文書、写真、物品など)をデータベース化すると
ともに、インターネットを通じて一般に公開することを目的としている。
 四年計画で、予算は約三千万円。プロジェクトは今年四月に始まっている。小笠
原公衛JICAシニアボランティアによれば、日本の専門家にも協力を求める予定
で、現在実行委員会で史料デジタル化の実験を含め計画を詰めている段階だ。
 同プロジェクトに対しては今年二月、日伯修好百周年基金から二十五万五千レア
ルが助成されることが決まっている。
 同館では現在、文書や写真、小さな物品などを文協ビルの事務所、展示室の一部
で保管。大きな物品は昨年中ごろから、サンロッケの国士舘スポーツセンターの倉
庫を改修して保管している。ただ、どこにどの史料があるのかについては、長年勤
務する職員の「経験に頼っているのが現状」と小笠原さん。
 同プロジェクトにより実物を触ることなく史料が閲覧できることから、史料の劣
化や破損、紛失を防ぐことが期待される。さらに、両国専門家の共同作業を通じて、
日伯間で移民史・日系社会研究のすそ野を広げることも目指しているという。

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■聖州教育局=帰伯子弟対策に乗り出す=再適応の取り組み開始=三井物産とIS
EC連携                    2008年06月12日(木)

 聖州教育局で十一日午前、デカセギ帰国子弟向けの特別プロジェクトを開始する
にあたり、事業パートナーとなる教育文化連帯協会(ISEC)と三井物産との調
印式を行った。マリア・ヘレナ・ギマランエス・デ・カストロ局長は「州への日系
人の功績は大きく繋がりは深い」との認識から、昨年から始めた日本文化教育プロ
グラム「VIVA・JAPAO」に続き、今回はデカセギ帰伯子弟再適応プロジェ
クトを打ち出した。全日系人口の七割を抱える聖州だけあって、百周年への取り組
みには力が入っている。
 調印式で吉岡黎明ISEC会長は「日本にいった子供は適応に苦しみ、やっと慣
れたと思ったらブラジルに戻ってまた大変な思いをする。どちらの社会でも受け入
れ体制整備が必要であり、今回のは先駆的取り組みだ」と位置づけた。
 今年二月に設立されたブラジル三井物産基金から、このプロジェクトに十四万レ
アルを寄付した中山立夫同社長は「これが一つの呼び水となり、こうした社会的課
題に対する取り組みの輪が他の企業や個人にも大きく広がっていくことを期待いた
します」とのべた。これが同基金から助成第一号となる。
 三井物産本社でも〇五年から在日伯人学校への支援を始めており、両側からの包
括的な取り組みとして注目されている。
 在聖総領事館の丸橋次郎首席領事に続き、ヘレナ局長は「国民であれ移民子弟で
あれ、全ての子供に識字教育は必須。日本語でもポ語でも、社会性を身につける機
会を与えなくてはいけない」との認識をあらわした。
 最後に、教育局合唱団約二十人が「大きな栗の木の下で」などを日本語で輪唱し
た。
 初年度デカセギ帰伯子弟再適応プロジェクトの総予算は十九万七千レアルで、ブ
ラジル三井物産基金負担分以外は聖州政府が負担する。
 ISECは、帰伯子弟は全伯で毎年四千〜五千人いると概算しており、うち聖州
では三千〜四千人を受け入れていると思われる。その大半は公立学校に入り、ポ語
での授業についていけないなどの困難を抱えている。
 同教育局でVIVA・JAPAOコーディネーターをする日野寛幸さんは「まず
は全州立校で調査をし、どの地域にどの程度いるのか把握する。そのあと具体策を
進める」という。「欧米からの帰国子弟、ボンレチーロ区のボリビア人子弟の受け入
れなども課題であり、これは模範になる」と語った。

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■歩こう友の会=「百年の道ウォーク」始まる=初日サントスは250人参加
                        2008年06月13日(金)

 【既報関連】リベルダーデ歩こう友の会、SESCサンパウロ、日本ウォーキン
グ協会が主催する日本移民百周年事業「移民百年の道ウォーク」が十二日朝、サン
トスで始まった。
 この事業は、サントス港に着いた日本移民がサンパウロの移民収容所まで汽車で
通った道のりを、四日間に分けて歩いてたどるもの。
 初日の出発点となったサントス市観光局広場は、かつて鉄道駅として利用され、
現在も建物の前には線路が残されている場所だ。
 同事業に参加するため、日本から木谷道宣・日本ウォーキング協会副会長を団長
に三十三人がブラジルを訪問。歩こう会の八十人、日系を含むサントスの住民など、
計二百五十五人(主催者発表)が参加した。
 午前九時過ぎからの開会式にはサントス市、SESC本部からも代表者が出席。
歩こう会の高木ラウル会長は「体に気をつけて楽しいウォーキングにしてください」
と呼びかけた。
 日本側、サントス側のインストラクターが、参加者にそれぞれ日・伯の準備体操
を指導。九時四十五分ごろ、先頭の参加者が両国の国旗を持ち、スタートした。
 軍警、交通局の車両とともに、非常時に備えて主催者の自動車も伴走。二、三人
で列を作って歩く一行に、横を過ぎる車から声援を送る地元住民もあった。
 ブラジルでウォーキングに参加するのは〇一年以来二度目という木谷団長は、「百
年前に移住した先人が歩いた道は、今のように舗装された道ではなかったでしょう。
そうしたことを思いながら歩きたい。百年前の人たちも喜んでいるのではないでし
ょうか」と話す。
 全国龍馬社中の会長をつとめる橋本邦健さん(高知県ウォーキング協会会長)は
今回、同会ブラジル支部創設のため訪れた。「高知県出身の水野龍が第一回移民の道
を開いた百年後に、私たちが会を作り、ウォーキングに参加できたのは嬉しい」と
笑顔。
 歩こう会から参加した中野文雄さんは、現在八十六歳。三五年の移住時は直接配
耕地へ向かったため、収容所には行っていないが、「いつもこれが最後だと思いなが
ら参加しています」と笑顔で話す。今回は初日と最終日に参加するという。
 サントス在住の浦本房江さん(77)は、一九三三年五月、三歳で移住した。「サ
ンパウロまでのことは覚えていないけど、港へ着いた時のことは覚えています」と
話す浦本さん。「ちょうどフェスタ・ジュニーナの時期で、父に買ってもらったカイ
ピーラの麦わら帽子を海に落としてしまってね。悔しかったのを覚えていますよ」
と思い出を語った。
 同ウォークは二日目に海岸山脈の旧街道、三日目にサンベルナルド・ド・カンポ
市を通り、最終日の十五日にモオカ区の旧移民収容所(現・聖州移民記念館)へ到
着する予定。各日とも距離は十〜二十キロ程度。

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■デカセギ家族の想い=ドキュメンタリー映画『ブラジルから来たおじいちゃん』
で知る                     2008年06月13日(金)

 「自分のじいちゃんとばあちゃんから聞いた苦労を想い出した」。サンパウロに暮
らす日本人老移民と在日デカセギ・ブラジル人の交流などを描いたドキュメンタリ
ー『ブラジルから来たおじいちゃん』(栗原奈々子監督)の特別上映会。上映後、鑑
賞した櫛山エジウソンさん(67・三世)は涙を流して声を絞り出した。
 上映が始まった八日午後一時、文協大講堂に四百人以上が駆けつけた。今年の水
曜シネマ、平均来場者数の三倍以上で、同作品への関心の高さが伺われた。
 作品は、毎年日本のデカセギを尋ねて訪日している紺野堅一さん(当時九十二歳、
現在九十五歳)が、広島県や滋賀県に暮らすデカセギ家族と交流し、自身の体験を
振り返るストーリー。「日系子弟の将来はいったいどうなるのか」「子供たちの教育
の現状はどうか」。デカセギたちの苦労話に優しく耳を傾け、子供たちに勉強の様子
を尋ねる。
 約一時間の上映後、主人公の紺野さんが舞台あいさつ。「移住とはより良い生活を
求め子孫が幸せになることだ」「ブラジルにきて良かったと思う人は立派な移民とし
て成功されている」。凛とした姿勢で落ち着いて語りかける老移民の言葉一つひとつ
に、来場者は集中して耳を傾け、大きな拍手を贈った。
 質疑応答で、撮影のきっかけを聞かれた栗原監督は「穏やかに淡々と暮らす紺野
さんの生活の秘密を知りたかった」と説明。「大勢の方々に来ていただき感動し、ほ
っとした。この作品を手にブラジル各地をまわって上映会を開きたい」と意欲的に
述べた。
 ドキュメンタリーに出演した日系子弟の祖父母、岡カツミさん(72・二世)サ
ワコさん(71・同)夫妻は
「紺野さんや監督に感謝したい。作品を通してデカセギ家族の想いや悩みを多くの
人に知ってもらいたい」と話していた。
 同ドキュメンタリーは十八日午後三時から、国際交流基金サンパウロ日本文化セ
ンター(Av.Paulista, 37 1anndar-Paraiso)でも特別上映される。

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★ブラジル社会
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■IBGE発表=国内消費が支える経済=景気減速の兆候も=ローンでけん引する
花見酒=輸出減から210億R海外調達       2008年06月12日(木)

 ブラジル地理統計院(IBGE)は十日、二〇〇八年第1四半期の国内総生産(GD
P)が、前年同期比で五・八%増と発表したことを十一日付けフォーリャ紙が報じた。
経済成長の牽引車とされる指標では過去十二カ月のGDPも五・八%増、工業生産
は六・九%増、設備投資は一五・二%増、消費は六・六%増とどれも好調らしい。
 経済成長率は伸びたものの、成長の度合いが緩やかな減速経済に入った。第1四
半期のGDPは、前期比〇・七%。年間成長率目標は、六%と見込んでいるので〇・
二%下回った。
 工業生産と設備投資は、前年同期と同率。各家庭の消費は、十八カ月連続で伸び
続けた。経済成長の推進力となったのは、三三・七%も増えたクレジットと六・九%
の昇給である。
 さらに増えたのは、選挙年を反映した公共経費で、昨年比五・八%増。公社の経
費は、中銀がインフレ抑制に努めたため少し減った。
 貿易は、輸出の増加よりも輸入の増加が、今年も大きい。さらに、国内生産が消
費の伸びに対応できないのも問題である。舶来品消費へ生活スタイルが変りつつあ
るのも、将来が心配だ。
 第1四半期の輸出は二・一%増に対し、輸入は一八・九%増となった。この調子
で行けば、第1四半期に二十一億レアルを海外で調達せねばならない。昨年は十億
レアルで済んだのに。
 GDPに占める輸出が、二・六%後退した。減速経済の原因は、輸出の後退とい
える。減速経済はインフレを抑制する面もあるが、モラルの低下が由々しい。第1
四半期の減速は、経済の活力を殺いでしまう。
 本来輸出されるべき製品が、国内消費へ回されている。これは輸出量で経済の停
滞を引き起こす。輸入の多くは、工作機械と輸出用副原料などである。この機械設
備が生産増加に至るには、技術の習得や熟練工の養成と時間がかかる。

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■ペトロブラス=過去最大の油田発見=産油国入りも可能=6000億ドル投資、500
億B産油=伯国の国際的地位に変化        2008年06月14日(土)

 ジュネーヴの国連会議に出席したルッピ労相は十二日、サントス沖の岩塩下で新
たな良質の大油田発見と発表したことを十三日付けエスタード紙が報じた。埋蔵量
は、過去最大と見られている。ペトロブラスはこれまで、多国籍企業などの企業連
合多数によって試掘していたのを、一社の大連合にまとめる考えだ。
 労相の油田発見発表は予告編。新油田の場所は、ツッピーとカリオッカの中間で
グアラーと呼ばれる地点。ブラジル油田の総埋蔵量は、政府やペトロブラスが発表
する量よりはるかに多いと労相が明かした。
 鉱動省が近日中に詳細発表をするが、世界はもう一度驚くという。ルーラ大統領
がいった「神様がブラジルを通りがかり、余程気にいったらしい」は、実感がある。
ブラジルは、世界第三位の石油埋蔵量を有し、産油国に仲間入りしそうだ。
 原油は、API二八度で国際相場が高価なもの。試掘をしているのはペトロブラ
スが四五%、BGグループ三〇%、RepsolYPF二五%の企業連合。聖州の
沖合い三百十キロメートル、水深二千百四十一米。油田の深さは、五千米の海底で
ある。
 国際エネルギー機関(IEA)は、石油の偏在に戸惑っている。カリオッカ油田の
埋蔵量三百三十億バレルも信じ難いが、それを越す油田とは国際情勢を動揺させる
ので信憑性が欲しいと注文した。ブラジルの国際的地位が、見直されつつあるのは
確かという。
 ブラジルが来る十年、サントス沖油田から受ける思わぬ恩恵をIEAは計算して
みた。ブラジルが産油国として世界に覇をとなえるには、六千億ドルを投資し、五
百億バレルの原油を産出する必要がある。
 サントス沖に大油田のあることが分かったので、ペトロブラスは試掘を企業連合
の大世帯一社にまとめ、総司令部を据える考えだ。これまでの区域切り売り方式だ
と、一つの油田で二つの企業連合が油田発見の名乗りを挙げる可能性がある。これ
は避けたい。

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■教育状況改善と言うが=それでも過去の実績下回る=先進国仲間入りはまだ先
                        2008年06月14日(土)

 十一日、十二日の伯字紙が、基礎教育開発指数(Ideb)はこの二年で改善と
伝えたが、十三日伯字紙は、それでも過去の実績以下など、辛口の批評を下した。
 十一日、十二日の報道では、中等教育(高校)では基礎教育ほどの改善が見られ
ていないと指摘しつつも、昨年のIdebは二〇〇五年より向上し、来年度の目標
値も達成などが強調された。
 これは、数学(算数)の得点アップと進級率の向上とにより、全国平均での四年
生の成績が三・八から四・二に、八年生の成績が三・五から三・八に、高校三年の
成績が三・四から三・五に上がったことによる。特に北東伯の成績向上(三二%)
が注目された。
 ただ、州毎の目標値では、一〜四年生のミナス、五〜八年生のパラーとアマパー
など、昨年の目標を達成できなかった州もある。高校では成績の落ちた州もあった。
 また、Idebだけを見て教育状況改善と喜ぶことは出来ない。というのは、進
級率向上によってIdebは上がったものの、実際の学力成績は低下の可能性や、
別の調査では異なった面が出てくる可能性もあるため。
 事実、Idebでは三課程とも上位四位までにその名を連ねた聖州は、州立校の
テストで先進国並みの七点をとったのは五一八三校中七校で、高校三年生の六〇%
が簡単な計算でミス。また、聖市立校テストでは、二年生の一五%近くが、簡単な
文を読めても理解できていなかった。
 さらに、二年毎の基礎教育評価システム(Saeb)で見ると、四年生の算数以
外は一九九五年の実績を凌駕できておらず、一九九〇年代の国民皆就学運動で起き
た学力低下の影響が残っていると十三日フォーリャ紙。それでも、二〇〇一年以降
向上中の四年生の成績が、やがて、八年生や高校三年生の成績にも現れてくると期
待している現場の声を載せている。
 また、十三日のエスタード紙は、Ideb算出ベースのテストの一つで、ポルト
ガル語の成績は一六州で維持か低下、数学も一一州で維持か低下と報道。特に、伯
国生徒はポルトガル語の習得に困難を覚えているとの専門家の判断に、先進国並み
となるまでの道はまだ遠いと思わされる。
 国を挙げての目標が実となって表れるのを、期待と忍耐とをもって見守っていき
たいものだ。

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■食糧危機=二〇一〇年に再来=肥料と農薬の自給体制を
                        2008年06月12日(木)

 ステファネス農相は十日、食糧危機は二〇一〇年に再度訪れ、短期間に価格安定
の見込みはないと語った。国内の食料価格インフレ防止を図るには、鳴り物入りの
食糧増産計画を打ち立てるしかないという。
 それには国産の肥料や農薬生産を奨励し、輸入依存をできるだけ減らす必要があ
る。そのためペトロブラスが、肥料農薬の製造企業と合弁で国産化に努力するよう
勧めると農相が述べた。
 従来の豊作貧乏による価格抑制や暴落すれば知らん顔の生産者を犠牲にする農政
は、後で必ずツケを払わされる。これは農業政策の邪道という。
 農産物価格は、二〇〇九年まで横ばい。二〇一〇年以降は、原油高騰で生産にも
異変が起きる。そのためにブラジルは、農業のインフラ整備と営農資金の確保が必
要だと農相が警告した。
 ブラジルには、有機質分解によって表土が流出した荒地が多い。これらの荒地回
復も、大きな事業だ。荒地回復は環境省の管轄で、環境省は机に座って衛星による
森林伐採管理だけでなく、現地作業も必要だという。
 肥料の三要素、窒素と燐酸は政府の政策次第で自給できる。輸入に頼るのは加里
だけである。ブラジルの肥料市場は三社が独占し、正常な機能を損ねている。
 このような独占体制を防ぐためペトロブラスが肥料業界へ参入し、経営改善をす
る姿勢を築くべきである。ペトロブラス一社でなく多国籍企業を招き企業連合を組
織し、公正な営業を行うため目を光らせるだけでよい。

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■上手い話には裏がある=新聞に超安値の売却広告=顧客呼出し誘拐&身代金請求
                        2008年06月11日(水)

 日本人、日系人は詐欺に遭いやすいというが、新聞広告を使った新手の詐欺の被
害が全国に広がっていると十日付けエスタード紙が報じた。
 詐欺の手口は共通しており、地域でよく読まれている新聞に外車や農業機械を破
格値で売るとの広告が出る。連絡先は他州の局番の携帯のみで、興味を持った人が
連絡を取ると、免税処置が受けられるため、三〇〜五〇%の割引が可能と説明。交
渉がまとまってくると、割引を受けるためには現金一括払いで本人持参が条件と切
り出す。
 バイヤーとのやり取りは携帯のみで、金の受け渡し時には空港まで迎えに行くと
約束するなど、至れり尽せりなのだが、顧客と会った途端、バイヤーは誘拐犯に豹
変する。持参した現金に加え、家族に身代金を請求。指定した他州の銀行口座に金
が振り込まれたら顧客解放という手順。
 しかし、写真のゴイアス州男性(74)は、十四万レアルの車を割引付で購入す
る話をまとめ、サンパウロまで来てバイヤーと会ったものの、四時間後に家族にか
けた電話では、取り乱した様子で、「相手が小切手は受け付けないと言っている。何
とか現金を工面してくれ。でなければ、俺の棺おけのふたが閉められることになる」
と。絶望状態に置かれた家族が金額交渉し、ようやくかき集めた金を送金したが、
六〇日たった今も何の消息もないという。
 聖市市警では、このケースは都市第一コマンド(PCC)がらみのグループの仕
業とみているが、三〜四月にかけ、ゴイアス州男性を含む五件の報告があるという。
警官二人の殺害も起きており、未遂例も一件報告されているという。また、犯人が
指定した口座の中には、日に六五万レアルの金が動いたという口座もあり、関連し
た口座の洗い出しがされている。
 聖州以外、パラナ、サンタカタリーナ、バイア、ミナス州でも同様の報告があり、
警察は、破格値の広告は疑うこと、現品受取り前の現金払いは拒否すること、領収
証の発行を求め、固定電話やフルネームを聞き出すこと、他の顧客とも連絡をとっ
てみること、個人で出向かないことなどを呼びかけている。

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■農地改革院調査=外国人が土地転がし=外資所有最大はマ州と聖州
                        2008年06月10日(火)

 農地改革院(Incra)が外国人や外資系企業の農地購入を調べたところ、面
積でマット・グロッソ州が一番多く、七十五万四千七百ヘクタール。続いて、聖州
の五十万四千七百ヘクタールであると九日付けフォーリャ紙が報じた。
 続いて南マット・グロッソ州、バイア州、ミナス州、パラナ州、ゴイアス州、パ
ラー州の順。国別では米国、フランス、日本、スイス、ドイツ、オランダ、ベルギ
ー、イタリアの順。
 外国人地主がもっとも多いのは、聖州で一万一千四百人。続いてパラナ州の五千
三百人、ミナス州の二千二百人、バイア州と南リオ・グランデ州が夫々二千人。
 農耕地の総面積が五百五十万ヘクタールであり、外国人所有の農地は三百八十万
ヘクタールで半分以上となっている。Incraは非居住の不在地主に対し、ブラ
ジル人と共有し直接投資を行うよう指令した。
 ブラジルは連邦令により土地所有を外国人にも広く開放し、食糧危機やバイオ燃
料の生産に貢献することを願っている。しかし、土地転がしなどで外国人の金儲け
に利用されている。
 マット・グロッソ州では、銀行の農業融資を決済できない生産者が多数、農地を
安く手放している。そこへ目をつけた外国人が、足元を見て二足三文で買い叩いて
いる。海外で低利資金を調達できる者が、限度ある農地取得に有利だ。
 外国人の土地購入で最も懸念されるのは、北東伯地方における海岸線の買収であ
る。北東伯諸州は、外国資本がブラジル人を経営者に仕立てた土地買収が主である。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《邦字紙用語解説》リベルダーデ=日本人移民が集住する地区、別名は東洋人街、
聖市=サンパウロ市、聖州=サンパウロ州、ポ語=ポルトガル語、日語=日本語、
コロニア=移民一世を中心とした日系社会の一部、伯国=ブラジル、伯人=ブラジ
ル人、南大河州=リオ・グランデ・ド・スル州、亜国=アルゼンチン、R$=ブラ
ジル通貨単位レアル。

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Tel=国番号(55)11-3208-3977(代)
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