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金余り環境下でのものづくり考/考研ウィークリー390

発行日時: 2008/5/12


 おはようございます。
 ゴールデンウィークも過ぎました。どのようにお過ごしになったので
しょうか。目標に向けた行動に終始された方、一息入れる機会を上手に
作られた方、全てを脇に置いてリフレッシュされた方、想いや状況の
違いによって人それぞれといったところでしょうか。
いずれにせよ、これからの緑の季節に飛躍するための、踏み切り台や
エネルギーを準備できていればよし、ということだと思います。

 この季節の風流をお届けします。

◎さみだれの風景◎

 五月雨を あつめて早し 最上川  これは芭蕉の名句の一つです。
緑雨の季節に、豊かに滔々と流れる最上川の風景が浮かんできます。
「さみだれの風景」は身近にも多々あります。雨の中、傘をさして外出
するのを億劫がらずに、五月雨の風景を味わいにいきましょう。

 五月雨の季節となると、もう初夏です。夏は来ぬ、という雰囲気が
出てきます。かなり前のことですが、五月雨の風景を楽しんだことを
想い出しています。一つは木曽川、もう一つは大和川でした。
 緑なす 大地を別けて とうとうと 流れる大河に 夏来たるらし
 大和川 緑雨にけぶり 夏は来ぬ

 今週もどうぞお元気にお過ごしください。

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    ☆☆ 会社を元気に!「考研ウィークリー」 ☆☆

        -----2008年5月2週号-----

◆金余り環境下でのものづくり考◆

 ものの値段は需要と供給との関係で決まる、と教えられてきました。
この考え方に基づいて、多くの現象が適切に説明されますから、これは
現実を理解するための原理原則として生きていると言えます。

しかし、ある時期から、原油価格の高騰や株価の乱高下のように、この
考え方が合わない現象が見られるようになりました。こうした現象は、
増殖を求めて世界中を動き回るマネー(通貨)の動きによって引き起こ
されています。

このような通貨は、実態のある商売や取引に必要な量を越えて流通して
います。この余剰通貨が儲け所を求めて流れ込んだ領域に価格の高騰が
発生し、流れ出した領域に価格の下落が発生する訳です。産油国に
落ちるオイルマネーや、金融技術の高度化によって創造された信用の
膨張などが、このような通貨の典型です。

 このような余剰通貨を生み出した金融技術の発展は、経済活動の中で
大きな役割を担ってきました。資本主義勃興期の恐慌の繰り返しや、
20世紀を揺るがした世界大恐慌の発生は、その後は、この金融技術の
高度化によって押さえられてきたと言えるのです。

しかし、それに起因する歪みを内在させてしまったことも事実と言える
でしょう。膨大な余剰通貨の存在が一国の国民経済を揺るがす、という
現実はその一つとも言えます。

そしてもう一つは、人々の心を「ものづくり」から引き離しつつある
ということです。ものづくりは儲からない、という感覚が人々の中に
広がりつつあるのです。

 こうした傾向が歴然と現れている現象に、ものづくりに関わる技術者
よりも金融業務に携わる者のほうが金銭的処遇が良い、という現実が
あります。この傾向が技術者を希望する若年層を減少させています。
工学部志望の学生数も激減しています。

理系出身の学生が金融業に就職することも多くなっています。実際には、
理工学に関心を示す若年層も少なくないのですが、この傾向を止める
ことができないようです。

若者本人が理工系学部を志望しても、理工系学生がものづくり企業への
就職を希望しても、金銭面でしか将来を見通せない親たちが若者たちの
心を握りつぶして、金融業へ誘導してしまうことも多いのでしょう。

 日本経済の今後の展望として、日本は他国が真似のできない技術イノ
ベーションを基盤にして、高度なものづくりで世界の中に地位を築かな
ければならない、といったことが言われています。

このような展望を現実のものとするためには、高い能力を持つ技術者が
必要です。こうした技術者を育て、確保するためには、若年層が理工系
の学問に関心を高め、高度な技術者になってもらう必要があります。

こうした観点から、技術者の金銭的処遇を上げることが今求められて
います。10年以上前から、こうした主張がなされていますが、未だに
実現されていません。これを実現しようとすれば、一つの大きな壁を
越えなければならないことが見えてきました。

 ほとんどの場合、金銭的処遇は企業によって与えられます。企業の
与える金銭的処遇は、企業の稼ぎ出す利益とそのために必要な人員数で
決まると言ってよいでしょう。

これまでに紹介してきました現代社会の特性から言えることは、ものを
つくって売るよりも、資金を儲かる領域に動かして利潤や金利や利鞘を
すくい取るほうが、少人数で利益を稼げるのです。

即ち、ものづくり業よりも金融業のほうが収益性が高く、より高い
金銭的処遇を従事者に与えることができる状況にある、と言えるのです。
こうした状況は、まさに金融技術の高度化によって生まれた余剰通貨の
存在によるものと言えるでしょう。

 現代がこうした状況にあることを踏まえて、国策を担う高度な技術者
の道へ若年層をどのように誘導するのか、技術者の金銭的処遇の向上を
どのようにして実現するか、といった問題に答を出さなければならない
のです。

答を見つけるのはたいへんだと思います。この金余り環境の中で、もの
づくり業が、金融業並みかそれ以上の利益を稼ぎだせるようにしなけれ
ばならないのです。儲けどころを求めて世界中を動き回る余剰資金が、
ものづくり業に魅力を感じるようにしなければならないのです。

このような魅力あるものづくり業を創り上げるためには、優れた高度な
技術者が必要です。一方、優れた高度な技術者に若年層の気持を引き
付けるためには、魅力あるものづくり業である必要があります。

堂々回りの論理になってしまいますが、これが現実です。今、魅力ある
ものづくり業の創造と、優れた高度な技術者の育成とを、同時に推進
しなければならない状況にあるのです。そして、技術者の金銭的処遇を
向上させるための施策は、重要な必要条件の一つなのです。

 一つの興味深い事例があります。フラッシュメモリーの発明者として
著名な枡岡富士雄東北大学教授が、3次元半導体を開発製造する会社を
起しました。

日本の国内資金はなかなか付かなかったそうですが、中東の資金が付い
たそうです。この会社のものづくりに中東の資金(オイルマネー?)が
魅力を感じたのでしょうか。枡岡教授は世界トップクラスの研究者、
技術者です。東北大学教授に就任される前は、東芝の研究者、技術者
でした。下記のサイトに枡岡教授のインタビュー記事があります。

http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=000500

枡岡教授クラスとまでは言いませんが、こうした類の技術者が数多く
輩出するようになれば、日本のものづくり業は世界の余剰資金を呼び
込めるようになるでしょう。技術者の金銭的処遇も上がるでしょう。
そして、先に掲げたような国策も実現できるでしょう。

 いずれにしても日本のものづくり業は、技術者の金銭的処遇の向上と
世界中の余剰資金にとって魅力のあるテーマに取り組み、両方とも実現
することを目指して、突き進むことが必要なようです。それも、政界、
官界、学界、経済界、金融業界、製造業界が連携し、一体となって取り
組んでこそ実現するのだろうと思います。


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◆目標を達成するための思考と行動を学ぼう◆

◎目標の明確化は成功への出発点

 人は皆成功を目指すものです。人生の成功もあれば、事業の成功も
あります。成功のうちの殆どは目標達成の積み重ねから得られます。
そして、一つひとつの目標達成の始まりは、目標を明確にすることなの
です。

成功哲学で著明なナポレオン・ヒルが、このことを解りやすく語って
います。少々長いですが、これをご紹介します。

 行く先もわからず、地図も持たずに長い旅に出る人はいないでしょう。
しかし、人生の目標や、それを実現するための実行可能な計画をしっかり
持っている人は、100人のうち1人か2人くらいしかいないのが現状
なのです。

このわずかな人たちこそ、どの分野においても指導者の立場に立つ人たち
であり、自分が納得できる希望どおりの人生を歩む成功者となるのです。

 奇妙なことに思えるかもしれませんが、成功者と言われる人たちは、
失敗者とほぼ同数のチャンスにしか巡り会っていないのです。目標に
照準を定め、自分にそれを達成する力があるという絶対的な自身を持てば、
誰でも成功を収めることができるのです。

もし、目標が明確でないのなら、まず目標を明確にし、何時どの程度の
成功を収めたいのかを、今すぐ決定する必要があります。

 何ごとも偶然に起るということはありません。これは肝に銘じておく
べき真理です。成功であれ、失敗であれ、それを現実化させるのは
あなた自身なのです。

どのような職業における成功も、あなたが自分の心を成功に向けて条件
付けし、それを実現できるという確信に基づいて入念に計画し、粘り強く
実行したことの結果なのです。

 ウォルター・クライスラーは、一生かかってためた貯金を、わずか
1台の車を買うために使い果たしました。その目的は、自動車業界に入る
ことと、車の構造について知り尽くすことでした。

彼はその車を分解しては組み立てるという作業を繰り返しました。友人
たちは驚き、彼は頭がおかしくなったと思いました。

しかし、彼はそのような周囲の思惑をよそに自分の信念を貫き、
クライスラー社を設立、それをゼネラル・モーターズやフォードに比肩
する世界有数の自動車メーカーにまで発展させ、産業界の最大の成功者の
1人となったのです。

 クライスラーの実話は人々に生きる希望を与えます。なぜなら教育を
少ししか受けず、資金がなくても、人生における願望を実現できることを、
彼は身をもって証明したからです。

 マリー・キュリーは、世界に先駆けてラジウムの存在を発表しました。
アインシュタインは、明確な目標を持たない人たちが不可能だと思って
いた、原子の核分裂とそれが放出するエネルギーの研究の道を切り開き
ました。

この2人の偉大な科学者は、その業績を認められてノーベル物理学賞を
受賞しました。

 目標が明確であれば、不可能という言葉とはもう無縁なのです。目標を
明確にすることが成功の出発点なのです。それはお金のない人でも可能
なのです。必要なのは、明確な目標を持って自ら進んでものごとに取り
組もうとする、進取の気性なのです。

 人生の目標が明確でなく、それを実現する決意もないのなら、目標と
それを実現する計画を持っている人たちが去った後の残り物を受け入れ
ざるをえなくなるでしょう。

確実に成功を収めたいのなら、心の中を目標で満たし、自分の願望に
ついて考え、計画を練る必要があるのです。

 以上の通りです。成功と目標との関係がよく見えると思います。


※こうしたことにご関心をお持ちの方は、下記のウェブサイトをお訪ね
 ください。

  オンライン講座「目標を達成する仕事の仕方の習得講座」
    http://www.knowledge.ne.jp/lec941.html

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 ・目標を持つ人たちを後押しするメルマガがあります
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 ・次回は5月21日、『真の問題解決力』についてです

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◆改善実践考房、5月度のご案内◆

 風がさわやかです。気持よく勢いにのって前進したいものです。
5月の考房開催日と会場を下記の通りご案内致します。改善課題や
解決するべき課題をお持ちで、他者の意見や考え方を聞いてみたいと
思われる方、どうぞお運びください。

日 時:08年5月22日(木)午後6時30分〜8時30分
テーマ:特に設定していません
会 場:神戸市勤労会館303号室(神戸市中央区雲井通5−1−2)
     (JR三宮駅浜側を東へ徒歩で約5分)
ご案内サイト:
   http://homepage1.nifty.com/koken_pat/kowbow.html
ご連絡先:
   メールアドレス <hiro.oshima@nifty.com>

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◎いつもご高覧いただき、ありがとうございます

 本誌バックナンバーのタイトルテーマの内容は、下記サイトの
 「月刊:考研レビュー」に掲載しています

 
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  • 最新号 : 2008-07-07
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  • バックナンバー: 全て公開
  • 発行者サイト: あり
  • 読んでる人 : 858人
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発行者プロフィール

ペンネーム : 改善実践考房/大島

  •  岩手県北上生まれの東京育ち。大学卒業後は、自前の人生を神戸で創ってきた。そして今も。  神戸製鋼所勤務後、機械設計技術者出身の中小企業診断士として独立し、経営改善支援会社を設立。得意分野は、目標達成のマネジメント、開発推進のマネジメント、組織横断型活動による経営改善と人材育成、など。講座やセミナーのインターネット配信を行うネット配信塾、誰でも自由参加できる改善実践考房を、主催/運営している。  仕事以外に好きなことは、万葉集、ジャズピアニスト/キース・ジャレットの演奏、ジョギング、日本ハム・ファイターズの野球、といったところ。

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