世界70カ国で活動するCAREのメンバー、CARE International Japanが発行するメールマガジンです。読むだけで、国際協力のこと、世界の様子が見える!ぜひご一読ください。
- 最新号:2008-10-02
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読むだけで国際協力
発行日: 2008/8/7★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★
ケア・インターナショナル ジャパン メールマガジン
* 読むだけで国際協力 * 2008年8月号
< http://www.careintjp.org >
メルマガチームによるブログ<http://blogs.yahoo.co.jp/care_bora>
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┏━【CONTENTS】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■ 今月のPick Up!・・・紛争解決学への導き
■ コラム・・・海底資源開発
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■□■ 今月のPick Up! ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
紛争解決学への導き
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紛争解決学とは、紛争の原因とその解決策を探る学問です。紛争予防、平和
維持、平和構築といった概念を包括的に扱っています。冷戦終結後、各地の
紛争が世界の注目を集めるようになるなかで、その必要性が高まっている学
問でもあります。今回は、そんな紛争解決学の導入として、いくつかの基本
的な考え方を紹介します。
▼紛争の段階分け
紛争といっても、その段階は様々です。それゆえ、紛争に対応する国際社会
は、各段階に応じた対策をとる必要があります。まず潜在的な紛争の段階で
は、当事者間における対立の根を解消するために、紛争予防の措置をとりま
す。紛争の原因の解決そのもの以外に、開発援助や人権教育などもその一環
です。実際に紛争が発生すると、有力人物(国連の特使など)による当事者
間の対話の仲介によって、紛争の解決に取り組みます。さらに紛争が武力を
伴うものにまで発展すると、武力衝突を防止するため、国連による平和維持
活動(平和維持軍による治安維持・監視活動)が考えられます。さらに紛争
が大事規模な武力紛争に至った場合は、それを止めるために、国連による経
済制裁・武力制裁が最終手段として考えられます。そして停戦が実現すると
、国連の平和維持軍が武力衝突の再発を防ぐと同時に、和平への道のりが模
索されます。和平合意に達すると、平和構築活動に移行します。紛争の原因
の解決以外に、経済支援や当事者間の信頼醸成などが含まれます。
紛争解決学のポイントとしては、停戦や和平合意の実現は、あくまで平和へ
の通過点でしかないことです。たとえ停戦や和平合意ができたとしても、紛
争の根にある対立が解消されなければ、紛争の再発の可能性はきわめて高く
なります。それゆえ、紛争の根本的原因を取り除く平和構築までおこなって
初めて平和が実現されると、紛争解決学では考えられています。
▼紛争の解決に向けた理論
さて、上記では紛争の各段階に対するアプローチを見てきました。この中で
最も重要なことは、紛争の根本的な原因の解決です。そこで、次に原因の解
決のアプローチを見ていきます。
たとえば、ある土地をめぐって紛争が起きたとします。この場合、紛争当事
者は互いにその土地を自分のものにしようとしています。これはいわゆるゼ
ロサム・ゲーム、すなわちどちらかが得れば、どちらかが失うという状態で
す。しかし実際の紛争では、さらに悪いことに、どちらかが勝利して土地を
得たとしても、紛争で疲弊したことで、両者とも多くのものを「失う」こと
になることが多々あります(Lose-Loseの関係)。
こうした紛争に対する解決策としてまず考えられるのは、「妥協」です。上
記の例で言えば、土地を半分にすることになります。一方、紛争解決学では、
妥協よりも「Win-Winの解決策」、すなわち両者が互いに求めているものを得
られる解決策を探ります。上記の例の場合、もし一方はその土地で羊を飼う
ことを目的とし、もう一方は公園を作ることを目的としているならば、羊の
いる公園、という解決案も存在しえます。これはあくまでたとえですが、重
要なことは、互いに欲しているものそれ自体が共通でも、その利用目的次第
で、互いに利益が得られる共通の解決策(Win-Winの解決策)が得られる可能
性はあるということです。これを見出すためには、当事者間の対話が不可欠
になってきます。
今回ご紹介した考え方は、紛争解決学のごく一部です。しかし、紛争解決学
を通して言えることは、紛争の根本的原因の解決なしには、平和は持続しな
いということです。そして、今回の内容で言えば、妥協よりもWin-Winの解
決策を探り、当事者同士が互いに満足のいく結果を得ることで、紛争の根を
取り除くことができ、持続的な平和を実現できると結論付けられます。
【参考文献】
Ramsbotham, Oliver, Woodhouse Tom and Miall, Hugh 2005: Contemporary
Conflict Resolution Second Edition. Polity Press: Cambridge
(担当:あっきー http://blogs.yahoo.co.jp/care_bora/43125882.html)
人間は分からないことに対して恐怖を抱く、だから対話をし、相手を理解す
ることが重要なんだと、この学問を勉強していて改めて思います。
■□■ コラム ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
海底資源開発
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
地球上の約7割を占める海には、石油や石炭、天然ガス、マンガンなどの鉱物
資源が多数存在すると言われています。近年、人口増加や途上国の経済発展に
伴って、石油やレアメタルなどの地下資源に対する需要が高まっており、沿岸
国を中心にこうした海底資源の開発に対する関心が一層高まっています。
▼海洋に関する国際的枠組み
現在、海洋での国家間の権利を定めた国際条約として、海洋法に関する国際連
合条約(国連海洋法条約)が多くの国によって批准されています。1982年に採
択され、1994年に発効されたこの条約では、国土の海岸に沿って定められた基
線から12海里以内を領海、200海里以内を排他的経済水域と定めるとともに、
200海里を越えて大陸棚が続いている場合は、最大350海里までその沿岸国に大
陸棚での資源開発の権利を認めています。これに対し、どの沿岸国にも属さな
い海域は公海とされ、そこにある資源を「人類の共同の財産」として、条約の
すべての締約国で構成される国際海底機構の管理下におくものとし、その許可
を得た場合にのみ、内陸国を含むすべての国が資源開発を行えるように取り決
めがなされています。
▼陸上資源から海底資源へ
これまで人類は、陸上にあるさまざまな資源を採掘し続けてきましたが、こう
した資源は有限であり枯渇するのは時間の問題です。そのため、陸上に代わる
新たな採掘場所として、海底が注目を集めています。従来、海底での開発は、
陸上の場合と比べて技術的に困難であるため、投資に見合った利益が得られに
くいとされてきました。しかし、科学技術の進歩とともに、より悪条件な海底
でも採掘作業が行えるようになってきたことや、採掘対象となる資源の国際価
格が上昇していることで、国や企業が海底での資源開発に参入しやすい状況が
生じています。また、地球温暖化の影響によって北極海の氷が解け、そこでの
資源開発が容易になりつつあるなど、これまでにはなかった環境的な要因も見
られます。このような状況を受けて、今後は沿岸国の大陸棚を中心に、海底資
源の開発がさらに加速していくことが予想されます。
▼海底資源開発をとりまく問題
海底での資源開発に関して大きな懸念事項となっているのは、地球環境に対す
る影響です。これまで海底に閉じ込められていた石油や天然ガスといった化石
燃料が無制限に採掘されるようになれば、温室効果ガスである二酸化炭素の排
出がこれまで以上に増加し、地球温暖化が一層進むことは避けられません。
また、海底資源の採掘施設を海中に設置することで周辺海域の生態系に直接的
な影響が生じたり、北海の油田で発生したような採掘施設の事故によって油や
その他の有害物質が海中に流出する危険性が高まることが考えられます。国家
間においても、油田やガス田が複数の国の海底にまたがって存在するような場
合に、国同士で対立が先鋭化したり、公海上で獲得する資源をめぐって、開発
に必要な高い技術力を有する先進国と、恩恵を受けにくい途上国や内陸国との
間で意見が対立するといった問題が生じています。
エネルギーや鉱物の供給不足が叫ばれ、価格が高騰する中、物質的に豊かな生
活を実現する上で海底資源が大きな可能性を秘めていることは確かです。それ
でも、局所的かつ短期的な利益にとらわれて歯止めなく海底資源開発を推し進
めることは、長い目で見た場合に地球や人類全体にとって大きなリスクとなる
おそれがあります。また、たとえ現時点では海底に豊富な資源が眠っていると
しても、際限なく海底資源の採掘を進めていけば、いずれは陸上資源と同様に
枯渇するため、持続的な解決策にはならない点にも注意が必要です。地球規模
での影響を踏まえながら、長期的な視点に立って、より持続可能な形で解決策
を探ることが求められています。
【参考文献】
栗林忠男、秋山昌廣 編著『海の国際秩序と海洋政策』(東信堂、2006年)
瀬川爾朗 編『海底と宇宙に資源を求めて』(講談社サイエンティフィク、2002年)
宇野重昭、勝村哲也、今岡日出紀 編『海洋資源開発とオーシャン・ガバナンス』
(国際書院、2004年)
外務省「国連海洋法条約」(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kaiyo/unclos.html)
(担当:アツシ http://blogs.yahoo.co.jp/care_bora/32957242.html)
地球に眠っている資源はどの時代の誰のものなのかについて考えさせられました。
★☆★編集後記★☆★∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
*9月から英国に留学するため、メルマガの記事を書くのはしばらくお休みです。
(あっきー)
*今流行?のひんやりジェルマットを買ってしまいました。最初は若干涼しいので
すが、だんだん生温かくなってくるのはしょうがないのか。(アツシ)
*今月は球場で阪神タイガースを全身全霊応援してきます。あの暑苦しさ大好きです。
(もん)
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