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読むだけで国際協力

発行日: 2006/4/1


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     ケア・インターナショナル ジャパン メールマガジン
      **読むだけで国際協力**  2006年4月1日
          < http://www.careintjp.org >

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最近はすっかり春らしい陽気にめぐまれ、桜の花もきれいに咲いていますね。4月
から新年度が始まり、新しい環境で生活をスタートさせる方も多いのではないで
しょうか。このメルマガを今月から読み始めた方にもなじみやすいように今月号
と来月号のメイン・コラムでは、国際協力の基礎知識をお届けします。

┏━【CONTENTS】━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■今月のPICK UP!!
 国際協力の基礎1:南北問題
■コラム
 食文化にみる世界−ベトナム編−
■報告会ミニレポート
 スリランカのTEAプロジェクトより
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


■□■ 今月のPICK UP!! ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━
             
国際協力の基礎1:南北問題

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
国際協力と関係が深く、貧困の背景にある要因のひとつに「南北問題」がありま
す。南北問題とは、主に北半球の温帯に属しているヨーロッパ・アメリカ合衆国・
日本などの先進諸国と、赤道付近や南半球に位置する南アジアやアフリカといっ
た熱帯・亜熱帯に属している国との間における経済水準の大きな格差から生まれ
る政治的・経済的諸問題を指しています。1950年代から1960年代にかけて、欧
米列強の植民地とされていた国々は独立を始めました。それまで、宗主国側が工
業を新興し、資本を蓄積し、所得を増やし続ける一方で、従属国側は宗主国への
食料や原料の生産・輸出を行い、低賃金で労働力を提供してきました。従属国側
は帝国主義時代から続く不平等な経済格差や構造を見直し、北の先進国と対等の
地位に立つことを目指しました。「南北問題」という名称が最初に使われたのは
1959年、イギリスのロイズ銀行会長オリバー・フランクスによってでした。植民
地問題・植民地政策としてとらえられていた「後進国」の経済開発が地球規模の
課題として人々に認識されるようになり、東西対立とともに第二次世界大戦後の
世界が直面する大問題の一つとして「南北問題」が生まれました。

1964年にジュネーブで国連の貿易開発会議(UNCTAD)が初めて開催されまし
た。アジア・アフリカ・ラテンアメリカから77カ国が集い、南の国々から成るG
77が結成され、自らを「発展途上国」、「第三世界」と名乗るようになりました。
1964年の UNCTAD第1回総会で、先進国側の反対にもかかわらず、UNCTAD 
が国連に常設化されることになりました。この会議で、南の国は一次産品の価格
安定化とそれを保障する協定、途上国の製品に対して先進国が一般特恵を与える
こと、先進国がGNPの1%の援助を途上国に与え、工業化を助けることの三大要求
をまとめ、これを推進しました。1960年代を通じて三大要求はある程度進展した
ものの、南北の格差は開いたままでした。70年代以降は、こうした要求に加えて
新しい国際経済秩序の樹立、国際通貨制度改革討議への参画など、途上国に対す
る優遇措置を含む新たな原則が必要だとの考えに基づいた多岐にわたる事項を要
求しました。

1974年には国連総会で、「新国際経済秩序樹立に関する宣言」、「諸国家の経済
的権利義務憲章」が相次いで採択されました。それまで先進国の多国籍企業が押
さえていた天然資源に対して、南の国の資源主権・経済主権を確立するため、新
国際経済秩序(NIEO)が打ち出されました。また、最も開発が遅れた国の発展のた
めの国際協力もNIEO の主要内容に含まれていました。1980年代以降になると、新
たな問題が生まれました。北の国々の不況を受けて南北対話が停滞し、アメリカ
をはじめとした先進国側でも、自国の経済力が低迷し、途上国への資金援助額は
低下しました。また、南の国々の内部で、資源に恵まれた国々やまた工業化に成
功した新興工業国などの経済的地位は急速に高まりましたが、南の人口の約7割を
占める非産油途上国は、石油価格上昇と工業製品価格が上がった影響を受けて経
済困難に陥りました。その結果、南の国々の内部、途上国同士での所得格差がみ
られるようになりました。90年代以降にはグローバル化や自由化を通じて、一国
の国内においても富裕層と貧困層の格差が拡大しています。


■□■ コラム ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           
          食文化にみる世界−ベトナム編−

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
食事は私たちが生きていく上で絶対に欠かせないものです。それだけに、生活に
密着した各地域の料理には、その土地の文化や慣習、歴史、気候などさまざまな
要素が反映されます。食文化にもグローバル化が起こっている現在では、日本に
住む私たちも、世界のさまざまな料理を食べることができるようになりました。
フォーという麺料理をご存知でしょうか。生春巻きにも使われるライスペーパー
を細切りにしてゆでた麺を、ニョクマムという魚の醤油で味付けしたスープでい
ただくもので、近年、日本でもヘルシーな料理として人気の高いベトナムの料理
の一つです。今回は、料理を切り口として、ベトナムに迫ってみたいと思います。

▼料理とベトナムの歴史
現在のベトナム人のキン族は、もともと中国の小数民族であり、彼らが南下して、
ベトナム北部地方の先住民族と融合していったことから、ベトナムには中国の食
文化が流入しました。たとえば、麺料理も中国から伝えられたものですし、東南
アジアでは唯一食事に箸を使う点や、朝食は屋台で食べることが多い点も中国の
食文化に通じるところと言えるでしょう。

こうした中国文化が全土に拡大していく過程で、中南部に暮らしていたチャンパ
族やクメール系の持つインド文化、熱帯気候、メコン川を水源とした稲作に適し
た土地、そこで稲作とともに栄えた水田漁業(雨季のみに大量発生する淡水魚を漁
獲すること)の発達など東南アジア特有の条件が加わり、米と魚を基調とした食文
化が形成されていきました。中国の麺は小麦で作られるものが多いですが、それ
がベトナムにもともとあった米食の文化と融合し、米麺へと形を変えていきまし
た。中国やインドでは保存食として、大豆や乳製品を用いますが、ベトナムを始
め東南アジアの国々では魚を使った発酵食品(塩辛)が作られます。熱帯気候に
おいては大豆や牛乳を発酵させるための温度調整が難しいことや、大量の牛を飼
うことが困難とされていること、水田漁業で得た魚を保存しておく必要があるこ
とがその理由です。

一方、ベトナムには18〜19世紀にかけてのフランスによる植民地支配の歴史も
あり、フランスの食文化も流入しています。フランスパンやコーヒー、プリンな
どは、ベトナム風にアレンジされて、今も人々に親しまれています。

▼地域ごとに異なる食文化
ベトナム料理には、地域ごとに異なる特徴もあります。ハノイを中心とする北部、
古都フエのある中部、ホーチミンを中心とする南部には、気候や食習慣などの違
いから異なる食文化があります。一般に、北部は塩辛く、肉料理が多い、中部は
辛く、米をよく使う、南部は甘く、香草をふんだんに使うとされています。北部
の料理が塩辛いのは、寒さが厳しいためです。中部は、遺跡等から見てとれるよ
うにインド文化が強いことから、唐辛子が多用されるほか、「ベトナムの京都」
と呼ばれる古都だけに宮廷料理も発達しています。南部は気候が暖かく、サトウ
キビが大量に取れることから自然と甘みをつけた料理が多く作られるようになり
ました。

食文化は、その国のさまざまな文化を教えてくれる情報の宝庫です。食事をしな
がら、料理の背景にあるものを探ってみるのも、国際理解の第一歩なのではない
でしょうか?


■□■報告会ミニレポート ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           
         スリランカのTEAプロジェクトより

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2月23日、TEAプロジェクト報告会に行ってきました!

仕事帰りに行ってきました報告会、場所は私もときどき利用するアロマ・ハーブ
関連グッズが充実した「生活の木」原宿表参道店にて。「生活の木」はスリラン
カでホテルを経営していて、CAREとはスマトラ沖津波以来のおつきあいとのこと。
今回はその報告会の感想をお伝えしようと思います。CAREのホームページや過去
のリポートなどもあわせてごらんになってください。

・TEAプロジェクト報告会<当日の写真や来場者のコメントなど。
 http://www.careintjp.org/news/internationaljapan-j_6.html
・TEAプロジェクトの概要
  http://www.careintjp.org/internationaljapan/internationaljapan-su_1.html
・スリランカ駐在スタッフにインタビュー<メルマガ2005年6月増刊号より
 http://www.careintjp.org/support/mg-backnumber/mg042.html

このTEAプロジェクトは、スリランカの紅茶農園に住む労働者と家族を支援、
2003年5月から始まりました。報告会ではプロジェクトの内容はもちろん、プ
ランテーションの問題点やその現状、歴史に至るまで丁寧な解説があり、とても
興味深かったです。

いろいろなお話の中で私が一番印象に残ったことは、男女の「役割分担」につい
て。プランテーション内では労働時間・内容について差別ともいえる形で存在し
ていました。マネージャーレベル以上の上位にある職種はどれも男性が100%を
占め、通常の職員でも70%が男性です。その一方で、労働者の60%が女性、労働
時間も男性が7:30〜13:30であるのに対して、女性はなんと7:30〜17:30です。
女性が圧倒的に肉体にきつい仕事を強いられ、労働時間も長く設定されています。
私は「男ももっと働いたほうが効率的じゃん!」と怒ってしまいましたが、会場
内でも驚きの声が漏れていました。階級制度が色濃く残る地域で、問題は複雑で
根が深いのでしょうが「男どもよ、もっとしっかりせい!」と20代後半女子の
私は思ったりするのでした。

また、CAREの活動の慎重さと丁寧さに驚きました。最も力を入れたことが「関
心の向上」であり、そのために半年〜1年かけて経営者や居住者、行政と話し合
いを持った、とのこと。居住者の生活に関心がない経営者、行政は「居住者の生
活向上は経営者の責任」と考え、居住者当人たちは閉ざされた社会で情報がなく、
経営者との言葉の壁(民族が違うため)や階級の壁があり、自分たちの状況を訴
えられない。それぞれに根気強く伝え続け、話を聞き続けた苦労が、報告者であ
るCAREの現地スタッフ、カーダーさんの口調からにじみ出ていました。

こういったことは、2005年6月のメルマガで「建設中」とあったインフォメーショ
ン・センターの有効活用に重要なことです。CAREでは、紅茶農園の住民が社会サ
ービスにアクセスできるよう、このプロジェクトが対象とする15の農園において
インフォメーション・センターの開設に向けて活動していました。現在、13の農
園でセンターが開設されるに至り、銀行や行政手続きといった社会サービスに関
する情報、アルコールや健康に関する生活情報などが掲示され、地方行政官が定
期的に立ち寄り、農園居住者たちに情報提供したり、相談にのったりしています。
また、こういった活動を通して、これまで存在しなかった出生証明書も発行され
るようになりました。「入れ物」も必要ですがそれをうまく運用していくことこ
そ大切で、それが本当に難しいんですよね。

報告会には、スリランカを愛して病まない方々がたくさん集まっていました。ス
リランカは観光が重要な産業の一つ、津波以降足が遠のいていますが、遊びに行
って国の良さを知ることもこの国を応援することにつながるのです、とゲストス
ピーカーとして出席されたスリランカ航空の方が話されていました。アジア的な
色彩に加えて、西欧の上質なセンスを巧みに取り入れた、アジアで最もおしゃれ
な国ですよ、とも。生活の木が運営するホテル、 Tree of Lifeでアーユルヴェー
ダ・・・しばし夢見ゴコチでパンフレットを眺めてしまいました。さまざまな問
題も確かにあるけれど、人がやさしくステキな国。カーダーさん始めたくさんの
方がその問題を一つ一つ解決して、もっとステキな国にしようと尽力しているの
だと思いました。

※アーユルヴェーダとは、古代インドから伝わるハーブや精油を使った自然治癒
力を高めるケアです。私もやったことがないのですが、マッサージなどがあり気
持ち良さそう!

★おまけのリンク★
・生活の木 Hotel Tree of Life<スリランカのホテル。女同士でまったりし
たい…
 http://www.treeoflife.co.jp/
・スリランカ航空<Image Libraryのコーナーがステキです。今すぐ行きたくな
る!
 http://www.srilankan.co.jp/

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★☆★編集後記★☆★∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
日本でも最近「格差社会」が問題になっていますが、格差は広がる一方ですね。
メルマガでも追々、問題の本質に触れてゆけたらと思っています。(さちこ)
これからも食という私たちの文化を大切にしていきたいですね。(めぐ)
TEA報告会、メルマガ読者の方もいらっしゃっていたと聞きました!イベントに
お見えになった際はスタッフに声をかけてくださいね!私たちがいるかもしれま
せん。(りえ)

☆☆☆☆☆☆メールマガジン・スタッフ募集☆☆☆☆☆☆
このメールマガジンを一緒に作ってくれるボランティアさんを募集しています。
ご興味をもたれた方は↓                             
(担当)菅沼まで<m.suganuma@careintjp.org > 

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ご紹介させていただきます!
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