読むだけで国際協力
発行日時: 2005/12/1
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ケア・インターナショナル ジャパン メールマガジン
**読むだけで国際協力** 2005年12月1日
< http://www.careintjp.org >
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寒暖の差が激しい今日この頃、皆さん風邪などひいていませんか?早いも
ので、2005年も最後のメールマガジンとなってしまいました。今年もいろ
いろなテーマを取り上げてきましたが、みなさんのお気に入りはどの号で
したか?ご意見、ご感想もぜひお寄せください。また、今月は「スマトラ
沖津波1周年イベント」が開催されます。みなさんのご来場お待ちしていま
す!
┏━【CONTENTS】━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■今月のPICK UP!!
山岳民族と麻薬問題
■CARE プロジェクト紹介
スマトラ沖津波復興支援 国内避難民のための水と衛生プロジェクト
■用語事典
「CSR」
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■□■ 今月のPICK UP!! ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━
山岳民族と麻薬問題
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▼世界に広がる麻薬問題
現在、世界各地で薬物の乱用が問題となっています。薬物の種類には、麻薬、
向精神薬、覚せい剤、大麻などがあります。こうした薬物を社会的許容範
囲から逸脱した目的や方法で自己使用することがここでいう乱用になります。
麻薬の扱いに関しては、世界各国で取締法の制定などが進み、乱用防止のた
めのさまざまな取り組みがなされています。それにもかかわらず、今もなお
こうした問題はあり続けています。麻薬乱用問題には麻薬の貿易構造が密接
に関連しているため、この問題の最終的な解決には、生産国における麻薬密
造の取締りが必要になるということの表れであるといえるでしょう。このこ
とから麻薬問題は世界規模で解決すべき問題と言えます。
麻薬の密造地帯として有名な地には、東南アジアに位置するゴールデント
ライアングルと呼ばれる黄金の三角地帯(ラオス・タイ・ミャンマーにま
たがる国境地帯)や黄金の三日月地帯(パキスタン、アフガニスタン、イ
ラン)などがあります。世界に広がる麻薬は、こうした地域で作られ、外国
に輸出されていることが多いのです。ここでは、ゴールデントライアングル
の中に位置するラオスを例に、この地に住む人々が麻薬の密造に関わってい
る背景について考えてみたいと思います。
ラオスは多民族国家であり、その中には、山岳地帯に居住する民族(山岳民
族)もいます。一部の山岳民族には、高山植物であるケシを栽培する慣習が
あります。ケシはこの地域では12月から1月にかけて、いっせいに白い花を
咲かせます。ケシの白い花のじゅうたんは、それは壮観な眺めと言われます。
この白い花が落ちたケシ坊主に、女性たちが刃物で傷をつけ、表面に浮き出
た白い樹液を採取します。これが、アヘンの黒い固まりや、ヘロインの白い
粉に精製されます。ケシの栽培を含む日々の重労働の疲れを癒すため、彼ら
は代代、鎮痛効果のあるアヘンを薬として、自分たちが使う分だけ栽培して
きました。しかし、この山岳民族のケシ栽培の慣習に目をつけた外国の国際
麻薬組織が買い付けに来るようになりました。山岳民族は収入が低いため、
自分たちの生活のためにケシの栽培を拡大していきました。このように栽培
されたケシは麻薬として精製され、ラオス国外にも輸出されていくようにな
りました。
ラオス以外のゴールデントライアングルの国々でも、ラオスと同じような背
景の中で麻薬の原料となるケシが栽培され、輸出されていきます。つまり、
元来は自分たちの常備薬として栽培していたケシを生活のために販売用とし
て栽培することになってしまったのです。麻薬の栽培は各国で規制されてい
るため、山岳民族が行っている行為は密造にあたります。しかし、山岳民族
は都市部に暮らす人々と比べ貧困状態におかれていることが多く、彼らは自
分の生活を維持するためにケシ栽培を継続せざるを得ない状態に置かれてい
ます。また、麻薬の密造には国際麻薬組織が関連しているとされ、山岳民族
自身にとってもリスクを伴う状態になっています
▼麻薬問題の解決と国際協力
慢性的な貧困に陥っている山岳民族の生計の手段である麻薬の密造をなくす
ためには、彼ら山岳民族の貧困問題に取り組むことが必要になります。しか
し、一方的に麻薬の密造を法律的に禁止するだけでは、彼らの生活を苦しめ
る結果となり彼らの生活改善を含めた根本的な解決にはなりません。実際に
ケシの供給地であるミャンマーでは、規制立法の影響で数百人に及ぶ餓死者
が出てしまったという報告もあります。貧困対策の一つとしては、ケシに替
わる作物の栽培を支援することが考えられます。伝統的にケシを栽培してき
た山岳民族にとって、それに替わるものを栽培するのは大変なことです。し
かし、成功すれば、彼らは継続的な収入を得ることができ、安定した暮らし
を営むことができるでしょう。また、ケシの栽培では国際麻薬組織という固
定の買い付け人がいましたが、新しい作物では新しいマーケットを開拓する
必要があります。山岳民族の自立した経済活動のために、栽培だけでなく、
販売といった面からも支援を行うことが重要だと考えられます。
■□■ CAREプロジェクト紹介 ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ケア・インターナショナル ジャパン
「スマトラ沖津波復興支援 国内避難民のための水と衛生プロジェクト」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2004年12月26日に発生した大地震と、その直後に発生した津波により、イン
ドネシアでは多くの命が奪われ、行方不明者が出ました。国内避難民の数も
53万人にも上り、水資源や排泄設備が不十分な仮設住宅や避難所での生活を
強いられた人々を取り巻く環境は今もなお劣悪なものです。ケア・インター
ナショナル ジャパンは今年3月からインドネシアのバンダ・アチェおよび
アチェ・ブサールで「国内避難民のための水と衛生プロジェクト」に取り組
んでいます。
津波の被害は多方面に及びます。たくさんの住宅が被害を受け、住宅の再建
が急務となっていますが、津波による土地の権利書の損失が相次いでいるた
め、土地の所有権があいまいになっています。不要な争いを避けるためにも、
土地の登記から慎重に進められているのが現状です。そのため、今もなお多
くの避難民が仮設住宅や避難所での生活を余儀なくされています。また、行
政機関である水道局などが被災したことで、水の供給や排泄施設の管理とい
った本来は行政が担うべきサービスが滞り、飲料水や生活用水、排泄施設へ
のアクセスといったさまざまな生活インフラが限られたものとなっています。
こうした状況の中では、下痢や下痢によって引き起こされる脱水症状や栄養
失調が懸念され、特に免疫力が低い子どもや老人にとっては命取りとなるこ
ともあります。CAREが目指すのは、こうした津波による二次災害が被災者の
間に広がることを防ぎ、人々が健康な生活を送れるようにすることなのです。
CAREは、避難民への水の供給や仮設トイレの排泄物の除去といった活動を通
して被災地の衛生を保つと同時に、避難民への衛生教育も行っています。手
洗いの励行や飲料水の浄化液の使い方を書いた看板を設置することで住民の
衛生習慣の改善を訴えたり、CAREのトレーニングを受けた、コミュニティチ
ームと呼ばれる地域住民の有志による普及活動を通して、限りある水の効率
的利用や、下痢患者や感染症の発生を早期発見するためのチェックなどを地
域の人々とともに行っています。プロジェクトが終了した後も、有益な知識
や好ましい習慣が地域に根付くためには、住民の意識向上、そしてプロジェ
クトへの主体的な参加が大変重要になります。「水と衛生プロジェクト」は、
こうしてアチェにおける病気のまん延をくい止めています。
津波発生からまもなく1年になります。アチェでは現在雨季にあたり、避難
所を中心に衛生状態の一層の悪化が懸念される正念場です。地域住民、NGO、
行政機関の信頼・協力関係を築き、被災地の水・衛生問題を解決できるよう、
これからもさまざまな努力が必要とされます。
★∞∞★∞∞スマトラ沖津波1周年イベント開催のお知らせ!∞∞★∞∞
(財)ケア・インターナショナル ジャパンは、スマトラ沖地震・津波の
発生から丸1年を迎える節目にあたり、チャリティー写真展を開催します。
また、写真展の開催にあわせ、上記のインドネシアにおける「国内避難民の
ための水と衛生プロジェクト」およびスリランカにて実施している「学校に
おける子どもの心のケアプロジェクト」など、CAREの津波復興支援事業の報
告も行います。当日の詳細なプログラムについては、このメールマガジンの
最後のお知らせ部分に掲載しています。また、以下の当財団HPにも掲載中で
すので、ぜひご覧ください。皆様のお越しを心よりお待ちしております。
スマトラ沖津波1周年イベント
チャリティー写真展
「スマトラ沖地震から1年―生きるチカラ、復興への鍵―」
2005年12月25日(日)〜12月29日(木)
http://www.careintjp.org/news/20051125.html
■□■ 用語事典 ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
CSR
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CSR という言葉をご存知でしょうか。CSR とは Corporate Social
Responsibility の略で、一般的に「企業の社会的責任」と訳されます。近年、
企業の経済活動が多角化、グローバル化し、社会に対する影響力が一層強まっ
ている中、社会と企業の両方で CSRへの関心が高まっています。
CSR では、企業と直接的、間接的にかかわりを持つこれらの広範な利害関係
者、つまり消費者、社員、株主、取引先のほか、企業に協力を求める NGO、
NPO や地域社会に、企業活動の成果をバランスよく配分することが重要と考
えられています。また、自然環境なども社会的責任を果たす対象とされます。
CSR にはさまざまな側面があります。法令を遵守した上で、製品やサービス
を消費者に安全に届けることや、環境に十分に配慮して企業活動を営むこと、
地域社会の振興に協力することなどは CSR の一環として挙げられます。ま
た、自社や取引先の社員の人権を尊重することや、企業活動に起因する問題
を社会に対して迅速に開示することなども、企業の社会的責任といえるでし
ょう。企業が社会貢献活動を行う分野は多岐にわたりますが、特に本業と関
連のある分野での社会貢献活動が広く行われています。これは、各企業が持
つ設備や商品、社員のノウハウを最大限に活かすことができるため、効率的
な方法といえます。
最近では、企業の海外進出や市場のグローバル化が進み、企業活動を通じた
国際協力への意識も高まりをみせています。こうした国際協力の分野では、
海外工場での現地社員の労働環境の改善、自社製品を通してのフェアトレ
ード、NGOへの寄付などが行われています。こうした活動は、途上国におけ
る労働問題や貿易搾取問題の改善へ向け大きな役割を担っています。現地の
NPO や国際 NGO との協働による活動の効率化も今後さらに進むことが期待
されています。
社会貢献活動を推進することを目的として、CSR に専門的に取り組む部署
を設ける企業が増えています。しかし、そうした中には、一般社員の理解
と協力が得られず、活動が限定的であったり、最初から企業イメージを向上
させることのみが重視され、活動が表面的なものにとどまっている場合もあ
ります。CSR 本来の目標である広範なステークホルダーを満足させるために
は、企業の一部の人々だけでなく、投資家、経営者や社員全体が CSR の意
味を理解して日々のさまざまな企業活動の中で社会貢献を実践していく必要
があります。また、企業の製品を買う立場の消費者が CSR について意識を
高めていくことも必要といえます。例えば、利益増大のためなら環境破壊を
も厭わないような会社や、下請け企業を劣悪な環境で働かせて不当な利益を
得ているような会社に対しては、意識的に製品の購入を控えるなどの行動も
求められます。こうした企業に対して消費者が拒否の姿勢を見せることで、
企業に社会的責任を果たすように促すことができるのです。
企業活動を通じて社会に貢献することは、長期的には企業に多くのメリット
をもたらします。社会に貢献する企業で働くことは社員の誇りとなり、生産
性の向上につながります。また、誠実な企業姿勢が消費者から支持され、製
品の売上増加も期待できます。他にも地域住民や取引先から高い評価を得て、
深い信頼に基づく協力関係を築くことができるなど、CSR の実践により、
社会における企業の存在価値を高めることができます。
資本主義社会が成熟しつつある中、社会的な責任を果たさずに自社の利益を
過度に追求しようとする姿勢は、社会から評価されないようになっています。
各種のステークホルダーとともに、社会で調和的、相乗的に発展していくよ
うな姿勢が、より多くの企業に求められています。社会全般の幅広い人々に
利益をもたらすような企業活動の実践こそが、CSR の本質といえます。
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★☆★編集後記★☆★∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
麻薬は、正しい使い方をすれば正規の医薬品です。(トリ)
津波イベントぜひいらしてくださいね!(めぐ)
★∞∞★∞∞スマトラ沖津波1周年イベント開催のお知らせ!∞∞★∞∞★
スマトラ沖津波1周年イベント
チャリティー写真展
「スマトラ沖地震から1年―生きるチカラ、復興への鍵―」
(財)ケア・インターナショナル ジャパンは、スマトラ沖地震・津波の
発生から丸1年を迎える節目にあたり、チャリティー写真展を開催します。
災害発生直後の緊急支援に対して多くの支援者やメディアの関心が
寄せられがちですが、現地の人々の生活が元に戻るには3年から5年、
もしくは10年かかるとも言われており、津波がニュースから消えてしまった
まさにこれからが正念場です。
盛りだくさんの企画でお待ちしていますので、スリランカやインドネシアの
民族音楽が流れるギャラリーに気軽にお立ち寄りください。
また開催中お手伝いいただくボランティアも募集しています。
ご関心のある方は事務局(Tel 03-5950-1335 担当:高木)まで、
お問い合わせ下さい。
*ボランティア募集の詳細は、こちらをご覧ください。
http://www.careintjp.org/news/v.html
■日時 2005年12月25日(日)〜12月29日(木)の5日間
11:00〜20:00 ※但し、26日は17時、29日は15時まで
■場所 美術会館 ギャラリー青羅
(東京都中央区銀座3-10-19 美術会館1F)
■写真 写真家 Harsha De Silva(ハーシャ ダ シルバ氏)
■入場料 寄付金として任意で500円程度
■協賛 (株)生活の木、スターバックス コーヒー ジャパン(株)、
ハーゲンダッツ ジャパン(株)、(株)美術会館ギャラリー青羅
■後援 スリランカ大使館、インドネシア大使館、スリランカ政府観光局、
ブリティッシュ・カウンシル (一部申請中)
【同時開催企画】
■スライドショー&報告会
25日(日)14:00〜15:30
事務局長 野口千歳「あの時、そして今〜始まったばかりの復興」
27日(火)14:00〜15:30
インドネシア:国内避難民のための水と衛生プロジェクト担当 鈴木
「緊急、復旧から復興へ〜被災地の自助努力を支える」
28日(水)14:00〜15:30
スリランカ:学校における子どもの心のケアプロジェクト担当 草川
「心の復興を目指して〜コミュニティで取り組む参加型アクションプラン」
■クリスマスパーティー
25日(日)18:00〜20:00
特別なクリスマスの一夜を、温かいコーヒーやハーブティ、アイスクリーム、
そしてワインなどを片手に、お洒落な銀座のギャラリーで過ごしませんか。
CARE紹介ビデオの初公開も予定しています。
■オークション
写真展開催中、展示している写真のオークションを行います
■物品販売
CAREグッズや協賛企業各社からの提供商品等を販売します
■お問い合わせ
国際協力NGO(財)ケア・インターナショナル ジャパン
マーケティング部 担当:高木
TEL 03-5950-1335 FAX 03-5950-1375
Email info@careintjp.org
URL http://www.careintjp.org/
※入場料やご寄付、また物品販売等を通して皆様からいただいた資金は、
すべてインドネシア「国内避難民のための水と衛生のプロジェクト」
ならびにスリランカ「学校における子どもの心のケアプロジェクト」の実施
にあたり、有効に活用させていただきます。
★∞∞★∞∞2005年 冬募金にご協力をお願いします∞∞★∞∞★∞∞★∞
(財)ケア・インターナショナル ジャパンでは、冬募金の受付を開始し
ました。皆様からの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
詳細は、以下に掲載中です。ぜひご覧ください。
http://www.careintjp.org/fuyubokin.html
☆☆☆☆☆☆メールマガジン・スタッフ募集☆☆☆☆☆☆
このメールマガジンを一緒に作ってくれるボランティアさんを募集して
います。ご興味をもたれた方は↓
(担当)菅沼まで<m.suganuma@careintjp.org >
■□■皆さんからのご意見・ご感想を以下までお送りください。メルマガ上にて
ご紹介させていただきます!
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