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AC通信 No.233
発行日: 2008/5/16[AC通信:No.233] (2008/05/15)
[AC論説]No. 233 国家意識の混乱
五月十日に緑の会がロスで行った「どうなる台湾」の講演会で、選挙の
応援に帰った二人がそれぞれ選挙の敗因と台湾の将来について違った台
湾体験から楽観論と悲観論を述べた。参加者の講評はこの記事の最後の
部分に添付する。
講演の目的は国民党の独裁体制が確立したいま、台湾はどうなるかとい
うことである。台湾独立は望み薄となった、次は中国に併呑されるかと
いう不安と楽観である。台湾の運命は日本の鑑でもあるし、台湾が併呑
されれば日本にも大きな影響を与える。つまり台湾と日本の将来は中国
問題が大きく左右する。だがアメリカのアジア政策は中国のアジア政策
より重要である。この両者の中心にあるのが台湾問題である。台湾が中
国に併呑されるか、またはアメリカが台湾の将来を左右し、それが東南
アジアの安定に繋がるのである。
●米国と中国のアジア政策
米国のアジア政策とはどんなものか?
(1)日本のアメリカ依存を継続させ、日本を経済大国、政治小国とし
て存続させる。日本に「戦争の原罪意識」を継続させ、政治力、軍事力
などの発揚を妨げる。
(2)現在のアメリカは経済的に中国依存が高く、イラク問題で国力が
低下し、北朝鮮問題では中国の調停を必要としている。
(3)台湾問題について、台湾はアメリカの暫定占領地区だからこれま
で通り曖昧政策を取るが、中国に手出しさせない。しかし台湾が勝手な
行動(独立)をとるのを抑える。
(4)北朝鮮問題は交渉を続けるが、核クラブのメンバーにさせない。
(5)ロシアのアジア進出を阻む、など。
中国のアジア政策とはどんなものか?
(1)日本に対し、アメリカのアジア政策を利用して両側から圧力をか
ける。外交、軍備と経済依存などで日本が下手に出るようにする。
(2)原罪意識、反日と友好を有効に使って日本の政治力を抑える。こ
れには南京虐殺,、慰安婦問題などで続けて反省と謝罪を求める。
(3)台湾問題、尖閣問題、領海問題など、各国に警戒心をもたせぬよ
う徐々に進出して行く。台湾を中国領土と主張する立場を変えず、台湾
に対しては経済とミサイルの「飴と鞭」を永続して使う。
(4)台湾を孤立させ、外交関係のある国々を減らしていく。アメリカ
に対しては台湾問題で口出しさせない。北朝鮮問題を長引かせてアメリ
カの中国依存を強調する。
(5)パラセル、セイシェル諸島など、南太平洋の領有権を主張する。
● アジア地区の安定とは何か
言うまでもなくアジアの安定は中国の覇権、拡張主義を抑えることであ
る。中国がこの地域に及ぼしている強圧的な外交が東南アジアの不安定
に繋がっている。諸国の中国製品依存が年を追って高くなる一方で、中
国の政治力と軍事力も年々高まっている。
中国が政治大国であると共に軍事大国、経済大国となれば、アジア以外
の諸国にも圧力をかけるから不安が増大する。しかし中国内部の政治、
経済の不安も増大し、毒ギョウザや汚染問題に続いて今回の四川省大地
震で内部崩壊が進むかもしれない。
中国は4千年も易姓革命で国が変わり、国家の継承ではなく革命によっ
て国が変った。恒常的に貧富の差が極限に達すると革命がおきる。共産
党は清国と中華民国の腐敗と貧富差の増大で革命立国を果たしたが、!)
小平の社会経済主義で外資の受け入れが可能となり、繁栄に繋がった。
同時に官僚汚職と腐敗がはびこり、貧富の差が増大して現在は非常に不
安定となっている。
中国が内部崩壊すればアジア各国は平和を取り戻すことが出来るかもし
れない。台湾が併呑される可能性は一時的に薄らぎ、この間に独立を果
たせるかもしれない。
●台湾独立は果たせるか
しかし台湾の政情は非常に不安定で、民進党政権の8年間は国民党のボ
イコットがあり、民進党の腐敗と無能が相俟って政治外交など各方面で
失敗を重ねてきた。民進党政権では国民党の妨害が甚だしく、公務員に
は国民党員ばかりで国力が低下した。
台湾問題の根幹は内部に蒋系中国人の中華民国体制があり、台湾人民が
この体制を「民主国家である」と主張して国家意識、独立意識が発達し
ない。台湾が独立するなら中華民国を棄てることが先決である。台湾は
アメリカの暫定占領地区だから、住民自決で独立が出来るのに、国家意
識が希薄だから独立意識が人民に浸透しない。
●「原罪」と「歴史の見直し」
アジアの安定は中国政策にあるといってもよい。中国人は外交がうまい
といわれているが、そうではなく悪辣なだけである。日本人も台湾人も
善良すぎて中国人の強引さに対応する方法がわからない。ゴロツキの恫
喝に対応できないのである。
日本は過去の侵略戦争の罪を問われると安易に「過去の過ち」を認めて
しまう。中国人は絶対に自分の罪を認めない。独ギョウザ事件に対する
中国側の反応を見ればわかる。
80年前の南京事変、70年前の慰安婦問題などを持ち出され、謝罪や賠償、
謝罪が足りない、誠意が足りないと凄まれると、日本全体が罪の意識に
怯える。南京事変はなかったと反論すれば何時までも「歴史の見直し」
が足りないといわれ、却って相手の術中にはまってしまう。胡錦濤が「正
確な歴史の反省」を要求すれば福田首相は合意文書にしてしまう。
中国人が日本に対し80年前、70年前の原罪を譴責する一方で、台湾人
が60年前の228事件、その後20年も続いた白色恐怖の弾圧、30年前の
美麗島事件などを提起すれば「過ぎ去ったことだ、いまさら何をいうか」
と逆に凄まれ、善良な台湾人は簡単に過去の恨みを不問に付する。選挙
で「虐殺の過去」を持ち出しても効果はなく、蒋系中国人の言論コントロ
ールに従って国民党側に投票する。
他人に歴史の反省を強要する一方で自分の反省はやらない、そればかり
でなく反省を求めることが罪悪のように言われる。自分の過ちを矮小化
し抹殺して、他人の過ちを何時までも反省させる中国人の悪辣さに善良
な人々は対応策がない。
もっとひどいのは、清朝が台湾を日本に永久割譲したことでも日本が台
湾を盗んだように宣伝し、清朝と中国人民共和国は何の関係もない国で
あるのに中国の領土と主張する。この手段で尖閣諸島やも中国の領土で
あり、沖縄は清朝に朝貢していた国であると主張するようになるのは必
然の結果だろう。自分に都合のよい歴史の見直しをして、都合の悪いも
のは歴史から抹消する。
●国家意識の混乱
台湾人の国家意識の混乱は中国人の言論弾圧のお陰であり、これに順応
してしまった台湾人民の愚鈍さにある。中国は万世一系の国ではないの
に4千年の歴史を強要され、漢民族の子孫は中国に反対できないと教育
され、台湾は中国の領土であると洗脳され、台湾の独立は「人種差別」、
「中国の恫喝」、「中台の対話」、「商業互恵」などでごまかされてしまう。
多くの台湾人、特に民進党は政権を奪回されたから「四年後の選挙で政
権を取り戻す」夢を見ている。選挙とは中華民国の制度だから台湾が選
挙で独立する見込みはない。
台湾独立とは中華民国を潰すことである。台湾と中国は国家、人種、社
会文化などで違う国である。それなのに中華民国か羅独立を目指すのは
大きな間違いである。
この意識錯誤は中国人の洗脳教育のお陰であり、同時にアメリカが故意
に曖昧にした台湾政策に起因する。太平洋戦争が終結してマッカーサー
が戦後処理の第一号通令で、蒋介石に台湾におけるの日本軍の降伏を受
理させた。そして蒋介石はそのまま台湾占領を続け、数年後には毛沢東
の軍隊に追われて台湾に亡命した。
日本がSFPTで台湾の主権を放棄したが蒋介石に譲渡したのではない。も
ちろん中国とは何の関係もない。だから台湾は今でもアメリカの暫定占
領地区である。台湾が独立するならアメリカの暫定占領地区から住民自
決で独立すべきなのである。
しかしアメリカは容易に曖昧政策を放棄しないので林志昇/ハーゼルが
ワシントンの法廷で米国政府を相手取って告訴した。林志昇/ハーゼル
の目的はアメリカの台湾政策を明確にさせることだが、多くの台湾人は
が反対している。だが2007年にデニス・ワイルダーが「中華民国は存在
しない、台湾は国ではない、台湾は中国領土ではない、アメリカは台湾
問題で曖昧政策を取っている」と発言して台湾人はようやく目が醒めた。
どのようにしてアメリカを動かすことが出来るか?林志昇/ハーゼルの
とった方法はアメリカ政府の責任を追及するものだが、決してこれが唯
一の方法ではない。最終目標はアメリカの主宰で住民投票を行うことに
ある、みんなでいろいろな方法を講じていくべきである。
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「どうなる台湾、講演会の反応」
昨日の講義、プロジェクターに纏めた構成は優秀でした。台湾の歴史の
流れ、これから展開する台湾人の意思の展開の問題、台湾と日本の連携、
即ち防衛の重大さが、よくよく理解できました。今回のプレゼンにアン
ディさん、白井さんの熱意が伝わってきたした、有難うございます。
ウイルソン・チャーチルの撤退英断は、その後のダンケルスプリットと
して、今も英国魂のバックボーンになっていますね。
日本人の大和魂、武士道精神と言う、今では個々人が概念的にしかも自
分の都合よい時に使用する薄っぺらい言葉だけが横行しているのも日本
社会です。戦後復帰の”不死鳥”の日本とか、不滅の日本とか、事実は”
当にその通り”と思って居ます。でも、そんなことを言う日本人はおこ
がましく思われ、今も、大和人共通の誇れるスピリッツは何かというと
堂々と語れません。(それで、今は、南加州日本再生会に属して日本ス
プリットを探しています)
後半、大紀元の組織活動では、アンディさんの話では中共を葬るにも期
待すべき存在とは取れない印象がありましたね。でも、先ず内部から崩
壊するかも知れない中共には、影響を持った組織として世界的頭痛の種
となっているのも事実です。
昨日の講話後、私の今後の対策と心構えについて一言:
1)台湾人派が負けたことは同時に、国民党派の絶対的な油断が発生す
ること。
2)私は不滅と思われた共産党ソ連が崩壊した過程に、今回のチベット
、ウイグル弾圧、そして経済の大打撃が身近に迫っていること(ソ連の
アフガン弾圧と経済打撃は酷似している)
この2項は現実的で、更に2項目は(作日は話題に上らなかった)数字
的に(銀行の膨大な不良債権など)追求してみる課題です。弾圧国家の
レッテルと、すぐにもバブルが弾けて元の大暴落となった時、このとき
を想定した信念ある台湾人グループの行動がやがて、馬氏の大統領更迭
をはじめとして、台湾人による再度の独立の気運を盛り上げるであろ
う・・これが不断にお台湾魂・日本が遺した日露戦争時の真の大和魂の
再現と思う次第です。
(I. S.)
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以前より「頂門の一針」でお名前は知っておりましたが こんなに身近
に住んで居られる事を知り驚きました。講演もとても整然とした説明で
よく理解できました。ただ欲を言えばもっと沢山の方に声をかけていた
だきたかった事,Andyさんの今後の具体的方針をお聞きしたかった
事などがあります。これからもどうぞ情報の提供をお願いいたします。
(S. K.)
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先日の講演有難うございました。多少色々な資料を読んで予備知識は持
っていましたが、今回のテーマについて、短時間に誰にもわかりやすく
まとめていただきよく解りました。そういう解説をすることは大変な博
学と考察が必要であることに思いを致し、改めて感謝申し上げます。白
井さんの現場実況中継及びまた少し異なる角度からの解説も問題の本質
を理解するのに大変役立ちました。今後ともこの大きなテーマに関心を
持って勉強していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
(M. O.)
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まず最初に何故台湾の方々が林志昇/ハーゼルの訴訟を支持しないのか
疑問に思います。これはひとえに独立運動派及び一般の方も「台湾はア
メリカの暫定占領地区である」事に注意を払わず、これがいかに独立に
重要なキイであるかこの戦略を除いては独立の可能性がないことに気づ
いていないからではないかと思いました。
Andyさんのおっしゃるように今後は台湾人民がいかにアメリカに直
接働きかけるか研究していく必要があるでしょう。それにしても日本人
も同様ですが危機感が欠如しているのは学校教育のせいですね。教育も
政治の一環ではありますが。
講演会後、何か大きな渦の中に巻き込まれていくような気がします。一
体この私に何ができるかと思いながら少しずつ気がついた者が行動して
いくよりほかに方法がないだろと考えています。今後もどうぞよろしく
情報を流してください。
(S. K.)
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