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素顔のアジア(たびそら写真編)

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[ たびそら+写真 特別編(1) 東南アジアの旅を振り返る ]

発行日: 2005/5/29


ただいま三井@作者は二冊目の本の出版を目指しています。
「たびそら」の新しい出版企画に興味のある出版社の方は是非ご連絡下さい。(詳細はこちら)

 今回から3回にわたって「ユーラシア一周旅行記」を振り返ります。「たびそら」がスタートしたのは2001年の12月のことでしたが、それからもう3年半も経ってしまったので、僕自身書いた内容をだいぶ忘れているのです。ここで皆さんと一緒に振り返りながら、旅の変遷を追いかけたいと思います。

 まず香港。ここではいきなり遭遇した「オカマ詐欺師」とのトラブルが書かれていますが、これは今読んでも嫌な汗が出てきますね。旅の初心者だったとはいえ、よくもまぁこんな怪しげな連中にほいほいついていったものだと思います。
「今までの旅の中で一番危険な体験は何ですか?」
 という質問をよく受けるのですが、このオカマ詐欺師の時ほど冷や汗をかいた経験はありません。逆に言えば、長い旅の冒頭でいきなり怖い目にあったものだから、それ以降は人を疑うことを覚え、旅先での行動を自重するようになったのだと思います。
 旅先のトラブルというのは、もちろん運次第という側面もありますが、慎重に行動していればある程度は防げるものですから。


 散々だった香港を抜けて(ここで旅が終わらなくて本当に良かった)、ベトナム、カンボジア、タイ、ラオス、ミャンマーという東南アジアを旅したわけですが、ここでの体験がこの後の旅、そしてこの後の僕の人生を大きく左右することになりました。
 ベトナムで「観光ツアーに向かない自分」を発見し、「どこでもない場所を旅すること」の面白さに出会ってしまったのが、とても大きかったですね。
 ホイアンの郊外にある農村をただ自転車で走った体験を綴った「もうひとつ買う?」は、特に気に入っているエピソードです。たいしたことが起こったわけではありません。自転車がパンクして困っているところに双子の美少女が現れて、最後は土産物を買えと迫られる。ただそれだけです。でも、こういうひとつひとつの小さなエピソードの積み重ねが、本に書かれている事実や、ガイドの説明なんかよりも、遙かにリアリティーがあるんだということに気が付いたのです。
 何よりも、そこに生きる人達と同じ目線に立ち、そこから写真を撮ることができた。ああ、人を撮るのってこんなに楽しんだ、ということに気が付いたのは、ホイアンからでした。

 何もない田舎町を歩いていると、思いがけないハプニングが起こります。例えばカンボジアでは結婚式にお邪魔することになったり、ラオスでは新築祝いに招かれたりしました。こうした偶然の出会いの中で、陽気で酒好きなカンボジア人の素顔や、ラオス女性の歯の強さなんかを知ることができたのです。
 ラオスで全くの勘違いから辿り着いてしまったナンバという村は、特に印象に残っています。バスの運転手が間違って下ろさなければ、絶対に行くことがなかった土地が、最もラオスらしい魅力に溢れていたのです。迷うことや、横道に逸れることを恐れないこと。それが東南アジアの旅を通して、僕が得たものだったのです。


 ミャンマーでは、洞窟にこもって修行を続ける僧侶と一日を共にすることができました。彼との出会いは、旅の中でも特別なものでした。ただ向かい合って話をしたというだけではなく、お互いの人生観や価値観の相違点などを率直に話し合うことができたからです。彼の生き方は僕と全く違っているけれど、その姿勢を尊敬することができたし、彼らもまた僕のことを認めてくれました。
 実は2004年にウィザヤにもう一度会いに行ったのですが・・・その再会の顛末は今後の旅行記の中でお伝えできると思います。



No.01 出鱈目な一日(1) Hot!
No.02 出鱈目な一日(2)
No.03 出鱈目な一日(3)

No.05 ハノイの歩き方
No.06 ベトナムの顔
No.07 カムオン!
No.08 懐かしさの源
No.09 もうひとつ買う? Hot!
No.10 ホイアンのメリークリスマス
No.11 オフシーズン・ビーチ
No.12 マシュマロ女が飲むコーラ
No.13 世界地図を塗り替える

No.14 世紀を越え、国境を越える
No.15 何もない村 Hot!
No.16 崩れゆく寺院
No.17 差し出された右手 Hot!
No.18 招かれざる客人
No.19 動物クッキーの味

No.20 冷凍バスは止まらない
No.21 ラオスの星空
No.22 木を植えた男
No.23 栓抜きなんていらない
No.24 勘違いの村
No.25 この国にないもの Hot!
No.26 朝霧の僧侶と夕暮れの学生
No.27 ビエンチャン娯楽事情
No.28 バイアグラ草 Hot!

No.29 黄金の輝き
No.30 旅先のロマンス
No.31 仏陀への道(1) Hot!
No.32 仏陀への道(2)
No.33 回り道をしたくなったんだ Hot!
No.34 パゴダ祭り(1)
No.35 パゴダ祭り(2)
No.36 親切な人々(1)
No.37 親切な人々(2)
No.38 思い出の宮沢りえ
No.39 ミャンマー映画と奇妙な紙幣
No.39 眠れない夜 Hot!



■ 写真展@大阪のお知らせ
 6月18日(土)から6月26日(日)まで、JR大阪駅近くにある「ハービスOSAKA」で写真展を行います。
 三井は18日(土)19日(日)と、25日(土)26日(日)の4日間、会場に常駐する予定ですので、お気軽に声を掛けてください。 (→詳しくはこちら)



■ Blog「旅空日記」より
【男の傷は勲章】 05/28
 先日、ある方から突然メールが来ました。その方の旦那さんが腕相撲で骨折したんだそうです。手術は上手く行ったのだけど、どうも術後の経過が思わしくないようだということ。異常を訴えても担当医が休みを取っているので取り合ってもらえないこと。心配になってネットを調べてみたら、僕のブログに行き当たったこと。などを書いておられました。
 もちろん僕は医者ではないので、自分の体験の範囲でわかることしか答えられなかったのですが。しかし僕以外にもいるんですね、腕相撲で骨折される方というのは。このようなメールを頂くのはこれで二人目ですから。 (→続きを読む)



三井昌志 / Mitsui Masashi

1974年、京都市生まれ。旅フォトグラファー・フリーライター。機械メーカーでエンジニアとして2年間働いた後退社し、2000年12月から10ヶ月に渡ってユーラシア大陸一周の旅に出る。帰国後立ち上げたホームページ「たびそら」が「@niftyホームページグランプリ2002」で準グランプリを受賞。2003年12月に初の写真集「アジアの瞳」を出版。2004年1月から6月に再びアジア(カンボジア、ミャンマー、バングラデシュ、ネパール、アフガニスタン)を旅する。2005年には東南アジアと津波後のインドネシア・スリランカを旅し、3月に帰国した。



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