日本初の格闘技総合ポータルサイト『Bout Review』(バウトレビュー)のオフィシャルメールマガジン!!1997年創刊以来、K-1,PRIDEを筆頭に格闘技なら全ジャンルを網羅!試合速報や選手インタビュー以外にUFCなど海外情報も満載!!
- 最新号:2005-02-13
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[BoutReview EXpress] Weekly - Vol. 014
発行日: 2002/3/16━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■□■ BoutReview EXpress [Weekly] Vol. 014 (Sat, 16 Mar. 2002) ■□■■
http://www.boutreview.com/
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-- Contents -------------------------------------------------------------
●編集長コラム 「時に放浪、日々朦朧」
第2回「WWF vs. K-1の構図にみえたもの」 Text by 井田 英登
● 3月後半の格闘技イベントカレンダー
●自由が丘日報(編集後記) No.012「誰か俺を楽にしてくれ!?」
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──≪編集長コラム 「時に放浪、日々朦朧」 井田英登≫───────
第2回「WWF vs. K-1の構図にみえたもの」
──────────────────────────────────
先日、アメリカのプロレス団体・WWFの日本での興行が話題となった。
ここ数年、スカパーなどのCS局での地道なオンエア戦略がファン層を開拓
していたこともあって、WWF特有の入り組んだストーリーや特異なキャラの
魅力もすっかり観客に浸透していたようだ。これまでマットの上のディズニー
ランド的な世界として、長く日本で受け入れられることのなかったアメリカン
プロレスが、シリアス嗜好の日本のプロレスファンにも拍手喝さいで迎えられ
る日が来たわけである。ひとつには、ここ10年間のリアルファイト格闘技の台
頭によって、ショービジネスであるプロレスとの境界線が明確になり、逆にそ
の露骨なプロレス的価値観が認められるようになった結果とも言えるだろう。
とはいうものの、まさかその直後のK-1名古屋大会での大会終了後の挨拶に立
った石井館長の口から、「PRIDE、新日本プロレス、全日本プロレス、猪木、
WWF、誰でもかかってきてください。僕たちは逃げません」と爆弾発言が飛
びだそうとは思いもしなかった。
この宣言の衝撃度は相当で、「WWFなど垣根の向こうの話」とタカをくく
ってよそ見していた僕の頭にもかなり閃くものがあった。ただスパークした火
の粉が妙なところに引火して、一週間ほど花粉症まがいの頭痛が続き寝込んで
しまったのは予想外の事態だったが、案外これも知恵熱のような物だったのか
もしれない。
ここ数年、格闘技がプロレスの引力圏を離れて“食える”スポーツになった
ことは、このメールマガジンでも口をすっぱくして言ってきた。しかし、今回
の石井館長の発言内容は180度正反対で、PRIDEや猪木軍に並んで、WWFや日
本のプロレス団体がライバル視されているではないか。「やっぱり井田の言う
“格闘技自立論”など机上の空論でしかないんじゃないか? 現に格闘技界の
頂点に立つ石井館長がそう言うのだから、格闘技はまだまだ広い意味でのプロ
レスのサブジャンルにすぎないんだよ・・・」そうつぶやくファンがいてもお
かしくはない。
実際、石井館長という人は、世代的なことも手伝い、常々プロレスを対立軸
に置いてK-1のプロモーション展開を繰り広げてきた人である。リアルファイ
トの大会でドームを満杯にし、社会的認知の点でも各プロレス団体を上回る実
績を残しながら、いまでもそのこだわりは根強い。折に触れ安生洋二、長井満
也、松永弘光、柳澤龍志といったプロレス系の選手をK-1のリングにあげ、プ
ロレス界との接点を保とうとするのも周知のとおり。中でも柳澤はすでに
JAPANの純レギュラー的ポジションに定着し、いいかげん“K-1戦士”の一員
に加えられてもおかしくないのだが、未だに入場時の惹句には“プロレスラー”
の肩書きがかぶせられている。要するに、純化されたK-1の競技的世界に
“異物”として彼等プロレスラーが片足を踏み込んでいることによって、単に
バラエティとしてではなく、“対立概念”あるいは”第三局”といった意味合
いで幅を持たせようとするのが石井館長的な世界観なのであろう。そうした
“異物”があることによって、純粋に「勝った/負けた」あるいは「上手い/
下手」に収束していきがちな、競技スポーツの世界観に収まらないエンターテ
イメント世界を構築していこうとするわけだ。
その石井館長の世界観が如実に現れたのは、先日の名古屋大会のメインイベ
ント・ミルコ×ハントのマッチメイクだろう。本来、K-1世界の頂点に立つGP
覇者ハントに対して、昨年K-1マッチではまったく実績を残していないミルコ
をぶつけるのは、競技的世界観だけからすれば明らかにおかしい。ボクシング
で世界ランク外の選手が如何に頭角を現そうと、チャンピオンに挑戦するため
には、まずランク内選手との数戦をクリアするという「目に見える実績」を経
なければならないだろう。そこには明確な序列があり、競技最優先の世界観が
ある。昨年はワールドGP予選に歴戦のエース級選手のシードを認めず、過酷
な潰しあいによるドーム進出を義務づけたK-1 も、当然この道を歩むものと僕
は考えていた。実際この路線はマーク・ハントの優勝、そして華麗なテクニシ
ャン、イグナショフの台頭などニュースターを産みだし大成功を収めたように
見えた。
しかし石井館長は、今年K-1の方針を「ファンが見たい旬の戦いを提供する」
という180度反対の方向に転換したから驚きである。昨年のストイックな競技
世界の追及は、世界数十箇所で行われるGP予選トーナメントに任せ、国内では
「ドリームマッチ」を軸にしたワンマッチ興業を行っていくというのだ。石井
館長はこの転換を「構造改革」と表現しているが、K-1初期の興業形態に揺り
戻されたと言う意味で「先祖帰り」といったほうがむしろしっくりとする。
K-1王者ハントと異種格闘技戦でプロレスラーを連覇してきたミルコの対戦な
どは、まさに春休みの東映映画祭りにおける「ゴジラVSキングコング」的な
お祭りマッチメイクなのだから。
かといって、このままK-1が興業偏重のお祭りマッチメイクにシフトして、
それこそWWFのザ・ロックやアンダーテイカーを客演させる世界へと突入し
ていくとも思えない(これは名古屋大会直後に石井館長から直接確認をとっ
た事実なのでまず間違いない)。では、石井館長が6000人の大観衆の前であ
えて異様とも取れるWWFの名前を出して訴えようとした、K-1世界の方向性
とは何か?
それは「幅」である。
イベントでも会社でもそうだが、物事はひとわたりの成功を収め、内包す
るポテンシャルを試し尽くすと、ある一定の方向に収束していく性質をもつ
事が多い。例えば、個人の趣味でも若いうちは音楽でもロックからヒップホ
ップ、R&B、J-POPと何でも聞いていた人間が、段々と趣味の幅が狭まり
JAZZやクラッシックなどに落ち着いていく例などがそうだ。あらゆる可能性
を試した結果、自己の本質の軸に当たる方向性を見定めると、物事は野放図な
成長カーブから、一点への収束をみせていく。それが格闘技興業で言えばルー
ルやランキングといったストイックな世界観の完成であり、競技はおのずとそ
の枠のなかで粛々と行われるものになりがちである。
しかしK-1は違う。石井館長はK-1という新競技を立ち上げ、興業ノウハウを
組立て、この10年間で一つの強固な世界観を確立した。その完成形に最も近づ
いたのが昨年のWORLD GPだったと思う。だが石井館長が提示した今年のK-1
世界の新しい布陣を見ていくと、「収束」を徹底的に拒否した「拡散」へとベ
クトルが向かっているのがわかる。
まず興業にしても従来のWORLD GP&JAPANの二本柱に、J-MAXという中
量級のラインが加わり、TV局の放映もフジ、日テレ、TBSと三局体制になった。
リング上の戦いも、ストイックな競技性の追及と、華麗なスターの共演という、
両極端な価値観を同時進行するという、ある種野放図なまでの雑食性をみせる。
一つの成果を得るたびに、正反対へとベクトルを振り、その両極端が描き出す
「幅」で、全体のスケールを拡大していく戦略こそ、石井流戦略の真骨頂と言
ってもいいだろう。しかも、その結果が「混乱」ではなく、いい意味での
「渾沌」を産みだしているのが見事である。K-1が持っていた可能性を全方向
に実現することで、10年間のK-1世界の「幅」を見せようとしているように僕
には思える。
僕が冒頭の「WWFライバル宣言」に衝撃を受けたのは、まさにその視点か
ら見て、石井館長の戦略の先にあるものを感じ取ったからである。
先にも述べた通りこれまでのK-1は、リアルファイト領域でのシェアを確立
するため、垣根を接したジャンルであるプロレスの選手をK-1マットに上げる
手法で、プロレスとの相違を明確化してきた。スポーツとしてのダイナミズ
ム、参加選手のアスリートとしての突出性を、実際にリングの上で見せること
で、「プロレスより凄い」という評価をファンに見せつけるための、一種の比
較広告的な手法である。その戦略の真骨頂が昨年末の猪木軍との対抗戦であり、
それはミルコというプロレス界/格闘技界にまたがった新スーパースターを産
みだした事で、一つの山を越えたようにも思える。
しかし、今回WWFを標的に据えた戦略では、もうリング上での直接対決に
よる“比較広告”はまったく無意味になる。もう、それはこれまでの「リアル
ファイト vs. ショービジネス」といった、一種青臭い思想戦レベルの対抗戦で
はなく、石井和義 vs. ビンス・マクマホンという、希代のプロモーター同士の
マーケットを賭けた対決の領域に突入していると見るべきであろう。
いわば、石井館長の「WWFライバル宣言」は、もうプロレス村内部の、あ
るいはマット町内の縄張り争いの次元の話題ではないのだ。日本におけるプロ
野球やJリーグ、あるいはアメリカのNBAやNFLといったメジャースポーツの
一環として、WWFの存在を捉えてのライバル宣言にほかならない。これまで
は同じジャンルの陣取り争いの対象と捉えてきたプロレスをも「外部の敵」と
捉えてみせる事で、K-1世界の「幅」が、確実に世界規模のプロスポーツ界全
体、さらにはショービジネス界全体へと広がって来ていることを、あの宣言は
意味しているのである。◆◆◆
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<お知らせ>
「ここ最近のニュースヘッドライン & 大会結果・レポート&写真」は、
3週間分溜まったため項目数が多く、また、古くなった話題も混ざってい
るため、今回は省略します。
各ジャンルの記事はこちらの一覧を参照下さい。
【総合 / 組み技系】
http://www.boutreview.com/cgi-bin/news/a-column.cgi?genre=grappling&max=all&
【打撃系】
http://www.boutreview.com/cgi-bin/news/a-column.cgi?genre=striking&max=all&
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★★☆★☆★ 3月後半の格闘技イベントカレンダー ★☆★☆★★
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▼ 22(金) UFC [ラスベガス]
クートゥア×バーネット、マッハ×ヒューズ
http://www.boutreview.com/news/data/grappling/1010854023.html
▼ 24(日) コンバットレスリング [町田]
全日本選手権。毎年恒例あの選手も出場!
http://www.boutreview.com/news/data/grappling/1012373899.html
▼ 24(日) 新日本キック [後楽園]
武田幸三、タイトル戦向けタイ人と前哨戦
http://www.boutreview.com/news/data/striking/1015307232.html
▼ 25(月) パンクラス [後楽園]
美濃輪がメイン。元キック世界王者・港太郎が参戦
http://www.boutreview.com/news/data/grappling/1014811977.html
▼ 30(土) DEEP2001 [愛知県体育館]
ドス・カラスJr. と謙吾が再戦。和田良覚レフェリーまでも出場!
http://www.boutreview.com/news/data/grappling/1009343680.html
▼ 30(土) MAキック [後楽園]
60Kg以下ワンデー・トーナメント。全日本、J-NETからも参戦
http://www.boutreview.com/news/data/striking/1010851700.html
▼ 31(日) プロ修斗 [名古屋公会堂]
植松直哉復帰戦
http://www.boutreview.com/news/data/grappling/1011619540.html
▼ 31(日) シュートボクシング [後楽園]
土井、緒形、前田、宍戸、ディアバデ出場予定
▼ 31(日) APKF [ディファ有明]
NKBトーナメント。大会チケットプレゼント!
http://www.boutreview.com/news/data/striking/1015307056.html
▼ 31(日) ファイターズファクトリー [茨城・鹿島]
PRE-STAGE 3。プロ・アマの垣根を越えた「異種格闘技」大会
http://www.boutreview.com/news/data/grappling/1012302616.html
(4月以降の大会 → http://www.boutreview.com/calendar.html)
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≪自由ケ丘日報(編集後記) 井原芳徳≫────────
No.012「誰か俺を楽にしてくれ!?」
えー、ほんとごめんなさい。3週間も刊行を空けてしまいました。前の号で
「最近は本誌の編集作業諸々を手伝ってくださる方が増えており、その分業体
制も3月には整うことになりそうですので、メルマガも週刊に戻り、これまで
以上にバリエーションに富んだ記事を配信できそうです」なんて書きましたが、
まだそのペースになるのは早かったようです。ここで「4月には整う」なんて
書いちゃうと、また自分たちの首を絞めることになるので、「5月ぐらいには
整う」というぐらいにしておきましょうか。季節は例年より二足ぐらい早く春
を迎えましたが、編集部が春を迎える日はまだ先のようです。
僕は休日返上で編集の仕事をしてますが、先月末からのいろんな大会のレポ
ートや写真を未だに載せられていません。グッズ販売、掲示板、投票コーナー
などなども再開したいのですが、とてもじゃないですがそれらの作業まで手が
回せない状況です。
まあ、仕事が忙しいこと自体は、格闘技自体が好きで仕事をやっているわけ
ですし、それほど苦痛ではないのですが、古い記事を掲載できないまま溜め込
んでしまうのは心理的にはあまり気持ちいいものではありません。実際別の大
会の取材をしている最中、「ああ、あの大会の記事を早く片付けないと」と思
いわずらうことがよくあります。やはり過去の大会の記事は早めに掲載して、
次の大会に向けての記事であるとか、バウレビ自体をもっと発展させるような
仕事であるとかに専念できるほうが、同じ忙しいにしてもその結果得られる満
足感が違うと思うのです(なにより新鮮な記事が載るほうが読者のみなさんに
とってもうれしいですよね)。
いわば未来志向の編集環境となるために必要なのは、新しいスタッフの育成
と分業体制の確立です。3月にこれらは達成できませんでしたが、これからは
新しい記者やライターの名前が大会の記事の中に次々と出てくるようになると
思います。まだ彼らには取材現場やメールで手取り足取り仕事内容を教えてい
る最中ですが、素質や意欲は充分ありますので、バウレビの主戦力となってく
れる日はそう遠くないでしょう。その日が来れば僕はライターから身を退いて、
他の仕事に専念できると思います。別にライター仕事が嫌になったというわけ
ではなく、素質や意欲のあるライターにどんどんチャンスを与えていく「場」
を作ることが、「バウトレビュー編集部」に身を置く僕の本来の役目だと思う
のです。
分業するのは記者やライターの仕事に限りません。現在、Web誌面のHTML
書きはもちろん、誌面に貼付ける写真の加工、このメルマガの編集、ショップ
や掲示板のCGIの設置・管理、各団体への取材申請、記者やカメラマンのスケ
ジュール管理といった編集に関わる仕事のうち、90%ぐらいは僕一人でやって
います。3月15日の修斗後楽園大会のパンフレットに布施鋼治さんが“鈴木レ
フェリーの身に何かあったら誰がレフェリーをするのだろう?”といったテー
マでコラムを書かれていましたが、バウレビの場合は僕がいなくなるとこれら
の仕事を誰がするのだろう?という状況です。まあ、皆さんの職場でも心当た
りのある事かもしれませんね。仮に僕が怪我や病気で戦線離脱しても、バウレ
ビがちゃんと動き続ける分業体制を作ることも、大事な仕事の一つです。
というわけで、スタッフ募集は今も続けております(結局その話かい!)。
我が社のひっ迫した財務状況が原因で、ギャラはお出しできなくて誠に恐縮で
すが、少しでも僕を楽にしてくれる、もとい、バウレビの誌面に充実に協力し
てくれるスタッフを募集しています。ライター志望の方は幸い増えてきたので
すが、フォトグラファー・デザイナー・プログラマ(HTML、Perl、PHP等に
詳しい人)の応募が無いので、どなたか興味のある方は応募していただけると
うれしいです。詳しくはこちらをご覧下さい。
http://www.boutreview.com/news/data/information/jinzai.html
ということで、また来週!...は必ず発行できることを祈りつつ。◆◆◆
────
BoutReview EXpress [melma! ID = 00049820]
http://www.boutreview.com/
【編集部代表メールアドレス】(ご意見ご感想はこちらまで)
mailto:ed@boutreview.com
【バックナンバーはこちら!】
http://www.melma.com/mag/20/m00049820/index_bn.html
※BoutReviewに掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権はマッスルブレインズに属します。
Copyright(c)1997-2002 MuscleBrain's All right reserved
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