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ぞうさん通信 2004.1.13
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.嘔吐下痢症が流行しています.嘔吐,吐き気,腹痛,食欲不振,下痢,白色便が主
症状です.下痢や嘔吐が頻回の場合には,点滴あるいは入院が必要になります.
★★★,→
2.マイコプラズマ感染症が流行しています.発熱,頑固な咳が主症状です.肺炎を起
こし,気管支喘息の発作を誘発します.★★,↑
3.水痘(みずぼうそう)が流行しています.★★★,→
4.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)が流行しています.★★,↓
5.溶連菌感染症が流行しています.発熱,咽頭痛,咽頭発赤が主症状です.★,→
6.長岡市,見附市,中之島町,栄町でA型インフルエンザが発生しました.★,→
★ わずかに流行,★★少し流行,★★★流行,★★★★かなり流行,★★★★★爆
発的流行,↓先週より減少,→先週と同程度,↑先週より増加
<水痘ワクチンのすすめ>
現在当院周辺では水痘(みずぼうそう)が流行しています.水痘は皮膚に小水疱がで
きる病気です.多くの場合1週間程度で治癒しますが,重症化して入院が必要になる
ことがあります.まれに,脳炎を併発します.欧米各国や中国では積極的に水痘ワク
チンの接種が行われていますが,日本では任意接種のため自己負担で接種を受けなけ
ればなりません.
当院では,1歳のお誕生日を迎えたら,直ぐに麻疹(はしか)ワクチンを受け,4週間
あけて風疹ワクチン,その後4週間あけて水痘ワクチン,さらに4週間あけて流行性耳
下腺炎(おたふくかぜ)ワクチンの接種を受けることをお勧めしています.
アトピー性皮膚炎,気管支喘息のお子さんには以下の理由で水痘ワクチンの接種をと
くに強くお勧めします.
アトピー性皮膚炎のお子さんが水痘に罹患すると,健康なお子さんに比べ,小水疱が
からだ全体に数多くできます.もともとアトピー性皮膚炎で掻痒感(かゆみ)がある
うえに水痘にかかると,かゆくてたまらなくなります.小水疱が痂皮化し水痘が治癒
した後も,アトピー性皮膚炎が悪化するため皮膚がガサガサになってしまいます.と
きに2次的に細菌感染を起こし,伝染性膿痂疹(とびひ)を併発します.このように,
アトピー性皮膚炎のお子さんが水痘になると,水痘は重症化しやすくアトピー性皮膚
炎は悪化してしまい,悪循環に陥ります.
気管支喘息のお子さんの多くはテオフィリン製剤(商品名テオドール,テルバンスな
ど)を服用しています.テオフィリンは治療域と中毒域が近接している薬剤で安全域
がほとんどなく容易に中毒を起こすため,慎重な投与が必要です,水痘の治療にアシ
クロビル(商品名ゾビラックス,アシクロビンなど)を投与することがありますが,
アシクロビンはテオフィリンの血中濃度を上げる作用があります.両剤を併用する場
合には,テオフィリンを一時的に減量する必要があります.この場合,テオフィリン
血中濃度が下がり,喘息の発作を起こす可能性が生じます.
気管支喘息のお子さんが発作を起こした場合,ステロイド剤を点滴静注することがあ
ります.ステロイド剤を投与すると免疫能が低下するため,水痘が重症化することが
あります.たまたま水痘罹患時に気管支喘息の発作が起こると,ステロイドの使用が
できない場合があり,治療に難渋することになります.
水痘ワクチンの接種をあらかじめ受けておけば,このような事態を回避することがで
きます.
水痘に罹患すると5-7日間は保育所や学校に行けません.2-3回は医療機関を受診する
必要があります.水痘の治療薬であるアシクロビルは高額な薬剤です.まれに重症化
して入院が必要になることがあります.脳炎を起こせば大変です.前述したようなト
ラブルも起きます.
日本の予防接種政策は決して十分ではありません.水痘ワクチンや流行性耳下腺炎ワ
クチンが公費負担にならない理由はいくつかありますが,決して効果が少ないとか副
反応が多いというわけではありません.最大の理由は予算がないからです.国が子ど
もに十分なことをしてくれているわけではありません.子どもの健康や生命を守るの
は最終的には親の役目です.
水痘ワクチンの接種を是非受けましょう!!
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橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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