ぞうさん通信 |
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
ぞうさん通信 2003.12.2
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.急性咽頭炎が流行しています.発熱,咽頭痛が主症状です.★★,→
2.アデノウイルス感染症が流行しています.5-7日間の発熱,咽頭発赤,扁桃炎が主
症状です.★,↑
3.嘔吐下痢症が流行しています.嘔吐,吐き気,腹痛,食欲不振,下痢,白色便が主
症状です.★★★★★,↑
4.マイコプラズマ感染症が流行しています.発熱,頑固な咳が主症状です.肺炎を起
こし,気管支喘息の発作を誘発します.★★,→
5.水痘(みずぼうそう)が流行しています.★★,→
6.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)が流行しています.★,↓
7.溶連菌感染症が流行しています.発熱,咽頭痛,咽頭発赤が主症状です.★★,→
8.クループ症候群が流行しています.犬吠様の咳が主症状です.★,↑
9.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★★,→
★ わずかに流行,★★少し流行,★★★流行,★★★★かなり流行,★★★★★爆
発的流行,↓先週より減少,→先週と同程度,↑先週より増加
<インフルエンザ治療薬の備蓄>
毎冬,世界中で流行するA型インフルエンザはソ連型(H1N1)と香港型(H3N2)の2種
類です.これらのA型インフルエンザが流行するようになって既に数十年が経過して
いることから,新型インフルエンザの流行が危惧されています.
近年,香港ではH5N1,オランダではH7N7という新型インフルエンザが発生しました.
いずれもトリからヒトに感染したことが確認され,大量のトリが焼却処分されました.
幸いヒトからヒトに感染したという確実な証拠は得られていません.しかし,これら
の新型ウイルスに変異が生じ,ヒトからヒトへ感染が成立するようになれば,世界的
大流行に至る可能性があります.
新型インフルエンザが流行した場合には,それに対応した新しいタイプのインフルエ
ンザワクチンの開発が必要になります.このような事態に備えて,研究機関では新型
ウイルスの株を採取保存しています.
しかし,新型インフルエンザウイルスに対するワクチンの開発に成功したとしても供
給までに3-4カ月かかり,供給量が十分であるという保証はありません.また,近年
報告されたH5N1は新型インフルエンザウイルスのなかでも強毒でワクチン製造に使え
ないうえに,感染者の抗体価が上がらないといった特徴があり,ワクチンが開発でき
ない可能性があります.
国立感染症研究所の田代眞人ウイルス第3部長は,2003年11月26日に開かれた厚生科
学審議会感染症分科会感染症部会「新型インフルエンザ対策に関する検討小委員会」
で,新型インフルエンザの大流行に備え,抗インフルエンザ薬の備蓄体制の必要性を
強調しました.現在2種類あるノイラミニダーゼ阻害薬(オセルタミビル,ザナミビ
ル)は「あらゆるトリ型インフルエンザウイルスに効果が期待できる」とし,国の対
策として有事に対応できる程度の治療薬をあらかじめ確保すべきと述べました. 現
在,国内で保険適用となっている抗インフルエンザ薬は,A型のみに有効な塩酸アマ
ンタジン(商品名「シンメトレル」)と,A・B型のいずれにも効果のあるオセルタミ
ビル(同「タミフル」)とザナミビル(同「リレンザ」)の3種類です.塩酸アマン
タジンはウイルスの増殖を阻止する働きがあります.一方,オセルタミビルとザナミ
ビルはウイルス増殖に必要なノイラミニダーゼ酵素の働きを抑制する効果があります.
WHOは新型インフルエンザの世界的大流行に備えるために抗インフルエンザ薬の備蓄
の必要性を強く示唆しています.今後は国内でもこのような議論が必要になるでしょ
う.
--
-------------------------------------------
橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
-------------------------------------------
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
