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ぞうさん通信 2003.10.28
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.急性胃腸炎が流行しています.嘔吐,吐き気,頭痛が主症状です.★,→
2.急性咽頭炎が流行しています.発熱,咽頭痛が主症状です,★,→
3.マイコプラズマ感染症が流行しています.発熱,頑固な咳が主症状です.肺炎を起
こし,気管支喘息の発作を誘発します.★,→
4.百日咳が流行しています.頑固な咳が続きます.★,→
5.クループ症候群が流行しています.犬吠様の激しい咳を生じます.★,↓
6.水痘(みずぼうそう)が流行しています.★,→
7.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)が流行しています.★★,→
8.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★★★,↓
9.アレルギー性鼻炎・結膜炎のお子さんの調子が悪いようです.イネ科の雑草などが
原因と思われます.★★,→
★ わずかに流行,★★少し流行,★★★流行,★★★★かなり流行,★★★★★爆
発的流行,↓先週より減少,→先週と同程度,↑先週より増加
<抗インフルエンザ薬「タミフル」の供給予定量>
2002-2003年シーズンのインフルエンザの流行規模は中程度でした.しかし,B型イン
フルエンザが西日本で先行流行したために,抗インフルエンザ薬の「オセルタミビル
(商品名タミフル)」が同地域に集中出荷され,全国的に不足し医療現場に混乱を来
しました.
当院周辺では2002-2003年シーズンの流行ピーク時にはA型およびB型インフルエンザ
が混合流行したため,インフルエンザ迅速診断キットを用いてA型,B型の鑑別を行い,
A型には「シンメトレル(A型に有効)」,B型には「タミフル(A型,B型に有効)」
を処方しました.結果としてインフルエンザ患者さんには有効な抗インフルエンザ薬
の投与ができましたが,入荷状況はギリギリで薄氷を踏む思いでした.
「タミフル」は中外製薬が製造輸入発売しており,このたび2003-2004年シーズンの
供給計画が発表されました.中外製薬では最大級の流行が起こった場合のタミフル処
方患者数を1000万人と推定しました.医療機関における処方量を十分確保するために,
1300万人分のタミフルを準備するそうです.内訳は「タミフルカプセル」が780万人
分,小児用の「タミフルドライシロップ」が520万人分です.?タミフルドライシロッ
プ」の供給量は,1-10歳の人口の約50%に相当します.
上記の発表を聞く限りは,昨年のような「タミフル」の不足は起きないと考えられま
す.しかし,インフルエンザの大規模流行が生じ,さらにSARSが同時に流行するよう
な最悪の事態が起こった場合にはどのような状況になるか想定できません.
「タミフル」はインフルエンザに有効です.しかし,一部マスコミはあたかも「タミ
フル=特効薬」であるかのような報道をしましたが,決してそうではありません.
「タミフル」を服用すると有熱期間が短縮されます.インフルエンザ肺炎などの呼吸
器合併症のリスクを減じてくれる可能性はあるかもしれませんが,未だ確認されてい
ません.インフルエンザで最も恐ろしい合併症は脳症ですが,「タミフル」に脳症の
進展を阻止する効果はないと思われます.脳症は発熱後多くは24時間以内に痙攣や意
識障害で発病するため,「タミフル」を服用しても間に合うというものではありませ
ん.熱性痙攣についても同様です.熱性痙攣は熱の上がり際に起こる場合が多く,イ
ンフルエンザの診断を受けて「タミフル」を服用する前に痙攣は起きてしまいます.
「タミフル」があるからインフルエンザにかかっても大丈夫だと考えるのは間違って
います.「タミフル」が昨年以上に供給されるからといって安心せずに,インフルエ
ンザワクチンの接種を受けておくことを強くお勧めします.
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橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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