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ぞうさん通信 2003.8.26
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.急性下痢症が流行しています.腹痛,下痢,食欲不振が主症状です.細菌性腸炎の
場合には除菌療法が必要です.★★,→
2.急性咽頭炎が流行しています.1-2日間の高熱が主症状です.★★,↑
3.急性扁桃炎が流行しています.1-2日間の高熱が主症状です.★★,↑
4.手足口病が流行しています.手,足,口,おしり,膝などに発疹が出現します.口
内炎がひどく飲食ができない場合には,点滴が必要になることがあります.★,↓
5.ヘルパンギナが流行しています.1-2日間の高熱,咽頭痛,咽頭の粘膜疹が主症状
です.★★★,↑
6.マイコプラズマ感染症が流行しています.発熱,頑固な咳が主症状です.肺炎を起
こし,気管支喘息の発作を誘発します.★★,→
7.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★★,→
★ わずかに流行,★★少し流行,★★★流行,★★★★かなり流行,★★★★★爆
発的流行,↓先週より減少,→先週と同程度,↑先週より増加
<風疹ワクチン2回接種が必要>
妊婦が妊娠初期に風疹に罹患すると,出生児が先天性風疹症候群になることがありま
す.先天性風疹症候群は感音性難聴,白内障または緑内障,心疾患が3徴候ですが,
妊娠中の感染時期により重症度,発現部位が異なります.
先天性風疹症候群予防のためには,母体が妊娠前に風疹に対する抗体を十分に持って
いなければなりません.過去に風疹の感染歴がある,あるいは風疹ワクチンの接種歴
があることの確認が必要です.
以前は先天性風疹症候群の発生を防ぐために,中学生女子に風疹ワクチンの接種を実
施していました.平成6年の予防接種法の改正後は,風疹の流行そのものを阻止する
目的で,幼児期に風疹ワクチンの接種を受ける方法に変更されました.
風疹ワクチンは生ワクチンのため,1回接種を受ければ風疹に罹患したと同様に終生
免疫が成立すると考えられて来ました.
しかし,2003年8月,米疾病対策センター(CDC)の加藤茂孝客員研究員と国立善通寺
病院(香川県)の調査で,子どもの時に風疹ワクチンの接種を受けたのにもかかわら
ず妊娠初期に風疹に感染し、生まれた児に障害が出た症例が国内でこれまでに31件に
上ることが明らかになりました.31症例のうち検査データが完全にそろっていた現
在40代の女性の場合,14歳で予防接種を受け,1回目と2回目の妊娠時には風疹抗体を
保有していたことが血液検査で確認され,生まれた児も健康でした.34歳の3回目の
妊娠初期に家族が風疹に罹患しました.女性本人に発疹などの症状はありませんでし
たが,血液検査で抗体が大幅に上昇していることが判明し,風疹に罹患したことが確
認されました.生まれた児は両眼に白内障があり,感染の証拠となる風疹抗体が出現
しており,典型的な先天性風疹症候群でした.
風疹ワクチンの接種を受け一度抗体を獲得した場合,風疹の流行に遭遇すると免疫系
が刺激され,保有抗体価が上昇します.これをブースター効果と呼びます.風疹の流
行があった時代にはこのような現象が起こり,長期間抗体を保有し続けることができ
ました.ところが,現在のように風疹ワクチンがある程度普及すると,風疹の流行が
抑制され,ブースター効果が起こる機会がなくなります.長い年月の間に保有抗体が
消失してしまい,過去にワクチン接種を受けているにもかかわらず,風疹に感染して
しまいます.
加藤研究員は「予防接種は幼児期と成人期前半の2度必要」と指摘しています.幼児
期に風疹ワクチンの接種を受けていても安心せずに,特に女性は成人期前半の妊娠前
に,2度目の風疹ワクチンの接種を受けることをお勧めします.
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橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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