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ぞうさん通信 2003.7.1
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.急性胃腸炎が流行しています.嘔吐,頭痛などが症状です.嘔吐が激しい場合には
点滴が必要です.★,→
2.急性咽頭炎が流行しています.1-2日間の高熱が主症状です.★★,↓
3.溶連菌感染症が流行しています.発熱,咽頭痛,発疹が主症状です.★★,→
4.水痘が流行しています.★,↓
5.伝染性紅斑(りんご病)が流行しています.頬,腕,脚に紅斑を生じます.★★,
→
6.手足口病が流行しています.手,足,口,おしり,膝などに発疹が出現します.★
★★★,→
7.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)が流行しています.★,→
8.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★★,→
★ わずかに流行,★★少し流行,★★★流行,★★★★かなり流行,★★★★★爆
発的流行,↓先週より減少,→先週と同程度,↑先週より増加
<新型肺炎SARSとインフルエンザワクチン>
2003年6月24日,厚生労働省のインフルエンザワクチン需要検討会(座長=神谷齊・
国立療養所三重病院長)が開かれ,次シーズンのインフルエンザワクチンの需要検討
を行い,ワクチンメーカー4社に1445万本を製造させることを決定しました.昨シー
ズンの使用量1040万本から4割増と,ここ数年と比べると大幅な需要増を見込んでい
ます.2001年の予防接種法改正で65歳以上のワクチン接種者が増加傾向にあることや,
今冬の新型肺炎SARS対策として厚労省が高齢者を中心に予防接種を推奨する方針を示
していることなどが増加の決め手となったようです.
6月末現在,SARSの流行は全体としては終息に向かいつつありますが,台湾やトロン
トでの患者発生の持続,広東省での新規患者の再発生などがあり,まだまだ油断でき
ない状況です.SARSウイルスは「鼻風邪」を起こすコロナウイルスの仲間ですが,本
来コロナウイルスは冬に流行することから,SARSが今冬本格的に流行する可能性が指
摘されています.
SARSは急な発熱,咳,倦怠感などに続いて,急速に肺炎が進み,呼吸不全を来します.
一方,インフルエンザも急な発熱,咳,倦怠感などで発症し,肺炎を起こすことがあ
ります.両疾患を病初期に臨床症状だけで区別することは不可能です.
SARSについては現時点では有効かつ正確な迅速診断キットは開発されていません.た
とえ開発されたとしても,SARSでは病初期には鼻咽頭におけるウイルス量が少ないた
め,検査で陽性を示さない可能性があります.
インフルエンザについては数年前より迅速診断キットが一般診療で用いられています.
しかし,病初期にウイルス量が少ないために,たとえインフルエンザであっても検査
で陽性を示さないことがよくあります.キットの種類にもよりますが,真のインフル
エンザで検査が陽性を示す確率はせいぜい70-90%です.当院でもここ数年かなりの
数の迅速診断キットを使用しましたが,発熱初日には陽性を示さず,2日目に陽性を
示すことが多くあり,診断の難しさを実感しているところです.
インフルエンザ流行期におけるSARS患者の紛れ込みを防止し,SARSの蔓延を極力抑制
するためには,インフルエンザワクチンの接種をしておくのが最善の策です.
万が一,今冬,日本でSARSが流行した場合には,医療機関のなかには一時的に完全閉
鎖に追い込まれるところが出てくるでしょう.中国,台湾,ベトナムでは実際に大病
院が閉鎖されました.こうした事態下でインフルエンザが流行すれば,閉鎖に追い込
まれなかった医療機関に患者集中が起こり,社会的混乱が起こるでしょう.
インフルエンザは脳炎,熱性けいれん,肺炎などの合併症を起こします.毎冬老人や
子どもを中心にかなりの数の死亡が発生しています.インフルエンザワクチンを接種
することは,インフルエンザ死から免れる,合併症の発生率を減少されるという点か
ら非常に重要です.さらに,今冬は,SARSとインフルエンザの同時流行が起こるかも
しれません.社会的混乱下で生き延びるためには,インフルエンザワクチンを接種し
ておくことが現時点で唯一の方策です.
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橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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