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ぞうさん通信 2003.6.3
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.急性胃腸炎が流行しています.嘔吐,頭痛などが症状です.嘔吐が激しい場合には
点滴が必要です.★★,↑
2.急性咽頭炎が流行しています.1-2日間の高熱を生じます.★,→
3.急性扁桃炎が流行しています.5-7日間の高熱が主症状です.★★,→
4.流行性角結膜炎が流行しています.眼球結膜の発赤,目脂を生じます.★★,→
5.マイコプラズマ感染症が流行しています.頑固な咳.気管支炎,肺炎を起こし,気
管支喘息の発作を誘発します.★★,↑
6.溶連菌感染症が流行しています.発熱,咽頭痛,発疹が主症状です.★★,→
7.水痘が流行しています.★★,↓
8.伝染性膿痂疹(とびひ)のお子さんがいます.★,→
9.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★★,→
*麻疹が長岡市,新潟市周辺で高校生を中心に流行しています.乳幼児にも感染が拡
大して来ました.麻疹ワクチン未接種者は大至急接種を受けてください.
*10日以内にSARS流行地域(中国,香港,台湾など)を訪れた方の当院への入場を禁止し
ます.該当する方はあらかじめ電話をして下さい.
★ わずかに流行,★★少し流行,★★★流行,★★★★かなり流行,★★★★★爆
発的流行,↓先週より減少,→先週と同程度,↑先週より増加
<ムンプス難聴>
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ,ムンプス)はこどもによくみられる病気のひとつで
す.合併症としては無菌性髄膜炎が最多ですが,難聴もかなりの頻度で発生すること
が知られており,「ムンプス難聴」と呼ばれています.
「ムンプス難聴」は,一側性に,急性発症し,聴力障害は重度で,改善しにくいのが
特徴です.発症年齢は15歳以下が多く,なかでも5-9歳がとくに多いと報告されてい
ます.一側性が多いこと,幼児では難聴になっても症状を訴えることができないこと
などから,見過ごされる症例がかなりの数あると推測されています.
「ムンプス難聴」の診断基準は,「確実例」は(1)耳下腺,顎下腺腫脹など臨床的に
明らかなムンプス症例で,腫脹出現の4日前から18日後の間に発症した急性高度感音
難聴の症例(この場合,必ずしも血清学的検査は必要ではない),または(2)臨床的
にはムンプスが明らかでない症例で,急性高度感音難聴発症直後から2-3週間後にか
けて血清ムンプス抗体価が有意の上昇を示した症例,「準確実例」は急性高度感音難
聴発症後3カ月以内にムンプスIgMが検出された症例,「参考例」は臨床的にムンプス
による難聴と考えられた症例,となっています.
「ムンプス難聴」には耳鳴りやめまいが随伴することがあります.聴力障害は治癒し
にくいですが,めまいは2カ月以内に改善することが多いようです.
「ムンプス難聴」の頻度は,一般的には流行性耳下腺炎患者15000人に1人と言われて
います.日本では1年間に100-200万人が流行性耳下腺炎に罹患するので,計算上は1
年間に70-140人の「ムンプス難聴」が発生していることになります.しかし,小集団
の調査では,200-400人の流行性耳下腺炎患者1人に難聴が起きること,突発性難聴
の5-7%にムンプスIgMの上昇などの流行性耳下腺炎の関与があることなどを考えると,
「ムンプス難聴」の頻度は従来言われているような低頻度ではないと推測されます.
年数が経過しているため因果関係を確かめることはできないですが,学校健診で難聴
を指摘されるお子さんのなかには幼児期の流行性耳下腺炎罹患による後遺症としての
「ムンプス難聴」が含まれているようです.
「ムンプス難聴」にならないためには,流行性耳下腺炎ワクチンを接種することが唯
一の予防法です.1歳を過ぎれば接種ができますので,集団生活に入る前は接種を済
ませておきましょう.
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橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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