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ぞうさん通信 2003.5.13
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.急性胃腸炎が流行しています.半日から1日の嘔吐,その後の下痢などが症状です.
嘔吐,下痢が激しい場合には点滴が必要です.★★,↑
2.マイコプラズマ感染症が流行しています.頑固な咳が続きます.肺炎,気管支炎を
起こし,気管支喘息の発作を誘発します.★,↓
3.急性咽頭炎が流行しています.1-2日間の高熱を生じます.★★,→
4.急性気管支炎が流行しています.3-5日間の高熱,咳が主症状です.★,↑
5.中之島町でB型インフルエンザが流行しています.高熱,吐き気,倦怠感が主症状
です.★,→
*麻疹が長岡市,新潟市周辺で高校生を中心に流行しています.乳幼児にも感染が拡
大して来ました.麻疹ワクチン未接種者は大至急接種を受けてください.
*10日以内にSARS流行地域(中国,香港,台湾など)を訪れた方の当院への入場を禁止し
ます.該当する方はあらかじめ電話をして下さい.
★ わずかに流行,★★少し流行,★★★流行,★★★★かなり流行,★★★★★爆
発的流行,↓先週より減少,→先週と同程度,↑先週より増加
<ウイルス変異による新興感染症>
2003年3月初旬,病原性の高いトリインフルエンザ(highly pathogenic avian
influenza:HPAI)の流行がオランダのいくつかの農場で報告されました. HPAIが流行
したいくつかの農場を訪れた職員が, 急性結膜炎を発症し,同職員から感染鶏と同
じインフルエンザウイルスA/H7N7型が検出されました.この事例をうけて, 結膜炎も
しくはインフルエンザ様症状を呈したすべての職員に対し検査を実施したところ,
さらに4名のインフルエンザウイルスA/H7N7型陽性者が確認されました.その後,獣医
師1名がインフルエンザウイルスA/H7N7型により死亡しました.2003年3月, オラン
ダではヒトインフルエンザが流行していました.ヒトインフルエンザとトリインフル
エンザの重複感染を起こした場合,まれに遺伝子の組み換えが起こり,ヒトにとって
危険な新型インフルエンザウイルスが出現することが考えられます.オランダではト
リの大量焼却処分が行われました.
1997年,香港でインフルエンザウイルスA/H5N1型がトリからヒトに感染し,上記と同
様にトリが大量に処分されました.2003年2月には中国福建省で同ウイルスが家族内
感染した可能性がある事例が報告されました.幸いにもインフルエンザウイル
スA/H5N1型はその後流行することはありませんでした.
さて,現在,SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスが中国,香港を中心に猛威を奮っ
ています.SARSウイルスの起源は未だ不明ですが,広東省で当初「食肉業者」の間で
流行したことから,動物のコロナウイルスが変異を起こしてヒトに感染した可能性が
指摘されています.古来より「食は広州にあり」と言われ,広州では野味料理が盛ん
で,猫,犬,狸,鹿などを食します.野味料理の材料を扱う店では,1階に動物が飼
われ,2階に取扱業者が寝起きし,ヒトと動物が共生している状態になっています.
両者の間でウイルスの共有,これに引き続く変異が起きても不思議でない環境のよう
です.野味料理の材料は通常の食材の10倍以上の値段で取り引きされ利益が大きいた
め,正規の業者だけでなく密売業者も数多く存在し,取り締まることは不可能なよう
です.
抗生物質の発達,予防接種の普及により,「感染症の時代は終わった」と一時盛んに
言われていましたが,これは幻想でした.新型インフルエンザ,SARSなどの新興感染
症には十分な留意が必要です.
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橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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