ぞうさん通信 |
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<流行している病気>
1.溶連菌感染症が流行しています.発熱,咽頭痛,発疹が主症状です.★★,→
2.伝染性紅斑(りんご病)が流行しています.頬,腕,脚に紅斑が生じます.
★,↓
3.水痘(みずぼうそう)が流行しています.★,→
4.咽頭結膜熱が流行しています.高熱,眼球結膜充血が主症状です.★,→
5.急性咽頭炎が流行しています.高熱,咽頭発赤が主症状です.★★,→
6.手足口病が流行しています.手,足,口,お尻,膝頭などに発疹を生じます.
★,↑
7.ヘルパンギナが流行しています.1-2日の高熱,喉の粘膜疹が主症状です.
★,↑
8..気管支喘息の患者さんの調子が悪いようです.★★,→
★ 患者数が少し,★★やや多い,★★★多い,★★★★かなり多い,★★★★★爆発的に多い
↓先週より減少,→同程度,↑増加
<TARC>
ヒトの免疫系はリンパ球の1つであるTリンパ球により調節されます.Tリンパ球
にはいくつかの種類があり,その働きは多様です.Tリンパ球のうち免疫系を活
性化するヘルパーT細胞には,Th1細胞とTh2細胞があります.気管支喘息,アト
ピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎などのI型アレルギーが関与する疾患では,
Th2細胞がTh1細胞に比べ優位になることが知られています.
TARC(thymus and activation-regulated chemokine)は,ケモカインと呼ばれる
免疫調節作用を持つ物質の1つです.アトピー性皮膚炎では,病変部の表皮角化
細胞がTARCを産生します.TARCは,Th2細胞を病変局所に遊走させ,I型アレル
ギー反応を亢進させます.その結果,アトピー性皮膚炎の病態形成に関与し,
皮膚症状を増悪させます.
血清中のTARC値は,アトピー性皮膚炎の重症度を反映します.従来用いられて
きた総IgE値,LDH値,好酸球数に比べ,TARC値は皮膚症状の程度を鋭敏に反映
します.さらに,TARC値は短期間に変動することから,皮膚症状の現状を知る
ことができます.掻痒感(かゆみ)や皮膚症状は,患者あるいは医師の主観に
より判定されます.一方,TARC値は免疫学的観点から客観的な数値として評価
することができるという利点があります.
アトピー性皮膚炎の治療には,抗ヒスタミン剤内服とステロイド剤外用が主役
を演じます.血清TARC値は,アトピー性皮膚炎の重症度や病勢を反映すること
から,これらの薬効を判定することにも役立ちます.
TARCの正常値は,成人では450pg/ml未満です.年齢により大きく異なり,生後6
-12カ月では1367pg/ml未満,1-2歳では998pg/ml未満,2歳以上では743pg/ml未
満と報告されており,低年齢ほど高値の傾向を示します.アトピー性皮膚炎患
者において,小児(2歳以上)の軽症では760pg/ml未満,中等症以上では760pg/ml
以上,成人の軽症では700pg/ml未満,中等症以上では700pg/ml以上と報告され
ています.正常値とのオーバーラップもあり,今後の検討が必要です.
2008年7月より,血清TARC値の測定が保険診療の対象になりました.アトピー性
皮膚炎で加療中のお子さんは是非当院ご相談ください.測定値を参考にして,
適切な治療をします.
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