ぞうさん通信 |
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
<流行している病気>
1.長岡市,見附市,三条市でA型インフルエンザが流行しています.★★★,↑
2.ノロウイルスによる急性胃腸炎が流行しています.激しい嘔吐が半日から1日続きま
す.容易に脱水に陥り,外来点滴が必要になる場合があります.★,→
3.ロタウイルスによる急性胃腸炎が流行しています.発熱,嘔吐,頻回の下痢,白色便が
主症状です.★,→
4.溶連菌感染症が流行しています.発熱,咽頭痛,発疹が主症状ですが,嘔吐などの消化
器症状が起こる場合もあります.★★★★,→
5.水痘(みずぼうそう)が流行しています.全身皮膚に水疱が生じます.★,↓
6.伝染性紅斑(りんご病)が流行しています.頬,腕,脚に紅斑が生じます.★,→
7.マイコプラズマ感染症が流行しています.肺炎を起こし,気管支喘息の発作を誘発し
ます.★★,→
8.咽頭結膜熱が流行しています.発熱,結膜充血,目脂が主症状です.★,↑
9.流行性角結膜炎が流行しています.結膜充血,目脂が主症状です.★,↑
10.スギ花粉症の患者さんが増加しています.★★,↑
★ 患者数が少し,★★やや多い,★★★多い,★★★★かなり多い,★★★★★爆発的に多い
↓先週より減少,→同程度,↑増加
<小児の呼吸器感染症の特徴>
小児,とくに新生児や乳児では,免疫能が十分に発達していません.さらに,ウイルスや
細菌なのでの病原体と初めて接触することが多いため,初感染が重症化する場合があり
ます.
年齢層別にみると,新生児期にはB群溶血性連鎖球菌,大腸菌,トラコーマ・クラミジア
など,乳幼児期には肺炎球菌,インフルエンザ菌,ブドウ球菌,百日咳菌,RSウイルス,イ
ンフルエンザウイルス,アデノウイルス,クラミジアなど,学童期にはマイコプラズマ,
肺炎マイコプラズマ,インフルエンザ菌,肺炎球菌,インフルエンザウイルスなどが原因
になります.年齢により好発する呼吸器感染症が異なります.
小児は成人に比べ,気道が狭いため僅かな分泌物でゼーゼー・ヒューヒューなどの狭窄
症状を起こしやすい,気道軟膏の発達が十分でないため気道がつぶれやすく狭窄症状が
出やすい,咳が弱いために喀痰の排出がしづらい,新生児や乳児では口呼吸が確立して
いないため鼻腔に分泌物が貯まると呼吸困難になりやすい,呼吸中枢が未熟なため無呼
吸を起こしやすい,呼吸予備能が低いために軽微な要因でも呼吸困難に陥りやすい,胸
郭が柔らかく肋骨が平行なために十分な換気量を確保しにくい,呼吸筋とくに横隔膜の
働きが未発達であるなどの傾向を示します,このため,感染が原因で呼吸困難や呼吸不
全になりやすく,慎重な観察と十分な治療が必要になります.
小児では成人に比べ,行動範囲が狭く,学校や保育所など集団で過ごすことが多いため
に,各種感染症の流行を認めることがあります.
2008年3月初旬,当院周辺ではA型インフルエンザ,溶連菌感染症が流行しています.イン
フルエンザ罹患により喘息発作を起こすお子さんがいますが,喘鳴を生じるのは前述し
た小児の呼吸器の特性によるものです.溶連菌感染症もかなりの規模で流行しており,
適切な診断をして十分な除菌をしないと,急性糸球体腎炎やリウマチ熱などを起こして
しまいます.
小児は単に成人を小さくしたものではなく,機能的な「弱さ」をあわせ持っています.
私たち小児科医は,小児の呼吸器の特性を理解した上で診療をしています.小児が「風
邪」を含む呼吸器感染症に罹患した場合には,まず小児科医を受診してください.
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
