ぞうさん通信 |
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<流行している病気>
1.長岡市,見附市,三条市でA型インフルエンザが流行しています.★★,↓
2.ノロウイルスによる急性胃腸炎が流行しています.激しい嘔吐が半日から1日続きま
す.容易に脱水に陥り,外来点滴が必要になる場合があります.★,→
3.ロタウイルスによる急性胃腸炎が流行しています.発熱,嘔吐,頻回の下痢,白色便が
主症状です.★,→
4.溶連菌感染症が流行しています.発熱,咽頭痛,発疹が主症状です.★★★★,↑
5.水痘(みずぼうそう)が流行しています.全身皮膚に水疱が生じます.★★,↑
6.伝染性紅斑(りんご病)が流行しています.頬,腕,脚に紅斑が生じます.★,→
7.マイコプラズマ感染症が流行しています.肺炎を起こし,気管支喘息の発作を誘発し
ます.★★,→
★ 患者数が少し,★★やや多い,★★★多い,★★★★かなり多い,★★★★★爆発的に多い
↓先週より減少,→同程度,↑増加
<アレルギー疾患に適切な医療を!>
気管支喘息,アトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎,蕁麻疹,食物ア
レルギーなどのアレルギー疾患に対しては,内科,小児科,皮膚科,耳鼻科,眼科など多く
の科が関わっています.しかし,各領域の医師が全てアレルギー疾患について造詣が深
いわけでありません.大変残念ですが,日常診療のなかで,適切な医療が行われていない
事例に遭遇することがあります.
気管支喘息患者にアスベリンなどの中枢性鎮咳剤が処方されていることがあります.ア
スベリンには,咳中枢に作用して咳を止め痰の分泌を増やす作用があります.喘息発作
時にアスベリンを服用すると,無理矢理咳が止まり,痰が出ない状態になります.気管支
喘息の死因の多くは「痰詰まり」による窒息です.「小児気管支喘息治療・管理ガイド
ライン」の主な抗喘息薬一覧表(p.266-282)には,中枢性鎮咳剤は記載されていませ
ん.中枢性鎮咳剤を喘息に処方するのは不適当です.
気管支喘息の発作止めとして,ホクナリンテープなどのβ刺激剤貼付薬が処方されてい
ることがあります.「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン」(p.81)には,「(貼付薬
は)効果発現までに4-6時間かかるため,発作が起こってから使用しても即効性は期待で
きない.」と記載されています.発作止めとして使用する場合には,β刺激剤の吸入液か
内服薬を用いるべきで,貼付薬を処方すべきではありません.
気管支喘息の発作止めとして,テオドールなどのテオフィリン徐放製剤が処方されてい
ることがあります.テオフィリン徐放製剤は服用後数日しないと有効血中濃度に達しま
せん.「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン」(p.82)には,「テオフィリン徐放製
剤の内服では即効性は期待できない.」と記載されており,発作止めとして処方すべき
ではありません.
気管支喘息患者に,かゆみ止めや鼻水止めとして,ポララミンなどの第1世代抗ヒスタミ
ン剤が処方されていることがあります.第1世代抗ヒスタミン剤は抗コリン作用が強
く,副作用として口渇があり,痰がうまく喀出されなくなります.「小児気管支喘息治療・
管理ガイドライン」(p.94)には,抗コリン作用の少ない第2世代抗ヒスタミン剤が治療
薬として記載されており,第1世代抗ヒスタミン剤は記載されていません.
アトピー性皮膚炎の外用薬として,ステロイド剤と保湿剤が半量ずつ混合して処方され
ていることがあります.「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」(p.61)には,「ステロ
イド外用薬と保湿・保護剤との混合は本来の効力に影響を及ぼす場合があり,それぞれ
単独で使用することが望ましい.」と記載されており,混合処方は不適当であると記載
されています.
蕁麻疹の多くは,直接的原因あるいは誘因を明らかにし得ない特発性蕁麻疹です.むや
みに抗原特異IgE RASTの検査をしても,診断に役立つことは少ないと考えられていま
す.
食物アレルギーなどの原因検索に,抗原特異IgE RASTを検査することがあります.抗原
特異IgE RASTの陽性だけを理由にその食物の摂取制限を指示されていることがありま
すが,こうした指導は不適切です.「食物アレルギー診療ガイドライン」(p.23)には,
「抗原特異的IgE抗体の存在は,個体がその抗原により感作されていることを示してい
るに過ぎず,食物除去の開始ないし継続の必要性を示すものではない.」と記載されて
います.
私は,アレルギー専門医ですが,認定試験には気管支喘息,アトピー性皮膚炎,アレルギー
性鼻炎,
アレルギー性結膜炎,蕁麻疹,食物アレルギーはもちろんのこと,ワクチン接種,薬疹,金
属アレルギー,シックハウス症候群,免疫不全なども出題され,深く理解していないと合
格できません.これらの疾患が疑われる場合には,是非当院にご相談ください.適切な治
療をいたします.
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