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ぞうさん通信 2008.1.8
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.見附市でA型インフルエンザが発生しました.★,↑
2.急性扁桃炎が流行しています.3-5日の高熱が主症状です.★,→
3.ノロウイルスによる急性胃腸炎が流行しています.激しい嘔吐が半日から1日続きま
す.容易に脱水に陥り,外来点滴が必要になる場合があります.★,→
4.ロタウイルスによる急性胃腸炎が流行しています.発熱,激しい嘔吐,頻回の下痢,白
色便が主症状です.外来点滴や入院が必要になる場合があります.★,→
5.溶連菌感染症が流行しています.発熱,咽頭痛,発疹が主症状です.★★,→
6.水痘(みずぼうそう)が流行しています.全身皮膚に水疱が生じます.★★,→
★ 患者数が少し,★★やや多い,★★★多い,★★★★かなり多い,★★★★★爆発的に多い
↓先週より減少,→同程度,↑増加
<インフルエンザ流行に備えて>
今シーズンはインフルエンザの流行が例年に比べ早いというニュースが流れています
が,当院では2007年12月にはインフルエンザ患者は確認されませんでした.12月中にイ
ンフルエンザ患者がいなかったのは,ここ数年では初めてです.新潟県内では下越地方
の一部で集団発生がありましたが,学校等が冬休みに入ったことなどもあり流行には至
りませんでした.
インフルエンザ迅速診断キットの普及により,日本国内では極く僅かですが夏でも患者
発生があることが確認されています.従来このような患者発生は季節はずれのために見
逃されていたのですが,現在はインフルエンザ患者として同定されるようになりまし
た,同様に,流行初期にはインフルエンザと認識されていなかった患者発生も分かるよ
うになりました.
インフルエンザワクチンの接種率の向上,インフルエンザ迅速診断キットの普及,新型
インフルエンザ発生および流行に対する懸念と不安,タミフルなどのインフルエンザ治
療薬の出現などにより,私たちを取り巻く状況が大きく変わりました.医学や医療の進
歩や情報伝達の迅速化は私たちの生活のレベルを向上させ便利にします.一方で,医療
技術や薬剤に対する期待を過度に増大させ,利益を享受できない時や不利益があった場
合には不満や不安が大きなものになりがちです.
タミフル服用後に飛び降り事故が起きたことを受け,厚生労働省は10-19歳へのインフ
ルエンザ患者へのタミフル投与を原則として禁止しています.しかし,2007年12月,厚生
労働省の疫学研究班(分担研究者・広田良夫大阪市立大教授)は18歳未満の1万人を対象
にした調査の結果,「タミフル使用者のほうが非服用者に比べて異常行動は少ない」と
する調査結果をまとめ,薬事・食品衛生審議会安全対策調査会に報告されました.従来
から,インフルエンザに限らず,熱性疾患で「熱せん妄」が起こることは知られていま
す.熱にうなされ,うわ言を口にし,夢中歩行,異常行動が少なからず起こります.タミフ
ル服用後に飛び降り事故が起きた=タミフルが原因で飛び降り事故が起きた,というこ
とではありません.タミフルがインフルエンザの有熱期間を短縮することは医学的に証
明されていることから,タミフルが異常行動の原因でない限り,上記の調査結果が出る
ことは理論的に妥当です.今後,厚生労働省は検討を重ねるそうですが,タミフルが異常
行動の原因であるという結論を疫学的に得ることは難しいと思われます.
日常生活を営んでいれば老若男女を問わず,誰もがインフルエンザに罹患する可能性が
あります.インフルエンザワクチンはインフルエンザの罹患率を軽減します.インフル
エンザワクチンの接種を受けていれば,たとえ発症しても最高体温が低く有熱期間は短
く済みます.インフルエンザワクチンの効果は既に医学的に証明されています.インフ
ルエンザは抗原変異を頻繁に起こすことから,毎シーズン全ての人がワクチンを受ける
べきです.過去にインフルエンザウイルスに暴露されておらず体力の弱い乳幼児では,
健康な年長児や頑健な成人に比べ,インフルエンザが重症化しその合併症が起こる確率
が高くなります.
今シーズンも,当院で,多くの方がインフルエンザワクチンの接種を受けました.タミフ
ル問題にみられるように,不確実な情報に不安を抱いてもしょうがありません.インフ
ルエンザワクチンを受け,睡眠や休息を取り,うがいや手洗いを励行し,インフルエンザ
の流行に備えましょう.
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橋本尚士(はしもとなおし)*
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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*新潟大学医学博士,日本小児科学会認定小児科専門医,日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
(2007年4月より,日本アレルギー学会認定アレルギー専門医の屋外広告が解禁されました.)
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