ぞうさん通信 |
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
-
ぞうさん通信 2007.12.11
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.マイコプラズマ感染症が流行しています.咳が続きます.肺炎を起こし,気管支喘息の
発作を誘発することがあります.★,→
2.RSウイルス感染症が流行しています.高熱,咳が主症状です.乳幼児では喘鳴が激し
く,入院が必要な場合があります.★★,→
3.急性扁桃炎が流行しています.3-5日の高熱が主症状です.★★,→
4.ノロウイルスによる急性胃腸炎が流行しています.激しい嘔吐が半日から1日続きま
す.容易に脱水に陥り,外来点滴が必要になる場合があります.★★★,↓
5.ロタウイルスによる急性胃腸炎が流行しています.発熱,激しい嘔吐,頻回の下痢,白
色便が主症状です.外来点滴や入院が必要になる場合があります.★★,→
6.溶連菌感染症が流行しています.発熱,咽頭痛,発疹が主症状です.★,↓
7.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★,↓
★ 患者数が少し,★★やや多い,★★★多い,★★★★かなり多い,★★★★★爆発的に多い
↓先週より減少,→同程度,↑増加
<ロタウイルス胃腸炎>
2007年11月下旬より,当院周辺ではロタウイルスによる急性胃腸炎が流行しています.
ロタウイルス胃腸炎は寒さの緩む2-3月頃に流行することが多いのですが,今年はかな
り早く流行しているようです.
ロタウイルス胃腸炎は,下痢の性状から,仮性小児コレラ,白痢,白色便性下痢症と呼ば
れてきました.ロタウイルスは抗原性の違いから,AからFの6群に分類されており,ヒト
に感染するものはA,B,C群で,A群が最も重要です.
好発年齢は2歳以下です.母親からの移行抗体が消失する生後6カ月頃から発症します.
乳児期後半以降もロタウイルスの感染は繰り返し起こりますが,重症化する確率は減り
ます.
主な感染経路は糞口感染で,潜伏期間は2-3日です.下痢出現の2-3日前から糞便中にウ
イルスが排泄され,その後1-2週間持続します.間接接触感染も知られており,おもちゃ
や衣類などを介して感染が広がります.感染力は極めて強く,保育所などで毎年のよう
に集団発生が起きています.
主な症状は,発熱,嘔吐,下痢,腹痛です.病初期に発熱と嘔吐が出現します.発熱
は40-60%にみられ,通常は2日間で解熱します.嘔吐は60-90%の症例に出現し,通常2日目
以後は減少し,その後下痢が始まります.下痢の性状は水様便が多く,約半数の患児に,
豆腐をつぶした,あるいは紙粘土のような白色便,クリーム色便が認められます.下痢
は1日数回から十数回に及び,7-14日間続きます.便が白いうちは治っていません.便の
色がつき始めて2-3日してやっと治ります.一旦便が元の色に戻っても,また白い便にな
り,ぶり返すことがあります.1日10-20回以上の激しい嘔吐や下痢により高度の脱水や
電解質異常をきたします.一晩で高度の脱水に陥り,命にかかわることがあります.
合併症として肝機能異常,痙攣,まれに脳炎・脳症があります.年長児や大人では下痢が
なく,お腹が痛い,吐き気がある,食欲がないだけのこともあります.
ロタウイルスを直接退治する薬剤はないので,自然治癒を待たなければなりません.脱
水にならないように十分な補液が必要です.経口摂取ができない場合には点滴が必要で
す.点滴路の確保が難しい乳児や排尿がない,目が落ち窪んでいる,ぐったりしている,
皮膚に張りがないなどの重症例では早めに入院した方がよいでしょう.
現在流行しているロタウイルス胃腸炎は,例年に比べると重症感が乏しいようです.し
かし,なかには1-2日間の外来点滴あるいは入院加療が必要な場合があります.頻回の嘔
吐や下痢がある場合には早めに受診してください.
--
-------------------------------------------
橋本尚士(はしもとなおし)
*はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
-------------------------------------------
*新潟大学医学博士,日本小児科学会認定小児科専門医,日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
(2007年4月より,日本アレルギー学会認定アレルギー専門医の屋外広告が解禁されました.)
---
-
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
