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ぞうさん通信 2007.5.15
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.溶連菌感染症が流行しています.高熱,発疹,咽頭発赤が主症状です.★★,→
2.水痘(みずぼうそう)が流行しています.★★,→
3.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)が流行しています.★,→
4.マイコプラズマ感染症が流行しています.咳が続きます.肺炎を起こし,気管支喘息の
発作を誘発することがあります.★,→
5.白色便性下痢症が流行しています.ロタウイルスが原因です.頻回の嘔吐,下痢が主症
状です.外来点滴または入院が必要な場合があります.★,→
6.急性胃腸炎が流行しています.ノロウイルスが原因と思われます.激しい嘔吐,下痢が
主な症状です.★★,↑
7.長岡市,見附市,三条市で,A型およびB型インフルエンザが流行しています.★,→
8.急性咽頭炎が流行しています.1-2日の高熱が主症状です.★★,↑
9.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★,↑
★ 患者数が少し,★★やや多い,★★★多い,★★★★かなり多い,★★★★★爆発的に多い
↓先週より減少,→同程度,↑増加
<麻疹の流行に注意!>
既にテレビや新聞などで報道されていますが,2007年4月頃より南関東を中心に麻疹(は
しか)が流行しています.東京にあるS大学では,数十名の患者発生があり,全校を休校に
して,約1000人を対象に麻疹ワクチンの緊急接種を行ったそうです.その後,全国各地で
患者発生が報告され,新潟県でも成人および小児の麻疹患者が散発的に発生していま
す.
麻疹の潜伏期間は10-12日といわれており,一旦発症すると重症で,肺炎や脳炎を併発し
て死亡することがあります.1000人に1人程度は死亡します.死亡率が極めて高い感染症
です.
私が大学病院に勤務していた頃の話です.女子中学生が発熱を主訴に受診しました.顔
面は蒼白,全身状態は不良で,自力歩行ができず,車椅子に乗って診察室に入って来まし
た.発熱は数日続いており,既にいくつかの医療機関を受診していましたが,小児科医の
診察を受けておらず,診断がついていませんでした.私が診察したところ,口腔粘膜に麻
疹に特有のコプリック斑があり,麻疹と診断しました.しかし,体幹には麻疹に特有の発
疹はなく,皮膚は透きとおるように白く,よく見ないと分からない程度の非常に薄い色
の発疹が腹部に散在していました.母子手帳を確認しましたが,麻疹ワクチンの接種を
受けていませんでした.直ちに入院しましたが,その晩に麻疹による急性循環不全(「内
攻」と呼ぶ)で死亡しました.
麻疹は昔から「命定め」と呼ばれており,恐ろしい病気です.麻疹には治療薬はないの
で,発病した場合には運を天にまかせ治癒を待つしかありません.麻疹による死亡を免
れる唯一の方法は,麻疹ワクチンの接種を受けておくことです.
麻疹ワクチンの接種を受けても,100人に2-3人は免疫がつかないことがあります.ま
た,麻疹ワクチンの接種を受けても数年から10年以上経過すると抗体が低下して,やが
て免疫がなくなることがあります.
予防接種法が改正され,2006年4月1日より,麻疹風疹混合ワクチンの2回接種を受けるこ
とになりました. 1回目は1歳以上2歳未満で,2回目は小学校入学前の1年間に接種を受
けることになっています.現在,小学校1年生のお子さんは2回接種の対象なので,接種を
きちんと済ませてあればまず問題ありません.しかし,小学校2年生以上のお子さん
は,1回しか接種を受けていないので,免疫が低下している可能性があります.今回麻疹
が流行した東京のS大学の学生も,1回しかワクチン接種を受けていない年齢層でし
た.1回接種では十分に感染防御をすることはできません.小学校2年生以上のお子さん
は,2回目の麻疹ワクチン接種を受けることを強くお勧めします.ただし公費負担は受け
られないので,任意接種つまり自費になります.また,来年4月に小学校入学予定のお子
さんは早目に麻疹風疹混合ワクチンの接種を公費負担で受けてください.
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橋本尚士(はしもとなおし)
*はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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*新潟大学医学博士,日本小児科学会認定小児科専門医,
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
(2007年4月より,日本アレルギー学会認定アレルギー専門医の屋外広告が解禁されました.)
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