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ぞうさん通信 2005.11.15
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.マイコプラズマ感染症が流行しています.頑固な咳が主症状で,喘息の発作を誘発
します.★★★★,→
2.溶連菌感染症が流行しています.高熱,発疹,咽頭発赤が主症状です.★★★,↑
3,急性鼻炎が流行しています.★,→
4.咽頭結膜熱が流行しています.発熱,眼球結膜充血,目脂,咽頭発赤が主症状です.
★★,↑
5.急性咽頭炎が流行しています.高熱,咽頭発赤が主症状です.★,→
6.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)が流行しています.★★,→
7.急性胃腸炎が流行しています.腹痛,嘔吐,頭痛が主症状です.★★,→
8.アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎の方が受診します.イネ科,キク科の雑草
などが原因です.★,→
9.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★★★★,→
★ 患者数が少し,★★やや多い,★★★多い,★★★★かなり多い,★★★★★爆発的
に多い,↓先週より減少,→同程度,↑増加
<小児喘息の治療は早めがお徳>
今年の秋は,例年に比べ,気管支喘息の発作を起こして来院するお子さんの数が多い
ようです.昨年ほど残暑が厳しくなく9月中旬には秋らしい気候になり,11月になっ
ても気温が高く冬の到来が遅く,喘息発作の好発時期である秋が長いです.さらに10
月より,喘息発作を誘発するマイコプラズマ感染症が流行していることも影響してい
ます.
日本における疫学調査の結果によると,小児における気管支喘息の有症率(既往と現
症の合計)は5-6%です.小児気管支喘息の80%は3歳までに発症します.初回発作
は2歳が最多で,3歳がこれに次いでいます.気管支喘息のお子さんの70%は思春期ま
でに治癒しますが,30%は成人まで持ち越します.気管支喘息が軽快ないし治癒する
ことが多いのは,小学校入学時または思春期です.適切な治療を早めに受けた場合に
は治癒に至る確率が高くなります.適切な治療を受けずに発作を繰り返すと,気道過
敏性の亢進が続きいつまでも治りません.やがては難治性喘息に移行して,成人期以
降に本人が苦労することになります.医学的には,気管支喘息は早めに適切な治療を
受けた方がよいことは明らかです.
しかし,大変残念ながら,上記のような説明をしても,喘息の治療を自己中断してし
まう方がいます.医学的な説明だけでは治療への動機付けが不十分なようですので,
家計負担の面から,小児気管支喘息の治療を考えてみましょう.
例えば,気管支喘息の5歳,体重18kgのお子さんが当院で継続して診療を受けていた
とします.2005年11月1日に受診をして,定期薬のテルバンスドライシロップ(1日
量240mg),オノンドライシロップ(同1.3),ケトテンドライシロップ(同1.1)を
それぞれ30日分,ステリネブクロモリン吸入液を30アンプル,メプチン吸入液ユニッ
ト0.3mlを14アンプル,ホクリナリンテープ1mgを14枚,フルタイド50吸入液を1本の
処方を受けました.11月4日に発熱と膿性鼻汁のため受診をして急性咽頭炎の診断を
受け,フロモックス(1日量1,8),ムコサール(同1.0),ミヤリサンBM(同1.0)5
日分の処方を受けました.11月11日には発熱と咳き込みで受診をしてマイコプラズマ
肺炎の診断を受け,ジスロマック細粒(同1.8),ムコサール(同1.0)の処方を3日
分受けました.
3割負担の場合,11月1日の自己負担額は診療所が1520円,調剤薬局が4930円,それぞ
れ4日は1370円,1340円,7日は690円,1170円で,1カ月の合計額は11020円になりま
す.乳幼児医療費助成制度が利用できる場合には,それぞれ11月1日は530円, 0円,
4日は530円,0円,11日は530円,0円で,1カ月の合計額は1590円になります.
8歳,体重25kgのお子さんが,上記と同様の治療を受けていたとします.5歳児よりも
体重が大きいので,薬剤量は増えます.11月1日の自己負担額は診療所が1410円,調
剤薬局が6310円,4日は1260円,1150円,11日は590円,1220円で,1カ月の合計額
は11940円になります.
当院では薬剤費負担を減らすためにジェネリック医薬品(いわゆる後発医薬品,特許
を持つ先発医薬品の80%の薬価,効能効果は全く同じ)を積極的に導入していますが,
それでもこのようにかなりの金額になります.先発医薬品の処方を受けた場合には,
薬剤費の自己負担額は20-25%程度高くなります.
小児気管支喘息については,家計負担の面からも,乳幼児医療費助成制度の恩恵を受
けられる幼児期に適切な治療を積極的に受けた方が「お徳」です.発作時だけでなく
非発作時にも服薬,吸入療法を励行し,より低年齢のうちに治癒に至るようにしましょ
う.
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橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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