ぞうさん通信 |
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
ぞうさん通信 2005.11.8
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.マイコプラズマ感染症が流行しています.頑固な咳が主症状で,喘息の発作を誘発
します.★★★★,→
2.溶連菌感染症が流行しています.高熱,発疹,咽頭発赤が主症状です.★★,↓
3,急性鼻炎が流行しています.★,→
4.咽頭結膜熱が流行しています.発熱,眼球結膜充血,目脂,咽頭発赤が主症状です.
★,→
5.急性咽頭炎が流行しています.高熱,咽頭発赤が主症状です.★,↓
6.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)が流行しています.★★,→
7.急性胃腸炎が流行しています.腹痛,嘔吐,頭痛が主症状です.★★,→
8.アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎の方が受診します.イネ科,キク科の雑草
などが原因です.★,↓
9.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★★★★,→
★ 患者数が少し,★★やや多い,★★★多い,★★★★かなり多い,★★★★★爆発的
に多い,↓先週より減少,→同程度,↑増加
<マイコプラズマ流行中>
2005年10月下旬から11月初旬にかけて,当院周辺では,マイコプラズマ感染症が流行
しています.
マイコプラズマ感染症は,Mycoplasma pneumoniaeというウイルスと細菌のあいだに
位置する微生物が原因です.
飛沫感染しますが,感染力はそれほど強くなく,家族や同一学級などの密接な環境下
で伝播します.潜伏期間は1-3週間程度と考えられています.
感染後には血中抗体が上昇しますが,この抗体は2年程度で低下してしまうので,再
感染することがあります.4年に1度流行するので,かつては「オリンピック肺炎」と
俗称されていましたが,現在はこの流行周期は明らかでなくなって来ています.
発熱,咳,頭痛,倦怠感などが主症状です.発熱を欠き,頑固な咳だけが続く場合も
あります.病初期には乾いた咳ですが,次第に湿った咳になっていきます.肺炎を起
こすことがあり,「マイコプラズマ肺炎」と呼びます.気管支喘息の発作を誘発して,
胸がゼイゼイすることがあります.
血液検査では,マイコプラズマ抗体が上昇します.マイコプラズマ抗体は病初期では
上昇しないことがあるため,抗体の陰性がマイコプラズマ感染の否定にはなりません.
マイコプラズマ肺炎を起こした場合には,胸部X線でスリガラス状の陰影を生じます.
一側性のことが多く,40%は右下肺野に陰影を認めます.
マクロライド系抗生物質(商品名:クラリス,エリスロシン,ジスロマック,リカマ
イシンなど)が有効です.テトラサイクリン系,ニューキノロン系抗生物質は有効で
すが,小児では副作用の点から通常は用いません.ゼイゼイが起きた場合には喘息の
治療が必要になります.Mycoplasma pneumoniaeは細胞膜をもたないので,通常のペ
ニシリン系,セフェム系抗生物質は無効です.
合併症として,3-4%に中枢神経症状(髄膜炎,脳炎),8-15%に消化器症状(下痢,
嘔吐,食欲不振,肝機能異常),3-30%に発疹などを生じることがあり,臨床像は多
彩です.
頑固な咳が続く,胸がゼイゼイする,気管支喘息の調子が悪いなどの症状がある場合
には,早めに受診してください.適切な治療により,咳は速やかに消失します.
--
-------------------------------------------
橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
-------------------------------------------
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
