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ぞうさん通信 2005.9.20
はしもと小児科ホームページ http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
<流行している病気>
1.急性扁桃炎が流行しています.1-2日間の発熱が主症状です.★,→
2.急性咽頭炎が流行しています.2-3日間の高熱,咽頭発赤が主症状です.
★★,→
3.マイコプラズマ感染症が流行しています.頑固な咳が主症状で,喘息の発作を誘発
します.★★,→
4.咽頭結膜熱が流行しています.高熱,咽頭発赤,結膜充血,目脂(めやに)が主症
状です.★,↑
5.急性胃腸炎が流行しています.下痢が数日続きます.★★,↑
6.伝染性膿痂湿疹(とびひ)のお子さんが受診します.皮膚に膿みをもった水疱が出
現し,破れるとジクジクします.★,→
7.気管支喘息のお子さんの調子が悪いようです.★★★★,→
★ 患者数が少し,★★やや多い,★★★多い,★★★★かなり多い,★★★★★爆発的
に多い,↓先週より減少,→同程度,↑増加
<米国における水痘ワクチンの効果>
アメリカ合衆国では,1995年以後,幼児およびリスクの高い小児と成人に対し,水痘
ワクチンを定期の予防接種として実施しています.2005年8月,米国疾病対策センター
(CDC)は,Journal of American Medical Association(JAMA)に,米国における水
痘ワクチンの効果について以下の通り発表しました.
今回の研究では,1994-2002年の保険加入者で年齢が0-49歳の人を調査対象としまし
た.対象者数は,1994年は119万9772人,2002年は353万2381人でした.その結果,
1995年以前には水痘による入院患者数が人口10万人あたり年間2.3人でしたが, 2002
年には年間0.3人で,88%減少していました.とくに乳児での減少が著しく,1995年
以前には年間45.1人だったのが,2002年には0人になっていました.米国では乳児は
水痘ワクチンの定期接種の対象ではないですが,その他の年齢層での水痘感染の減少
により,乳児への感染が減少したと考えられます.水痘による外来患者数は,人口10
万人あたり年間215人から89人へ,59%減少していました.水痘に対する入院と外来
の医療費の総額は,年平均8490万ドルから2210万ドルへ,74%減少していました.
もともと水痘ワクチンは1974年に日本で開発されたものです.米国をはじめ先進各国
では既に定期接種として採用している国がたくさんあります.しかし、日本では定期
接種でないため,現在のところ,自費で接種を受けなければなりません.
水痘ウイルスは,水痘のほかに,帯状疱疹の原因にもなります.水痘に罹患後,水痘
ウイルスは神経節に潜んでいて,体調が悪い時やストレスがある時に,帯状疱疹とし
て発病します.日本では年間およそ70万人が発病し,6-7人に1人は一生に1度はかか
ります.発病率は,20-49歳では400人に1人,50-79歳では200人に1人,80歳以上で
は100人に1人です.帯状疱疹の症状は神経に沿った水疱と痛みですが,神経痛が激し
く,いつまでも痛みが残ることがあります.水痘ワクチンの接種は,水痘の自然罹患
後の帯状疱疹の発病率を51.3%,神経痛を66.5%減少する効果があることが知られて
います.水痘ワクチンは,今回米国で報告された水痘罹患の減少効果のほかに,成人
期以後の帯状疱疹のリスクを軽減することができます.
2005年3月の厚生労働省予防接種に関する検討会で,水痘ワクチンを予防接種法上の
定期接種とすることで意見が一致しました.しかし,予算の問題があり,具体化して
いません.現在のところ,水痘ワクチンは自費で接種を受けるしかありません.1歳
を過ぎて、麻疹ワクチン,風疹ワクチンの接種が終わったら,早めに水痘ワクチンの
接種を受けましょう.
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橋本尚士(はしもとなおし)
はしもと小児科
〒954-0112 新潟県見附市上新田町449-7
TEL0258-61-2400 予約専用61-2401 FAX61-2402
E-mail naoshi@po.next.ne.jp
URL http://www.mynet.ne.jp/hasimoto/
メールマガジン「ぞうさん通信」発刊
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