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「アジア布通信 第39号」 2003/12/09
発行日: 2003/12/9*2003/12/9*
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アジア布通信 第39号
「かさねのいろめー秋、冬ー」
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みなさん、お元気ですか、studio-taoのあずさです。
早いもので、もう師走ですね。
わたしの住む北陸ではもう雪の季節、
寒くて、もう泣きたいです;;
はやく、アジアに脱出したい!!
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今年最後の布通信は、かねてからご要望の多かった
「かさねのいろめ」の秋冬版を、やっとこさ制作しましたので
お送りしたいと思います。
前回、夏版をお送りしたのが、2000年夏なので、
完成まで足掛け3年! な、ながすぎるー。
いいかげんで、ホントすいません(^^;
◆ かさねのいろめが成立したのは平安時代のことですが、
平安時代と一口にいっても、約400年間も続いているんですね。
400年というと”関が原の合戦”から現在までの計算になりますから、
いかに、長期かというのがわかります。
当然のことながら、それだけ長い間には、
その内容もずいぶん変わっていったことでしょう。
◇ 現在では約200種以上の色目が確認されていますが、
「源氏物語」が書かれた藤原中期には、
まだ20種前後だったとも言われています。
というのも、当時の貴族の服装には非常に決まりごとが多く、
使える色も、身分や、年齢によって細かく制限されていたからです。
当時は、天皇や皇族だけが着ることを許された
”禁色(きんじき)”というものがあり、一般の貴族は使うことができませんでした。
この色も時代によって、変わっていきますが、
代表的なものとしては、”黄櫨染””黄丹””麹塵”などがあります。
”黄櫨染(こうろぜん)”は山櫨の黄と蘇芳の赤紫をかけ合わせた紫みの赤茶。
”黄丹(おうに)”はくちなしの黄と紅花の赤で染めた橙色。
”麹塵(きくじん)”は、刈安の黄と、紫草の紫をかけた緑味の灰色。
どれも、2種類の染料を染め重ねて、複雑な色目をだすのが特徴です。
これによって、光や見る角度によって、微妙に色が変化し、
天皇の威光を高めるのに役立ったわけです。
また、かさねのいろめで最もよく使われる、赤、紫、青なども、
濃く染めた色は、身分の高い貴人にしか許されませんでした。
◆ 色ばかりではなく、布の織りについても同様で、
”二陪織物(ふたえのおりもの)”と呼ばれる、
様々な文様を織りだした綾織の絹も、
許しがないと着ることができなかったそうです。
そのため、身分の低い女房達は、許された布と色の中で
いかに趣味よくおしゃれに見せるかとということにしのぎをけずり、
その結果、かさねのいろめも数限りなく増えていったのでしょう。
◇ さて、万葉集のころの色名は”むらさき””あかね”など、
実際の染料名に基づいたものがほとんどでしたが、
かさねのいろめでは、イメージにあった植物名が当てはめられています。
特に、数が多いのが、秋のいろめにある”菊”でしょうか。
菊の名がつくものだけでも、
”蕾菊””白菊””残菊””移菊””葉菊”などなど
菊の花が咲いて、枯れていくまでの様々な色合いをくまなく表現していて、
平安貴族の菊に対する偏愛がうかがえます。
春のいろめの”梅””桜”がそれに続きます。
こうした色目は、その草木の季節にしたがって、
これまた厳密に着用時期が決まっていて、
少し季節を先取りするのがおしゃれと考えられていました。
そのため、季節を過ぎたいろめを着ることは、
この上もない野暮なこととされていました。
ですから、ちょうど今ぐらいの季節ですと、
もう、新春のいろめである”梅”を着るくらいが、
おしゃれになるわけです。
現代ファッションでも、真冬に春夏コレクションが開かれたりして、
どんどん、季節の先取りが加速していっている感がありますが、
そのルーツはこんな時代からあったんですね。
2003/12/9(C)Azusa Fukushima
☆色見本
▼かさねのいろめ ー秋ー
http://www.studio-tao.com/studio/asia/kasane3.htm
▼かさねのいろめ ー冬、四季通用ー
http://www.studio-tao.com/studio/asia/kasane4.htm
☆今月のお勧めリンク☆
▼装束の知識と着方
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Icho/9109/
かさねのいろめも含めた装束全般について、非常に詳しく載っています。
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(c)Azusa Fukushima 2003
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