宮崎正弘の国際ニュース・早読み |
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成18年(2006年)3月2日(木曜日)
通巻第1402号
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おどろくべし、大学新卒者が338万人の中国
初任給が劇的に下がりだしている異常現象をどう読むか
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高度成長を謳歌する中国で大学卒業生、ことし338万人に達した。来年は413万人。一人っ子が猫も杓子も大学へ進学するからである。
2001年の新卒者が114万だったから、僅か五年間で三倍! 水増しなのか? 焼け太りなのか、異常肥大なのか、一体なんなのだろう?
20%以上にあたる79万人の新卒者に職がない。NEETではない、望んでも職場がないのは「失業者」。中国では「待業」と言う。
最近北京で開いた会社説明会では、僅か一人の秘書を募集したところ、数百の応募。嘗て大学卒業証書は金の卵、初任給は三千元以上だった。
いまでは学生が一千元の安売りでも、職場がないのである。悲鳴をあげるのは両親、本人ばかりか大学そのものも存在理由を問われる。なかには大学側が企業と組んで「誇大広告」。つまり就職率の水増しをやっている!
当然企業側の「買い手市場」となり、雇用する側が強気になる。
北京では初任給平均が1580元。(これ、じつは昨年比で17%減です。ところが昨年師走に中国はGDPを17%嵩上げしたのです)。
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(読者の声) 御新著『中国瓦解』(阪急コミュニケーションズ)を通読致しました。
中国の発展の凄まじさを感じました。もうほとんど「暴走」に入りかけていますね。綿密なご自身の実地調査に基いたレポートなので、信頼感を持って読ませていただきました。
ところで P44 の 「げんに04年の国内石油消費は12億バーレルだった。このうち輸入石油は8億5000万バーレルに達した」 という記述ですが、ネットで調べてみると、中国の石油の輸入比率は 2003年/30%、 04年/40%(1億トン突破)、05年/44% くらいの数字が何ヶ所かのサイトで見つかりました。 P44の記述ですと、輸入比率は70.8%となり、あきらかに誤りと思います。12億バーレルは、国内石油「生産」ではないか? そうすると輸入比率は40%となり、ぴったりです。
また、今回の「中国瓦解」では、「年金制度崩壊の危険」には言及されておられませんが、中国のまもなく来ると私がシロウトなりに予測している、「一人っ子政策のツケとしての年金制度の崩壊」は、非常におおきな「瓦解危険要素」ではないかと愚考します。
10年後くらいから、「遺棄される大量の老人」が中国で発生するのではないか? 危惧しています。
(KI生、尼崎)
(宮崎正弘のコメント)統計がトンであらわされていたり、突如バーレルになったりするので、作業の途中で数字を取り違えたかも知れません。
ともかく輸入比率は五割に近い筈です。
後者の年金制度のことですが、これは日本に比較しうる類似のシステムが中国にはありません。
国有企業、軍人、公務員などに年金は支給されていますが、失業保険にしても国有企
業レイオフ組だけです。
それにしても老いてゆく(AGING CHINA)実態は、すでに現実の危機に直面しています。筒井康隆の新作『銀齢の果て』(新潮社刊)は増えすぎた老人同士が殺し合うという「老人相互処刑制度」を政策として取り入れるというブラックユーモア。最後に生き残った老人だけが生き延びる筋立てです。
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<< 宮崎正弘のロングセラーズ! >>
『中国瓦解』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書、861円)
『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国よ、“反日”ありがとう』(清流出版刊、1470円)
『瀕死の中国』(阪急コミュニケーションズ刊、1680円)
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1680円)
『拉致』(徳間文庫、620円)
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