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韓国首相の謀叛:週刊アカシックレコード040317

発行日時: 2004/3/17

■韓国首相の謀叛?〜週刊アカシックレコード040317■
盧武鉉・韓国大統領(革新系)が弾劾決議可決で職務停止中の04年4月、もしイラクで韓国人(兵)が多数死傷し、大統領代行の高建首相や議会の多数派(保守系)がイラクからの韓国軍撤兵を示唆したら、米イラク戦争に反対で反米感情の強い盧武鉉支持層は分裂し、4月15日の韓国総選挙では保守系が勝ち、盧武鉉は大統領を辞任する。

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今年04年はイラクなどの悲惨な状況に配慮し、4月1日の「フール特集号」の配信は自粛します。代わりに、この小誌の姉妹誌「携帯アカシックレコード」で配信する予定です。ご登録はこちら→ < http://www.akashic-record.com/kadmin/regist.html > 
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■韓国首相の謀叛?〜もし「大統領不在」時にテロがあれば■
【前回の「拉致家族奪回@台湾」は → < http://www.akashic-record.com/y2004/tw.html > 

筆者は、02年12月14日配信の小誌記事( < http://www.akashic-record.com/y2002/fmason.html#02 > )の、末尾の臨時コラムでこう述べている:

「日本最大の親北朝鮮派の政治家、野中広務(元自民党幹事長)は、01年に米国の政権が米民主党から共和党に替わると権力を失っているので、同じことが韓国でも起きると考えるべきでしょう。(中略)当然、こんど(02年12月19日)の(韓国大統領)選挙では親北朝鮮派の(金大中前大統領の)後継候補、盧武鉉(ノ・ムヒョン)は負けるはずです。
たとえ彼がいったん勝っても、スキャンダルや病気、暗殺などで任期途中で降板するか、あるいは、スキャンダル摘発などで脅迫されて、選挙戦を通じて公約していた『太陽政策(の継続)』をやめるか……いずれにせよ太陽政策(金大中の北朝鮮への弱腰・宥和路線)は、共和党の支持が得られないので、もう続かないと見るべきでしょう」

この予言(でなくて科学的予測)はいま的中しつつあるのではないか。

04年3月12日の韓国国会での大統領弾劾決議案の可決により、盧武鉉・韓国大統領は職務停止に追い込まれ、高建(コ・ゴン)首相が大統領代行に就任した。今後180日以内に憲法裁判所で弾劾の是非が審議され、9人の裁判官のうち6人以上が弾劾賛成なら、大統領は罷免されて失職し、60日以内に大統領選挙が行われる。賛成が5人以下なら弾劾は無効となるううえ、国会で多数を占める野党の弾劾理由には「(こじつけ的な)無理がある」というのが韓国法学界の多数意見なので(産経新聞04年3月13日付朝刊3面)弾劾は結局成立しないと予想されている。

「(04年4月15日の)総選挙で(韓国国民の)信任を問いたい。選挙結果に従い進退を決める」と盧武鉉は言うし(産経新聞04年3月13日付朝刊1面)、憲法裁判所は、政局に影響を与えないため、総選挙前には結論を出さないと予想される。また、弾劾についての韓国主要メディアの世論調査では軒並み、弾劾支持、つまり野党(保守系のハンナラ党や中道勢力)支持は20%前後にすぎず、弾劾反対、つまり与党ウリ党(革新系で盧武鉉支持)支持は70%以上もあるので、常識的には、4月以降職務停止が解けて盧武鉉が大統領職に復帰するように見える。

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●「反韓テロ」が起きたら●
しかし、ハンナラ党ら保守勢力は必死だ。
北朝鮮の軍事的脅威と対峙している韓国では、全軍の最高指揮官である大統領に権力が集中しているので、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉と二代続いた「左翼政権」は権力を濫用して保守系マスメディアを弾圧し、北朝鮮による韓国人拉致問題を報道させないようにするなど凄まじい世論操作によって「反米親北」世論を醸成し、北朝鮮を利する「太陽政策」を遂行して来た。また両政権は、北朝鮮のスパイである疑いの濃い文化人や市民運動家を大勢解き放ち、太陽政策に反対する野党ハンナラ党など保守勢力を圧迫し、保守勢力のスキャンダルを熱心にほじくり返して来た。

このため、ハンナラ党や、(元々革新政党だったが、ウリ党と別れて中道化した)民主党などは存亡の危機にあり、次の総選挙で歴史的な敗退を喫するかもしれない。そうなると、北朝鮮の違法な核兵器開発やテロ支援、覚醒剤密売などをやめさせたい日米にとっても、あまりいいことではない。

なら、選挙情勢を一変させるような事態が、4月15日の総選挙に起きたら、どうだろう?
04年3月14日のスペインの総選挙では、直前の11日にアルカイダの犯行と見られる首都マドリードでの同時多発爆弾テロが起きたため、イラクに派兵するなど米国のイラク戦争を支持して来たスペインの与党国民党(保守系)は敗れ、野党社会労働党(左翼・革新系)が勝って政権が交代することとなった。

盧武鉉はおもに「反米親北」志向の強い若年層の支持で政権に就いたが、米国との同盟なしには国の安全が保てないので、03年3月には米国のイラク戦争を支持し、戦争中から韓国軍を後方支援部隊として派兵し、戦争後にも復興支援部隊として工兵隊などを送り込んでいる。しかし、世論の6割前後は韓国軍のイラク派兵には反対だ(毎日新聞Web版03年10月5日 < http://www.mainichi.co.jp/eye/heiwa/news_new/art/031005M107_0706001E10DI.html > )

もし04年4月15日以前に、イラク駐留韓国軍や海外在留韓国人(あるいは韓国内)をねらった(米軍のイラク占領に反対するアルカイダの仕業と見られる)大規模テロが起きたら、どうなるだろう?

元々反米の盧武鉉は、スペインの左翼を見習って、自国民(兵士)の犠牲を防ぐため、(イラクから)「撤兵」と言いたいところだ。が、職務停止中なので、何も言えない。他方、韓国国会では、ハンナラ党など「反盧武鉉」の野党が約2/3の多数を握っているし、大統領代行の高建首相だって元々は、金泳三(キム・ヨンサン)大統領(ハンナラ党政権)の下で首相を務めた人物だ。そして、保守派は、盧武鉉の支持者の大半が派兵反対なのは知っている。

そこで、この機に乗じて高建や国会の野党が「撤兵する」と言うと……盧武鉉の支持者は総選挙でだれに投票すべきかわからず、大混乱に陥るだろう。盧武鉉の少数与党ウリ党の候補者に投票する有権者は現在の世論調査の予測より大きく減ることは間違いなく、結局与党は負け、保守・中道系野党は息を吹き返し、そして盧武鉉は復職することなく(弾劾審理の結果を待たずに)大統領辞任に追い込まれるだろう。

この奇策は、韓国で保守勢力が復権する(唯一ではないかもしれないが)最善の方法なのだ。

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●韓国首相の謀叛●
高建は、官僚出身で党派性が薄いので、盧武鉉によって首相に任命された人物だ(東京新聞Web版04年3月13日 < 
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20040313/mng_____kok_____000.shtml > )。だから、12日に高建自身が述べたように、当面大統領の外交政策を継続する「道義的責任」がある。

しかし、そもそも弾劾決議可決時代が異例中の異例なのだ。
その後の大統領代行の職務執行も異例中の異例、つまり、総選挙で与党を窮地に陥れるようなものであったとしても、べつに驚くには値しないだろう。

先例がある。
ロッキード事件のときのオーストラリア(豪州)総督だ。

英連邦の一員である豪州は、英国女王を国家元首とし、豪州国内には女王の代理人として総督が駐留している。英国は形式上は君主国家であり、法律上の主権はいまだに君主(女王)にあるが、君主の法的権力はほとんど形骸化しており、実質的に民主政治が行われる「君臨すれども統治せず」という仕組みになっている。だから、豪州総督も形式上は豪州首相への監督権限を持っているが、それを実質的に行使して豪州首相を失脚させるような、非民主的な「君主政治」を行ったことはなかった。

が、一度だけ例外がある。それはロッキード事件と関係がある。
73年の石油危機で、世界の石油生産・流通を牛じる、米ロックフェラー財閥を中心とする国際石油資本(メジャー)が産油諸国と結託して石油の相場を一気に4倍に吊り上げて暴利をむさぼり、その煽りで日本経済は未曾有の不況とインフレに同時に見舞われた。このメジャーの横暴に懲りた日本政府は、当時の田中角栄首相が中心になって、メジャー依存度を下げるための産油諸国からの石油直輸入ルートの開拓と、石油依存度自体を下げるための豪州でのウラン開発(原発推進)に取り組んだ。このとき、角栄の呼びかけに応じて、日豪共同のウラン開発案を進めようとしたのが、当時のホイットラム豪首相だった。

が、そのあとすぐ、74年には角栄が評論家・立花隆の「田中金脈批判」で退陣に追い込まれ、さらに76年に逮捕されてロッキード事件の刑事被告人となり、一方、ホイットラムは75年に突如、豪州総督ジョン・カーの「暴走」とも言うべき権限の発動で首相の座を追われたのだ( < http://www.domo.net.au/domo/living/aboutoz/politics_main.htm > < http://www.ajf.australia.or.jp/aboutajf/publications/sirneil/dict/WhitlamEdwardGough.html > )

この70年代、日本の軽薄なマスコミは「金権政治家・田中角栄」へのヒステリックな批判にうつつをぬかしていたが、心ある保守良識派の政治ウォッチャーは「日豪首相のほぼ同時失脚はメジャーの陰謀」と確信していた(倉前盛通『悪の論理』角川文庫80年刊)。

つまり、もし04年3月の韓国政局の混乱が、米国の陰謀なら、高建首相が大統領代行としての立場を忘れて(75年の豪州総督のように)突如「暴走」して、本来の大統領・盧武鉉の政治路線を否定したり、その大統領職への復職を封じたりすることも、十分ありうるのだ。

【韓国の今回の政局が米国の陰謀である場合、米国(諜報機関)には「韓国憲法裁判所の6人以上の判事を買収または脅迫して、盧武鉉弾劾を早めに決めさせる」というテもある。現にロッキード事件の裁判では、日本の最高裁や地裁の判事が大勢(地裁の判事1名の、心臓発作による急死により)脅されて、角栄を有罪にするために、日本の刑事訴訟法では認められないはずの、米国で作成された「嘱託尋問調書」の証拠能力を認める、という異常事態が起きたのだから。
しかし、韓国では大勢の裁判官を動かすより、高建一人を味方にするほうがコストがかからないし、元々親米の議会ハンナラ党に工作するのはさらに簡単なので、米国(現共和党政権)としては「1に総選挙、2に弾劾」で韓国の政局転換に臨むのではないか(そもそも、米国の支援なしにハンナラ党が弾劾などという危険な賭けに出たとは考え難い)。】

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●選挙後に豹変●
ところで、ハンナラ党などの韓国の保守勢力が、政権がほしい一心で、総選挙前に「イラクから撤兵」などと、首相(大統領代行)の発言や国会決議の形で意志表示してしまうと、選挙に勝って政権を取ったあと、同盟国である米国との関係が悪化して困るのではないか?

そんなことはない。
ここ数年の韓国内での「反米親北」世論の高まりは、金大中、盧武鉉両左翼(革新)政権がマスコミ各社を恫喝したり抑圧したりして世論操作をした結果だ。だから、保守政権は政権を奪還したら、「撤兵」を始める前にまず、マスコミへの左翼の呪縛を解けばいいのだ。

そうすれば、たとえ選挙後にできた保守政権が選挙公約を守って撤兵しようとしても、肝心の有権者の世論のほうが、
「親米反北」に変わるので、撤兵の必要がなくなる。

そもそも韓国の世論とは何か。韓国の国民は世論を形成するために、報道からどのように現実を認識するのか……その実像を端的に示すのが、02年6月の報道と世論の異常な関係だ。

02年6月のW杯サッカーにおける韓国のベスト4入りは実力によるものではなく審判の不正判定によることが、世界のサッカーファンのあいだでは明らかなのに( < http://www.akashic-record.com/y2002/wcup.html#04referee > )、当時の韓国のマスコミは、良識的な意見や疑問をすべて圧殺した。筆者は当時NHK-BS1を通じて韓国KBSのニュースを見ていたが、韓国の勝った試合については(相手チームの選手が不正なレッドカードで退場させられるシーンはすべて割愛して)韓国側のゴールシーンばかり見せるという、異常な偏向報道を繰り返しており、明らかな世論操作だった。もし「サッカー韓国代表は相手チームに退場者が出ないと決勝点が取れない」「実力でポルトガルやイタリアに勝ったわけでない」などという、当時の世界各国のメディアに見られた冷静(公正)な報道姿勢がKBSに少しでもあれば韓国の世論は変わっただろうが、そうはなからなかった。

80年代まで軍事独裁政権が続いた韓国では、言論の自由の歴史が浅く、国民のあいだには純粋な、多様な世論などというものは存在しない。だから、韓国の各政党は、政権を取ったら強権でマスコミを支配しさえすれば、世論などいくらでも変えられると思っている。

だいたい、韓国の若者がみな日本のアニメやアイドルが大好きなのに「かつて日本に侵略された歴史があるから、韓国では、日本文化には反感がある」などという虚偽の報道を、なんの裏付けもなしに半世紀も繰り返す国に、まともな報道も世論もあるわけない。こんな「世論」なら、変えるのは簡単だ。

そして、この「世論」が変わってしまえば、選挙公約は守る必要がない。
だから、盧武鉉が失脚して保守政権ができれば、トクをするのは米国であり、損をするのは北朝鮮だ。そうして韓国の大統領職が保守派に握られると、04年11月の米大統領選で(あまりありそうにないことだが、万が一)北朝鮮に大甘な米民主党(ケリー候補)が勝っても、北朝鮮が違法な核兵器開発などの野蛮行為を続けることは、かなり困難になるだろう。

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●ムリな公約●
そもそも、「撤兵」を公約して政権を取った、イラク戦争(占領)参戦国スペインの次期首相サパテロ(社会労働党書記長)でさえ「『国連のよりいっそうの関与がなければ』04年6月30日までに(米軍の占領に協力している)スペイン軍をイラクから撤兵させる」と付帯条件を付けている(米国時間04年3月15日放送の米ABCニュース)。つまり、国連の出方次第では「撤兵しない」というのだ。

当然だ。「テロを起こせば米国の同盟国のイラク政策を変えられる」ということになれば、テロリスト側では、イラクに派兵している日韓英伊など他の同盟国を「次々に襲ったほうがトクだ」ということになり、新たなテロが起きるのは目に見えている。はたして、そんな無責任な「人命軽視」の決断を、スペインの新政権は軽々しくできるだろうか。
テロリストや北朝鮮を利するような非人道的な公約は、元々守る必要がないのだ。

また、小誌で04年1月28日に紹介した「キッシンジャーの予言(実は予告)」( < http://www.akashic-record.com/y2004/mar.html > )のとおり、イラクでの反米テロのピークが04年前半(3〜4月)で終わり「その後急速に沈静化する」(04年1月4日放送のテレビ東京『日高リポート』)のなら、そもそも上記のような「撤兵公約」は韓国でもスペインでも(日本で民主党が政権を取った場合でも)なんの意味も持たなくなる。

【現在、世界中で展開されている、イラク占領政策についての対米批判はすべて、イラクや欧米で反米テロを起こす勢力を米国が制御できていないことを前提にしている。が、たとえ米国政府(軍や諜報機関)がテロ勢力を買収していなくても、「(ビンラディンへの)掃討戦を厳しくやって、テロ側の反撃を引き出す」「事前に察知したテロ計画を故意に見逃す」などの形で、ある程度時と場所を選んでテロを激化させたり沈静化させたりすることはできるはずだ。したがって、04年4月に「反韓テロ」が起きることを米国がさまたげない(あるいは「やらせる」)可能性は十分にある、と筆者は考える。
ちなみにキッシンジャーは米軍(国防長官)の諮問機関「国防政策委員会」のメンバーである。】
(敬称略)

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