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3連続:週刊アカシックレコード020604
発行日時: 2002/6/4■東ドイツを消した女〜週刊アカシックレコード020604■
1989年の東独国民の大量亡命(と「ベルリンの壁」の崩壊、翌90年の東独消滅)と、2002年の北朝鮮国民の大量亡命とを見守った米国の政権には、まったく同じスタッフが大勢いる。
【週刊現代に登場】
現在発売中の『週刊現代』2002年6月15日号p.160「本はともだち〜国際政治の舞台裏をワクワク想像させる快作」で放送作家の安達元一様(代表作に『伊東家の食卓』)が拙著『龍の仮面(ペルソナ)』を絶賛なさいました(やはり筆者の頼みの綱は「芸能界」のようです。引き続き「芸能界浸透作戦」も進めましょう)。安達様、有り難うございました。
【インターネットの力で「3週連続」】
『龍の仮面(ペルソナ)』は、先週2002年5月27日〜6月2日の紀伊國屋書店新宿本店「週間ベストセラーズ・フィクション部門」売上げ部数ランキングで7位になりました。これで3週連続ランクイン < http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/dragon/okehaz.html#020528 > です。先週(サイン会を開いてムリヤリ?)2位にはいった林真理子さんの『初夜』が2週限りで圏外に消えたことを思えば、知名度も宣伝費もはるかに劣る拙著の粘り強さは驚異的で、ネット読者の皆様の偉大な力でロングセラーが生まれる予感も致します。ご協力 < http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/dragon/okehaz.html#okehaz > 有り難うございました(順位表は新宿本店1Fで配布中)。
引き続きランクインとロングセラー化にご協力下さる方は、全国どこからでもいますぐ < http://www.kinokuniya.co.jp/04f/d01/sinjyuku.htm > で『龍の仮面(ペルソナ)』(本体\2500+送料・代引手数料\380、徳間書店)をご注文下さいませ。ご注文と同時に本店の売上げにカウントされ、数日以内お手元に届きます(代引きですので現金をご用意下さい)。(下の表の☆は初登場)
1 ☆『晴子情歌<上>』 (高村薫 新潮社02/05刊 \1800)
2 ☆『晴子情歌<下>』 (高村薫 新潮社02/05刊 \1800)
3 『模倣犯<上>』 (宮部みゆき 小学館01/04刊 \1900)
4 『沙高樓綺譚』 (浅田次郎 徳間書店02/05刊 \1600)
5 ☆『燃えつきるまで』 (唯川恵 幻冬舎02/05刊 \1500)
6 『チーズはどこへ消えた』 (S・ジョンソン 扶桑社00/11刊 \838)
7 『龍の仮面(ペルソナ)』 (佐々木敏 徳間書店02/05刊 \2500)
8 『模倣犯<下>』 (宮部みゆき 小学館01/04刊 \1900)
9 ☆『合衆国封鎖<上>』 (大石英司 中央公論社02/05刊 \857)
10 ☆『合衆国封鎖<下>』 (大石英司 中央公論社02/05刊 \857)
■やらせ亡命事件を検証する(3)〜東ドイツを消した女■
【今週の記事は先月の < http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/y2002/asylum.html#02 > の続きです。】
【先週のW杯特集 < http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/y2002/wcup.html > の関連記事は今週は休みます。】
●1989年と2002年●
日常茶飯事(中国国内の暴動と鎮圧、日本の在外公館での「亡命もみ消し」)が、映像の力で巨大な国際的事件に発展したという意味で、89年の天安門事件と、02年の外国公館への北朝鮮脱出者(脱北者)の駆け込み事件(のハイライト「在瀋陽日本総領事館事件」)とはよく似ている。また、02年の、韓国などへの亡命を求めて脱北者が中国に集まっている状況は、89年、「ベルリンの壁」崩壊直前のハンガリーなど中欧・東欧諸国に西独などへの亡命を求めて東独脱出者が集まっていた状況に酷似している。
両者は単に表面上似ているだけではない。関与しているにんげんが同じなのだ。
02年の中国で外国公館の駆け込みが相次いで成功している背景には、これを支援するため中国に潜伏している韓国など外国のNGO(非政府組織)が、中国の公安(警備警察当局)の摘発を免れるために用いている秘策がある。
それは、多数のNGOが「中国国内でかくまう」「北京に移動させる」「北京でかくまう」「バスを調達する」…といった個々の断片的な役割のみを分担することである。ケアから脱出までをトータルに請け負うと高いコストや高度なノウハウが必要になるが、分担すると各NGOにとって作業がラクなうえ、当局に摘発されたときも元々脱出計画の全体像を知る者が1人もいないために脱出者がつかまりにくい、という利点がある。
この秘策を編み出したのは……なんと、89年の東独脱出者の亡命を支援した欧州のNGOだという(2002年5月25日放送のテレビ朝日『ザ・スクープ』)。
80年代後半のソ連の(崩壊へ向けての)「動揺」以降、世界的にスパイ工作を展開できる諜報機関(CIAなど)を持つ国は米国だけだ。89年、02年の「大量亡命事件」はともに(東独、北朝鮮という)国家の存続と国際情勢に重大な影響を与える以上、米国政府(諜報機関)が「NGOの皆さん勝手にどうぞ」と無条件で放置することはありえない。米国の国益をにらみながら消極的協力(黙認)か積極的協力(促進)のいずれかを行っていると見るのが常識だろう。
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●「東ドイツを消した男」とその息子●
理由はある。89年と02年とでは「当事者」のうち「欧州のNGO」が共通しているだけではない。
まず、時の米国大統領の「名前」が共通している。どちらも共和党の「ジョージ・ブッシュ」(父子)だ(とくに父ブッシュが大統領になる前にCIA長官を務めていたことは暗示的だ)。
この父子には共通のスタッフがおり、チェイニー現副大統領(父のもとでは国防長官)、パウエル現国務長官(父のもとでは統合参謀本部議長)らが有名だが、本件でもっとも重要なのはコンドリーザ(コンディ)・ライス現国家安全保障担当大統領補佐官だろう。
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●東ドイツを消した女●
25歳の若さで「保守派のシンクタンク」スタンフォード大学の教授になったこの天才政治学者は、89年に父ブッシュ政権が発足するとただちにホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)のソ連・東欧担当スタッフとして迎えられたから、彼女は現役のテクノクラートとして「元CIA長官」のもとで、天安門事件、東独難民の大量亡命、「壁」の崩壊を見守り、分析した(または、各事件における米諜報機関の行動計画を立案した?)ことになる( < http://www-hoover.stanford.edu/BIOS/rice.html > )。
彼女の才能は翌90年の東西ドイツ再統一、つまり東独の「国家消滅」をめぐる米ソ間の首脳外交で如何なく発揮される。父ブッシュが首脳会談の席で「私のロシア(ソ連)に関する知識はすべてこの先生から教わりました」と彼女を紹介したところ、あまりにも若い(丈の短いスカートをはいた?)黒人の女の子(当時30代)が出てきたので、ソ連のゴルバチョフ大統領が仰天した、という逸話がある。
2002年現在の彼女の役割は当時よりも大きい。息子のブッシュも2000年の大統領選挙戦のときから彼女を政策顧問に起用し、政権を取ってからも、国際政治上の難問に突き当たると口癖のように「コンディを呼べ」と言う。
「(学生時代に)ロシア史と恋に落ちたから生涯独身」と称する彼女だが、現在は国家安全保障担当補佐官なので、アジアを含む国際政治全般について大統領に助言する立場にあり、2002年2月のブッシュの日・韓・中歴訪にも同行している。
2001年12月に北朝鮮不審船の日本領海侵犯事件があり、02年2月にブッシュと彼女の極東歴訪があり、3〜4月、日本で社民党の辻元清美、自民党の加藤紘一ら親中国・北朝鮮派の国会議員が辞職に追い込まれたあと、5月8日に中国・瀋陽で日本総領事館駆け込み事件が(天安門事件と同様に)テレビカメラの目の前で起きている……少なくとも瀋陽の事件が起きた(彼女が起こした?)とき彼女の脳裏に「89年の記憶」がよぎったことは間違いあるまい。
【この項続く。】
(敬称略)
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