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石原内閣の閣僚名簿:週刊アカシックレコード020430

発行日時: 2002/4/30

■究極の外務省改革〜週刊アカシックレコード020430■
日本の外務省には「親中国派」や「親露派」の官僚はいるが「親日派」はいない。この「売国的」な現状を糾すには、外相を外務官僚から登用……したぐらいでなんとかなるだろうか?

【石原内閣誕生までの「短い」道のり〜シリーズ「石原内閣の閣僚名簿」序文】
本誌Web版は2001年3月、小泉現首相がまだ自民党総裁選に出馬しないうちから「1年以内に小泉内閣ができる」と予言(でなくて科学的予測)をして的中させました。そこで2002年のいま「1年以内に石原慎太郎内閣ができる」と予言……するのは簡単すぎます。もうミエミエですから「予言」の価値は高くないでしょう。
そこで、本誌は日本でいちばん早い、石原内閣の組閣名簿の予測に挑戦したいと存じます。具体的には、この内閣が実現するための政治プロセスと、その影響で決まる閣僚および「石原与党」の執行部幹部の顔ぶれの予測を適宜、順次試みて参ります。
宜しくご期待下さいませ。m(_ _)m

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■究極の外務省改革・その2〜「援助外交キックバック利権」ある限り何をやっても無駄■
【前回の記事 < http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/y2002/fm.html > から続く。】

評論家の櫻田淳は、チャイナスクール(「親中国派」あるいは「中国の手先」)を含む外務官僚全員に「外務大臣になる」というゴールを与えてやれば、将来(対米、対露外交もするかもしれないと思うから)おのずと(国益に基づく)各国との外交のバランス感覚が養われ、特定の国(中国)の顔色ばかり見ていることはできなくなるだろう、と指摘する(産経新聞2002年4月15日付朝刊「正論〜外務大臣を外務官僚から任命する意味」)。

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●加藤紘一だって元外務官僚●
が、国益に基づいて各国とバランスよく外交をすべき立場にあるのは、日本の場合、外務大臣だけでなく、総理大臣も同様である。その総理大臣をめざしていた元チャイナスクールの加藤紘一が、2002年4月に結局国会議員辞職に追い込まれるまで「中国、北朝鮮の顔色を伺う」態度を改めなかったことはどう解釈すればいいのだろう。

加藤は2000年秋のいわゆる「加藤の乱」で、当時の与党執行部と森内閣を牛耳っていた、日本最大の「親中国派」の大物政治家、野中広務・自民党幹事長に叛旗を翻したことから、筆者は、加藤はいずれ悔い改めて親中国派を「卒業」するだろうと期待し、誤解した(本誌Web版記事「中国に拾われた政治家たち」「アメリカに棄てられた政治家たち」の一覧表
 < http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/chngt.html#table > 
 < http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/usout.html#kato2 > 
を参照)。

が、2001年9月の米中枢同時テロを受けて、小泉内閣が7項目の対米支援策(対テロ戦争協調策)を打ち出すと、加藤は野中らとともに「親中国派」的行動に出る。

小泉の7項目には、これを機に「日米同盟の強化」やそれによる「中国の台湾侵略の防止」(そのためのミサイル防衛配備)につなげようという意図が色濃くにじみ出ていた。たとえば、テロに備えて在日米軍基地を(警察でなく)自衛隊が警備できるように法改正する案や、(将来日本のミサイル防衛網の中核兵器となる)海上自衛隊の「イージス艦」を対テロ戦争に出動させて、索敵・情報収集分析活動の実戦経験を積ませようとする計画があった。

が、イージス艦が(自衛隊の米軍基地警備などで)強化された日米同盟のもとで出動の「実績」を作ることを、台湾侵略をひそかにたくらむ中国政府は嫌がっていた。野中は「中国の国益のため」自衛隊の米軍基地警備とイージス艦の派遣計画をともに潰したが、加藤は前者には積極的に同調し、また後者にも明白に反対せず、自民党の政治家でありながら(まるで左翼のように)自衛隊の積極活用に否定的な態度を取り、結局「チャイナスクール」の本性をあらわにした。

彼らのせいでイージス艦の派遣が断念されたため、インド洋で活動中の海上自衛隊の艦船の乗員は、イラクなどのテロ支援国家からの船を使った自爆テロに対して(国籍不明の船が接近してきても、イージス艦以外の艦船のレーダー等は能力が乏しくて近くまで来ないと敵味方の識別ができないため)怯え、緊張する毎日を強いられているという(『クローズアップ現代』NHK2002年4月4日放送「自衛隊・緊迫の対テロ支援」)。
まさに「イージス艦のない海上自衛隊は、古田のいないヤクルト(スワローズ)」なのである。

このような理不尽な苦痛を自衛隊員に与えて平然としていられるチャイナスクールOBの政治家とはいったいどんな輩であろう? 彼らのなかから外務大臣を登用したところで、単にミサイル防衛協議や日米同盟の強化が妨害され、自衛隊員が無駄に命を落とすだけではないのか。

外務官僚も「将来外務大臣になる」と思えば特定の国(中国)の顔色ばかり伺うわけには行かなくなるだろうと、櫻田は言うが、日本では中国と違って参政権(被選挙権)は憲法で保証されているから、官僚を勤め上げて(国会に議席を持たないまま)外務大臣になった者が、衆議院選挙に立候補して総理大臣をめざすことを止める手段はない。彼の期待する官僚出身大臣が国政の頂点に立とうとすれば、その者の、かつてヒラ官僚、中堅外交官だった当時に培ったチャイナスクールなどの人脈に目を付け、2002年3月に脱税容疑で逮捕された佐藤三郎のような特定の外国(の情報機関?)とのかかわりの深い「エージェント」が「政治資金を集めてあげますよ」と言ってすり寄って来るのも当然であろう(加藤の属する自民党が野党に転落した93年以降、佐藤は、加藤紘一の秘書、事務所代表を、2002年1月に脱税疑惑を受けて辞任するまで務めた)。

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●結局はODA利権●
伝統的に自民党橋本派(の野中広務)はチャイナスクール(親中国・北朝鮮派)と関係が深く、同派の鈴木宗男はロシアンスクールに近く、旧ソ連、アフリカ諸国との関係を密にしてきた。

この理由はまったく「アメリカ帝国主義の横暴許すまじ」といった左翼的な「正義感」とは関係ない(その証拠に彼らは日米安保条約そのものには絶対に反対しない)。彼らが、中国、北朝鮮、ロシア、アフリカ諸国など発展途上諸国の「相手の国益」を考えて(愛国的でなく)「利他的?」に振る舞う一方で、アメリカからの日米同盟強化要求を(在日米軍基地の安全や自衛隊員の命を犠牲にしてでも)おざなりにうっちゃろうとする理由として考えられるのは1つしかない。

上記の発展途上諸国は、豊かなアメリカと違って、日本からODA(政府開発援助)などを受ける貧しい国であり、そこにはODA利権が発生し政治家や官僚にとっての「うまみ」があるが、アメリカにはそんな「利権」はかけらもないことがあげられる。
中国や途上国は、日本から援助を受け取れば、そのカネで日本企業に資材購入や土木工事を発注するので(その典型が北方領土に建設された「ムネオハウス」)「発注」という形で上品に(あるいは援助予算を獲得してくれた政治家や官僚へのバックマージンという形で露骨に?)「キックバック」をもたらすことができる。
他方、アメリカなどの先進諸国は日本から援助など受けないし、日本とは先進自由主義国家同士なのでその経済関係は民間レベルで広範に自由に許されており「利権政治家」の活躍の場はほとんどない(富士通はアメリカに進出したければ、IBMやインテルと提携の話でもすればいいのであって、このような企業は日米いずれの政府予算にもタカる必要はない。日本の援助でニューヨークにビルが建ち、その資材が日本企業に優先的に発注される、などという話は聞いたことがないし、そもそもありえない)。

2002年4月に加藤紘一が議員辞職に追い込まれたのは、元秘書の佐藤三郎の脱税スキャンダルの発覚が発端だが、佐藤が頻繁に北朝鮮を訪れ、同国政府と特殊な関係を築いてきたのは永田町では公然の秘密だった(2002年3月17日放送のテレビ朝日『サンデープロジェクト』で、自民党の麻生太郎政調会長が暴露)。

今後、中国が経済的に豊かなになっていくにつれて、日本の対中国援助(対中ODA利権)はおのずと縮小する可能性もあるが、現在日本と国交のない「極貧国」北朝鮮の場合、日本との国交回復後に「過去の植民地支配への謝罪と賠償」を獲得し、これを利権化して日本にキックバックさせ、政治家や官僚を手なずけることは十分に懸念される(かつて社民党の辻元某代議士が「拉致問題を棚上げしてでも日朝復交」「日本の過去の侵略戦争をまず反省」などと拉致被害者の人権を無視した下劣な発言をした背景には、企業献金や労働組合献金を得られない社民党の財政事情、つまり「カネの問題」が影響しており、「反省」は平和主義の理想とはなんの関係もない、と考えるのが自然ではないか?)。

今後も貧しい国々との関係では、ODA利権(北朝鮮の場合は「国交回復利権」)が生まれる土壌は日本が援助を一切止めない限り存在し続けるし、かたや対米関係には「意外に」利権がないとなると、対米関係(同盟関係)をおざなりにしたまま中国や北朝鮮にへつらう政治家が生まれる可能性は「構造的に」ゼロにはなるまい(とくに「対北朝鮮利権」は、「日本の過去の侵略」を「反省」することを正義と誤解して報道し続けるマスコミがある限り永遠になくなるまい)。

豊かな先進国である日本が、貧しい国々を援助し続けるのは、まさに「外交上」やめることのできない国際社会における道義的義務である。
(「わが国の政治家や官僚が不正な利権を追求する恐れがあるので、貴国への援助をやめます」などと言うのは、想像するだにみっともなくて、とても外国に向かって言えたもんじゃない。
(>_<;))

では、「スクール」の弊害を除去するための「外務省改革」はどのように行えばいいのか?
 (敬称略)

【この続きは、次回2002年5月2日か7日頃に配信する予定です。】

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  • 小説家。00年『ゲノムの方舟』(徳間書店)でデビューし朝日新聞など17紙誌が絶賛。ほかに産経抄が紹介した『龍の仮面』、NHK-BS『週刊ブックレビュー』で笑賛された『中途採用捜査官@ネット上の密室』など。

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