Brazil Today
発行日時: 2005/12/23━━■ P R ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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Brazil Today 2005 / 12 / 26 (236号)
ブラジル・南米の政治経済ニュース (毎週月曜日配信。購読無料)
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読者の皆様
当メールマガジンを一年間支えて下さったことを深く感謝いたします。
来年もブラジル・南米情勢を少しでも多くの方々にお伝えできるよう、
精一杯努めさせていただきたく存じます。どうぞ良いお年をお迎え下さい。
なお、来週は休刊させていただきます。(大岩國男)
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目次:
■選挙不利で政策急変、資金ばら撒き票集め開始
■世界貿易機関、来年末にラウンド終了の見込み
■11月自動車販売、97年以降で最良
■3年振り発電所入札、7ヶ所中4ヶ所が公社へ
■ロライマ州、密輸ガソリンは公定価格の36%引き
■日本とアルコール輸出契約を締結
■成長著しいLG、来年度は25%増
■秘境パンタナルの保護と開発
■ボリビア大統領に『コカ党』のモラエス氏
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為替(レアル・円)、12月21日現在 R$1=\50.60
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■選挙不利で政策急変、資金ばら撒き票集め開始
本年度GDP成長は2.3%と応用経済
応用経済研究所Ipeaは今までの本年度国内総生産GDP見積り3.5%を引き下
げ、2.3%とした。最大原因は投資、5.3%との見通しが完全に狂い、僅か
0.9%しか成長せず、04年に19.6%が本年は19.4%、来年は20%と期待する。
2006年の成長も4.0%の予想を3.4%とする。金利が依然として高水準で推
移、その上、政治危機も継続では経済が好転する見込みは薄い。調査主任のジ
アンビアジ氏は「第3四半期の投資低下0.9%は投資計画の前提条件が悪化、
計画を躊躇させた点を表わすが、片付けてしまう程ではない感触である」と述
べた。
発表された研究所の見通しは、GDP(05年前回予想3.5%、修正済み予想
2.3%、06年予想3.4%)、投資(5.3%、0.9%、7.0%)、個人消費
(3.4%、2.8%、4.6%)、政府購入(1.8%、1.6%、1.8%)。インフ
レ(5.3%、5.7%、4.8%)、中銀金利(18.5%、18.7%、14.7%)、為替
相場期末(R$2.53、R$2.24、R$2.53)、貿易収支(391億ドル、444億ドル、
358億ドル)、工業活動(5.1%、3.1%、4.1%)。
ブラジル低成長が南米の経済発展を阻害
「2005年のラテンアメリカ経済は少数の例外を除いて復活の年であった」と国
連のラテンアメリカ・カリブ経済委員会Cepalの年次報告書は述べる。02年12
月から03年2月までのゼネストで大痛手を蒙ったベネズエラは04年の大統領信
任投票でチャベス大統領の勝利、その後の石油価格の高騰によって05年のGD
P成長は9.0%に達し、余勢を駆って来年も5.5%の成長見通しである。01年
末にモラトリアムを宣言、02年に厳しい経済崩壊を経験したアルゼンチンは05
年には8.6%という高度成長で経済復活、06年も6.0%の成長を予想する。
経済回復のアルゼンチンとベネズエラ
ベネズエラ、アルゼンチンに続き、好成績を示すのは南米諸国中で最も安定し
た経済政策のチリが本年度6.0%、来年5.5%の成長、隣国アルゼンチンの危
機で悩んだウルグアイは経済回復し本年6.0%、来年4.5%の成長。内戦に悩
むコロンビアも経済では本年4.3%、来年4.5%の見込みである。以上の5カ
国がラテンアメリカの平均以上の成績、以下は平均以下の経済不振のコスタリ
カ(本年4.2%、来年4.0%)、ボリビア(3.8%、3.0%)、エクアドル
(3.0%、3.0%)、パラグアイ(3.0%、3.0%)が並ぶ。これら諸国の経
済規模は小さく、影響も少ないが、大国であるメキシコ(3.0%、3.5%)、
ブラジル(2.5%、3.0%)の地域経済へ及ぼす影響は大きい。
例外は最低成長のメキシコとブラジル
メキシコ経済の不調について、アメリカ経済の冷却、およびアメリカ市場に中
国製品の進出に遅れを取った点を報告書は理由として挙げている。他国が好成
績を挙げた中で、低成長を保っているブラジルは超正統経済によるもの、恥ず
かしくなる程度の低成長であるが、政府経済スタッフは「ブラジル経済が現在
ほど好調であったことはなく、大成功である」と信じて疑わなかった。しか
し、最近では一年後の大統領選挙が気に掛かり、ルーラ大統領は景気を気にす
るようになったが、経済スタッフは依然として金利高、税金高、レアル高を固
持する三高路線を走っている。
第一次収支は最高、だが実は大赤字
利子を差し引いた名目収支は大赤字にかかわらず、政府は「利子差し引き前の
第一次収支はGDPの4.80%という99年以来の大黒字の財政である」と主張す
る。この第一次収支という概念は借金の多い不健全財政を再建する場合、余り
にも債務および支払利子が高額のために均衡財政を目標に掲げたのでは目標が
高すぎて、逆に再建意欲を失わせるので、便宜的に中間目標として導入したに
過ぎないもの。
例を挙げれば、ブラジルの航空業界、老舗のバリグは借金を山のように抱えて
決算は大赤字、新興のゴールは債務が少なく、身軽で低原価、何れの財務状態
が望ましいかといえば、間違いなくゴールに軍配を上げる。「バリグが再建さ
れた」と主張できる時期は資金繰りが正常化し、金融費を含めた決算利益が黒
字に達した時点であり、如何ほど金融費控除前の損益がプラスであろうとも金
融費を含めた法人税前純益がマイナスであるならば、正味財産は減退してい
る。
ブラジルの公共部門の第一次収支はGDPに対して99年3.19%が02年には
3.89%、05年には4.80%の黒字を計上、種々の支障が山積みする節約振りであ
るが、他方で、世界最高の無駄使い、第二位の国に比べて倍以上の高金利を払
っており、この付けを払うのは公務員を除く一般勤労大衆、景気は上がらず、
失業に脅かされ、低給料に甘んじて税金を払ってきた。しかし、政府も投資で
はなく経常一般経費を切り詰めるという実績を国民に示し、信頼を得て欲し
い。
経費予算を引き上げ、投資を固定
連邦政府は2006年度予算を作成中、経済スタッフの方針とは正反対の経常経費
は出来るだけ費消、投資は固定し、削減を許さない方針。国会議員へ『小遣
い』を支給するのは違法であるが、政府支出を通じて有権者へ金をばら撒いて
票を集めるのは合法的な行為、『雌鶏の羽ばたき』景気振興に全力を挙げる。
有権者へのクリスマスの贈り物は、1)最低給料R$300からR$350へ引き上
げ、2000万人の購買力が11%の増加、増加する歳出は年間80億レアル、社会保
障院の赤字は400億レアルを超過する。2)輸出に対する流通税ICMS免除
の相殺として06年に52億レアルの支出を繰り返す。だが、州政府の収入は毎年
増加しているから不要を主張する者もいる。3)公務員給料の調整、50億レア
ルの支出増加によって、この10年間、抑えられていた給料を挽回し、優秀かつ
勤勉な官僚の功績に報いる。だが、公務員給料は他部門に比して厚遇されてい
る故、増給不要との説を主張する者もいる。4)前政権時代から所得税率表の
インフレ調整が低めに抑えられてきたが、今回は7%の調整を行う。調整によ
る連邦政府収入減は17.5億レアルとの見積り。しかし、これは中流、上流階級
のみが利得すると不満を述べる者がいる。
大統領、経済加速へ向け工業税引下げ
汚職暴露の進展と三高主義の景気抑制の二本立てに低下する一方の人気を挽回
し、如何にしても再選を狙うルーラ大統領は経済スタッフの基本方針、三高主
義にも手を付け、今度は税金引き下げ、第一次収支GDP4.25%を超える黒字
はすべて消費する方針を打ち出した。
引き下げるのは工業税IPI、対象となる製品は14製品である。トラクター、
蒸気タービン、ポンプ、ボイラー、皮革なめし機など、平均5%の課税をゼロ
とする。また、CD、DVD、その他のソフトウエア記録磁気媒体、ノータフ
ィスカル発行装置、ただし、音楽、映像の媒体は含まず。洗濯機、戸棚などに
関しては検討中、本年中に減税の見込み。
連邦政府の歳入は2002年3,218億レアル(GDPの23.91%)、03年は前年と
同様の税制で歳入は3,581億レアル(23.01%)と減率したが、04年は4,205
億レアル(23.81%)、05年は2,509億レアル(25.09%)と上昇、06年への
見通しは5,391億レアル(25.40%)と増加する予想。
ルーラ政府、無試験で4万人を増員
ルーラ氏が大統領に就任して時点における連邦公務員は48.56万人、その後、
現在までに公務員試験に合格し採用された者が3.16万人、無試験の臨時採用が
3.75万人、その他1,538人、退職者は定年退職2.79万人、任意退職2.14万人。
03年には419人の増加で止まったが、04年は1.31万人、05年には0.77万人、3
年間で2.12万人、4.4%の上昇をみている。この中で役席者は5,413人、FH
C時代の4,189人と比較して1,224人、29.2%の増加であった。
政府、所得税表の修正は7%
毎年、何らかの理由を付して価値修正を抑える所得税免税点の調整も今回だけ
は来年の選挙を控えて7%調整となる。所得税表は現行のR$1,164の免税点を
R$1,245とし、これ以上から限度R$2,489までを15%、限度以上を27.5%とす
る。
政府の説明によれば、5月1日からの最低給料R$350の実施、所得税率の調
整、カンジル法による輸出流通税の払い戻し、基礎教育への金融、公務員給料
の調整などで国民に対し151億レアルを振り戻すという。
大統領「公務員増給に35億レアル」
ルーラ大統領の意向としては、最低給料の改正、所得税々率表の調整以外に公
務員給料引き上げに35億レアルを来年度予算中に繰り込みたいとの希望であ
る。予算では予備人件費として15億レアルを計上して置くのが毎年の習慣とな
っているが、これを50億レアルとしておけば、最低給をR$343としても充分で
あるという。大統領は「公務員は給料調整に値する」と評価した。
官民共営、聖州は発進、だが連邦は次政権
ルーラ政権が誇りとする官民共営法PPPに関して、サンパウロ州の地下鉄第
四線、ルス駅/ビラソニアは州政府が第一次工事に17億レアル、第二次工事の
内装に4億レアルの投資、12月20日付け官報にて、工事要員3500人募集を公布
する段階まで進行している。他方、連邦の方は官僚組織が非常に進歩している
ために、それ程、簡単ではなく、10月に行われる大統領選挙前の禁止期間(4
ヶ月)前の6月までに発進させるのは恐らく無理との見通し、共営方実施は次
期政権に回されると予想される。
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■世界貿易機関、来年末にラウンド終了の見込み
香港で開催された世界貿易機関WTOにおいて、ブラジルとアメリカの言い分が
通り、ヨーロッパの主張が敗退、ヨーロッパ連合のマンデルソン通商担当委員
は「共謀したギャングにやられた」と憤慨したが、会議は「農産物輸出に関す
るすべての補助金を2010年までに充分に逓減させ、2013年末には撤廃する」と
決定した。
農産物輸出に対する補助金支出は24億ユーロ、世界の富裕国が支出する農業補
助金1,000億ユーロと比較すれば、些細な金額であるが、期限を設定できたの
は著しい前進であり、また、約束期間の前半に輸出補助金の大部分の削減をも
たらせたのは大成功であった。これに到るまでにはブラジルのアモリン代表は
大活躍、途上国で結成されたブラジル、中国、インドを中核とするG20グルー
プの中で一時は孤立したが、最後には纏め挙げることができた。貿易機関のラ
ミー総務理事は「ラウンドは今週だけで5%進み、全行程の60%に達したとい
え、2006年末には交渉が終了できる見通しが立った」と語った。
会議の結論として、上記事項以外に、1)富裕国は最貧50カ国から輸入される
製品に関して97%の関税を消滅させる、2)アメリカ、ヨーロッパ連合、日本
は貧困国の輸出振興に協力し、世界のグローバル化に適応させる、3)ドーハ
ラウンドの交渉終了を来年末とする、以上の決議を採択し、会議を終えた。
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■11月自動車販売、97年以降で最良
2005年度は自動車業界にとって『輝ける年』、生産および輸出に関して新記
録、国内市場についても97年以来の好成績であった。1月から11月までの成績
は生産225万台、新車登録台数153万台、輸出103億ドルにて、年間の見積り
は生産240万台、新車登録台数170万台、輸出112億ドル。
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■3年振り発電所入札、7ヶ所中4ヶ所が公社へ
12月16日、3年4ヶ月振りに新設発電所7ヶ所、出力804メガワットの入札が
実施され、公社が4ヶ所、民間が3ヶ所を購入した。入札されたのはミナス/
ゴヤス州境パラナイーバ河の2ヶ所、ミナス/リオ1ヶ所、ミナス州内2ヶ
所、および、南リオグランデ/アルゼンイチン国境のウルグアイ河2ヶ所。価
格はメガワット/時当りR$116であり、民間会社から「安値過ぎる」との批評
が出た。
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■ロライマ州、密輸ガソリンは公定価格の36%引き
ブラジルの北端、ロライマ州都ボアビスタから国道第174号を北進、200キロ
のパカライマから国境を越えれば、ベネズエラのサンタエレナ・デ・ウアイレ
ンに達する。ここのガソリンスタンドは大型車、タクシー、乗用車のそれぞれ
3本の行列にベネズエラ人専用、ブラジル人専用と分かれ、給油に6本の行列
ができる。ただし、ガソリン給油は正午に売り切れるのが通常なのでできるだ
け、早暁に行列しなければならない。
ベネズエラのガソリンはリットル70ボリバル、レアル換算R$0.07、ディーゼル
48ボリバル、R$0.05、ボアビスタのガソリンR$2.80と比較すれば只みたいな価
格であり、密輸業者はボアビスタ渡しR$1.80で販売する。ブラジルでは公社の
ペトロブラスが国内石油市場を殆んど独占、ほぼ自足自給の状態にあるので、
2004年11月、石油価格バーレルUS$40の時代に値上げしてから9ヶ月間US$70
近くまで、価格を凍結、9月9日にガソリン10%、ディーゼル12%と値上げし
た。インフレ対策の責任者である中銀側は値下げ幅が少ないとペトロブラジル
へ抗議した。
長期の価格凍結にてガソリン価格は他国と比較して安くなったのかと思えば、
リットル当り1.11ドルで少しも安くない。ガソリン価格の国際価格はドル換算
で、ヨーロッパではイギリス1.59、スペイン1.17の間、日本は1.16、北米では
カナダ0.75、アメリカ0.66、アルゼンチンでは0.59。ブラジルは自給自足を目
前というのに高過ぎる。更に安くても良い筈が日本並みの価格であるのは販売
価格の50%が税金として徴収されるのが原因。
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■日本とアルコール輸出契約を締結
12月19日、ペトロブラスは日本アルコール販売公社とアルコール輸出契約を締
結した。契約によれば、2008年まで年間18億リットルのアルコールを提供す
る。ブラジルのアルコール生産は年間160億リットル、日本向けはその11%に
相当する。日本とブラジルの合弁会社、日伯エタノールがペトロブラスからア
ルコールを購入する形式を採用する。日本政府は現在3%までのアルコール混
入ガソリンの販売を認めており、将来は10%まで増加できると規定されてい
る。
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■成長著しいLG、来年度は25%増
伯国LGはブラジルに進出して以来9年、05年には1億ドルを投資したが、そ
の販売成長は著しく、本年は04年より57%増の13億ドル、来年も更に25%の成
長を見込んでいる。タウバテの携帯電話製造工場は生産能力600万個、本年
350万個、来年は500万個を製造の予定。また、現在43%のシェアを有する液
晶ディスプレーの生産能力を30万個から60万個へ拡大、ブラウン管の170万個
から190万個への増加と合わせ、来年は250万個まで上げる見込み。
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■秘境パンタナルの保護と開発
世界で稀な内陸の浸水地帯
世界歴史の最初に必ず出てくるのが大河の氾濫原、ナイル河の洪水の跡に小麦
を植えるエジプト文明が発生、これと同様にチグリスとユーフラテス両河の畔
のメソポタミア文明、インダス河のインド文明、黄河の中国文明、いずれも河
口の氾濫原、浸水する沃土に栄えた。しかし、大河上流の氾濫原というのは余
り聞いいたことがない。
南米大陸の中央部、ブラジル、パラグアイ、ボリビアの三ヶ国が合する所に広
がるパンタナル盆地は南北600キロ、東西300キロにて日本本州程度の面積、
海抜100メートルから200メートル、増水期には湖、減水期には草原となる浸
水地帯、その約2/3がブラジル領の南北マットグロッソ州、残りがパラグア
イとボリビア領の地帯、アンデス山脈の雪解け水がパレシス台地で分けられ、
北部はアマゾン河へ流れ込み、南部はラプラタ水域としてこの盆地へ溜まる。
大部分、60%の水分は蒸発し、雨となって還流するが、40%はパラグアイ河と
なって南下し、パラナ河と合せてラプラタ河となり、ブエノスアイレス、モン
テビデオを通り、大西洋へ注ぐ。
多種多様な動植物の世界
11月から3月にかけての増水期に河水は氾濫し盆地を覆う。河水は有機質に富
み、プランクトンを育て、魚類が豊富、これを狙う水鳥が集まる。魚類は260
種、鳥類は665種。大なまずPintadoもいるが、釣り人が好むのは金色のシャ
チDourado、2/3キロまでの魚で、釣り針を外そうとして跳躍する姿が釣り
人に好まれる。爬虫類では鰐と大蛇スクリウ、水鳥で有名なのはトゥユユ、哺
乳類ではネズミの仲間、齧歯類で最大、豚程度のカピバラなどが生息する。
しかし、この秘境にも文明が襲いかかる。伐採、農牧畜によって既に17%が裸
となり、この速度で開発が進めば40年間で原生林は消滅すると予想され、また
土壌が流出、川床が上昇し、地形が変化する。地域の市街地の大部分には下水
設備なく、農薬は河川を汚染、水中の酸素が不足、魚類の成育を妨げる。
開発プロジェクトと問題点
プロジェクトとして進められたマットグロッソからラプラタ河口までの河運に
ついては、モンテビデオまでの航行が可能になった。しかし、現状では減水期
の航行は不能、更に浚渫する計画があるが、流水量が増加すれば、浸水面積が
減少し、生態系を破壊する恐れがある。また、種々の工場建設プロジェクトが
あり、ボリビアと合弁のコルンバ天然ガス化学コンビナートの場合は排気物処
理に留意すれば、差し支えないとの意見もある。だが、環境保全論者は反対し
ており、アルコール工業でも同様の議論が繰り返されている。
コルンバは鉄鉱とマンガン鉱を産出する。州政府は木炭を燃料とする製鉄工場
の建設を夢見ているが、現在の状況では製鉄業は必ず乱伐となる。しかし、現
在、ミナスの西部で盛んになっているユーカリ植林が成功、普及すれば、環境
を損なわずに製鉄業が成立する可能性がある。ただし、植林が育つには7年の
歳月を要するから、現在は時期早々である。
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■ボリビア大統領に『コカ党』のモラエス氏
モラレス氏、一次選でボリビア大統領
12月18日、ボリビアの選挙は社会主義運動党MAS、『コカに一票』を選挙ス
ローガンとするエボ・モラレス氏が投票の50.5%を得て、大統領に当選した。
第二位は保守派のキロガ元大統領31.6%にて、選挙当日の21時に敗北を認め
た。第一次投票にて大統領が選出されるのは1985年以来の出来事、また、イン
ディオ出身の大統領は始めてである。
選挙当日はエンジン付き車両の使用が禁止。投票は義務付けられており、棄権
が認められるのは65才以上の有権者のみ。それ以下の者は徒歩にて投票所へ赴
かねばならない。モラレス氏はコカの産地、チャパレの出身、コカ栽培者の支
持を得ており、その栽培を容認、ただし、コカイン製造には反対「麻薬に対す
る真に有効な同盟関係を樹立し、アメリカに対抗する」と語った。思想面では
キューバのフィデル・カストロ大統領、ベネズエラのチャベス大統領を崇拝す
る。
麻薬対策に偽装した米国軍事進出を非難
ボリビア大統領に選出されたエボ・モラレス氏(46才)は12月19日、主たる選
挙地盤のコチャバンバにおいて選出第一声を発し、アメリカの軍事進出を非難
した。その要旨は「アメリカの麻薬密輸対策というのは米軍基地設定の隠れ蓑
であり、新政府発足と同時に現在のコカ伐根を含む麻薬対策を停止する。コカ
はコカコーラに使用されるのに何故、我々には禁止されているのか。麻薬対策
はコカインと麻薬業者を対象として実施されるべきであり、我々に対してであ
ってはならない。祖国のために戦い、祖国を愛し、祖国を欲する我等国民は歴
史を変える大きな責任を持って立ち上がろう」。
モラレス氏は78%まで開票が進んだ時点において、投票の54%を獲得、全国9
県中、5県で勝利を得た。しかし、4県で過半数の投票が得られず、特に経済
の中心地、サンタクルスで支持されなかったのは苦しい。この県はGDPの
30%、輸出の54%、税金の40%を産出し、ここでの話し合いが将来の政権安定
に関して重要である。
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メールマガジン: Brazil Today
著者(現地ブラジルで執筆): 大岩國男
編集: 大岩幹男
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