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ブラジル・南米の政治経済ニュース。(アナ・ログ翻訳事務所提供)




Brazil Today

発行日: 2005/10/14


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Brazil Today                                         2005 / 10 / 17 (226号)
ブラジル・南米の政治経済ニュース           (毎週月曜日配信。購読無料)
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目次:
■再登場したサンフランシスコ河分流計画
■中国製品の氾濫に関連業界は悲鳴
■商工開発省、輸出目標を1170億ドルに
■全国工業連合、冷えたままで第3四半期経過
■年金生活者の27%が労働市場へ再就労
■自動車工業、累計で116万台と快調に疾走
■低所得層へ家族手当支給が大統領再選の源
■アマゾン減水、地方統合省が空軍に援助依頼
■南マットグロッソに口蹄病発生
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為替(レアル・円)、10月12日現在 R$1=\51.23
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■再登場したサンフランシスコ河分流計画
ドンペドロ二世が始めて立案の潅漑計画

シロ・ゴーメス国土統合相は来年度予算案に一部の経費を計上し、マリナ環境
相が環境面に関して承認し、再び、サンフランシスコ河分流計画が浮上してき
た。ブラジルにて東北伯と聞けば殆どの人が旱魃という言葉を連想するが、こ
こにはアマゾン、ラプラタに次ぐ南米第三の大河、サンフランシスコ河が満々
と水を湛えて流れており、誰もが思い付くのは「河の水を利用して潅漑する」
ことである。

最初に計画したのは1875年、王朝時代にドンペドロ二世であった。現在あるの
は1985年に旱魃対策工事局DNOSにより作成された計画を元にしたもの、F
Hカルドーゾ前大統領も98年の東北伯大旱魃に際して分流プロジェクトを採り
上げ、ルーラ現大統領との選挙戦を競い合った。この計画は現存する国内土木
プロジェクト中で最大規模。サンフランシスコ河はミナス州南部に源を発し、
バイア州の奥地を北上、ペルナンブコ州近くから東に流れ、両州の境からセル
ジッペ、アラゴアスの間を抜けて大西洋に注ぐ全長約2,700キロ、流域面積は
日本国土の1.7倍に相当する64万平方キロの河である。

本年1月までの計画、毎秒70立方米

FHカルドーゾ前政権により立案されたプロジェクトは次の通りであった。サ
ンフランシスコ河の水量は平均毎秒2,300立方米、取入れる70立方米は3%に
過ぎないが、減水期に10%以上、年間20億立方米。水争いとなるのを防ぐた
め、ゴヤス州を流れるアマゾン水域トカンチンス河の支流ソノ河の水をサンフ
ランシスコ河へ流す。両河は天然に連結しているため、堰き止めるだけで逆流
する。これが第一期工事である。

第二期工事は分流と揚水であり、河が最も北上したカブロボから毎秒70立方米
の水を取り入れ、海抜300メートルの地点から全長115キロの水路、4ヶ所の
揚水所を通過して、475メートルまで押し上げ、北側のペルナンブコ15立方
米、セアラ25立方米、北リオグランデ15立方米、パライーバ15立方米と4州へ
流す。潅漑予定面積は日本の耕地面積の約7%に相当する3,300平方キロ、受
益人口600万人である。第三期工事は分流した水の分配、1,400キロの水路網
とこれに付随する貯水池の建設、潅漑予定面積は3,300平方キロ、であった。

既に調査済み、旧計画は世銀の承認済み

調査は前政権時代に行われ、宇宙研究院INPEが分流計画に関係する全地域
の地図を人工衛星およびレーダーを使用して種々な環境、経済、技術、工事可
能性面からの調査を完成している。また、98年にはその資金調達の一部として
世銀IBRDからの融資2億ドルが承認され、カルドーゾ大統領が調印した
が、計画が実現せずに現在に至っている。

今回、ゴーメス国土統合相が提出したプロジェクトの総投資額は10年間に52億
レアル、来年度予算として10.73億レアル、また、マリナ・シルバ環境相から
河川再生として1億レアルが申請されている。しかし、連邦ばかりでなく、
州・市および民間も22億レアル程度の投資が必要と見積もられる。水利審議会
CNRHにて1月17日に審議され承認されたのはプロジェクト継続の保障であ
るが、これ以外に自然再生院Ibamaにより調査される環境分析の最終結論、公
共審査会に対処する必要に迫られる。分流プロジェクトの総投資金額は45億レ
アル、本年度に必要な金額は6.35億レアル。ルーラ大統領が就任して2年半、
200年以前から計画されているプロジェクトが再び採り上げられた。サンフラ
ンシスコ河の水量は毎秒2,850立方米、この中で360立方米を水道、潅漑その
他に利用、残った水の一部を灌漑に利用する。

投資金額減少で採水量1/3の新計画

現政府は投資予算を計上しても、大部分は解禁せず、高い金利を補填するのに
使用するのが方針、分流計画も同様、出来る限り資金を使用しない。今までの
プロジェクトでは第一期工事としてサンフランシスコ河から採水される水量を
補うため、アマゾン流域トカンチンス州の中央部、トカンチンス河支流ソノ河
に堰堤を作って逆流させ、自然に連結しているサンフランシスコ河へ水を取入
れる計画が第一期工事として付随していた。

だが、今回の水利審理会の記事にはソノ河からの採水計画は見当たらず、カブ
ロボから採水量は毎秒70立方米の水であったのが、26立方米と約1/3、灌漑
面積も3,000平方キロが1,000平方キロ。その代わり、今回のプロジェクトは
第一期投資45億レアル、前回の計画では52億レアルにて13%の縮小であるが、
投資が含む範囲の大小があるため、単純に比較するのは危険。規模は1/3に
縮小、投資の削減が小額である理由は説明されておらず、また、ソノ河からの
採水がなくなればバイアから強烈な反対意見が現われるのは確実、これを宥め
る対策は示されていない。

国土統合省の説くプロジェクトの利点

国土統合省の提出したプロジェクトの利点は、1)河水使用契約は改善に向け
て再検討される。2)増水期は水力発電に余裕を生じ、分流経費は低下する。
3)98年/2000年の旱魃は支援費のみで22億レアルを費やした。工事は45億レ
アルを要するが、2回の旱魃で元が採れる。4)並行して家族農振興、河水再
生プロジェクトを進める。潅漑農業はすくなくとも18万人の雇用を造成する。
5)分流受益地域以外に100万の貯水池を造成する。6)プロジェクトは機構
的なものであり、地区産業振興計画を随伴させることができる。

流域委員会の指摘する計画の欠点

これに対し、サンフランシスコ河流域委員会の提示した計画の不利な点は、
1)計画は地域計画に対する河水利用の承認を制限する。2)河水利用に対し
て、工事期間に60%の無駄を生じる。3)分流はその水路開発によって放棄さ
れる地帯を生じ、農村全体を救済しない。4)サンフランシスコ河流域の半乾
燥地帯の57%には地域経済を維持するプロジェクトが存在しない。5)水利用
代金は今までの河水利用と異なり、約5倍の原価を有するのを理解しなければ
ならない。6)水供給に関する州政府の統合計画が存在せず。7)現存する貯
水池、堰堤利用、その拡大計画が含まれていない。8)更に一項目を継ぎ足せ
ば、家族農振興というが、灌漑農業は家族農に不向きである。

総合的得失と地域農業の性格変化

サンフランシスコ河の分流によって生ずる得失を列挙すれば次の通りである。
電力供給への影響として、東北伯電力の95%はサンフランシスコ水力発電公社
Chesfから提供されている。今後10年間に東北伯の電力需要は倍増すると予想
されるが、これを如何にして賄うのか。2001年の電力危機に際して、東北伯も
節電した。ソブラジーニョ湖の水量調整能力は使用量の僅か5%という話であ
った。

しかし、分流計画による減水量は全水量の1%に過ぎず、地域統合省の意見で
は憂慮する必要は皆無といえる。電力に関してはトカンチンスの安い電力も含
めて東北伯の発電はすべて統合されている。サンフランシスコ河から汲み上げ
た水を遠距離まで流す間に強い太陽光線によって蒸発、特に汲み上げる水量は
秒速26立方米と約1/3となったので、蒸発する割合が増大、大部分が失われ
てしまうと一方は主張、しかし、他方は途中で失われる水量は現在の貯水池シ
ステムと変わらないという。

住民が灌漑農業に脱皮できるか

プロジェクトの第一期投資は45億レアル、従って、水は天からの授かりもので
はなく、原価の懸かっており、自家用のマンジョカ、トウモロコシ、米、フェ
イジョンを栽培し、余剰を販売する伝統的な田舎農業でなく、資本主義的な農
業でなければ成立しない。その上、規模が1/3に縮小したため、灌漑水の原
価は少なくとも倍以上となる。東北伯農民がこのような近代農業家に脱皮でき
るか否かが最も問題点。脱皮できなければ、今までは貧しいながらも一国一城
の主であったのが、土地を失った農村労働者、あるいは都市へ移動し貧民窟の
住民となるかの道しか残されていないように思われる。
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■中国製品の氾濫に関連業界は悲鳴
流れ込んだ中国製品、4ヶ月間の模索

昨年から中国との貿易が急速に拡大、ブラジルから中国へ向けて、大豆、鉄
鉱、石油、皮革などを輸出、これに対して予想していた通り、中国からの輸入
は電子部品を始めとする靴、衣料、玩具、陶器、日用雑貨品などが洪水の如く
流れ込んできた。ただし、本年1月から8月の成績はブラジルからの輸出41.1
億ドル、輸入は33.1億ドル、収支は8.0億ドル黒字である。

流入の激しい製品を挙げれば、陶器(1,200万ドル、16倍)、タイヤ(6.7
倍、2,800万ドル)、携帯電話(3.7倍、8,900万ドル)、ゴムおよびプラス
チック製造の金型(4.1倍、1,200万ドル)、電話通信用印刷回路(3.3倍、
2,600万ドル)、ポンプおよびコンプレッサー(2.7倍、2,300万ドル)。国
内のこれら製品の生産者達はたちまち悲鳴を上げ、政府へ救済措置適用を申請
する。しかし、折角、緒に付いた南々同盟ということで、措置の草案が完成し
てから4ヶ月、中国へ商工開発相を派遣するなど、交渉による解決策を模索し
ていた。

悲鳴を挙げた繊維、靴、玩具、ガラス業界

ズボン一本がUS$1.14の中国製品の氾濫に真っ先に悲鳴を挙げたのは繊維業界
であり、絹、ビロード、ポリエステル以外にも、70種の製品に関して救済措置
を要請した。製靴業界は8月に6種の中国製靴の輸入税、現行20%/25%を
35%まで引き上げるのに成功した。しかし、この程度の措置では輸入増加を止
めることができず、今度は、最初に予備救済措置、次いで、輸入枠制度による
2013年まで続く半恒久的な輸入制限措置が採用されるように要望する予定であ
る。

玩具業界は政府に対し、中国製玩具の輸入を6,500トン以内に止めるように要
請した。輸入税は域外共通の20%、更に救済措置の10%であるが、この程度の
障壁では中国製品を遮蔽できず、中国製玩具の国内市場シェアは03年に約
20%、本年度は44%と見込まれる。業界は何らかの措置を講じなかった場合は
中国玩具輸入が2万トンを超えると予想。20日以内に救済措置を申請する予
定。ガラス製造協会Abividroのベルモンテ会長は「幾つかの大手販売網からの
発注が入らず、業界は15%程度の人員整理が必要であろう。ドル安と補助金に
よる国際競争に対し競争できる状態にない」と語った。

商工開発相、空しく対中国交渉から帰国

急増する中国からの輸入にフルラン商工開発相は北京を訪問、ホシライ通商相
と話し合ったが、合意に達せず、空しく帰国した。中国との通商は2000年(輸
出10.8億ドル、輸入12.2億ドル、収支1.4億ドル赤字)のが03年には(45.3、
21.5,23.8)まで黒字が増加したが、04年には(54.4、37.1、17.3)と黒字が
縮小した。商工開発相は「民間部門は、中国との通商に関して受けた損害を立
証しなければならず、その上で追徴金を課すなどの措置を採用する」と語っ
た。

救済措置規定、対中国と特定しても良い

大統領もこれ以上の引き伸ばしは無理との結論に達し、遂に救済措置に署名し
たが、今後60日間は状況を視察するのみに止め、課税などの対策は実行しな
い。措置の主要内容は下記の通り。1)当規制以前に、ブラジルは中国に対し
如何なる通商保護措置を採用していなかった。2)今回の中国製品に対抗する
救済措置は2001年12月、世界貿易機関WTOの合意協定に基づく措置である。
3)機構は過剰と判定される輸入によりもたらされた損害から産業を保護する
目的で輸入税に追加する追徴課税を認める。4)通商防衛協定は2013年12月ま
で継続、ただし、繊維製品については2008年12月末まで。5)救済措置の適
用、変更、延期、停止、継続、検査に関する権限はCamexに属する。なお、こ
れらの規定は特定国向けでなく、一般的に適用されるのが通常であるが、中国
に関しては、救済措置の相手国として特定されても差し支えないと加入条件中
に付け加えられた。

対中国製品輸入の救済に必要な手続き

中国製品の輸入によって悩まされる業界に対する救済措置手続き規定が漸く公
布された。業界は連邦に対して抗議できるが、世界貿易機関WTOの定めた規
定に従う必要がある。政府は10月6日に公布された政令によって規定された中
国製品氾濫に対する救済措置申請に必要な手続きを定めた。

その内容は、1)中国製品輸入により損害を蒙ったと感じた業界は、商工開発
省通商局へ損害を証明し、苦情を申し立てることができる。2)政府は、繊維
業界に対しては4ヶ月、他業界に対しては8ヶ月の検討期間を有する。3)正
式の調査手続きに入る以前に政府は中国政府に対し、救済措置適用に関して交
渉することが可能である。4)繊維に関する交渉は、中国からの輸入は過去12
ヶ月の7.5%以上を超えてはならないとの協定が存在する。5)双務交渉の進
展が見られない場合、生産者は中国製品の輸入加速によって受けた損害を証
明、この評価後でなければ、救済措置を決定できない。
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■商工開発省、輸出目標を1170億ドルに

9月の貿易は輸出106.35億ドル、輸入63.06億ドル、貿易収支43.29億ドル、
累計では輸出867.20億ドル、輸入540.49億ドル、収支326.71億ドルとの好調で
ある。フルラン商工開発相はこの実績を元に本年度輸出1,170億ドル、貿易収
支420億ドルの目標を発表した。目標達成の不足額は輸出303億ドル、貿易収
支94億ドル、第3四半期の実績、輸出330億ドル、収支130億ドルからみて妥
当な目標値といえる。

9月輸出の主要製品は鉄鉱石6.28億ドル(中国、日本、ドイツ、イタリア向
け)、原油5.60億ドル(チリ、バハマ、中国、ポルトガル)、大豆粒5.47億ド
ル(中国、オランダ、台湾、スペイン)、自動車3.82億ドル(メキシコ、アル
ゼンチン、ドイツ、ベネズエラ)、航空機3.35億ドル(アメリカ、カナダ、香
港、フィンランド)、鶏肉3.14億ドル(日本、サウデアラビア、オランダ、ロ
シア)。最初3種類の輸出製品の仕向け先に中国が加わっているのが印象的。
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■全国工業連合、冷えたままで第3四半期経過

工業部門の第3四半期は年末大売出しの準備期間、消費財生産部門では最も重
要な時期であるが、本年度の第3四半期は政府の金利・税金・レアルの三高政
策に加え、汚職発覚による政治不在で振るわず、低調のまま推移した。全国工
業連合CNIによれば8月の工業売上は前年より0.7%減。ただし、雇用は
4.3%増、人件費は3.5%増加であった。
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■年金生活者の27%が労働市場へ再就労

リオ商業連盟FecomercioRJの調査によれば、年金生活者の27%は再就労してお
り、その65%は家計支出の一部を補う目的、時間を過すためとの理由で働くの
は15%に過ぎない。リオの調査では年金受領者の59%は年金を超える額を労働
によって得ており、03年の全国家庭標本調査Pnadの資料では、1420万人年金
受領者中、約30%に相当する450万人は再就労者である。年金生活者の支出は
収入の40%が食費、26%が薬品、8%が家賃、5%が医療保健プランへの支
払。
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■自動車工業、累計で116万台と快調に疾走
9月販売4.8%の低下、だが、高水準維持

9月の自動車販売台数は、乗用車、小型商用車、トラック、バスを含め14.44
万台、前月よりも4.8%の低下ではあるが、前年度と比較すると9月成績は
4.7%増、累計では123.5万台にて前年同期より9.7%の増加である。乗用車
および小型商用車のみに限れば累計販売台数は116.4万台、製造会社別シェア
は、フィアット25.3%、GM22.0%、フォルクス21.6%、フォード12.2%。続
いてトヨタ3.7%、ホンダ3.6%、プジョー3.3%、ルノー2.9%、その他
5.4%の順であった。

自動車工業、喜ばしい本年度成績

自動車製造協会Anfaveaの発表によれば、9月の生産台数は20.57万台にて8
月の21.79万台より5.6%減、国内市場販売は13.66万台にて8月14.41万台
より5.2%減、輸出は8.60億ドル、8月9.14億ドルとより5.9%低下。しか
し、本年度累計を前年度と比較すると、生産は183万台、対前年同期163万台
より12.6%増、国内市場は国産車と輸入車を合せた登録車台数123.4万台、昨
年の112.5万台より9.7%増、輸出は68.2億ドルにて昨年の47.23億ドルを
44.4%上回る好成績であった。
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■低所得層へ家族手当支給が大統領再選の源

種々の調査を付き合わせた結果、ルーラ大統領の支持の源は家族手当扶助金支
出にあると推定される。ルーラ大統領の支持率を地方別に示せば、東北伯
56%、北伯と中西伯50%、東南伯39%、南伯37%と東北伯における支持率が高
い。

ルーラ政権が成立した03年に政府が実施した『飢え追放』、『児童奨学金』、
『食費補助金』など生活扶助金が支給された。この恩恵を受けた貧困家族は
752万家族、受益総額は月4.88億レアルである。総家族に対する支給率は東北
伯のマラニョン、ピアウイの両州が46%/49%、その他の東北伯およびトカン
チンスが32%/46%と最高率、パラーとアマゾーナスの北伯が25%/32%、ミ
ナス、パラナ、エスピリットサントおよび旧直轄領が13%/25%、最富裕のサ
ンパウロ、リオが7%/13%。扶助金支給率の高い、最貧困階級の多い州ほど
ルーラ大統領を支持。例えば、マラニョンの田舎、椰子の葉葺きの家に住む4
人の子持ちのルシネイデさんは「毎月、生活補助を貰えるのはルーラ大統領の
お陰。この前はセーラに投票したが、次回は絶対にルーラに入れる」と語っ
た。この話を聞くと、合法、非合法の違いがあるが、何となく労働党の国会議
員に対する『小遣い』支給を連想する。
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■アマゾン減水、地方統合省が空軍に援助依頼

アマゾーナス州におけるアマゾン河の減水は甚だしく、ネグロ河は満水23メー
トルに対し現在15.78メートルと左程ではないが、マデイラ河はポルトベーリ
ョにて満水12.95メートルに対し現在1.83メートル、本流のソリモンエス河の
状況は更に厳しく、ペルー、コロンビア両国との国境のタバチンガにおいて、
満水12.30メートルに対して僅か57センチである。アメリカを襲ったカトリナ
台風と同様の天候異変に加え、密林伐採と山焼きの煙による水蒸気不足から雨
雲が伐採地を避けるのが原因といわれる。

アマゾン地方は道路が殆どなく、交通を河川に頼っている地帯。しかし、この
減水では物資が運送できず、発電所燃料に始まり、飲用水不足も生じている。
ソリモンエス河畔の町はいずれも警戒状態、特にネグロ河との合流点より100
キロから300キロほど遡行した地点にある数市は緊急状態に陥った。地方統合
省は生活必需品および医療品の運送を空軍に依頼、空輸を開始した。
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■南マットグロッソに口蹄病発生

南マットグロッソ州の南部、パラグアイ国境およびパラナ河から20数キロの地
点にあるエルドラードにて口蹄病が発生、動植物衛生局Iagroは警察の援助を
受けて同市から半径25キロの範囲を封鎖した。同州は99年以降に病疫発生の記
録がなく、01年には国際獣疫機関OIEから免疫注射の必要なしの地帯に指定さ
れていた地帯である。ブラジル南半分における口蹄病発生は2001年に2件あっ
て以来、絶えていた。

対策として、差し当って指令の到着以前に、病疫が発生した農場の育牛482頭
を屠殺。一週間前に衛生局は感染容疑の育牛を発見、検査試料をレシフェの分
析所へ発送した。その結果次第で、本格的措置を講ずる。現在のブラジルから
の牛生肉の輸出は本年中に129万トンの予想、9月までの輸出額は19.3億ドル
に達していた。

発病で既に30カ国が輸入制限

南マットグロッソの口蹄病発生は直ちに世界中へ反応し、既にヨーロッパ連合
25カ国を始め、ロシア、イスラエル、南ア、パラグアイ、チリが輸入を制限。
ただし、仕向け国によって異なり、ヨーロッパ連合の場合、輸入を差し止めた
のは南マットグロッソ、サンパウロ、パラナの3州に対してのみ、他方、イス
ラエルと南アはブラジル全土よりの牛肉輸入を禁止した。

昨年のブラジルよりの牛肉輸出は24.57億ドル、本年度は8月までに20.91億
ドルで世界第一、続いてオーストラリア、アルゼンチン、カナダの順。州別で
はサンパウロが58%、南マットグロッソ13%、ゴヤス8.6%、マットグロッソ
8.6%。本年度の輸出先ではロシア4.06億ドル、エジプト2.05億ドル、ヨーロ
ッパ連合1.54億ドル。

州政府の長官「連邦の不注意」と説く

ブラジルにおける口蹄病の発生は2004年の6月にパラー州、9月にアマゾーナ
ス州と2件、しかし、いずれもブラジル北部の口蹄病未処理地域であり、南部
との間には密林、河川など自然の障壁があり「育牛地帯に及んでいない」との
言い訳が出来たが、今回は免疫不要の南部地域で発生している点が問題であ
る。

10月12日、州政府のノゲイラ生産観光長官は「今回の事件は防疫活動に対する
資金を解禁しなかった連邦政府の不注意によって発生した」と発表。これに対
し、ロドリゲス農相は「不注意ではない。口蹄病対策は連邦、州、牧畜業者の
三者共同の措置であり、連邦政府は資金送金と予防活動を準備するように命じ
た。資金送付は遅延する場合も有り得るが、州政府と牧畜業者は免疫の必要性
は充分認識している筈である。連邦政府は免疫活動に350万レアルを使用、近
日中に届く」と語り、農務省の防疫長官は「免疫活動に関する本年度連邦予算
は9,100万レアル、この中で解禁されたのは1,200万レアル」と報告した。

屠殺家畜に対し無保障、農相は基金を提案

農相は疫病発生に際し緊急措置が容易となるように免疫基金設定を提案。南マ
ットグロッソ州では既に獣疫防御緊急基金Fesaが存在し、ブリット会長は「農
相の提案は素晴らしい。要は各関係者の為さねばならないことを明白に定める
点にある」と述べた。また、農相は「屠殺家畜に対する補償はない」と発言、
同行の州政府のノゲイラ長官は「州にも補償するに充分な資金がない」と述べ
た。エルドラードばかりでなく、隣接するジャポランでも2ヶ所にて疫病が発
生したと検査中、この農場の飼育頭数は3,800頭である。
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メールマガジン: Brazil Today
著者(現地ブラジルで執筆): 大岩國男
編集: 大岩幹男
発行: Ana&Log(アナ・ログ翻訳事務所)
住所: 〒468-0034 愛知県名古屋市天白区久方1-149
電話: 052-804-5710
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