ブラジル・南米の政治経済ニュース。(アナ・ログ翻訳事務所提供)
- 最新号:2008-09-04
- 発行周期:週刊
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Brazil Today
発行日: 2005/8/27
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Brazil Today 2005 / 08 / 22 (218号)
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目次:
■記録破りが続き、好調なのは税金のみ
■巨大な権力を握るスーパー国税庁の発足
■PT選挙費、バレリオが1,190万レアル支払
■中銀、金利下げず、3ヶ月連続で19.75%
■7月インフレ、食費低下を電話と燃料が相殺
■米州自由貿易圏交渉は休止する方が有利
■官民共営保障基金、伯銀が管理
■三井、エンロン支社のガスポート購入を交渉中
■ジェネリック薬、昨年より21%売上増
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為替(レアル・円)、08月17日現在 R$1=\46.79
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■記録破りが続き、好調なのは税金のみ
税金メーター、4,000億レアルを突破
6月の税収は315.82億レアル、上半期1757.27億レアル、昨年同期より6.19%
増、予想を70億レアル以上超える好成績。増加の著しいのは所得税IRが613.9
億レアル(62.4億レアル、11.3%増)、Cofins/PIS/CSLLの『税もどき』が
661.1億レアル(38.2億レアル、6.1%増)、工業税が125.1億レアル(10.7
億レアル、11.3%)であった。この予想を超える徴税分に関して、パロッシ蔵
相は「投資に使用するか、第一次収支黒字に上積みするか決定していない」と
いう。
サンパウロ商業協会ACSPの依頼によって、税制企画院IBPTは『税金メーター』
を発明、本年度になって以来、現在までの諸税公課の徴税高を協会所在ビルの
電光板、およびインターネット(http://www.impostometro.org.br/)を通じて公
開、これを見れば、納税者は如何ほどほど政府から搾り取られたかレアルタイ
ムで判明する。なお、7月22日には徴税高は4,000億レアルを超過する新記録
を樹立した。
徴税成績、7月も示す新記録
経費節減の方は一向に進まず、公務員給料の引き上げは給料最高限度の最高裁
STFの長官給料を引き上げる、軍人給料の調整を行うなど増額の方向へ進ん
だ。しかし、納税者から搾り取る税金の方は好調そのもの、毎月、新記録を樹
立している。
7月の国税庁の収入は316.49億レアル、物価指数にて修正済みの昨年7月の税
収よりも5.5%増、累積では2,073億レアル、14%増にて、何れも記録破りの
金額である。税種別では、所得税IRが710億レアル(対前年同期10.0%増)、
工業税IPI147億レアル(7.7%)、小切手税CPMF169億レアル(5.9%増)、
ガソリン税Cideが46億レアル(7.6%減)。『税金もどき』のCofinsが503億
レアル(5.1%増)、PISが126億レアル(2.6%増)、CSLLが133億レアル
(18.6%増)で小計762億レアルと所得税を上回る。
昨年の連邦税負担率は35.9%で最高率
「2004年のGDPに対する租税負担率は35.91%であり、今までの最高である02
年の35.61%を上回る」と国税庁から発表された。03年はルーラ政権の初年度
であり、税法改正する期間がなく、前政権から受け継いだ税法であったので連
邦政府収入は3,370億レアルと02年の3,354億レアルとほとんど同額の成績。
しかし、04年は現政権が03年に設定した税法が適用され、『絶対に増税せず』
との約束は忘れられ、4,422億レアルの高負担となった。
高税が発達させた脱税と裏勘定
税制企画院IBPTの資料によれば、税金がGDPに占める割合は、ブラジルが
36.8%で世界一、続いて日本が25.8%、韓国25.5%、アメリカ25.4%。ラテン
アメリカ他国はアルゼンチン20.7%、メキシコ19.5%、チリ18.1%。旧共産国
のロシアが16.9%、中国16.7%。ただし、この中に社会福祉の発達した北欧諸
国がないので、この資料が正確とは云い難いが、少なくとも列挙された国の中
ではブラジルが最高といえる。
ブラジルの税金は87年には20.3%と他国並みであったのが、レアルプランの94
年には28.6%、第一次FHC政権の終る98年には29.3%。以後は急上昇し、01年
33.7%。ルーラ政権第二年目、03年以後は「絶対に引き上げないCofins変更」
によって加速され、GDPの36.8%まで増加する。
高く恣意的な税負担、脱税と裏勘定の発達
しかも、この税負担率は極めて恣意的に定められ、業界によって大きく率が異
なる。最も負担率の高いのが自動車産業で売上の57.56%、第二が電気材料の
54.51%、続いてプラスチック、薬品香水、電子器具、製靴、非鉄金属、製
紙、建築の順で、平均23.93%。以下は平均より低位のサービス、製鉄、砂
糖、化学、農業機械までが20%以上。それ以下が農牧製品、石油関連製品、家
賃の順である。
このように税率が高くなれば、当然ながら脱税が発達する。基本的な脱税行為
は売上を隠す点にあり、販売しても税務販売票を発行せず、派生行為として裏
勘定を発生させる。税制企画院の推定に基づけば、01年には税務署の手からこ
ぼれ落ちた税金が1,446億レアルであったのが、04年には1,917億レアル、
39.27%と成長した推定する。04年度の脱税会社の割合は29.45%、税種別で
は社会保障INSSの29.47%が最高、法人税27.02%、流通税ICMSが26.95%、
CSLLが25.66%。
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■巨大な権力を握るスーパー国税庁の発足
8月15日、国税庁と社会保障院の合併
8月15日から大蔵省に属する国税庁と社会保障省に属する社会保障院INSSの料
金徴収部の合併が暫定令により実施され、後に国会にて承認される見込み。実
施後に否認される場合のことは考慮されておらず、強引に手続きを推し進める
可能性が強いが、合併の方法が極めて国税庁寄り、社会保障院側の意見が如何
なる程度に採り入れられるのか疑問である。
国税庁のラシッド長官は「社会保障院を含めたスーパー国税庁の実現は暫定令
にて行われ、国会で承認されない場合は考慮されていない。従って、発進した
ならば逆行できず、如何にしても成し遂げなければならない。準備中の暫定令
によれば、合併は8月15日、従業員数は3万人、全国623ヶ所に分散、本年度
に受け取る金額は4,745億レアル(GDPの約30%)を超える大所帯となる」と
説明した。
経費削減でなく税取立強化
合併の話は管理ショック提案の一部としてルーラ大統領より発表されたもの、
従って、両組織を合併し、公務員数を減少させるのが目的と最初は理解した
が、逆に、2,400人を増員するという。増員するのであれば、更に厳格に税金
取立を実行する以外に考えられない。国税庁の案は財産台帳なども管理下に置
く意図が見える。それならば、明言していないが、合併の目的は、会社の販売
金額から始まり、個人と会社のすべての資金動向、クレジットカード、不動産
登録台帳、および、交通局の自動車、航空局の航空機、海軍の船舶の登録台帳
を含む納税者の全財産の動きを税務管理の対象とする点にあると思われる。そ
れならば、スーパー国税庁は現体制では人員不足、1,000人の税務検査官、
1,400人の税務検査技師を公募する。
合併の要綱、規則法は8月14日までに公布
この大規模の機構合併は、1)8月14日までに新国税庁の公務員に対する規則
法を公布する。2)国税庁支部および社会保障院支部は国民に対して平常通り
の応対を継続する。3)現行の行政およびその他の規定は新規定公布まで有効
とする。4)8月15日より新国税庁は活動を開始する。5)新国税庁が徴収す
る税金および料金は、個人所得税IRPF、法人税IRPJ、工業税IPI、輸入税II、
小切手税CPMF、Cofins、PIS/Pasep、農地税ITR、金融取引税IOF、社会保
障院保険料金INSS、および商業社会サービスSesc、工業社会サービスSenaiな
どのその他の機関への納入金となる。
法規は合併後、徐々に統一する
税務とINSSと法体系は別であるが、マルコス・ノロニャ税務検査官を主任とし
て法規の統一作業を進め、また、合同基準に基づき06年に精査される法人を選
ぶ。06年8月1日より、税務債権は統一勘定として管理し、違反に対しては同
一基準の罰則を適用する。現在使用されている情報システム、Dataprevおよび
Serproは双方とも有効なシステムとして認めるが、その間に会話が可能とな
り、資料を照合できるシステムを開発すべきであると規定する。
巨大な権力の集中を恐れる
一機関内にてGDPの30%の資金を取り扱うのは巨大な権力の集中を意味する。
国税庁が最近実行している脱税摘発に関して実業界から権力乱用との声が挙っ
ているように見受けられるが、スーパー国税庁となれば実力行使が更に進行す
ると推察できる。脱税は悪、だが、高税も正義面した悪であり、税を上げるの
ではなく、政府支出を削減する方向へ政策を転換させて欲しいというのが国民
からの要請であろう。
国税庁と社会保障院の合併は軽率
現在、ショック療法として国税庁と社会保障院INSSとの8月15日からの合併が
大統領から提案されているが、ブラジリア大UnBのオジリス・ロペス税法学教
授は「両機関の合併は軽率な措置、合併に関しては双方からメンバーを参加さ
せる委員会を形成、充分に検討した上で時間をかけて実施へ移すべきであり、
急いで合併しても機能しない。検査についても、双方に渡る知識を有する検査
官を育てるには期間を要する」と語った。
反対の多いスーパー国税庁暫定令
8月15日より、スーパー国税庁が誕生した模様であるが、暫定令の発生したの
はスーパー混乱と思われる。野党と与党によって化粧直ししたスーパー国税庁
法案は下院の労働・財務・税務の3委員会による公聴会が開かれ、出席した議
員10人中、2人のみが政府の立場から弁護したに過ぎず、3時間の攻撃に曝さ
れた。
カルロス・モッタ下院議員(PL−MG)は「ルーラ大統領は何をしているか知ら
ずに暫定令に署名した」、デメス下院議員(PFL−PI)は「国会は官僚の連中
に操り人形でないのを見せてやる」と声明。連邦弁護総局AGUはすでにリオ連
邦地区裁判所へスーパー国税庁創設の暫定令の効力停止を要請した仮処分命令
を申請、同裁判所はこれを受諾、最高裁STFへ送付した。最高裁はこのリオか
ら受け取った違憲提訴以外に他の裁判所から3件の提訴を受け取っている。
スーパー国税庁、反対の声は高いが、15日より発足
現政権の経済政策の基本は、税金高、金利高、レアル高の三高主義。その一つ
の税金高を更に進めるために、国税庁が社会保障院INSSを包含したスーパー国
税庁が8月15日から発足する。税金の徴収も今まで以上に厳格に徴収するが、
そればかりでなく、社会保障院の料金徴収も税金並みに取り立てるのが目的で
ある。ラシド国税庁長官は「合併は暫定令第258号によるもの、現在は国税庁
も社会保障院もストライキ中、内部の反対の声も聞こえ、それ以外に国会での
抵抗戦線の結成もあるが、拒否を恐れていない。また、社会保障の連邦検事協
会が憲法違反裁判を準備しているが、法的に暫定令は継続可能なものである」
と語った。
社会保障院、ストの終了と合併で仕事山積み
社会保障院がストライキに入ってから76日、8月15日に漸くストが終った。保
障院の公務員は生産性協定に基づく手当1.4億レアル中、60%の8,400万レア
ルを本年度に受取り、残り5,600万レアルは来年へ繰り越す。保健省および労
働省の職員は社会保障省と同様、47.11%の増給、ただし、6年間にわたり分
割される。
ストによって全国で270万人、サンパウロだけで127万人の加入者が応対され
ずに放置された。スト中の給料は支払われるが、職員は毎日2時間、月曜から
金曜まで8時から16時まで、9月3日までの3土曜日にも8時から12時まで勤
務し、仕事遅れを取り戻す。応対には優先順位があり、病気および事故に対す
る扶助金、死亡に基づく年金支払の振替が優先し、その後で一般の年金申請の
順となる。
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■PT選挙費、バレリオが1,190万レアル支払
国会調査委員会CVPIにおいて、広告会社のドゥダ・メンドンサ社主は「2002年
選挙運動にて残った1,550万レアルの債務の一部として、03年にバレリオ氏か
ら、ケイマン島のバハマにおいて1,190万レアルを受け取り、労働党からの要
請に基づき、税務売上票は発行しなかった。金は明らかに裏勘定と思われ、拒
否したかったが、他に受け取る方法がなかった」と語った。2002年の選挙にお
いて、ドゥダ社主はルーラ大統領、ジェノイノ党首、メルカダンテ上院議員、
ベネジッタ・リオ州知事候補の運動を担当した。
調査委員会の推定によれば、労働党の勘定は2,100万レアルの公式選挙募金に
裏勘定の募金が1.58億レアル、合計1.79億レアル。これに対し費消した選挙経
費は2.00億レアルにて不足2100万レアル、更に州政府などへの債務3,600万レ
アル、合計5,700万レアルの裏勘定債務が残った。
また、同じエスタードSP紙に労働党の債務の計算として、02年に選挙運動費支
出2,500万レアル、公式の支払1,350万レアルにて債務残1.150万レアル。03
年には宣伝費支出730万レアル、公式支払330万レアルと裏勘定にて返済
1,550万レアル、内訳はレアル建て裏勘定500万レアルと海外口座1,050万レ
アルの支払で清算。04年には宣伝費支出2,470万レアル、公式支払1,000万レ
アルにて債務残1,470万レアルとも言われる。
ルーラ大統領「裏切られ、侮辱された」
ルーラ大統領は8月12日、テレビを通じて国民へ「私は政治危機の重大性を熟
知している。今までに知らなかった受諾できない手段によって裏切られ、毎
日、現れる暴露によって衝撃を受けると同時に侮辱されたと感じている。労働
党は詫びを請うべきであり、政府もまた誤りに対し謝罪すべきである」と語っ
た。
しかし、調査委員会のアマラル委員長(PT−MS)は「大統領はこの危機を招い
た人物の責任を追及しているが、『自分だけは良い子』という態度」と不満。
ブアルケ上院議員は「欲求不満の一言に尽きる」、ジェンロPT党首は「大統領
の演説は不充分であった」と批評した。与党でさえも、この程度の批判、アル
クミン州知事(PSDB−SP)は「大統領は語っただけで、社会へ説明しなかっ
た」、リーダーのマイア上院議員(PFL−RN)は「ルーラ大統領は裏勘定の動
きを知っていた筈」、エロイザ・エレナ上院議員(Psol−AL)は「大統領選挙
の早期実施」を主張した。
ブラチ弁護士、資金洗浄容疑で逮捕
パロッシ蔵相は93年から96年にリベイロン・プレット市長であった。その就任
時より94年3月まで市長補佐として活躍したブラチ弁護士が資金洗浄、犯罪組
織の容疑で逮捕された。弁護士はその後、99年から04年まで清掃会社レオンレ
オンの副社長となり、9都市の清掃を請負、同社は2000年のリベイロン・プレ
ット市長選では最大の選挙資金を拠出。97年の連邦宝くじシステムのGテック
と連邦貯蓄金庫CEFの契約更新にディルセウ官房長官のワルデミロ補佐官が契
約更新に関する手数料として600万レアルを請求、支払先はブラッチ弁護士の
会社であった。また、ランシャリア/プレジデンテ・ベンセスラウのバス会社
運行権にも関連し、250万レアルを得たと推定される。
大統領選予想、決戦投票にてセーラ氏に勝ち目
ダタフォリャ調査会社が8月10日に行った調査によれば、現政府に汚職があっ
たと信ずる者が83%、信じない者10%、大統領は汚職に大いに責任ありが
29%、少しが49%、全くなしが19%。大統領弾劾を支持する者29%、そこまで
糾弾しないが63%であった。
大統領選挙を行った場合、セーラサンパウロ市市長とルーラ現大統領の対抗と
なれば、第一次投票はルーラ30%、セーラ27%、決選投票はセーラ48%、ルー
ラ39%でセーラの勝利と始めてルーラを追い越した。アルクミン州知事の場合
は35%でルーラ45%の勝ち、FHカルドーゾ前大統領なら36%、ルーラ45%の勝
ちとなる。
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■中銀、金利下げず、3ヶ月連続で19.75%
8月17日に開催された通貨政策委員会Copomは基本金利Selicの現状維持を決
定、3ヶ月連続で年19.75%を保つと決定した。インフレを差し引いた実質金
利は14.16%にて、言うまでもなく世界最高。二位が中国5.96%、続いてメキ
シコ5.42%、トルコは第4位へ下がり4.48%。バルガス財団FGVのナカノ教授
は「中銀金利引き下げの余地は充分過ぎる。中銀は高水準に金利を設定し、市
中銀行の手持ち準備、国債に対して多額の利子を支払っており、異常な感じを
抱かざるを得ない。このような高金利を採用している国はブラジルのみであ
り、超正統経済というより、異端経済政策というべきあろう」と語った。
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■7月インフレ、食費低下を電話と燃料が相殺
7月のインフレ指数、地理統計院IBGEの広範囲消費者物価指数IPCAは6月のデ
フレ0.02%に対して若干の上昇、0.25%高となった。最も値下りが目立つのは
ジャガイモ23.95%とトマト6.19%であるが、レアル高ドル安が物価に反映し
て、輸出製品の大豆油2.21%、砂糖3.60%、原料輸入のフランスパン0.97%な
ど食品類の価格が下がった。他方、値上りの主役は政府管理の固定電話代が
4.21%、アルコール2.05%、ガソリン0.87%。
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■米州自由貿易圏交渉は休止する方が有利
本年上半期のブラジルよりアメリカ向け輸出は107億ドル、前年同期より
23.0%増、輸入は60億ドル、11.1%増であった。輸出主要製品は航空機、鋳造
品、鋼材半製品。この数ヶ月のアメリカ連邦準備理事会FRBの金利引上げにも
かかわらず、需要は上昇を続けており、本年度3.25%程度の予想、しかし、来
年は景気が下落する可能性を恐れる者もある。
他方、ブラジル工業の生産能力は限界に達し、投資は中銀の年19.75%の高金
利に妨げられて進まず、しかも、ドル相場は更に下落を継続する。貿易協会
ABCEのカストロ副会長は「この状況が続けば、来年は設備不足によって輸出す
る余裕が失われる」と予想する。外務省国際交渉部のアルスラニアン総務は
「ブラジルはすでに半製品輸出を伸ばしており、自由圏成立となれば、半製品
が製品となるに過ぎず、急いで米州自由貿易圏FTAAの交渉を進めるべきでな
い。それよりも、中南米、アジア、アフリカ向け市場開拓を目指す方が有利で
ある」との意見であった。
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■官民共営保障基金、伯銀が管理
公共工事の新形式、民間会社が単独で行うには資金不足、あるいは収益不足で
回収を危惧する場合に公共機関が一部を負担、官民が手を握ってインフレ機構
を整備しようというのが官民共営法PPPの狙い。法律が承認されてより7ヶ月
が経過したが、未だ、実行されていない。
この法に基づく投資は最高35年という長期間にわたるもの、開始したが途中で
予算がなくなったから、一時中止というような事態の発生を防ぐために、政府
側の保障が必要である。現在、PPPによる公共工事の対象として挙げられてい
るプロジェクトは全部で19件。その中で重要なのはマラニョン州のエストレイ
トとトカンチンス州グルピを繋ぐ南北鉄道685キロの建設で投資見積り14億レ
アル、バイア州のフェイラ・デ・サンターナとサルバドルとの国道第324号
506キロの復旧に投資見積り20億レアル。従って、保障基金は少なくとも40億
レアルが必要である。
40億レアルの資金の出所として公社職員年金基金を当てにしており、次の問題
として誰が管理するかで政府内部の勢力争い、商工開発省に属する開発銀行
BNDES、大蔵省に属する連邦貯蓄金庫CEF、伯銀が争った。だが、開銀および
金庫の場合は、工事に対する融資提供する場合もあるため不向きという結論に
達し、伯銀が基金管理担当機関となると決定した。
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■三井、エンロン支社のガスポート購入を交渉中
三井はガスパーツの購入を交渉中、同社は米国資本エンロンの子会社であり、
傘下にガス配給9社を有する持ち株会社である。スペインのレプソルも購入に
興味を有していたが、三井は既にガスパーツとの交渉を終了している。ただ
し、ペトロブラスは9配給会社のいずれにも出資しており、購入に参加したい
意思を示したので、三井はペトロブラスの態度確定を待っている状態。期間は
30日、この話がまとまれば、三井はブラジル最大の天然ガス配給会社となる。
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■ジェネリック薬、昨年より21%売上増
薬品中には商品名で販売するのではなく、薬品名で販売するジェネリック薬が
あり、他社製品との競争になるため、普通の薬品と比較して価格が安い。薬品
業界全体の上半期売上は02年25.7億ドル、03年はやや低下し21.9億ドル、04年
は28.0億ドル、05年35.1億ドル。これに対し、アメリカではジェネリック薬は
20年の歴史があり、市場の38%を占めているが、ブラジルは5年を経過したの
み、02年1.16億ドル(シェア4.5%)、03年1.30億ドル(5.9%)、04年2.04
億ドル(7.3%)、05年3.00億ドル(8.5%)とまだ少ないが、年々シェアを
増大させている。
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メールマガジン: Brazil Today
著者(現地ブラジルで執筆): 大岩國男
編集: 大岩幹男
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