ブラジル・南米の政治経済ニュース。(アナ・ログ翻訳事務所提供)
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Brazil Today
発行日: 2005/5/13
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Brazil Today 2005 / 05 / 16 (204号)
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目次:
■レアル高、経済スタッフは関心薄の模様
■ブラジル鉄道、貸す方式に苦心の末に出資決定
■有望な民間航空、多数の参入希望社
■商業活動が減速、不良債権が増大
■ドイツVW、ブラジルVWの価値を認める
■裁判官は国際水準以上、年内で解決は40%の停滞
■司法審議会、下院与党が代表選出で敗退
■大学学部の資格試験、落第学部は閉鎖もある
■南米アラブ首脳会議、ブラジリアにて開催
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為替(レアル・円)、05月11日現在 R$1=\42.76
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■レアル高、経済スタッフは関心薄の模様
外資流入がドル相場を引き下げ
本年1月から4月にかけての為替動向は輸出302.33億ドル、輸入181.12億ドル
にて貿易収支は121.20億ドル、資金面での取引は金融資産購入300.60億ドル、
資産売却が320.65億ドルで20.06億ドルの流出、貿易収支によるドル流入から
資産面の流出、更に銀行間取引の4.92億ドルを差し引けば純流入は96.23億ド
ルとなる。月次にすれば、1月13.40億ドル、2月39.43億ドル、3月30.30
億ドル、4月13.10億ドル。以上のドル流入があれば、ドル相場が下落するの
は当然である。
ドルR$2.523、影響は下半期に
4月15日、R$2.619であったドル価格は下落の一途、25日にはR$2.523に達
し、R$2.500以下になる日は近い。しかし、為替相場の影響が現物の輸出入取
引として現れるまでには時間を必要とし、現在の貿易収支はこれだけのレアル
高以前の相場に基づくもの。自国通貨の過剰価値の恐ろしさはアルゼンチン危
機で身に沁みたと思うが、経済スタッフは中銀によって調査された本年度の貿
易収支黒字見込み338億ドルと景気の良い話に有頂天、頭を痛めている様子は
少しも見当たらない。
現在進行中のレアル高、ドル安の効果に関して危惧するのは民間機関。MBコン
サルタントのメンドンサ・デ・バーロス氏は「この効果が現れ始めるのは本年
下半期、本格的になるのは来年からであり、一旦、悪化した貿易収支を再逆転
させるのに非常な労苦と時間を要する。為替相場の動向から予想され、政府は
影響を和らげる何らかの対策を講じて置くのが通常、不足している場合には経
済を損ねると予想される。なお、注目されている中国の『元』に対するドルの
切り下げは42%程度と噂される」と語った。
大統領「為替は弄らず、泣き言は受付けない」
ルーラ大統領は5月2日、サンパウロ州工業連盟Fiespの輸出業者との会合に
おいて「輸出産業は国内市場の伸びがあるから現在の成長率を維持できるの
で、政府はドルに対するレアル高を是正する為替政策は採用しない。幾つかの
業界はドルに対するレアル高について泣き言を並べている。だが、新市場を開
拓しそのような泣き言を述べるのは止めて欲しい。政府は全業界の企業家と話
し合い、他の国への販売促進と輸出の困難を訴えられた。しかし、わが国が途
上国から脱却する機会を逃したくない。未だ持っている弱点を補い、真面目に
対処して欲しい」と語った。また、パロッシ蔵相は「政府はインフレを管理
し、貿易収支の大幅黒字を招き、為替収支も著しく改善され、公共債務も低下
した」と述べた。
レアル高時代の輸出、安給料者と取替えて原価低下
ここに掲載する記事は泣き言か否か知らないが、公務員は身分安定している
が、労働者の生活はレアル高の影響を担い、更に厳しくなっている。労働者の
取替えが激しくなり、正規労働者の第1四半期の月次回転率は3.93%、年率に
すれば47.16%、昨年の42.02%を上回り、この3年間の最高、年間に職場の
半分を取替えている計算になる。もっとも、実際には一部の者が何度も職を替
え、ある一部の者は永続するから、交替率は半分に満たないが、好ましい傾向
ではない。
3最低給以上の高給者を以下の低給者と替える
労働省の資料に基づけば、昨年の新規雇用造成は、3最低給R$780までが
178.3万人、それ以上の給料が25.1万人であった。カンピーナス大Unicampの
労働経済研究センターのポシュマン教授は「企業側は3最低給以上の者を解
雇、安給料の者と取替える傾向にあり、解雇者の平均給料はR$2,443、新規雇
用はR$388。昨年に造成された雇用は153.2万人、しかし、正規雇用者の給料
支払総額は0.32%しか増加せず」と語った。
サンパウロ州工業センターCiespの競争力研究局のベルナルディニ理事は「奇
妙な話かも知れないが、この労働者の安給料者への交換がレアル高時代におけ
る輸出競争力維持をもたらせ、景気を引き上げたように思われる。レアル高で
輸出するのは何処かで原価を切り下げねばならず、このしわ寄せが労賃低下、
安給料者への交替となった」と説明した。
製靴業界、中国製品とレアル高の挟み撃ち
この数ヶ月のドル相場はR$2.50に接近、輸出産業である製靴業界は如何に原価
を低減するかの苦しい立場に追い込まれ、しかも、国際市場には競争力の強い
中国が控えており、この双方の挟み撃ちで危機に瀕している。
サンパウロ州北部のフランカには約500社の製靴会社、その中の80社は輸出し
ているが、フランカ製靴組合のバチスタ理事は「フランカの靴輸出は02年から
04年にかけて9,800万ドルから1.75億ドルへほとんど倍増した。しかし、本年
度は30%減と下がる」と暗い見通し。昨年は1.9万人が解雇され、2.4万人が
採用されたが、解雇者の平均給料はR$620、採用者はR$495と切り下げが進め
られている。
ブラジルにおける他の靴製造の拠点は南リオグランデ、ポルトアレグレの北、
約50キロのシノス渓谷である。サピランガ市に100社の製靴会社中、12社は既
に閉鎖、また、解雇者は2,600人、経済人口の10%に達した。製靴工業協会
Abicalcadoの調査では04年に18億ドルを輸出したが、ドルR$2.55の水準が継続
するならば、危機は更に進行。協会の一理事は「94年から95年にかけてのドル
安時代に発生した大量の失業者の悪夢は見たくない」と語った。
ドルR$2.49、忍び寄る経済不況
5月3日の新聞の見出しに「4月の貿易収支、記録的黒字」と記載されていた
が、これは政府の発表を鵜呑みした見出し。同日、米国連邦準備理事会FRBは
金利を0.25%上げ、年3.00%とし、ドル相場は遂にR$2.50以下のR$2.493にて
相場を締め、02年5月以来の安値。
世界市場におけるドルの価値下落は致し方ないとしても、他の準基準通貨、ユ
ーロに対しては昨年末R$3.665が5月4日R$3.217と14%、円に対してR$1は
年末¥38.32から\42.00と9.6%のレアル高である。ドルR$2.50は今までの傾
向から推察して近い内に達すると予想されていたので、市場は平静に受け止め
た。しかし、これで本年末の貿易収支の悪化は決定的、出血輸出では長続きす
る筈がない。このまま推移すれば、本年下半期は経済スタッフのばら色の夢と
異なり、経済は停滞で過ごすのは確実である。
産業研究開発院Iediのイオシュペ院長は「政府の経済戦略は今後、数年間にわ
たる中期不況の道を歩み始めた。不況を逃れる手段はただ一つ、政府の経済政
策を過激に方向転換させる以外になく、連邦経費の大幅削減、中銀金利の引き
下げ、為替市場への介入の3点である」と主張した。要するに政府の経済基本
方針である三高主義、金利高、税金高、レアル高の是正は急務。以下にイオシ
ュペ院長の主張要約を掲げる。
不況の一歩手前、気付かぬは経済スタッフのみ
現在のブラジル経済は不況の一歩手前にいるにもかかわらず、何もせずに待合
室で不況の来るのを待っている状態、工業はこの6ヶ月間、少しも進展を示さ
ず、雇用は伸びず。小売の販売伸び率はほとんどゼロ、農業および関連部門は
好景気の後、農産物価格の低下とレアル高で借金と金利支払いに悩まされてい
る。最初の誤りはインフレ抑制目標、これから導き出される中銀金利の設定と
いうプロセスがあり、この目標達成に景気振興を無視し、中銀金利を高く引き
上げる結果をもたらせた。このように経済は縮小へ向けて動き出し、縮小によ
り更に国民の支払う社会原価は上昇した。
院長の提案は中銀基本金利をその調達に要する原価まで引き下げ、為替市場へ
の政府介入であり、経済政策の間違いから発生した不必要なリスク、および、
その除去と二重の手間と損害をもたらすので、経済政策決定の責任の重みは倍
増、執行府にての過剰支出は責任法に照らし、野党、与党を問わず厳罰も倍増
して追及する必要がある。
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■ブラジル鉄道、貸す方式に苦心の末に出資決定
既に貸付限度、だが、例外で貸出
ブラジル鉄道はバンデイランテス鉄道Ferroban(旧Fepasa、サンパウロ州内
4236キロ)、北部鉄道Ferronorte(南北マットグロッソ、5228キロ)、および、
ノボエステ鉄道Ferronovoeste(サンパウロ州および南マットグロッソ、1,621
キロ)を傘下に有する持ち株会社。同社の有する開発銀行BNDESに対する債務
は1.5億レアルと2.65億レアルの株式転換可能証券、これには見合うのは連邦
貯蓄金庫FUNCEFと伯銀の行員年金基金、双方を合算して3.70億レアルの出資
金。実をいえば、ブラジル鉄道に対する債権は既に16億レアルに達し、本来な
らば、貸付できない状態にあるが、例外措置として貸し出される。
ブラジル鉄道が発足したのは2002年、民営化されてから6年後、傘下の3会社
が別個に行動していたのでは採算に成立する経営は不可能と判明したためであ
る。他の遅れはパラナ大橋の建設であり、マットグロッソからサントス港まで
の5年間遅延せざるを得なかった。
今までの経過、持ち株会社設立の必要性
ブラジル鉄道はサンパウロを基点とする3鉄道、すなわち、州内の旧連邦鉄
道、マットグロッソと連結する北部鉄道、また、南マットグロッソとつなぐノ
ボエステ鉄道を同一支配下に置く必要から創立された持ち株会社であり、資本
構成は伯銀年金プレビが26.65%、CEF年金フンセフが22.31%、北部鉄道の
創始者、旧大豆王のオラシル・デ・モラエス氏のコンストランが16.07%、JP
モーガン10.35%、ブラデスコ3.72%、米国投資基金レイフ15.36%$、その
他5.53%の会社である。
モラエス氏が大豆搬出に北部鉄道建設を開始したのは92年、だが、資金続か
ず、開発銀行BNDESへ救済を求めた。このときの債務が現在、16億レアルに達
する。鉄道工事は一時中止となったが、97年、プレビ、フンセフ、JPモーガ
ン、レイフなどの新しい出資者が加わり、工事が再開した。98年、州内の鉄道
は民営化によって北部鉄道とバーレ・ド・リオドッセが支配するバンデイラン
テス鉄道Ferrobanとなったが、後にバーレは脱退する。
ブラジル鉄道はサンパウロ州内の鉄道網、ノボエステ鉄道の民営化の残金3.57
億レアルを国庫へ支払わねばならず、また、鉄道設備への投資資金も必要なの
で、開銀は6.54億レアル、ただし、その内、2.49億レアルは貸付と相殺して
31%の出資、年金のプレビとフンセフも現金1.35億レアル、債権相殺1.65億レ
アルを出資した。このような事情から、一旦は政府の手から離れた鉄道も一部
が政府へ再び戻ることとなった。
開発銀、条件付でブラジル鉄道へ出資承認
約2年間の交渉の末、開発銀行BNDESはブラジル鉄道への出資を承認した。開
銀執行理事会は4日午後11時まで会議し、11.4億レアルを出資、49%の株主と
なる点を決定。この出資金中、5.3億レアルは今までの貸金を出資金へ振り替
えたもの。ただし、出資には条件が付随し、条件不履行の場合は出資されな
い。条件は国庫に対する債務返済、鉄道民営化に際しての債務が3.8億レアル
残されている。これを融資額から差し引き、残高7.6億レアルが流入する資
金、投資内訳は北部鉄道7.1億レアル、ノボエステ鉄道4億レアル、サンパウ
ロ州内のブラジル鉄道へ3000万レアルとなる。
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■有望な民間航空、多数の参入希望社
ウェブジェット、低原価・低料金で航空事業へ挑戦
航空事業は儲かると素人ながら挑戦するのはウェブジェットWebjatの出資者達
である。メンバーは元アラクルス紙パルプ資金担当常務、グローボ持ち株常務
を務めたモルシャンスキー氏、元エンブラテル理事であったアルペルト氏、計
画を立案したカンジト氏など。低料金、大衆版、短距離、切符はインターネッ
ト販売を基本経営方針とし、具体的には、1)本部はリオ、2)航空機はボー
イング737-300を2機、3)切符販売はインターネットとコールセンター、
4)投資金額は2年から3年間に1000万レアル、5)航空料金は低価格主義、
現行より10%安を狙う、6)従業員はパイロット20人、パーサー40人、その他
100人、7)空路はブラジリア、リオ、サンパウロ、ポルトアレグレ。
新航空会社BRAがリオ/サンパウロ便
今までチャーター専門であったBRAがリオ/サンパウロ空路に進出する。同社
は3月末に航空局の定期便空路集光の認可を得た。航空料金はR$129から
R$169の間、コンゴニャス空港を本拠にしてクリチーバ、ポルトアレグレ、ベ
ロオリゾンテ、ブラジリア、ビトリアへ羽を伸ばす予定。現在の種有機は9機
であるが、更に700万ドルを投資し、10機の追加も考慮している。この参入に
よって、リオ/サンパウロ空路の競争は更に激しくなり、料金の引き下げに繋
がると予想される。
国内航空シェア、ゴールがバリグを抜き第二位
航空局DACの発表によれば、4月の国内航空シェアはTAM42.30%(前年同期
33.08%)、ゴール27.81%(20.34%)、バリグ27.61%(30.63%)、そ
の他2.28%(15.95%)とゴールがバリグを追い抜き第二位へ進出した。ただ
し、1月/4月の累計乗客数はTAM4,303人、バリグ3,025人、ゴール2,549人
とバリグの方がゴールを上回る。
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■商業活動が減速、不良債権が増大
中銀の金利引き上げ政策が影響を及ぼし、月賦販売が低下、債務返済の遅滞が
増加した。サンパウロ商業協会ACSPの資料によれば、昨年同期に対して、信用
問い合わせSPCは2%、小切手問い合わせUsechequeは2.8%の増加をみたが、
第4半期の6.3%増、4.0%増よりも遙かに低位である。協会のアルフィエリ
経済主任は「金利上昇はわずかであったが、消費者は『上がった』と指摘し
た」と述べ、自動車再販連盟Fenabraveの資料によれば、4月の自動車販売は前
月より6.2%、前年同期より15%減を記録した。
販売が低下した。しかし、消費者不良資産率は99年1月を100とした指数、昨
年10月に207、次第に下がり1月200、2月は大きく低下187となったが、3
月は233と跳び上がり、 銀行業務集中センターSerasaの情報によれは3月の
不渡り小切手は1,000枚に対し20.8枚、91年以来の最高記録であった。例年3
月の不渡り小切手はレアルプラン以前のインフレ時代には1.4枚程度と低水
準、これが第二次FHC政権時代には10枚強へ増加、02年3月には16.2枚、ルー
ラ政権となって03年は16.7枚、04年に17.2枚と逓増していたのが、本年度には
20.8%へ飛び上がった。
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■ドイツVW、ブラジルVWの価値を認める
ドイツVWがブラジルを市場として認めて半世紀の後、ドイツ市場はブラジル車
の価値を認めた。ブラジルにて開発されたフォックスは大好評、設計者のベイ
ガ技師長は「聞いて貰うのに苦心したが、その効果があって、ブラジル支社で
開発した大衆車フォックスが同社の世界標準車として採用された。価格は
9,000ユーロ」と述べた。
技師長はサンカエターノ(SP)の生まれ、14才の時にフォルクスに入社、工業
実習サービス機関で勉強する。製図を学んだのはフォルクス、一時はクライス
ラーで働いたが、フォルクスが同社を購入し、再びここに戻って来た。その
時、最初の仕事は6トントラックのキャビンであった。
フォックスは9,000ユーロの小型車、価格は9,000ユーロ、エンジンはガソリ
ン1.2リットル55cvと1.4リットル、69cvの2種、およびディーゼル1.2リッ
トル75cv。
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■裁判官は国際水準以上、年内で解決は40%の停滞
ブラジルは裁判組織に年間192億レアル、国民一人当りR$109レアルを費やし
ており、裁判官は1.35万人、国民10万人に対して7.6人割合、国連統計による
世界平均10万人に7人の割合を超えているが、裁判に持ち込んでも年内に片付
くとは期待しない方が良い。司法府は裁判官以外にも公務員が必要、所属する
公務員は24.5万人、人口10万人に対して139人の割合となる。
これだけの陣容を備えた司法府へ持ち込まれ、現在進行中の訴訟件数は1.16億
件、裁判官当り平均8,600件に達し、2003年に新規提訴された件数は1,750万
件であり、この新規と進行中から計算される平均年数は6.6年となる。しか
し、大多数の裁判はこれほど長期にわたらず、年内に判決が40%という。裁判
所によって渋滞度に大きな差異があり、労働裁判の場合、年内解決は80%、残
る20%が繰り延べされる程度。だが、連邦裁判所第一審JFでは81%が翌年回
し、上級となれば、更に時間を要し、上級労働裁判所TSTでは繰延率69%、上
級裁判所STJでは31%、最高裁では59%となる。
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■司法審議会、下院与党が代表選出で敗退
5月5日、下院にて司法裁判審議会への下院代表選出の投票が行われ、アルク
ミンサンパウロ州知事と親しいサンパウロ州法務局々長、未成年支援財団
Febemのモラエス氏(PFL)が183票を得て当選し、政府の支持するルノー氏
が154票にて落選する番狂わせがあった。裁判審議会の会長はネルソン・ジョ
ビン長官、検察審議会の会長はフォンテレス検事総長が指名されている。
司法審議会は司法改革法に基づき創設された裁判所および検察庁に対する外部
監視監督機関であり、その機能は、1)中長期の司法需要増加に先立ち、戦略
体制を整える、2)司法府内の行政および財政面の管理を検査する、3)裁判
官、検察官の活動を観察、監督する。定員は裁判審議会15名。代表の内訳は最
高裁STF,上級裁STJ,上級労働裁TSTから各1名、これらの上級裁判所が指
名する下級裁判所から6名、検察庁から2名、 弁護士協会OAB2名、上院1
名、下院1名。検察審議会は14名で、内訳は検事総局、連邦検検事局、労働検
事局、軍事検事局、首都検事局から各1名、州検察局から3名、最高裁1名、
上級裁1名、 弁護士協会2名、上院1名、下院1名。
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■大学学部の資格試験、落第学部は閉鎖もある
ブラジルには大学の試験がある。「大学の試験なぞ何処の国にもあり少しも珍
しくない」と思われるが、これは学生を篩にかけるのではなく、各大学の学部
を篩にかける大学の資格認定試験。大学の該当する学部の学生が試験を受け、
その平均点数で学生の理解度、大学講座の水準を判定する。受験学部は全国の
1,427学部、13部門に分かれ、評価はAからEまでの5階級、参加した学生数
は14万人。全体の10.6%に相当する151学部が落第点でイエローカード、3回
連続でカードをとれば、学部は閉鎖される。
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■南米アラブ首脳会議、ブラジリアにて開催
南米からは9大統領、アラブ側は6カ国が代理
南米アラブ首脳会議が5月8日から11日までブラジリアで開催された。参加国
は南米12カ国とアラブ22カ国の34カ国。南米からは9大統領が出席、コロンビ
ア、エクアドル、スリナメの3カ国が代理。アラブ側からはパレスチナのアバ
ス大統領、イラクのタラバニ大統領は参加したが、主要国でありながら、国家
主席が参加しなかったのはサウジアラビア、エジプト、ヨルダン、リビア、モ
ロッコ、シリアの6カ国であった。このように首脳不参加国の多いのは淋しい
限りだが、実業家の参加はブラジル448人、アラブ190人、南米他国188人。
特にアラブ関係は投資銀行の首脳部が多く、また、通商面では100億ドル程度
の商談が期待されている。
抱える種々の問題から首脳部欠席多し
会議開催に漕ぎ付けたものの、国際情勢は会議に幸いしておらず、種々の問題
を抱え、首脳者の欠席となって現れている。南米側の有する問題点だけでも、
1)メルコスール内における伯亜両国の対立、域内自由通商、共通関税は実質
的に停止状態、2)アンデス共同体CANとメルコスールの協定も時期早々の感
じで停滞。3)米州自由貿易圏FTAAは米国とブラジルの対立から2004年2月以
来は進展なし。4)アメリカはブラジルを南米のリーダーとするのを疑問視、
5)国連安保理事会への立候補もハイチでの成績から見て弱体化、6)ベネズ
エラとアメリカの対立についてルーラ大統領は期待された仲介者の役割を果た
していない。
通商だけを取り扱う筈であった会議
南米アラブ首脳会議を開催した意図は会議を両地方の通商に関する交渉に限
定、メルコスールとアラブ諸国との自由通商合意を締結するのが当初の目的、
協定は5月10日、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイのメルコ
スール4カ国、アラブ諸国のサウジアラビア、バーレーン、カタール、クウェ
ート、イエメン、オマルの6カ国が調印、これら諸国との間に自由貿易が成立
するようになった。
最初から荒れ気味、採択されたアラブ寄り宣言
しかし、会議の方は最初から荒れ始め、アラブ諸国は開会と同時にイスラエル
とアメリカの一方的な態度に対する攻撃を開始、アルゼンチンのキルチネル大
統領は頭を押さえ、ブラジル滞在24時間でブエノスアイレスへ引き揚げた。元
気づいたのはベネズエラのチャベス大統領、米国帝国主義に反対して、アミー
ゴのルーラ大統領の肩を持ち、人道主義を唱え、世界における新地政地図の誕
生と会議を讃えた。ルーラ大統領は主題である通商問題からの外れを指摘、参
加した各国首脳の自主的かつ創造的な主題への回帰を要望、民主主義を繰り返
し強調した。採択された宣言は、経済的に富裕国と貧困国の差は開いた、国際
通貨基金IMFは改革されるべきであるとの経済面の宣言も含まれるが、政治面
では非常にアラブ寄りのもの、地域における大量虐殺兵器の存在を認めない、
外国軍隊の進駐を認めないなどの主張が織り込まれていた。
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メールマガジン: Brazil Today
著者(現地ブラジルで執筆): 大岩國男
編集: 大岩幹男
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