ブラジル・南米の政治経済ニュース。(アナ・ログ翻訳事務所提供)
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Brazil Today
発行日: 2005/4/29
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Brazil Today 2005 / 05 / 02 (202号)
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目次:
■成長政策の必要な時期、だが、継続する抑制政策
■中銀、金利引上げ方針を絶対に変えず
■官制低利金融は不振、民間大銀行と商店網提携が盛況
■公務員試験なしの高級官吏と議員補佐
■サディアが遺伝子操作の大豆・トウモロコシ禁止
■化粧品のナツラ、パリ第1号店を開設
■サンパウロ市放漫財政にセーラ新市長は世銀へ監査依頼
■エクアドル、前大統領はブラジル亡命に成功
■不安定な南米諸国の政局
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為替(レアル・円)、04月26日現在 R$1=\41.80
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■成長政策の必要な時期、だが、継続する抑制政策
「今こそ成長の必要時期」とエルミリオ氏
ボトランチングループの総帥エルミリオ・デ・モアラエス氏がフォーリャSP紙
に寄稿した記事「今ほど成長の必要な時はない」を抄訳する。
最近発表された輸出が1,000億ドルに達し、貿易収支は大幅の黒字を記録した
のに多くのブラジル人は拍手を送っているが、世界他国と比較すれば、ブラジ
ルのマクロ経済の数字は決して自慢できる数字ではない。全世界の国内総生産
GDPは36.3兆ドル、ブラジル経済は5,060億ドル、世界の1.4%に過ぎない。
ブラジルと世界のGDP成長を比較すれば89/92年(伯1.1%減、全世界10.9%
増)、93/95年は3年連続で世界成長を超えた(伯15.2%増、全10.1%増)
が、96/98年(伯6.2%、全11.5%)、FHカルドーゾ政権後期の99/02年は
(伯8.3%、全14.5%)、ルーラ政権の03/05年は(伯10.2%、全13.7%)。
世界平均以上の成績を挙げたのはレアルプランの94年を挟む93/95年のみであ
った。
「地図を眺め、ブラジルの国土面積、豊富な太陽エネルギーと流れる真水、地
下の天然資源を考慮すれば、経済成長は少なくとも年5%を超えて当然と思わ
れる。我々の輸出は昨年3月から本年2月の12ヶ月で1,000億ドルに達したと
鼻を高くするが、これは全世界の1.1%、この程度では他人からの嘲弄の的で
ある。この15年間、ブラジル経済の成長は数年を除いて世界平均を下回った点
を熟慮し、反省すべきであろう」とエルミリオ氏は語った。
大衆の個人所得の増加なしに成長はない
「80年代の外債、90年代のインフレに続く21世紀最初の10年の挑戦は持続的な
経済成長、これは大衆の個人収入の増加無しに有り得ない」とは地理統計院
IBGEのヌーネス院長の意見である。ブラジルの労働者の約半分が2最低給料を
受け取っているに過ぎず、消費者が支出を最低に切り詰めなければならぬ状態
では経済は発展しない。経済を動かすのは国民所得の55%を占める消費者家計
の支出であり、上半期に発展の兆候を示したが、不充分にて不満な状況に陥っ
た。ブラジルは決して貧困国ではないが、不平等である点が問題である。市場
は決して小さくはなく、ネストレ、テレフォニカ、フィアットにとって最大、
フォルクス、コカコーラ、アボンにとって第二位の市場である。
しかし、所得の集中度を表わすジニ係数は完全平等ならばゼロ、完全不平等な
ら1となるが、アメリカでは最平等の68年に0.384、94年に0.426、日本では
81年が0.332、96年には0.372であった。これに対し、ブラジルでは97/98年
の0.58にて停滞、2000年には0.57、2003年には0.56と高い不平等を示してい
る。「不平等性は80年代には0.65と非常に高く、これが90年代後半から2000年
にかけて0.56と改善された点は認めるが、未だ目標には程遠い」とヌーネス院
長は述べた。
企画省はGDP、開発省は投資の予想引下げ
中銀の金利が影響して投資意欲が減退した。これは商工開発省が投資計画発表
の資料に基づき調査した結論である。6月から8月に予定された投資計画は
312.3億ドルであったのが、3ヶ月後には229.4億ドルと26.5%減にしぼんで
しまう。理由を探って産業開発研究院Iediのゴーメス理事に質問すれば「経済
スタッフにとって中銀基本金利高水準は何でもないかも知れないが、民間投資
家は国内市場の発展は金利次第と重要視、上昇する金利に逃げ出した」との説
明であった。
政府は2006年度予算作成の予算方針法LDO計算における本年度経済成長を
4.32%から4%へ引き下げた。公式インフレ指数で広範囲消費者物価指数IPCA
は期末では不変の5.1%、平均では6.37%を6.50%。中銀の金利は現行
19.25%が若干低下し、年間平均18.66%の高水準、長期金利TJLPは現行
9.75%も若干低下し9.44%。
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■中銀、金利引上げ方針を絶対に変えず
期待に反し基本金利引上げ19.5%
4月20日、中銀の通貨政策委員会Copomは基本金利19.25%を0.25%引き上げ
19.50%、上下へ変更を認めずと満場一致で決定した。中銀の金利引き上げは
昨年9月、16%を16.25%として以来、連続8ヶ月に及ぶ。
昨年3月の連邦債務残高は7,598億レアル、7月残高は7,592億レアルであっ
たのが、9月には7,713億レアル、これ以後は金利引き上げで加速され、11月
7,849億レアル、本年3月8,736億レアルに達した。昨年3月から9月までの
増加率は1.5%、9月から本年3月までは13.3%。中銀金利引き上げが支払
い、何時か納税者へ転嫁される経費である。
インフレへの効果は疑問、外貨準備の揮発性は高まる
基本金利引き上げの理由として考えられるのはインフレである。中銀は金利引
き上げにもかかわらず、物価指数が下がらず、更に金利を引き上げている。し
かし、低下しないのが当然、現在の物価上昇の主因は政府管理価格によるもの
で金利とは無関係である。インフレ4月第2週の経済研究所の消費者物価指数
IPC−Fipeは1.00%、IGP−Mは0.82%、だが、この中にはサンパウロとポル
トアレグレの市内バス値上げ、ベロオリゾンテ、ゴヤニア、サルバドル、ブラ
ジリア、ポルトアレグレの水道料金などの政府管理料金が含まれ、これらを除
外すれば物価指数増加は半減する。
他の要因として中銀が考慮したと推察されるのは国際通貨市場の混乱、この対
策として手厚い外貨準備を確保する積りと察する。しかし、高金利を目指して
流入した外貨は揮発性のもの、最も逃げ足の速い、準備として最も不適な外貨
である点を失念していると思われる。
大統領、金利に対し国民の努力不足を指摘
ルーラ大統領は4月25日、ミクロ融資の限度引き上げに署名しながら、「国民
は中銀金利の高率を攻撃するばかりで、金利の低い銀行を探そうとしない」と
中銀の金利引き上げを擁護した。更に、翌26日も中銀金利19.50%支持を再確
認した。大統領は、昨年以来、個人に対する信用提供は増加の一途、給料天引
きの低金利貸付は135億レアルに達し、これを年金生活者にも適用する、最低
給料をR$260からR$300へ引き上げるなどの点を強調し「金利引き上げは経済
に影響せず、国内消費を引き下げない。その証拠に中銀の金利引き上げは小売
りの成績に影響を与えていない」と語った。
実業界「高金利は政府の無責任を表わす」
しかし、大統領の指摘した「ブラジル人は安穏と腰が重く、金利の安い銀行を
探さず、金利が高いと攻撃する」に対して、銀行に口座を開設するのは時間と
経費を要し、簡単なものではない。サンパウロ州工業連盟Fiespのスカッフ会
長は「安穏としていてはブラジルで生き残れない。現在の中銀金利は有害、当
局の無責任を表わす以外の何物でもない」と述べ、全国工業連盟CNIのモンテ
イロネット会長は「金利の過剰高率維持の責任を消費者へ丸投げ」と攻撃し
た。
開発銀行は利鞘下げ、優先部門へは利子割引
開発銀行BNDESのマンテガ総裁は閣内の開発派の一人、中銀の高金利政策と逆
行する金融政策を実施する。4月26日、開発銀行の生産部門貸付代理業務を行
う仲介銀行の得るスプレッド(利幅)を引き下げると発表した。昨年4月にル
ーラ政権になって最初の引き下げは年0.5%にて現在は3%から3.5%であ
る。現行の長期融資利子率TJLPは年9.75%、これにスプレッドが加算されれ
ば、インフレ控除後の実質金利は可成り高い9%前後となり、国際標準の6%
を大きく上回っていた。
スプレッド引き下げに加え、優先部門に対する貸付利子引き下げ方針を打ち出
した。該当する部門とその利率は、1)機械設備融資Modermaqは80%割引し年
0.25%、2)技術開発プロジェクトは総額の100%融資可能、3)中小企業は
運転資金融資70%を得る、4)輸出金融に対する開発銀行の基本スプレッドを
年2%から1.5%へ引き下げる、5)旧Modercarga年17%を長期利子率TJLPプ
ラス開発銀スプレッド2.5%/4%へ変更する、6)商船基金による造船金融
は今までの年4%/7%の利子を2.5%/6%へ引き下げる。
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■官制低利金融は不振、民間大銀行と商店網提携が盛況
政府のミクロ融資は停止状態
2003年6月、ルーラ大統領は『ミクロ金融の年』として銀行当座預金の2%を
月2%の低利ミクロ融資へ向けさせる措置を採ったが、04年3月から本年2月
の間に貸し出された金額は6億レアル、政府の目論んだ14億レアルの半分に満
たない成績であった。
この半冬眠の低金利融資に対し、ミクロ融資の最高限度をR$1,000から
R$5,000へ引き上げた。この融資は利率月2%の低利融資、資金源は労働者支
援基金FATおよび当座預金の2%を当て、今までに利用されたのは9.2億レア
ルにて、資金は約6億レアルほど残っている。
銀行と小売業、業務提携が集中促進
これに対し、銀行側の採用したのは低利のミクロ融資ではなく、大小売店網と
提携した月賦販売の金融、あるいは金融会社を通じての個人融資、ミクロ融資
が月2%、年26.8%であるに対し、金融会社の融資なら年500%にて貸付可能
である。ブラデスコはゾグビを購入、グループのフィナザは121支店、イタウ
はタイイを昨年開店、現在は50支店。ウニバンコはフィンベスチの253店、
HSBCはロザンゴの320支店を有しでいる。ロザンゴにてR$500を借り入れた場
合、返済はR$119.58の10回払、利率を計算すれば月20.08%、年利799%。他
の金融会社の利率もほぼ同様の金利を徴収している。
ブラデスコ、イタウ、ウニバンコの戦略
大小売商店網と銀行との提携による月賦販売方式が開発され、大型耐久消費財
の集中化が促進されている。ブラデスコは小売店網のカーザスバイアと提携。
この小売店網は家電家具販売で首位にあり、年商80億レアル、394店を擁す
る。月賦販売代金の大部分は銀行から小売店へ振り込まれ、小売店網の方は月
賦販売による運転資金圧迫を気にせず、販売に専心できる。ブラデスコはこの
他にロージャスセン、ロージャスコロンボ、東北伯最大の家電販網インシヌア
ンテと提携した。
対抗するイタウはグループ・ポン・デ・アスーカルと合弁金融会社FICを設
立。ポン・デ・アスーカルは年商152億レアル、支店網は551店。10年間、小
売店網の顧客へ融資する権利として3.8億レアル、月賦債権引き取りに4.5億
レアルを支払った。また、イタウはロージャスアメリカーナスの月賦を引き受
け、今までの融資債権約2億レアルを管理する。
ウニバンコとポントフリオの提携は2001年からであり、03年には3,710万レア
ル、04年には5,110万レアルを使用している。同銀行はマガジンルイザと金融
会社ルイザクレジを設立、01年から営業開始、現在は顧客数120万人という。
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■公務員試験なしの高級官吏と議員補佐
政治基準で決定の公務員数は2.2万人
85年に民主化されて以来、連邦政府の官僚機構上層部、第1級から第3級まで
が、官吏採用試験なしの政治的配慮により決定される。現在、該当する第3級
までの職席は2.2万人、その70%の1.54万人が労働党の党員へ分配され、残る
30%の6,600人が与党へ向けられた。現政府においてはディルセウ官房長官が
任命権を握っており、給料はR$7,500が最高で、最低はR$1,200。以前、例え
ば、サルネイ大統領の時代には、候補者の名前は派閥の頭領の名と共に選考者
の手元に届けられたというが、現在は如何になっているのか不明である。
下院の縁故者採用に検察庁が提訴を準備
連邦首都の検察庁が連邦会計裁判所TCUへ下院の縁故者採用を訴えると宣言し
た。検察庁の調査によれば、96下院議員の配偶者は政策秘書としてR$3,622か
らR$5,175の給料を得ている。下院議員の収入は月給R$12847、諸経費手当て
R$15,000、通信費R$4,268、住宅手当R$3,000、ここまでで小計R$35,115。こ
れにスタッフ(政策秘書)として給料最高R$5,226、最高25人、議員一人当た
りR$35,000までの支給が許され、合計R$70,115となる。この中で縁故者採用に
使用されるのは政策秘書、仕事の内容は議員の特命事項であるので、第三者に
よる成績評価は一切なしの職席である。
配偶者を政策秘書とする下院議員のリスト中に労働党議員の名前が見当たら
ず、奇妙な感を抱かせたが、範囲を閣僚まで広げれば、アレンカル副大統領の
場合は兄弟が副大統領秘書、姪と義弟も公職にある。ディルセウ官房長官は夫
人が公共経営学校の校長補佐、パロッシ蔵相は弟がフルナス発電社長補佐、夫
人はリベイロンプレット市の公務員試験に合格、市役所勤務で給料は
R$4,850。フルラン商工開発相は従兄弟が同省内官房長で給料R$6,300。マリ
ナ環境相は夫君がマッシャド上院議員(PT−AC)の政策秘書で給料R$8,200。
その他にもレベロ政策調整長官(PCdoB)、マレス・ギア観光相、ベルナルド
企画相、カンポス科学技術相は身内の者を公職へ無試験で就かせている。
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■サディアが遺伝子操作の大豆・トウモロコシ禁止
肉類加工の大手筋、フルラン商工開発相の出身社であるサディアでは、非公式
ながら社内で遺伝子操作GM飼料により育成された鶏肉、豚肉を購入、加工、販
売することを禁止した。遺伝子操作作物により育成された家畜の肉はヨーロッ
パおよびアジアの消費者は好まない点を考慮した同社の販売戦略の措置であ
る。
ここで問題となるのは本年度の南伯の旱魃、トウモロコシの不足を補うために
アルゼンチンから輸入される可能性が充分にあり、すでにペルナンブコでは40
万トンのトウモロコシが輸入された。この場合、生産者へ呼び掛け、操作印へ
注意し、操作飼料を避けるように依頼することが必要となる。
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■化粧品のナツラ、パリ第1号店を開設
サンパウロ証券市場への上場を果たし、好調の成長振りを示す化粧品のナツラ
が2,000万ドルを投じて、パリに第1号店を開設した。開店したのは市内中心
部のサンジェルマン区のクルアルージュ街にて200平方米の上品な店舗。エコ
スラインの80種の製品を展示し、手足へのマッサージによって熱帯果物のマラ
クジャ、ブリチ、アンジローバ、カスタニア、クプアスーなどの香りに親しん
で貰う。初年度の売上50万ユーロから100万ユーロを見込んでおり、ここを軸
足として大きくヨーロッパへ進出する気構えである。
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■サンパウロ市放漫財政にセーラ新市長は世銀へ監査依頼
サンパウロのセーラ市長の依頼に基づき、世銀BIRDがサンパウロ市のマルタ市
長時代、2004年末までの市財政を監査する。マルタ前市長の説明に基づけば
「残した債務は4.17億レアル、だが、支払資金の4.28億レアルを差し引けば、
1,100万レアルの黒字でセーラ現市長へ引き渡した」と説明された。しかし、
引き継いだセーラ新市長の意見では「前市長が残した債務は21.5億レアル、金
庫に残された資金は3.58億レアル、差し引き18億レアルの穴が開いている」と
責任を追及する。
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■エクアドル、前大統領はブラジル亡命に成功
新政府は前大統領亡命安全保障に難色示す
エクアドルのグチエレス前大統領はブラジルへの亡命を希望し、ブラジル
大使公邸にて保護されていた。ブラジル政府は亡命受け入れを承諾、出発
するまでの通路の安全をエクアドル政府に求めた。デモ隊側は反対である
が、21日、エクアドル政府は空港までの保護を保障した。
しかし、翌22日、エクアドル政府は前言を変更し「前大統領に対する汚職容
疑があり、救済通路の保証は与えるが、何時になるか不明である」という。
ブラジル外交官の一人が路上にて暴行を受ける事件が発生、大使館職員達は
報復を恐れて館内で寝泊りしている。ブラジルのアモリン外相は交渉相手を
探しているが、誰と話し合えば良いのかも不明。ギマリャンエス外務省事務
総長は保安不足に抗議、キトからブラジル代表総引き揚げも考慮している。
前大統領、警官の制服で脱出し着伯
エクアドルのグチエレス前大統領はキトのブラジル大使館において4日間にわ
たり包囲状態に置かれて、亡命の道を塞がれた。新政府は前大統領を汚職その
他の容疑にて拘留するとして、出国までの安全保障に対し回答を延期した。ブ
ラジル政府はジョゼリ空軍少将を指揮官とする大統領亡命受け入れの空軍機ボ
ーイング737−200をキトへ送る。
24日の早朝、前大統領とブラジル大使は警官の防弾制服に着替え、覆面して忍
者スタイルで裏口から抜け出し、護衛と共にキトの空軍基地に到着、次いで大
統領夫人、2息女も合流、ヘリコプターでラタクンガ空軍基地へ向かった。こ
こで息女の一人は学業のために居残りを決定、他はブラジル空軍のボーイング
にてブラジリアに到着した。
エクアドル政府、選挙の即時実施は行わず
エクアドルのパラシオ新大統領は年齢66才、本職は医師、副大統領から昇格し
て大統領に就任した。4月25日、最初の記者会見において「大統領不在により
就任、2007年1月まで勤める。それまでは選挙を実施せず。ただし、現在、問
題になっている案件に関しては国民投票を行って決定したい。個人的には大統
領選挙を闘う積りはなく、任期の残りが終了すれば、診察所を再開、患者を診
ることに専心したい」と語った。
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■不安定な南米諸国の政局
南米大陸にてコロンビアはほとんど半世紀にわたって内戦を続けているが、そ
れ以外の国は一応平和な状態にあり、中近東あるいはアフリカ中央部のように
爆弾が破裂した記事が新聞紙上を賑わすことはない。しかし、エクアドル、ボ
リビアのように弱体の政府、頻繁に発生するクーデターの国、国境を接する最
右翼のコロンビアと最左翼のベネズエラ、一国独行のアルゼンチン、リーダー
の地位を得ようとするブラジルと種々の問題を抱えており、安定した状態にあ
るとは言い難い。国別に問題点を要約すれば下記の通り。
エクアドルは慢性的な政治危機の国、最終の3大統領が任期を全うせず、途中
で辞職している。政党は弱体、リーダーシップのある政治家に欠ける。当国の
政変は大衆を街頭へ動員するデモ行動を伴う場合が多い。
ボリビアのメサ大統領はでは化石燃料に関して現行のロイヤリティ18%へ、燃
料税32%を上乗せし、合計50%へ引き上げる新法が国会で承認された。メサ大
統領は外国資本流入を遮断するものとして燃料法に反対、一時は辞表を提出し
た。
ペルーではフジモリ前大統領の崩壊の後、米国政府の支持により就任したトレ
ド大統領は野党との間に次回2006年の大統領選挙まで支持を受けるとの協定を
結び、大統領の席にいるに過ぎず、政治主導力は皆無、国民からの支持は数%
という状態にある。
コロンビアのウリベ大統領はアメリカの支持、コロンビアプランで13億ドルの
援助を受け、麻薬業者とゲリラ集団に対し強硬策を採用した。国内での支持率
は高いが、内戦では革命軍Farcに勝利を得られず、最近は隣国ベネズエラとの
間に問題を生じている。
ベネズエラのチャベス大統領は貧困層の支持を受け、国内資本家と富裕階級へ
の反感を顕わにしており、最近は予備役の再軍備を開始した。国難、すなわ
ち、外国の軍隊が侵入して来た場合、国民がゲリラ戦を開始する準備という。
アルゼンチンはキルチネル大統領の再建政策によって急速に経済は回復しつつ
あるが、地域主義から一歩退いた自国主義的色彩の濃厚な政策であり、ブラジ
ルのルーラ大統領へ左翼主導権争いを挑んでいる感がある。
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メールマガジン: Brazil Today
著者(現地ブラジルで執筆): 大岩國男
編集: 大岩幹男
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住所: 〒468-0034 愛知県名古屋市天白区久方1-149
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