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ブラジル・南米の政治経済ニュース。(アナ・ログ翻訳事務所提供)




Brazil Today

発行日: 2004/9/3

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Brazil Today                                         2004 / 09 / 06 (169号)
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目次:
■中銀の金利引上げ論と銀行連盟の利幅縮小提案
■総合物価指数IGP-Mは1.22%
■高税負担と経済不振で追い詰められた中流階級
■給料調整団体交渉、久し振りで実質増の可能性
■TVデジタル、売り込み合戦を再開
■ビール会社、ベルギー支配のInBev誕生
■小型発電所建設の受注多いカタグアゼス
■フィアット、ベネズエラ組立工場を再開
■アルゼンチン回復途上、民間債権交渉に譲歩の兆候
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為替(レアル・円)、9月1日現在 R$1=\37.35
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■中銀の金利引上げ論と銀行連盟の利幅縮小提案
中銀、予想通り基本金利16%維持

8月18日、中銀通貨政策委員会Copomの会議が開かれ、4ヵ月連続で基本金利
年16%維持、上下の総裁修正権なしと決定。石油価格高騰と燃料価格引上げの
可能性、来年のインフレ抑止目標4.5%に対し予想は5.5%、景気回復と操業
度限界で値上げ気運、労働者給料回復による原価上昇と基本金利引き下げに反
する要因は不足せず、市場も引下げを期待していなかった。だが、インフレ差
し引き後の実質金利は9.25%、トルコの11.3%に次ぐ世界第二位、第三位は大
きく離れ南アの6.6%。金融費控除後の名目収支は増税にもかかわらず、増大
すると予想される。

金利引上げへ地固めを開始

中銀は基本金利引上げのため地固めを開始した。8月26日に公表された通貨政
策委員会報告書によれば、年16%の基本金利を維持するのみではインフレを目
標以内に留めるのに不充分であり、来年のインフレ抑制目標4.5%は達成でき
ないと記載されている。

報告書の主内容は、1)現状は基本金利年16%、ドル相場R$3.00にて、インフ
レ抑制目標は本年度5.5%、来年4.5%。2)石油国際価格の値上りと来年度
のインフレ予想が悪化しており、金利引き上げの可能性を認めざるを得ない。
3)ガソリン価格引上げは原案9.5%であったが、石油価格の高水準維持は継
続する。4)原案の電力料金値上げは11.6%、電話料金は12.8%で不変。5)
経済回復によって生産、販売、雇用が上昇、需要供給を均衡させるため、通貨
政策に更に慎重性が要求される。

6)食品・飲料・煙草の上半期の販売は前年同期に対し5.4%増、繊維・衣料・
靴は7.3%増。家具・家電などの消費者信用に敏感な部門が経済回復を牽引し
ている。 7)資本財生産は拡大。本年上半期の消費、すなわち、生産プラス輸
入マイナス輸出は前年同期に対し13.8%増。投資再開の兆候は明白である。
8)輸出は前年上半期より34%増、輸入は国内経済回復を反映して27%増。
9)最も憂慮する要因は石油価格の上昇である。

民間銀行が中銀を先取り、貸付利率を引き上げ

昨年4月以来、低下の一途を辿って来た民間銀行の貸付利子が逆転、上昇に転
じた。個人向け貸付平均利子は昨年3月の年87.3%から次第に下がり、本年7
月には62.0%となったが、8月は62.8%、また、法人向け貸付利子は昨年5月
の39.1%を最高に本年7月29.7%、8月は30.0%となった。また、先物1月返
済の利子は8月25日16.48%から27日16.72%へ上昇した。これは8月26日に
公表された中銀の報告書「年16%の基本金利を維持するのみではインフレを目
標以内へ留めるのに不充分であり、来年のインフレ抑制目標4.5%は達成でき
ない」との記載および今までの超正統派経済学傾向から、次回通貨政策委員会
の基本金利引き上げ必至と睨んだ民間銀行の反応である。

労働党政権が誕生して以来の通貨政策から判断すれば、民間銀行の予想通りと
なる可能性は充分にあり、バルガス財団FGVの総合物価指数は6月1.38%に対
し8月は1.22%へ下落したが未だ高水準、NY相場US$49.40まで上昇した石油価
格もUS42.50となったが、この程度ではペトロブラスも値上げなしに済ませる
のは不可能である。従って、中銀は金利引上げの理由付けに不足しない。

政府内で金利論争再燃の模様

ルーラ大統領は8月19日、中銀と大蔵省の経済スタッフに対して「経済回復が
確認されたことを祝福する。だが、不必要な金利引上げなどの経済回復を中断
させるという誤った処方を避けて欲しい」と語った。しかし、その数日後、石
油高騰と国際情勢不安定を理由に金利引上げを示唆した中銀報告書が発表され
た。これに対し、政府高官の一人は『乱暴運転』と中銀幹部を酷評、市長選挙
を戦う野党側は「10月3日を過ぎたなら利子もガソリンも一斉に値上げ、経済
回復はバブルに過ぎなくなる」と政府を攻撃する。

メイレレス中銀総裁のボストン銀行時代の脱税疑惑に関して、ルーラ大統領も
パロッシ蔵相も調査委員会設立を避けるように総裁を擁護した。しかし、蔵相
の下にいるレビー国庫長官およびリスボア経済政策局長は「中銀は昨年下半期
と本年上半期に基本金利引下げのチャンスを逸した。中銀は公共債務と国内総
生産GDPの関係に注目し、政府の金融費削減を図るべきである」と経済スタッ
フ、中銀総裁の責任を主張する。公共債務の半分は基本金利付き証券、中銀が
金利を引下げれば、その分だけ政府の金融費負担は減少する。

第一次収支に気を取られ、財政収支悪化

7月の公共部門の第一次収支は中銀を含む連邦政府が63.12億レアル、社会保
障院INSSが赤字22.65億レアルにて40.47億レアルの黒字、州政府が黒字
14.34億レアル、市役所が赤字0.40億レアル、公社は連邦が黒字11.92億レア
ル、州が赤字0.07億レアル、市が赤字0.12億レアルにて小計11.73億レアル。
公共部門総計では第一次収支66.14億レアル、国内総生産GDPの4.64%の黒字
を記録した。1月/7月累計では527.96億レアル、GDPの5.59%であり、目標
額569億レアルまでわずかを余すのみ、12ヵ月累計では746.40億レアル。

高金利政策にて税務負担増でも赤字増大

7月の公共部門第一次収支は連邦政府が40億レアルの黒字、その他の州・市・
公社を合わした公共部門全体では66億レアルの黒字、国内総生産GDPの
4.64%、7月までの累計では黒字528億レアル、GDPの5.59%と自慢してい
る。しかし、上半期の第一次収支、金融費、名目収支を比較すれば、前政権時
代の01/02年と現政権の03/04年の第一次収支725億レアル、1,123億レアル
にて54.8%増、金融費は1,327億レアルが2,070億レアルにて56.0%増、名目
収支は赤字602億レアルが947億レアルとなり、金額で345億レアル、57.3%
増となった。

公共債務は引き継ぎ時と同水準

また、公共部門債務はルーラ政権引継ぎの2003年1月がGDPの55.4%、年末に
は最高の58.7%になったが、その後は低下し、7月は55.3%にて引継ぎ時と同
水準、金額は増加して9456億レアル。金融費は7月722億レアル、12ヵ月累計
では1,281億レアルという巨大な額、金融費を含めた名目収支は7月194億レ
アルの赤字、12ヵ月累計535億レアル。政府は第一次収支黒字が5.59%に達し
たと誇るが、特に注意すべきは金融費および名目収支赤字の累計に対する7月
の高さ、国民の税務負担は大幅に増加したが、高金利政策維持によって加速度
的に財政収支は悪化している。

意味のない第一次収支、忘れられた名目収支

通貨基金はブラジル政府の現経済路線を誉め、経済スタッフは優等生振りを発
揮、第一次収支のGDP累計比率5.59%を自慢する。だが、利子支払は一般経費
と同様の経費である点に変わりない。第一次収支を目標としたのは名目収支で
の均衡までにほど遠すぎるので便宜的に設定した点を忘れた、あるいは無知で
あったのかは不明であるが、高金利適用により金融費が増大し、最終目標であ
る名目赤字の低下に逆行して公共部門赤字増大を招いた。

利子引き下げのインフレ効果と中銀は憂慮するが、現在のインフレは政府管理
料金と間接税間接税Cofinsの徴収が主因であり、金利が下がれば企業の仕入原
価も低下し、インフレ効果を相殺するのに役立つ。現在の高金利、高税金を維
持すれば、民間の活力は政府に吸収され、貯蓄する余力を奪い、間違いなく経
済を停滞させる。

銀行連盟、スプレッド引下げを提案

中銀の高金利へ地固め報告書発表の前々日の24日、銀行連盟会長、ブラデスコ
のシプリアノ社長は政府と中銀の金利引上げと逆方向の銀行貸付スプレッド引
下げを提案した。提案の要点は強制積立金および租税負担の低減、政府がこれ
らの負担を低下させるのであれば、銀行側はスプレッドの引下げに応ずる準備
があるという内容である。ブラジルのスプレッド、すなわち、資金調達原価と
貸付利率との開きは年43.5%にて世界で最高率、他に利鞘の高い国はアンゴラ
38.6%、ウルグアイ36.4%、南米他国はパラグアイが15.8%、アルゼンチン
12.4%、ボリビア11%、チリ3.9%。先進国ではアメリカが3%、最低は日本
で1%。

預金の大部分は政府へ、貸付資金はわずか

ブラジルにおけるスプレッド高率の原因の第一は貸付資金量の不足に基づく。
工業開発研究院Iediの研究によれば、銀行当座預金に対し、45%が中銀へ無利
子で強制積立金として預けられ、25%が農業融資、2%が低利のミクロ貸付、
残るのは38%のみ。手持ち現金も必要であるから、自由に使用できるのは30%
程度。定期預金の場合は強制積立金が15%で85%が自由になる。

この銀行が自由になる資金の約半分が国債購入に当てられ、一般向け貸付資金
は更に痩せ細り、2003年末の資料では国内総生産GDPの26.4%、本年5月では
26.2%に過ぎない。他国の割合は中国120%、チリ60%、ボリビア55%。資金
を43.5%のスプレッドで貸し付けた場合、その原価の内訳は直接税8.31%、間
接税3.57%、不良貸付償却に8.31%、管理費7.00%にて、銀行に残る利益は
16.31%。当座預金の場合なら、30%が貸し付けられるので、利益は年4.9%
となる。

高金利政策は盛り上がった経済回復に冷水

サンパウロ大USP経済研究所Fipeのアライン教授は「銀行連盟の提案は妥当な
もの、低金利の信用提供を要求するのであれば、最初に政府が犠牲を払う必要
がある」との意見、スールアメリカ投資のロザ経済主任は「政府は他に犠牲を
要求するばかりで一度も自らの懐を痛めていない」、また、金融コンサルタン
トのアウスチン社のロドリゲス氏は「金融政策として強制積立金制度を採用し
ている国はブラジルのみ。これを解禁するだけで充分であろう」と語った。

ルーラ大統領の経済社会諮問会CDESのワグネル会長およびメンバーが憂慮する
のは、中銀基本金利引上げ、折角、盛り上がった経済回復が金利引上げによっ
て叩き潰される事態が発生、その結果、経済は不振に陥り、失業者が増加、税
収が減退するため、新税が設定され、税務負担が増加、経済は更に悪化する循
環プロセスの悪夢再現となる点である。なお、諮問会の意見はサンパウロ州工
業連盟Fiespのピバ元会長など企業家側の支持と同時に単一労連CUTのマリー
ニョ組合長の賛同を得た。
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■総合物価指数IGP-Mは1.22%

バルガス財団FGVの総合物価指数IGP-Mは8月1.22%を記録、本年になってか
ら9.49%、12ヶ月間で12.44%である。消費者物価IPCの値上り0.80%、その
主なのはトマト25.93%、玉ねぎ20.67%、じゃが芋18.10%、政府管理料金
は電力2.44%、電話1.85%。卸価格指数は1.42%、主要値上げは鋼厚板
20.86%、鋼薄板16.15%、砂糖黍5.94%、牛乳5.02%。鋼板の8月値上げは
本年になってから40.43%に達する。
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■高税負担と経済不振で追い詰められた中流階級
必要支出が増加、余裕を失う庶民の家計

ブラジル人の家計は次第に追い詰められている。これは地理統計院IBGEが昨年
の家計調査POFを96年と比較して得た結論である。96年に11主要都市の市民生
活では収入の89.89%を消費、1.82%を借金返済に当て、8.29%の余裕を貯蓄
または財産投資に当てるのが可能であったが、2003年には92.35%を消費、
2.54%を返済、財産形成には5.11%しか回せなくなった。

昨年の市民の資金状態は純貯蓄のある家族14.8%、均衡状態53.3%、借金のあ
る者31.9%であったのが、本年度は貯蓄あり13.5%、均衡57.7%、借金あり
28.8%と変化した。生活の余裕がないので、返済する当てのない借金はできな
いために、債務も減ったという状態。月収がR$6000以上の家族であれば消費は
収入の31%で過ごせるが、それ以下では生活に70%を費やし、貯蓄する余裕は
少ないと統計数字は語る。

20年間の中産階級没落を指摘

カンピーナス大学Unicamp労連労働経済研究センターCesitのクアドロス教授
が発表した研究『ブラジル:停滞と危機』に基づけば、1981年から2002年の20
年間に月収R$5,000以上の階級は4.37%から4.14%へ縮小(減少率5.3%)。
月収R$2,500からR$5,000の階級は9.13%から7.57%へ(17.1%減)、月収
R$1,000からR$2,500の階級は29.03%から24.32%(16.2%減)となった。
その代わり、R$500からR$1,000までの低所得階級は26.58%から26.77%へ
(7.1%増)、R$500以下の階級は30.48%から35.93%(17.9%増)と上昇し
た。この統計からみればこの20年間で最も傷付いたのは月収R$1,000から
R$2,500までの中産階級、教授は高学歴者の失業率が44.66%から72.06%へ
上昇した点を挙げ、経済の持続的成長の必要性を説いている。 
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■給料調整団体交渉、久し振りで実質増の可能性
上半期交渉は物価指数以上が47%

経済回復で上半期に行われた団体交渉による給料調整は96年以降で最も良好な
結果を示した。団体協約による264合意中、地理統計院IBGEの全国消費者物価
指数INPCを上回ったのは124件(47%)、同水準が84件(32%)、下回ったの
が56件(21%)。同等または指数以上が79%に達したのは96年以降で最高、今
までは2000年と01年の68%が最高、最も悪かったのは2003年の46%であった。

下半期、労組側は実質賃金上昇を要求

ここ数年の団体交渉と異なり、労組側は会社側に対し、過去12ヵ月のインフレ
による賃金損失回復と共に実質賃金引上げを要求している。9月基準の銀行員
労組は過去12ヵ月インフレ6.22%に実質増給17.68%、利益分配R$1,200、14
ヶ月目給料、昼食手当R$200をR$250へ増額、基本給料R$1,522。石油燃料運
送は12ヵ月の労連インフレ指数ICV調整8.25%に実質増として5%上乗せ。

その他の単一労連CUT傘下の38労組、組合員総数150万人の要求はINPC基準の
6%に実質賃金増、それ以外の利益分配、基本給料、労働時間短縮については
検討中。フォルサ労連傘下は17労組、240万人の組合員。要求は6.5%に実質
昇給8%を上乗せ、利益分配に関しては検討中。
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■TVデジタル、売り込み合戦を再開

昨年、ミロ・テイシェイラ通信相がTVデジタルの国産技術開発を宣言、国際技
術による開発が見送られていたが、ミロ通信相の退場によって外国技術による
開発の可能性が再燃した。現在、候補に挙がっているシステムは、アメリカの
ATSC、ヨーロッパのDVB、日本のISDB、国産技術は未開発であるが名称は
SBTVDの4種類。サンパウロにおいてテレビ技術協会の主催で『ブロードキャ
スト&ケーブル』会議が開催され、国際3システムの代表者を招待、政府・放
送局・工業・大学・研究グループの代表者との間で意見が交換された。

日本からは総務省にて郵便および国内電話通信を担当するアサミ氏はカンピー
ナス大Unicamp、リオカトリック大PUC、マッケンジー大の代表達と会話を交
わしていたが、同意成立には至らなかった模様。アメリカ代表はグラヂエンテ
社により創設されたジェニウス研究所のメンバーと懇談。外国代表の意図は各
国の有する基本システムを基盤としてブラジルに適用するシステムを開発しよ
うとするもの。ブラジルが採用する方式が将来の南米における無料テレビ方式
を決定する可能性が強く、注目される。
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■ビール会社、ベルギー支配のInBev誕生

ビール会社、アメリカス飲料AmBevとベルギーのインターブリューの合併が総
会で賛成84%、反対11%で承認され、正式にInBevが誕生した。賛否保留は伯
銀年金基金プレビの5%である。新会社は株主構成がインターブリュー55%、
AmBev45%、市場価格210億ドル。年間生産量は190億リットル、売上106億
ドルにて、市場シェア15%。32カ国にわたり従業員7万人の会社である。

AmBevの元となったアンタルチカは1885年にサンパウロにて誕生、ブラマは
1888年にリオにて創立、1999年に両社が合併し、AmBevとなり、ブラジル市場
の64%を支配した。同社の最も大きな買い物はアルゼンチンのキルメス、この
購入で一躍、市場が南米全体へ広がる。他方のインターブリューは1366年創業
のアルトイスとピエドボエウフの2社が1987年に合併して成立した世界第4位
の会社である。
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■小型発電所建設の受注多いカタグアゼス

発電会社カタグアゼスはその支社キャットレオを通じて新分野へ進出した。開
拓中の市場は発電所の保守から進み、支社は小規模水力発電所PCH建設の分野
へ手を広げた。自家発電と代替エネルギー利用プログラムProinfaの増加によ
って意外とこの方面の需要が多い。

例えば、最近請け負った工事はマットグロッソ州ジャウル河のオンブレイラス
発電所は出力26MW、建設責任者はキャットレオ、工事期間16ヵ月の契約であ
る。代替えプログラムとして選ばれた計画は64プロジェクト、総出力
1,100MW、2006年末まで、投資金額は35億レアル。キャットレオには97年以
来,合計出力139MWの発電所建設の経験があり、更に工事ばかりでなく、発電
所運営のための部品供給、運営作業も受け持っている。
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■フィアット、ベネズエラ組立工場を再開

フィアットは5年間、中断していたベネズエラ組立工場を再開する。ブラジル
よりウノミレ、1.3エンジン付きキットを発送、これを現地で組み立てる。ブ
ラジルGMも2001年に進出、翌02年に中断したが、本年からコルサクラシックの
CKD生産を再開した。ベネズエラ自動車市場は本年度10万台、昨年度より56%
増の予想、アンデス共同体CANの中で最大の自動車市場である。
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■アルゼンチン回復途上、民間債権交渉に譲歩の兆候
上半期経済は8.4%の成長

アルゼンチンの上半期経済は8.4%の成長であった。これは国勢調査院Idecの
計算によるもの、成長は昨年の8.7%と大差なく回復すると予想され、経済省
の予想は6%である。上半期の工業成長は12.2%。設備操業度は7月71.7%、
前年同期の66%より大幅の向上であった。上半期の好調に対し、下半期は電力
の欠乏、投資の不足、輸出競争力の弱体により工業成長は2%鈍化、年間経済
成長は6%増に留まると予想される。

上位階級は下位の24倍と貧富の差

この国の人口は一極集中の傾向が強く、全国人口3,700万人に対し大ブエノス
アイレス圏の人口は1,250万人、33.8%が首都圏に住んでいる。ブエノス圏に
て180万人は月収46ペソ、他の170万人は98ペソの収入しか得ていない。国勢
調査院の2003年第4四半期の調査では市民中の20%が地域の52.1%の収入を得
ており、次の40%が35.1%、残る40%が12.8%の収入という配分。上位と下位
の階級の収入を比較すれば、74年の調査では12倍であったのが、2003年には
23.8倍に開いた。

最低給料については労働者側と企業家側で交渉が進められており、結果待ちの
状態にあるが、結果が出ないのであれば、大統領は最低給料を450ペソ、
US$150相当額まで引き上げる積りである。同国では15才から29才の青年層の約
150万人が職に就いておらず、学校へも行っていない状態、また、65才以上で
年金を受領していない老人が120万人、失業率は14.4%に達している。

基金との交渉凍結、民間交渉に中立を希望

政府は国際通貨基金IMFとの交渉を年末あるいは来年初めまで凍結し、この期
間中に民間国際債権者との交渉を進める積りである。理由は基金との第三次修
正は時間を要するため、懸案となっている民間債権者との話合いを先に進め
る。政府から民間債権者に対する提案は、債権総額1,000億ドルに対し割引
75%、支払期限30年である。

国際通貨基金IMFのラト総務理事は8月31日、ブエノスアイレスに到着した。
政府は2001年12月以来、デフォルトの状態に陥った1,040億ドル、152種の国
債に替わって、旧証券の25%にて交換する新証券発行する予定でいる。キルチ
ネルアルゼンチン大統領は、通貨基金がこの問題に関して中立的態度を採るこ
とを希望、ヨーロッパ連合へ支持を依頼した。

民間債権交渉に基金の要望受諾の兆候

国際通貨基金IMFのラト総務理事と会談したラバニャアルゼンチン経済相は、
通貨基金からの要望を受け入れ、デフォルト状態にある民間債権者への返済条
件を緩和させる兆候を示し、また、15日以内に政府は国内総生産GDPの3%の
財政収支黒字を見込んだ来年度予算を国会へ提出すると発言した。基金は3%
を要望していたが、以前に合意した財政黒字は2.6%、今回、経済相が3%を
受け入れたのは、経済成長4%にて計算した税収増を考慮したと思われる。
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メールマガジン: Brazil Today
著者(現地ブラジルで執筆): 大岩國男
編集: 大岩幹男
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住所: 〒468-0034 愛知県名古屋市天白区久方1-149
電話: 052-804-5710
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