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ブラジル・南米の政治経済ニュース。(アナ・ログ翻訳事務所提供)




Brazil Today

発行日: 2004/4/9

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目次:
■港湾機構不備が輸出を脅かす
■司法改革法案、上院にて承認される
■ブラジル、米州自由圏を諦め、方向転換
■配電会社の前々年度為替差損の穴埋めに値上げ
■連邦公務員、ストで脅かし昇給獲得
■大統領、農地改革17億レアル支出を約束
■ブラジルで始めての台風、被害は10億レアル
■動物園連続殺獣事件、密輸出業者の仕業と判明
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■為替(レアル・円)、4月8日現在 R$1=\36.53
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■港湾機構不備が輸出を脅かす
パラナグア港ストで弱点を露出

世界のコモディティ市況が生産国に有利となり、ブラジル経済の主動力として
起動したと思えば、パラナグアのストライキが発生、輸出インフラ機構の弱点
を天下に広告する結果となった。農産物などの第一次製品は生産も重要である
が、大量に搬出する物流インフラ機構が整備されない限り、経済面での有利、
国際競争力の強化を獲得できない。

輸出主力製品である大豆関連商品の37%がパラナグア港から船積みされ、24%
がサントス港、残り39%が他の港から搬出されており、民営化によって物流機
構は著しく改善されたが、急増した農産物を搬出するのに未だ不充分であり、
サントス、パラナグア両港だけでは負荷に耐えられなかった。

ブラジル港湾に関して共通の問題として、大部分は浚渫作業が不足し、波止場
の水深が減少、大型船を受け入れられず、港湾能力を低下させている。ブラジ
ルの港湾で最も喫水の深いのはセペチーバで18メートル、サントスでは喫水14
メートルを環境許可の立場から12メートルに縮小した。また、情報化と近代化
が遅れも深刻であり、積み荷時間を費やす結果を生じている。

サントス港、トラック混雑、通路建設は未許可

例えば、サントス港へ鉄道にて大豆が到着した場合、他の機関車と取り替える
必要があり、荷卸しに20時間を要する。貨物の87%はトラック便で運ばれて来
るが、これが港湾の同一地点に集結するため、混雑し、円滑に機能しない。こ
の解決策として8億レアルを投資、2幹線道路を設置するプロジェクトが4年
前に出来上がっているが、環境使用許可と公私共営PPP公布待ちの状態で停止
している。

自動車輸出が能力の倍以上に

自動車会社は国内市場の停滞から輸出に活路を見出すため、サントス港積出機
構能力の倍の自動車が集中し、予期せぬ損害も発生している。現在のサントス
港の自動車ターミナルは年間12万台輸出に合わせて設計されたもの、だが、
2003年には24.4万台を輸出、自動車会社側は本年度28万台輸出を見込んでい
る。機構能力不足は最初に駐車場不足となって現われ、4キロ離れた地点に駐
車せざるを得ず、傷と埃で汚れた自動車を輸出する状態に陥った。

VWのフォックス輸出はテコン2次第

しかも、来年からフォルクスはフォックスを生産、10万台を輸出へ向ける予
定。GMはブラジルから10億ドルの輸出を計画しているが、サントス港の不備を
抗議する。他方、港湾設備の建設に責任を有するサントスブラジル社はテコン
2と呼ばれる18万平方米の16万台収容能力の自動車専用ターミナル建設計画を
実施しようとし、3,600万ドルの資金も解禁されている。しかし、環境使用の
建設許可が下りず、その後に工事が開始されてからも6ヶ月の期間を要すると
苛立っている。

パラナグア港、トラック待ちはサイロ不足から

パラナグア港の問題は農産物船積み期に荷が集中する以外に、鉄道による搬入
がほとんどなく、トラック便のみに頼っていることである。このため、トラッ
クの行列は今回のストライキで80キロとなったが、昨年はストライキなしでも
140キロに達した。船積みの遅延はトラックの行列ばかりでなく、船の待機料
金に繋がり、貨物船1隻1日の料金として輸出商は5万ドルを負担している。
リオ連邦大のフレウリ教授は「現在、トラックの行列が負担している穀物倉庫
の役割を港湾サイロ建設で肩代わりさせ、波止場とその後方基地を拡張し、荷
積みを遅滞なく行う」と提案した。

操作大豆、パラナグア禁止、南サンフランシスコより

操業を再開したパラナグア港では、ターミナルにて遺伝子操作大豆の作業を認
めた作業命令27号を取り消し、依然として遺伝子操作大豆を取り扱わないと決
定。理由は操作大豆を取り扱った場合、港湾設備を通じて非操作大豆を汚染す
るとの理由に基く。5日間のストライキ後、操業は平常に戻り、大豆6.3万ト
ンを満載したガレメ号はスト後の第一船として中国向けて出帆した。

パラナグア港に替わって、サンタカタリーナ州の南サンフランシスコ港でパラ
ナ州の操作大豆も受け取ると決定。同じターミナルで操作大豆と有機大豆を取
り扱うのは両種の混合を招くので、港毎にいずれかに限るのは賢明なシステ
ム、南リオグランデ州南端のリオグランデ港、その北の南サンフランシスコ港
は遺伝子操作とし、パラナグア港は有機大豆専用とすれば、混合することな
く、輸出が可能となる。

使用者側がパラナグア港の浚渫不足を指摘

パラナグア港を利用する種々の使用者団体代表者達は4月2日、パラナ州議会
の公開調査会において同港の浚渫作業不足を指摘した。全国運輸庁Antaqのノ
ブレガ総務理事は「港湾公社の損益状況は一見した感じでは好調のように見受
けられるが、整備および浚渫作業に余り使用されていない。2団体がパラナグ
ア/アントニナ港湾管理部に浚渫作業について問い合わせしたが、回答を得ら
れなかった。昨年4月に浚渫して以来、この作業を行っていない模様であり、
2003年に複数船舶の座礁、本年度にも発生し、船舶側では荷を満載するのを避
けているとい話を聞いた」と警告した。

また、港湾ターミナル協会ABTPのマンテリ会長も「状況は重大で国際機関によ
ってブラックリストに登録される怖れがあり、一度、登録されれば、取り消す
のに容易でなく、保険料金も引き上げられる。だが、港湾会社の幹部は扉を閉
ざし、面会しない」と述べた。これに対し、エドワルド・レキオン専務は「扉
は開放されている。ただし、出来ないことは受諾しない。この問題の背後には
遺伝子操作大豆が絡んでいる」と語った。

南伯の港湾、南サンフランシスコとリオグランデ

他の提案として他の港湾利用があるが、インフラ基礎工業協会Abdibのマルケ
ス会長は「他港へ移すとしても適切な運輸手段とターミナル設備が必要」との
意見であった。 なお、南伯の他の港湾としてサンタカタリーナに穀物専門の
南サンフランシスコ港がある。しかし、パラナグアの代替え港として小型、リ
オグランデ港は南リオグランデ州の穀物専用である。

東南伯のセペチーバ、リオ、ビトリア

東南伯ではサントス以外にリオ州のセペチーバ港、鉱産物、アルミナの積出し
ターミナルがある。突堤には余裕があるが、小型でコンテナ大型船には不適、
港までの道路状況は悪い。リオ港は製鉄製品、自動車の輸出に使用され、コン
テナ積み卸し設備は能力限度に達している。穀物積出氏インフラ機構はわずか
しかない。エスピリットサントのビトリア港は紙パルプ、製鉄、穀物、固形粒
状物など。需要が多いために積出し能力の拡張、他の修正すべきは大型船の着
岸に喫水を深くする点である。

ブラジル北部のペセン、イタキ、サンタレン

フォルタレーザの外港であるぺセンは農業資材、製鉄製品、石油関連液状製品
などのターミナルを有している。しかし、規模が小さく、大型船を受け付けら
れない。サンルイスの外港のイタキは鉱産物と穀物の積出港であるが、大豆な
どの中西伯製品を受け取る手段がない。アマゾン河口から800キロのサンタレ
ンはマットグロッソ北部の大豆積出港として設備されたが、有効利用には国道
第163号の舗装、出来れば鉄道敷設が必要、他に環境問題を抱えている。ま
た、これから更に400キロ上流のイタコチアラ港はマジグループの開発したマ
デイラ河下りの大豆積出港。両港ともにアマゾン本流に面し、渡洋船でヨーロ
ッパへ直行する。
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■司法改革法案、上院にて承認される
8年振りで上院から発進の予定

上院の憲法法務委員会CCJが4月6日、司法改革法案を承認した。残る上院で
の手続きは本会議において81上院議員中、54票の賛成者を得ることであり、上
院の投票投票にて承認された後は、改正部分に関して下院の投票が必要であ
る。

与党リーダーのメルカダンテ議員は「本年度下半期からの実施を目指し、早急
に審議日程へ繰り込む予定」と語った。司法改革が現在のサンパウロ市副市長
のビクード下院議員(PT)により提案されたのは92年の3月、その後、種々の
訂正が行われ、ズライエ・コブラ下院議員(PSDB―SP)により上院へ上程され
たのは2000年、以後、現在に至るまで上院に留まっていた。

司法府の外部監察を認める

改革法は司法府の外部監察を認めるものであり、司法改革法案の主要点は、
1)司法審議会および検察審議会を創設する。メンバーはブラジル弁護士会
OABのような市民団体および国会議員、司法府から選出され、司法に関する行
政、予算、決定を査察する。2)最高裁STF判決の抄録を作成する。最高裁は
その構成員の2/3の賛成を得て下された判決を判例として司法府および直接
間接の連邦・州・市の各機関が従わせる。3)上級裁STJ、上級労働裁TSTも
2/3の賛成した判決を判例とするが、敗訴した側は一判例に基づくのみで上
訴することは認めない。4)判事または検事であった者は定年退職後3ヶ年、
弁護士の職に就けない。5)判事は就任した裁判所に三等親までの親戚を雇用
できない。6)人権に対する訴訟は、例えば国際協定を遂行するなど、検事総
長が必要と認める場合には連邦法廷へ移行できる。
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■ブラジル、米州自由圏を諦め、方向転換
米国、農業補助金を譲らず、貿易圏は座礁

4月1日、ブエノスアイレスにおいて34カ国中11カ国が出席し開催された米州
自由貿易圏FTAA会議では、今までと同様、米国の農業補助金で何の進展もなく
終り、ブラジルは実質的には継続の意味を失った感じ、貿易圏の代表は続ける
が、方向転換して途上国30カ国の南々連帯結成に本腰で取り組む。

外務省の今後の優先目標はヨーロッパ連合との交渉継続、および古馴染みのチ
リおよびアンデス共同体CANとの交渉、途上国仲間の大国、中国、インド、南
アとの親密化。できれば、アンデス諸国から中米、カリブ海諸国。南々連帯の
延長線上にエジプト、モロッコを加えたい。

米州自由貿易圏、平行線を歩むのみ

ブエノスアイレスにて開催されていた米州自由貿易圏の非公式会議が4月1日
に終了した。出席したアルゼンチン代表は「2005年開始の自由貿易圏は有り得
ない」と確信したが、米国側代表は「アメリカ政府は来年々初より自由貿易圏
の合意を発足する」と再確認。この了解の相違は農業問題にあり、ブラジルと
アルゼンチンは「農業問題を議題に含めなければ貿易圏は無意味」と主張、ア
メリカ側の言い分は「農業問題は世界貿易機関WTOにて解決すれば良く、貿易
圏とは無関係」との態度を崩さない。

貿易圏のバアディアンブラジル大使は「24時間の会議で何事も進展せず。その
背後には農業補助金問題があり、アメリカとメルコスールの見解の相違は来年
からの貿易圏発足を疑問視させる」と発言。ヨーロッパ連合との会議では農業
補助金が会議のテーマとなり、その数量が議論の対象となっているのと大きな
格差がある」と説明した。

メルコスール、アンデス共同体と合意締結

4月4日、ブエノスアイレスにおいて交渉されていたメルコスールとアンデス
共同体CANとの共同市場結成の合意が交渉開始後8年目に成立。現在の通商額
は58億ドル、これによって南米における通商ブロックはほとんど南米大陸全体
へ広がる。

アンデス諸国中、ボリビアとペルーは既にメルコスール加入を約束されてお
り、今回の合意で影響を受けるのはコロンビア、エクアドル、ベネズエラの3
カ国。7月にエクアドルの首都キトにて開かれる会議において、両ブロック通
商製品の80%に関して自由化日程が定められる予定である。なお、考慮を要す
る製品としてメルコスール側は鋼鉄、繊維、紙、アンデス側は小麦、大豆、自
動車を挙げている。
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■配電会社の前々年度為替差損の穴埋めに値上げ
電力会社、昨年度利益は25億レアル

2002年度には100億レアルの欠損を出した電力会社は、昨年度も需要の伸びは
わずかに過ぎなかったが、為替変動が大きく変化したため、25億レアルの利益
を計上できた。電力22社の昨年度純売上は410億レアル、前年度の388億レア
ルより5.7%増、しかし、ドル相場が年初R$3.53からR$2.90と下がり、金融費
は前年度117億レアルが31億レアルへ低下、103億レアルの欠損が25億レアル
の純益に転じ、借入債務は534億レアルが403億レアルへ減少した。なお、エ
レトロブラスの資料に基づけば昨年度の電力消費は3.7%増であった。

東南伯の4配電会社、8日より値上げ

電力料金が4月8日から上昇する。値上げ理由は2002年の電力会社の債務為替
差損を埋めるため、電力庁Aneelは「昨年の料金引上げに際しては消費者へ転
嫁されなかった」と説明した。12ヶ月間の総合物価指数IGP−Mは5.08%であ
るが、これに為替差損50%が本年、残りが来年に加算される。

東南伯では4社、サンパウロ州地方区の配電会社のパウリスタ電力CPFLは顧客
数300万にて12.74%、ミナス州のCemigは顧客数570万にて12.74%、マッ
トグロッソのCematは顧客数71万にて14.81%、南マットグロッソのエネルス
ルは顧客数62万にて17.92%の値上げである。ただし、これは平均調整率であ
って、例えば、ミナスの工業は28.31%、サンパウロ地方区の工業は27.30%
と部門別に調整率が異なる。値上げの理由は2003年のドル相場高騰による債務
の為替変動差損の填補。
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■連邦公務員、ストで脅かし昇給獲得

ストライキと政治危機の圧力に屈して、連邦政府は公務員に対して、公式イン
フレ指数IPCA昨年度実績9.3%を超える最低10.79%、最高29.38%の給料調
整を承諾した。公務員側からの要求は前政権時代の調整不足分に昨年度インフ
レを加算して127%調整の要求であった。

企画省人事局の説明によれば、今回の昇給は生産性向上手当ての形で支払わ
れ、退役公務員は調整全額を受け取れず、行政、保健、社会保障、教育の各部
門の公務員は異なる調整率を適用される。なお、これら部門の公務員数は90.5
万人、その大部分はR$582からR$2,179の給料、5月からの調整は本年度15億
レアル、年間21億レアルに相当する。なお、ブラジリア連邦裁判所第7法廷の
ラモス判事は3月30日「連邦警察のストは合法行為であるが、空港における順
法闘争の継続を禁止する」との裁判所命令を発した。

最初のストは連邦警察と検察官

給料調整と政府の経済政策反対を要求して、公務員10万人がストライキを準備
中である。その先頭を切って既にストに入り、空港の混雑で有名になった連邦
警察であるが、他の公務員も調整要求を提示しており、承認されないならば、
スト突入を宣言している。対抗する政府側は6日の恒久交渉会議の席へ提示す
る提案書を作成中である。

連邦警察のスト開始は3月9日からで参加者7,000人、現在の給料R$4,200/
R$6,130を警察署長並みのR$9,434へ昇給との要求。また、3月15日からの連
邦弁護士および大蔵省と中銀の検察官の4,500人は現在R$4,973/R$7,461の
給料を100%引上げ。

4月、公務員10万人がスト準備中

給料引上げを要求し、スト突入を準備しているのは、国税庁技師の6,300人、
現在のR$2,537/R$3,668を連邦警察並みに要求、一部は1日からストに入っ
たが中止、今月12日の決定を待っている。国税庁検査官、現給料はR$5,310/
R$7,707、要求は127%の調整、12日からスト予定。社会保障院検査官、現給
料は国税庁検査官と同じ、要求は37.5%調整、15日からスト入りを予定。労働
省検査官、現給料は他の検査官並み、要求は40%調整、6日からスト予定。

人員の多いのは上級教育の教師達4.15万人、現給料はR$1,036/R$3,540、要
求は緊急手当として50.18%、14日に総会、18日に結論を予定。保健・労働・
社会福祉関係公務員は16万人、現給料はR$784/R$3,630、要求は50.18%、
スト予定は20日。

政府の大盤振舞い、給料調整と身分保障

政府は公務員スト回避のため、3月徴税成績の改善による財源を利用し、現役
および退役公務員給料の調整をインフレ指数IPCA9.3%以上に認めると決定。
3月徴税成績は未発表であるが、増税ではないと蔵相が宣伝に務めたCofins税
収が政府の予期以上に増加した模様、2月まででも20億レアルの増収であっ
た。この増税を利用して、現役公務員は最高29.4%であったのを12.85%/
32.27%の調整、退役公務員への年金調整は最低7%のを9.5%/29.4%と大
幅に上げる提案となった。

更に増収の使途は不足しない。3月31日に下院の特別委員会で承認されたのは
83年10月から88年10月の期間に採用された連邦、州、市の三権の公務員に対し
公務員試験の有無にかかわらず身分保証を与える件、完全に合憲の訂正である
と説明された。この恩恵に浴する者は約10万人である。
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■大統領、農地改革17億レアル支出を約束

最近、野党時代の労働党PTの同僚であった『土地なし運動』MSTの跳梁が活発
となり、ステディル指導者は「ルーラ大統領は農地解放を優先政策に採り挙げ
ず、恥かしい実績しか残していない」と主張、ブラジル全土で24ヶ所の農園へ
侵入、占拠した。最も盛んなのは大統領の郷里であるペルナンブコ州で4,290
家族が14ヶ所、他州では33,000家族10ヶ所を占拠した。昨年度の農園占拠は
222件で前年度は103件、関連すると疑われる殺人事件は前年の20件に対し42
件といずれも倍以上。アレンカル副大統領は「騒がしい無法者共が放火し、人
を脅かす。許し難い」と憤慨した。

土地なし、大統領の慰撫を聞かず占拠を増加

しかし、ルーラ大統領は土地なし運動MSTなどの運動激化に対し、17億レアル
の農地改革への支出を約束する。同時に「農地改革は『政府の農地改革反
対』、『土地よこせ』と叫び声だけで出来るものでなく、私の任期終了までの
結果を見て欲しい」とたしなめた。

しかし、ステディル指導者に引き入られるMSTを始めとする土地なしグループ
は大統領の慰撫を聞かず、各地で農園へ侵入を続けている。3月から4月にか
けては総計106件、中西伯、東南伯、東北伯の大部分とパラナ州にて発生、最
も多いのはペルナンブコ州の44件である。農村労働者連盟Fetape傘下の運動の
ように公共地への侵入を心掛けている団体もあるが、MST運動は個人所有の農
園を狙い、侵入制限を規定した暫定令は完全に無視されている。

農村生産者組合のゴーメス組合長は「政府の彼等の対するリーダーシップが不
足し、無法の跳梁を許している。飼育家畜の一部を売却、財産防衛に使用す
る。彼等の要求を受け入れず、武装防御も辞せず」と提案した。
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■ブラジルで始めての台風、被害は10億レアル

ブラジルは熱帯から亜熱帯に位置する国、したがって夏の夕立には雷が付きも
の、宇宙研究所の資料によれば、世界の雷の半分以上はブラジル、強風に加
え、しばしば集中豪雨を伴い洪水を起こす。特にサンパウロ市は広範囲にわた
り土壌が露出しておらず、セメントで固められ、市内北部を流れるチエテ河は
浚渫不足もあって、水害は年中行事の一つ、毎年数回は河畔を通る街道が水に
浸かる。

しかし、これらの気象現象は北半球における台風ではなく局地的なもの、少な
くとも、この半世紀にブラジルの何れかの地方が台風に見舞われた話は聞かな
かった。ところが今回、サンタカタリーナ州を襲った風雨は台風である。日本
では台風の渦は時計針と反対に回るが、ここは南半球、海上で発生した中心に
眼がある雲の渦が時計の針の方向に回った。何故、このような台風が発生した
のかは不明。最近、世界の各地で発生する天候異変の一つである点は確かであ
る。

台風の眼の進行速度は時速20キロ、海岸から1,000キロ東方で発生した渦は36
時間で成長、3月28日午前5時にサンタカタリーナ州に上陸、風は時速150キ
ロ、秒速40メートルとなって同州南部の海岸地帯を襲った。被害は40市、始め
ての台風であり、宇宙研究所のほうも予想外の出来事、これだけ強くなると予
想できず、住居建築方式も日本のように瓦を厳重に組み合わせてはなく、多く
が飛ばされた。罹災家屋は数万軒に及び、損害3.4億レアル、公共建築物の損
害4億レアル、農産物の被害を加算して10億レアルを下らない。
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■動物園連続殺獣事件、密輸出業者の仕業と判明

本年初めにサンパウロ動物園で発生した連続殺獣事件は動物密輸出業者が動物
園理事会の通告に基づき、鳥獣類の密輸出が暴露されたのを恨み、動物園従業
員10人に命じて殺獣させた。その上、彼等は毒物取扱いの知識不充分のため、
予想以上に犠牲を払うことになった。した。しかし、毒薬の入手経路は不明、
首魁は未だ逮捕されておらず、情報提供者にはR$5,000を支払う。殺獣された
動物は73匹、更に10匹が容疑の対象となっている。最も犠牲となったのはヤマ
アラシの43匹、大物では象1頭、野牛1頭、チンパンジー3頭、ラクダ3頭。
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メールマガジン: Brazil Today
著者(現地ブラジルで執筆): 大岩國男
編集: 大岩幹男
発行: Ana&Log(アナ・ログ翻訳事務所)
住所: 〒468-0034 愛知県名古屋市天白区久方1-149
電話: 052-804-5710
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携帯: 090-8132-0810
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