ブラジル・南米の政治経済ニュース。(アナ・ログ翻訳事務所提供)
- 最新号:2008-10-02
- 発行周期:週刊
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Brazil Today
発行日: 2002/7/19━━■ P R ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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Brazil Today 2002 / 7 / 22(60号)
日系企業ビジネスマンのための週刊誌 (毎週月曜日配信。無料購読)
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目次:
■レアル攻防、奮闘する中銀と民間企業
■ブラジルとメキシコ、通商協定に調印
■ナショナル製鉄、英蘭のコルスと合併
■自動車業界、操業短縮から一部は人員整理
■不況に無関係、小規模の特殊自動車会社
■農村電化88%、これ以上には補助金が必要
■家電販売網ポントフリオ、売りに出る
■国破れ、半数が失業のアルゼンチンに微かな希望
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■レアル攻防、奮闘する中銀と民間企業
ドル流入と中銀総裁訪米で市場やや好転
フラガ中銀総裁の訪米、外貨流入によって、ドル売り値はR$2.794、前日の
R$2.851より2.00%安、カントリーリスクも1,630から1,548と5.03%下が
り、サンパウロ市証券市場指数は2.38%上がり10,806と一息付いた。ドル流入
は世銀IBRDの国際金融公社IFC参加のオデブレヒト建設への融資金2.80億の一
部2億ドルの流入によるもの、更に7月貿易収支の6.35億ドル黒字の予想など
も影響した。
度重なるアメリカ大企業の粉飾決算の発覚により、昨年12月28日に0.8835ド
ルであったユーロの価値が上昇、7月15日にドル価格を超え1.0034ドルに達し
た。このドル価値喪失は心理的に影響し、ヨーロッパ証券市場はロンドン
5.4%安を始めとして一斉に下落、しかし、ダウジョーンズは0.52%の下げに
止まった。ブラジルではBovespaは3.04%安、ドルは1.71%上がりR$2.858、
カントリーリスクも2.1%上がり1,546となった。
直接投資送金国の主力がケイマン島
ブラジルの為替は何か事件が発生する度に不安定になるのは、流入する資金
の不安定も一因となっている。2002年に流入した外資直接投資は5月までに
71.5億ドル、昨年同期よりも8.2%減、だが、その資金源の国を見ればオラン
ダからの投資が112%と倍増して直接投資総額の23.8%およびケイマン島から
は71%増にて16.1%と急激に増加している。
オランダからの流入はレアル銀行、スーパーボンプレッソなどで問題ない
が、ケイマン島から送金される投資に関しては不安が付きまとう。バルガス財
団FGVのマテスコ教授は「レアル切り下げ後の利益を狙って、ブラジル人の資
金が帰国した」と説明、ボストン銀行のシプリアノ経済主任は「ケイマンから
の投資はブラジル企業支社が同島にて資金を調達、ブラジルでの債務返済に当
てたもの、従って実物経済には影響なし」という。
世界の途上国向け投資基金の動向は98年4月に16.3%を占めていたブラジ
ルが昨年6月に10.1%、本年6月には8.8%と下がり、アルゼンチンは昨年7
月0.66%から現在は0.11%に転落した。南米に代わり、アジアへ資金が流れ、
人気上昇の最高は韓国で一年前の12.6%から19.8%、タイが2.3%から
3.2%、マレーシアは2.0%から3.8%と上昇した。
民間会社、6月の債務再交渉成立は55%
今回の問題は政府債務ではなく、アルゼンチンに始まる南米に対する信用度
の低下から、ブラジルの銀行および民間会社の債務返済資金の借入が困難にな
った点にある。6月期限到来の民間海外債務21.0億ドルに関して再交渉が成立
したのはその55%であった。
最高額4億ドルのボトランチンは7億ドルの協同起債を予定していたが、
一部の銀行が辞退し纏まらず、BBV銀行、イポベレインス銀行、シティ銀行か
らつなぎ融資を受けて支払った。次いで金額の大きいサンパウロ電力Cespは起
債時期を早めたため、カントリーリスク上昇前に3億ドル調達に成功。コペネ
の債務は1.5億ドル、不承知の銀行分は他を探すなどの苦労の後、債券再発行
に漕ぎ着けた。
伯銀とブラデスコ銀行のみが資金調達に成功、伯銀は返済2億ドルに対し
て3億ドルの調達、ブラデスコはコマーシャルペーパー2.5億ドルの返済に対
し1.5億ドルだけを更新した。なお、7月に支払うべき債務総額は19.3億ド
ル、この中で連邦債務が8.6億ドル、グラジエンテの1億ドルとエスタードSP
紙の7,500万ドルは既に支払済み。
輸出金融、高利を避けて輸入商へ融資
外国銀行がブラジルの輸出金融を行う場合、輸出商へ貸付けたならば、カン
トリーリスクが高く高金利となるので、幾つかの外国銀行は輸入商へ融資する
方法を開発、今までの輸出為替契約前貸ACCと為替引渡前貸ACEがなくなる。
例えばウエストLB銀行ではこの方法により8件、約2億ドルの融資を実行し
た。イタウ、ウニバンコスなどの内国銀行も同様の方法による金融を研究中。
中銀、予期しない基本金利18%への引下げ
中銀の通貨政策委員会Copomは7月17日、基本金利を年利18.50%から18%
へ引き下げた。基本金利は3月に18.75%から18.50%に下げられて以来4ヶ
月振り「将来におけるマクロ経済維持に対する信用に基き、金利引下げが可能
となった」と中銀は説明した。
予期しない金利引下げは実業界から歓迎されたが、先月に比して経済に対
する信用が増したというのは無理な理由付け。インフレIPCAは5月0.21%から
6月0.42%へ上昇、ドルはR$2.70からR$2.80を超え、カントリーリスクは前回
会議日に1,382であったのが今は1,500以上、IBGEの失業率は7.57%が
7.70%、工業生産は3月から4月に4.1%成長が5月は前月より5.1%の下
落。この数字を見れば信用増加とは決していえず、委員会においても2人の引
下げ反対者がいた。
大統領選挙のイボペ調査はシーロ氏が二位で三位の与党候補セーラ氏との間
に7%の差が生じており、フラガ中銀総裁は委員会会議の後、アニバルPSDB党
首と経済問題に関して話し合ったという。7月17日のドル売り相場は前日の
R$2.895から最高R$2.910まで上がったが、終値はR$2.897.カントリーリスク
は1,554から1,551とわずかな下げとなった。
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■ブラジルとメキシコ、通商協定に調印
訪伯中のメキシコのフォックス大統領は7月3日、ブラジリアにおいて通商
協定に調印した。自動車協定に関しては地域経済への関連が大きいため、5
日、ブエノスアイレスにおけるメルコスール首長会議にて調印する筈であった
のが、調印まで至らず、メキシコとの協定のみが調印された。
ブラジルとメキシコの通商協定は796品目、輸入税の割引20%から100%と
7月3日に発表された。最近公表されたその明細は359品目が100%割引、80
品目が80%から60%、102%が50%、250品目が45%から20%。製品種類別で
は化学および関連製品255品目、機械・器具・電気材料が102品目、食品・飲
料・たばこが90品目、プラスチック・ゴム製品が83品目、植物製品51品目、光
学・写真製品39品目である。
ただし「この796品目中728品目は本年初頭に既に交渉済みの品目であり、
新規に包含されたのは68品目に過ぎない」との意見もあり、あるいは「現在は
これだけだが、将来の拡大を考慮すれば、その意義は大きい」と主張する者も
ある。現在のブラジルからメキシコ向け輸出は自動車、機械設備、鋳鉄、鋼
材、電気電子機械、油性植物に集中し、これらが80%を占め、特に自動車の比
率は高く、昨年度輸出の47%に達した。
この他に成立したのは、開発銀行BNDESとメキシコ通商銀行Bancomexとの協
力協定、テレビクルツーラとメキシコのチャンネル22、中小企業支援サービス
Sebraeとメキシコの一金融機関との提携約定であった。なお、2001年のブラジ
ル/メキシコの通商はFOBにて輸出18.68億ドル、輸入6.9億ドル、黒字11.7
億ドルを記録、今回の通商協定成立により3年後に輸出入総額45億ドルに達す
ると期待される。
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■ナショナル製鉄、英蘭のコルスと合併
ナショナル製鉄CSNは、英蘭資本のコルスと合併し、世界第5位の製鉄会社
となる。コルスは99年に英国のブリティシュ製鋼とオランダのホーゴベンスが
合併した会社で年産1,810万トン。CSNは41年にバルガス大統領時代に公社と
して建設され、93年に民営化計画にてビクーニャグループが46.5%の株主とな
り、支配権を得た。生産能力は400万トン。
合併後のCSNはコルス62.4%とCSN37.6%、生産2210万トン、従業員5.7万
人、年間売上140億ドルの会社となる。同社の工場はオランダ工場が最大で
650万トン、次いでCSN、英国のスカンソープ工場、他に英国に3工場と米国
に1工場を有する。
なお、世界第一の製鋼会社はヨーロッパのウジノル、アセラリア、アルベッ
ドが合同してできたアルセロル(4,310万トン)で、ブラジルではアセジッ
タ、CSTを支配しており、第二がNKK川崎(2,810万トン)、第三がPosco
(2,780万トン)、第四が新日鉄(2,620万トン)、以下はISPAT、上海バオ
ス、コルスの順。
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■自動車業界、操業短縮から一部は人員整理
又しても、過剰在庫に悩む自動車業界
乗用車販売台数は3月13.3万台、4月13.5万台の水準にあったが、5月に入
り11.8万台、6月は更に低下し11.1万台へ下がり、各社の敷地は在庫で一杯と
なり、再販店では8.5万台、26日間分の在庫を有している。
GMでは既にサンジョゼ工場は6月に10日間、サンカエターノは7月第2
週、グラバタイは7月に2日間の休暇を実施、今後はサンカエターノおよびサ
ンジョゼ両工場の7,000人の従業員は7月27日から8月7日まで集団休暇に入
る。臨時雇または希望者を募り700人を整理する。また、メルセーデスベンツ
ではサンベルナルド・ド・カンポナルド工場にて700人、スカニアも70人整理
を発表したが、後刻、取り消した。単一労連CUT傘下のABC地区金属労連と交
渉の結果、2001年末に結ばれた協約に従い、6ヶ月間、週36時間までの労働短
縮の可能性を認める代わりに、会社側は11月末までの雇用を保障すると決まっ
た。
他の会社は未だ集団休暇の段階で、フォルクスワーゲンはABC地区・タウ
バテ共に週4日制、サンベルナルド工場は2日間集団休暇。フィアットは6月
に1,000人に20日間の休暇を取らしたが、17日から更に1,000人に10日間、
2000人に20日間の休暇を出す。フォードは7月29日から8月7日まで休暇。プ
ジョー/シトロエンでは税関ストで部品入手できず、2日間生産ラインを止め
る。
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■不況に無関係、小規模の特殊自動車会社
自動車工場といえば、フィアット/フォルクスの首位争い、国際企業、過剰
投資と操短、有給休暇などの語が頭に浮かぶが、これらと無関係に大企業の狭
間で生き残り、成長している自動車会社もある。製造しているのはスポーツカ
ー、僻地専門のジープ、過去の栄光に輝いたクラシックの複製などの特殊な自
動車で景気に左右されず、一定の需要が存在し、老舗もあれば新規進出もあ
る。
スパイダー複製のシェモニックスとジープのトロラー
シェモニックスは15年の歴史を有する老舗、45年前に製作を中止されたポル
シェのスパイダー550の複製をサンパウロ市近郊のジャリヌ工場で組み立てて
いる。創立者は以前に存在したピューマ社で25年働いたマステギン氏、米国人
のスポーツ車設計技師のベック氏と共同で開発、今までに1,000台ほどを製
造、ほとんどをアメリカと日本へ輸出、ブラジルで走っているのは50台のみ。
セアラ州のオリゾンテにはトロラーという自動車会社がある。製造している
のは道路のない所を走るジープの会社、現在開発中のプロジェクトはピックア
ップ、4ドアの実用車、軍隊用ジープの3機種、99年に年間200台の生産を開
始、本年度は1.6万台の予定。原価は5万レアルから6万レアルと高いが、イ
ラン、アンゴラ、キューバ、南アから引き合いがあり、2003年から600万ドル
を費やしての拡張投資計画を立てている。
マナウスへ2社とトカンチンスへ1社
本年中に稼動を予定される新規進出の自動車会社がマナウスに2社とトカン
チンスに1社。一つはクロスランダー、国産化率70%を使用してルーマニアの
技術でスポーツ実用車組立て、資本主はブラジルキアと造船のサマンバイア・
グループおよび米国の自動車再販店網のラカロ、投資金額3,200万ドル、今月
末に操業開始、年末までに800台を組立て、半分はアメリカへ輸出する。原価
は実用車5万レアル、ピックアップ4万レアルの見積り。
他の一社はアマゾン特殊自動車、資本主はセアラに進出した台湾のヤマコ
ングループで、昨年に製造を中止したトヨタのバンデイランテスの市場へ入
る。スイスの軍事会社の許可を得てジープの生産、機種名はセルバ、4.0のエ
ンジン月で原価5万レアル程度、年間売上80万ドルから100万ドルを期待して
いる。
トカンチンスのパルマスに建設中の自動社会社はブラジル自動車製造とい
う堂々たる社名の会社。親会社はポルトガル資本の編物会社のトリコス、年間
1.7万台の生産設備に1,400万ドルを投資、30%を南米諸国とメキシコへ輸出
するという話である。
これらの小規模会社の生産台数を総計して現在の年産は5,000台、フォルク
スの一機種ゴールの10日分にも及ばないが、大自動車会社が赤字続きで悩んで
いるに対し、シャモニックスもトロラーも利益を出しているという。
パラグアイ、示威運動との衝突後、緊急事態宣言
パラグアイでは7月15日、デルエステ市、エンカルナシオン、サンロッケな
どで、民営化反対、マチ大統領退陣を要求する示威集会が開かれ、特にデルエ
ステではブラジルとの国境『友情の橋』にて示威側と警官隊が衝突、死者2
名、負傷者50名を出し、マチ大統領は緊急事態を宣言、17日まで続いた。
政府側はブラジルに亡命中のオビエド元将軍を「示威運動を指導した」とし
て非難したが、オビエド氏の補佐官は「事件発生当時、元将軍ブラジル南部の
海岸地方におり、無関係」と証言した。オビエド派の全国倫理市民連合
Unace、フランコ副大統領派の自由急進党PLRAは「示威運動には無関係、だ
が、抗議には賛成する」との声明を発した。
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■農村電化88%、これ以上には補助金が必要
99年に開始されたエレトロブラスの電化計画によってブラジル全土における
電力普及は著しく進み、恩恵に浴さないブラジル人は農村人口3,500万人の
12%、420万人となった.東南伯・南伯では南リオグランデの農村人口の
13.2%とミナスの11%を余すのみと好成績。東北伯ではセアラ、ペルナンブコ
が普及率100%、セルジッペ95%と普及率が高いが、バイア、アラゴアスでは
30%程度、最低はピアウイの10.2%、中西伯・北伯ではゴヤスが100%、南北
マットグロッソが73%と80%の普及率であるが、トカンチンスは41%、その他
の州では20%以下である。
本年4月に大統領により裁可された法第10,438号には配電会社は電力庁規定
に従う義務があり、規定には電力普及の目標が定められているが、現在の設置
原価は配線距により異なるが一軒当り平均R$2,300を要し、しかも、電力使用
習慣のないため、消費量は極めて小額であり、電力会社側としては採算が取れ
ず、配電会社は政府へ補助金支出を要求している。更に問題は低収入のために
家電購買力がなく、セアラ、パライーバ、ピアウイの電力の新規普及地では
30%の労働者は最低給料の半分しかなく、これでは最低限の電気器具をととの
えるのは容易ではない。
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■家電販売網ポントフリオ、売りに出る
家電販売網ポントフリオが売りに出ている。同販売網の所有者は銀行家エド
モンド・サフラ氏の未亡人リリ・サフラ女史、仲介者はゴールドマンサックス
社。この販売網は昨年に同じ仲介者により売りに出され、ポン・デ・アスーカ
ルのアビリオ・ジニス氏が8億レアルで購入意欲をしめしたが、サフラ女史が
10億レアルを要求、売買が不成立に終った。
ポントフリオは348店、昨年の売上26億レアル、純益3910万レアル、売上の
73%は掛売り、サックスの評価によれば正味資産4.8億レアル、売上は業界第
二、店舗数は業界第一の会社である。買い手として名が挙げられるのは業界第
一のカーザスバイア、311店と店舗は劣るが売上は33億レアル。しかし、多く
の店舗が現在店舗網と重複するのが重複投資となり、家電メーカー側は現在、
生産の18%を購入する同社がポントフリオを購入すれば更に集中が進む点を危
惧している。前回に成立しなかったポン・デ・アスーカル・グループの61店を
有するエレトロスは依然として有力な買い手。他に米国資本のベストバイ・サ
ーキットシティ、ポントフリオ購入によるブラジル進出を狙っている。
家電販売と並行して争われるのが月賦販売の金融で、現在はポントフリオ販
売の70%を融資しているのはグロベクスグループのインベストクレジット、ウ
ニバンコはこの金融会社への出資比率を拡大したい意向を有しているが、市場
では「ウニバンコは慎重にこの変化を研究中」と噂している。
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■国破れ、半数が失業のアルゼンチンに微かな希望
次々に倒産に追い込まれる企業
アルゼンチン経済の崩壊によって大部分の同国民間企業は倒産の淵に立って
いる。格付け会社スタンダード&プアズS&Pが48大企業を調査した結果、34社
は国内・国外の債務返済の約束を果たせない状態にある。また、キャピタル基
金の調査によれば、金融協調団を組織して海外市場で調達した資金が昨年末以
来、返済されていない会社が34%に達することが判明した。
不況以前のアルゼンチンにおいて驚異的な成長を示した小売のExxelグルー
プのパン屋Fargoが98年に最初の債務不履行の会社となり、それ以後、次々に
倒産する会社が現れた。2000年までは最大の小売業者、シェア30%であった
Norte−Tiaが15億ドルでCarrefourの手に落ち、2001年にはExxelも和議申
請。CD販売で60%にシェア、67店舗を有した債務2億ドルのMusimundo、アイス
クリーム50店のFreddoも倒れ、6月にはコーヒーで127店のHavanaが潰れた。
未だ頑張っている会社
未だ頑張っているが、電話会社の巨人Telecom、セルラーのCTI、有料テ
レビのCablevisionおよびMulticanal、情報業界のClarin、製鉄業界の雄
Acindar、酪業のMastellone、ブエノスアイレスの水道会社Agua Argentinas、
ガス会社のMetrogasはS&Pからデフォルトと烙印を押され、電話の
Telefonica、電力のEdesur、金属のImpsa、スーパーのDisco、ショッピング
のAlto Palermoはデフォルト寸前と伝えられる。
石油および石油化学は輸出を主としているので、今の処、国内状況に煩わさ
れる点が少なく、石油のRepsol-YPFとPerez Companc Energia、石油化学の
Sovepal Indupaのような平常経営状態にある会社は例外的存在である。
経済人口の45%が職探し
4年続いた不況の後、危機に襲われたアルゼンチンでは625万人、経済人口
の45%が職を探している。この中で23%は完全失業者、22%は働いているが州
労働時間が35時間に満たない半失業者である。昨年10月の統計院Indec調査に
基けば、求職者数は480万人、経済人口の34.6%であったのが、危機によって
135万人増加した。第1四半期の国内総生産GDPは16.3%の低落、雇用は2001
年10月1,200万人から1,130万人へ減少したにもかかわらず、新規に労働市場
に参加する者が75万人あった。
アルゼンチンへ国際金融機関から融資
アルゼンチンに対し国際通貨基金IMFは公式に6月17日に支払期限の到来す
る債務償却9.85億ドルの一カ年間期限延長を認めた。また、ドゥアルデ大統領
は米州開発銀行IDBへの債務償却5.35億ドル実行を約すると同時に、同銀行か
ら融資2.96億ドルを6週間以内に受取る。それ以外に同行は5億ドルを準備
中、世銀IBRDからの1.5億ドルの融資は数日中に到着の予定である。
アルゼンチン中銀は通貨価値修正を復活させる。7月16日に中銀から発行さ
れる91日期限の中銀債Lebacs5、000万ペソは関連安定指数CERによる調整付
き、CERは統計院Indecの消費者物価指数を基準に設定される。また、先週、
ラビニャ経済相は「企業の決算にはカバージョプラン以前に行われた通貨価値
修正を適用する」と発表している。
アルゼンチン工業に回復の兆し
この半年以上、アルゼンチンから発表される経済指標はいずれも惨憺たるも
のばかりであった。しかし、統計院が今回発表した工業生産指数の6月は前年
同期より13.2%下落であるが、喜ばしいことに前月に比して1.6%と3ヶ月連
続の増加を示した。統計院のベロ氏は「これで回復に向かったと考えるのは早
計、工業界の見通しは未だ悲観的で、数ヶ月間に回復と見るのはわずか15%に
過ぎない」と慎重な態度であった。
中銀の発表によれば、年末一40億ドルの外貨準備は7月15日に米州開発銀行
IDBへ5.5億ドルを支払ったため、89.5億ドルとなったが、数日中に世銀IBRD
からの1億ドルが入る予定という。
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メールマガジン: Brazil Today
著者(現地ブラジルで執筆): 大岩國男
編集: 大岩幹男
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