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Brazil Today
発行日: 2002/5/18━━■ P R ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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Brazil Today 2002 / 5 / 20(51号)
日系企業ビジネスマンのための週刊誌 (毎週月曜日配信。無料購読)
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目次:
■10月大統領選挙予想に市場が反応
■米国大統領の農家法裁可とブラジルの反応
■メキシコ・チリとの協定で自動車輸出増を期待
■マクドナルドを上院は権力乱用と認定
■アメリカ、ブラジル鋼材輸入制限を拡大
■第1四半期決算、金融費低下で純益上昇
■アフリカ系神々が好む種々の食事
■経済停滞に悩むウルグアイへアルゼンチン危機が直撃
■アルゼンチンで嫌われた国際通貨基金
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■10月大統領選挙予想に市場が反応
セーラ候補低落の噂に市場反応
「大統領選挙の得票予想調査にて、与党である社会民主党PSDBのセーラ候
補の順位が4位へ下がり、労働党PTのルーラ候補の票が伸び、社会党PSBのカ
ロチーニョ候補が二位へ浮上した」の噂が市場に流れ、フィナンシアルタイム
スがルーラ候補優勢を報道、これに加えNYのダウジョーンズが1.03%安、ナス
ダックが2.70%安と不安定要素増大に5月9日の相場は悲観色に彩られた。商
業ドル売りはR$2.439からR$2.472と1.35%高、カントリーリスクは898から
949と5・67%の上昇、株価指数Ibovespaは12,616から12,101と4.08%安。
5月9日の相場混乱の元になったのは12日に出版される『イストエ』誌のト
レード社による大統領選挙得票調査「セーラ第4位」の噂であったが、実際は
噂と異なりセーラ候補は第二位を占め、ルーラ候補は首位にあるが、40%を超
えておらず、10日の商業ドル売り相場はR$2.469にて前日より0.12%安、SP
株価指数は12,130で0.23%高と平静に戻り、カントリーリスクも949が945と
わずかながら下がった。
ダッタフォーリャ、セーラ5%低下、ルーラ11%上昇
ダッタフォーリャによる大統領選挙調査が5月14日に発表された。調査は11
日と12日、全国各地の有権者3,416人を対象としたもの。結果はルーラ(PT)
が43%、前回調査の4月9日の32%より11%の上昇、続く3者はほぼ互角で、
セーラ(PSDB)が22%から17%へ低落、ガロチーニョ(PSB)15%で1%下が
り、シーロ(PPS)14%で1%上昇。エネアス2%の横這い。なお、各候補と
も副大統領候補は未定。
同日に発表されたボックスポプリの調査は13日2,000人を対象として調査さ
れたもの、前回4月19/20日の調査と比較して、ルーラ42%(前回39%)、セ
ーラ17%(19%)、ガロチーニョ15%(16%)、シーロ12%(12%)、エネア
ス2%(2%)。
94年と98年も最初はルーラ優勢
過去2回の大統領選挙でのFHカルドーゾとルーラの対決はダッタフォーリャ
の資料から、94年5月、ルーラ42%、FHC16%が7月に同率、以後はFHCが逆
転、最終結果はFHC48%、ルーラ22%で終了。98年には4月末、FHC41%、ル
ーラ24%が、6月にはFHC33%、ルーラ30%と接近、以後はFHCが票を伸ば
し、最終はFHC49%、ルーラ26%であった。
依然として上がり続けるドル相場
ドル相場は依然として上昇を続け、13日の商業ドル売りは2.18%高の
R$2.519にて昨年9月以来の高値、利益送金3億ドルの影響もあるが、ヘッジ
のために需要が高まっているのが原因。カントリーリスクも973と上昇した。
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■米国大統領の農家法裁可とブラジルの反応
米国のブッシュ大統領は5月13日、農家法を裁可した。同法は6年間に農家
への補助金1,900億ドルの支出を認めるもの、大統領は「この法によって、農
家は過剰生産による価格低下の憂慮を不要とし、生産を増強できる。アメリカ
農牧畜の繁栄はアメリカ経済の繁栄である」と語った。
だが、ワシントンの国際経済研究所のスコット氏は「法は嫌な臭味が漂って
いる」として「南ダコタ、アイオワ、ミネソタなど農業州にての票稼ぎと人気
取り政策であり、60%の補助金は10%の大農場へ集中、補助金は農業収入の
45%を占めるが、大部分の中小農家は恩恵に浴していない。補助金による人為
的価格引き下げは途上国の収入を減少させ、米州自由貿易圏などの通商交渉を
阻害すると同時に、米国財政の赤字を増加させ、他の社会福祉面への支出減額
をもたらす」と批判した。
米国農業補助金なら、ブラジルはFTAAに不参加
アマラル商工開発相は「北米市場がブラジル製品の流入制限を終焉させない
限り、米州自由貿易圏FTAAへブラジルは加入しない。ここ数ヶ月にアメリカが
決定した措置、貿易促進包括的権限TPA(旧名ファーストトラック)、鋼材輸
入制限、農家法などから見て、問題を論ずるのが最も困難な政府であると判断
し、自由圏交渉を進める意義を認めない。南北アメリカに自由貿易圏を創設す
る目的のFTAAの交渉は2005年に予定されているが、アメリカ政府および国会の
保護主義措置により遮られた」と語った。
続けて開発相は「米州自由貿易圏に替るものとして、ブラジル政府はメキシ
コおよびアンデス共同体諸国との二国協定を進める。協定の内容は4月にチリ
との間で結ばれた合意と類似のもので、相手国商品の最恵国待遇による低税率
輸入を認める代わりに相手国へブラジル製品進出を認めて貰う方式である。ブ
ラジルは常にFTAA交渉を準備してきたが、交渉困難性がアメリカにより提示さ
れた」と述べた。
ヨーロッパ連合、WTOへ提訴
ヨーロッパ連合の報道官は5月9日「連合は世界貿易機関WTOへ提訴」と発
言、13日には紛争処理委員会へ訴状を提出する。プロディ連合委員長は「アメ
リカの態度は10年前に後戻り、ドーハ会議での約束と明白に矛盾する」と米国
を非難した。危機の最中にあり、アメリカの助力を最も必要とするアルゼンチ
ンさえも、今回の米国農業補助金増額に対して世界貿易機関WTOへの提訴を研
究中である。
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■メキシコ・チリとの協定で自動車輸出増を期待
自動車業界はチリ、次いでメキシコとの協定締結の最終段階に差し掛かって
おり、ここ数日間には調印に達する予定。メキシコとの協定が成立すれば年間
18万台の自動車が輸入税1%で輸出される。6月中旬には自動車協会Anfavea
はマドリッドにおけるメルコスールとヨーロッパ連合の会議を利用し、スペイ
ン自動車業界幹部と話し合いの予定である。チリと結ばれた協定では免税にて
本年度48,500台の輸出が認められ、台数は徐々に上昇、2005年には68,000台と
なり、以後は枠なし・税なしの自由となる。
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■マクドナルドを上院は権力乱用と認定
上院経済委員会は5月7日、チェーン店からの「マクドナルドの店に対する
名義借用料引き上げを強要、また、フランチャイズ圏内に無断で自社資本によ
る店舗を開設、領域侵害するなどの行為をなし、これらに対する交渉を拒絶、
その態度は横暴、経済権を乱用しており、チェーン店側は解決策を求めて提案
したが、マクドナルドからの回答は得られなかった」との訴えを理由ありと認
定し、経済権局SDEへ調査を勧告した。
チェーン店側は「マクドナルドの態度は際限なく横暴、契約書は既に印刷
済みの者を送付、一言一句の変更も許さず、チェーン店側には最低の保障さえ
もなく、多くの店舗主が倒産に追い込まれた」と憤慨。上院委員会は当事者双
方と経済権局および経済権行政審議会Cadeを召喚して会議を開くことに決定し
た。
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■アメリカ、ブラジル鋼材輸入制限を拡大
アメリカ政府は国内製鋼会社、ベトレーエン製鋼、LTV、その他5社から昨
年9月に提起された行政訴訟に基づき、ウジミナスおよびコジッパからの輸入
製品、冷間圧延鋼板に対して43.34%の税率を決定した。追加課税の仮処分措
置はブラジルに対するばかりではなく、20カ国を対象とし、インド153%を始
め、ロシア、中国、日本、などが含まれる。なお、ブラジル産の鋼管はリスト
に含まれず、アメリカ流のダンピングから除外された模様である。国際国際通
貨基金IMFのアンネ・クリューゲル副総務は「米国も調印した国際協定に従っ
ていない」とアメリカの態度を攻撃した。
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■第1四半期決算、金融費低下で純益上昇
エコノマチカ社が、銀行とペトロブラスを除く87社に関して2001年と2002年
の第1四半期の成績をまとめ、バルガス財団の物価指数で修正した結果、純売
上は306.6億レアルから318.3億レアルへ3.8%の成長したに過ぎなかった
が、純益は11.8億レアルから21.2億レアルへ79.8%の上昇した。
営業利益率は14.2%から14.6%と大差なく、純益の増大は主として金融費
の減少22.0億レアルに基づくものと判明した。負債と金融費の比率は2001年が
負債598.7億レアルに対し金融費52.1億レアルで8.70%、2002年は658.1億レ
アルに対し30.1億レアルで4.57%と大差があり、金利問題の重要性を浮き彫り
にした。
87社を食品、紙パルプ、化学、製鉄金属、電話通信、繊維、部品を含む自動
車関係の7業界に大別、売上の伸びたのは電話通信の31%を最高とし、製鉄金
属、食品の3業界、低下したのは化学の16.2%および繊維、紙パルプ、自動車
関係。欠損業界は自動車関係だけ、繊維はわずかながら純益が残り、他の業界
は黒字決算であった。売上に対する営業利益率で両年度間に大差を生じている
のは紙パルプの28.5%が22.5%へ、また、化学が11.0%から7.6%へとの変化
が目立つが、他業界の営業利益率は安定している。
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■アフリカ系神々が好む種々の食事
5月13日は奴隷解放の日、アフリカからブラジルへ連れて来られた奴隷は
365万人、新大陸全体でアフリカから連れて来られた奴隷は936万人。この中
でブラジルへは365万人、人類始まって以来の残虐な歴史であった。ブラジル
では1888年に摂政イザベラ皇女が奴隷解放法に署名、法は『暁の法』と称えら
れた。だが、国内有力者の反対を押し切ったので、1889年に無血革命が起こ
り、ブラジルは共和国となり、イザベラ皇女を含む王室一家はポルトガルへ亡
命、再び、ブラジルに戻れなかった。
奴隷と共に移民したアフリカの神様
ブラジルの宗教は言うまでもなくカトリックが主体。だが、奴隷とともに
アフリカから渡来した宗教も神仏混交され、数百年を経た現在でも庶民の間に
根強い信仰を潜ましている。アフリカ系の宗教は日本の神道、ギリシャ神話と
同様の多神教、人間臭い神様ばかり。その変換は神から少し格を落として聖人
に移し替え、キリスト教の衣を着けて生き残った。
「オリシャスは自然の神々、我々に日々の糧を与えると同時に、それ以上
のものを自然へ戻す」とサンバドル市の最古のカンドブレ教会であるイレオポ
アフォンジョのマンエサント(聖母)のステラさんは「捧げる食事は神様の性
格に合わせなければならない」と説明。食事はアフリカ伝来の筈であるが、旧
大陸にないマンジョカ、とうもろこしなどの当地のインジオ文明も含まれてい
る。奴隷に引き継がれた食べ物である故、高級なものはなく、素朴な料理ばか
り、だが、美味しいものも多い。
神様に好まれる食事の組み合わせ
オシャラ>平和の神、最も年長、他の神様の父であり、キリスト教ではボンフ
ィン。食事はエボー(茹でた白とうもろこし、塩・油抜き)。
イエマンジャ>海と母性の女神。キリスト教ではカンディアスの聖女。アロイ
スドッセ(甘いおかゆ、ココやしの汁、砂糖で味付け)とアウカめし(干しえ
び・オリーブで味付け)の料理を好む。
オシュン>真水の女神、生殖・色情、女らしさを司る。キリスト教ではコンセ
イソン・ダ・プライア。里芋(イニャメ)を干しえび・たまねぎ・デンデ油で
味付けして煮たイペテが好物。デンデとは油やしの一種。
イベジス>子供と喜びの神、キリスト教ではサンコメとサンデミアン。キヤボ
(おくら)と鶏の肝を煮たカルルが好き。飲み物はともろこし・生姜・黒砂糖
の汁。
オション>森の神、サンジョルジに擬せられる。ココやしの果肉と一緒に煮た
赤唐辛子、接待果物、レレー(赤とうもろこしで作った菓子、味付けはココ
汁、クラボ、肉桂、塩、砂糖)。
シャンゴ>雷神、裁きの神。サンジェロニモ、好物はカルルの一種であるアマ
ラー、キヤボ、干しえび、たまねぎ、デンデ油、とうがらし、牛肉を使うこと
もある。これにアベレン(とうもろこしの団子、蜂蜜かけ)が附く。
イアンサン>風、稲妻、嵐の女神、サンタバルバラ。この女神もカルルのファ
ン。これに鶏肉のシンシン、バタパ(マンジョカ粉で作り、デンデ油、ココ汁
で味付け、とうがらしを効かす)が附けば上機嫌。
オモル>病気と墓場の神。好みはポプコーンにココ粉を振りかけたドボルと肉
を煮たオルパシャ、他の神様も好きなアラカジャなども食べる。
エシュ>神と人間の間をつなぐ使者。キリスト教では悪魔に組した者という損
な役回り。好みはデンデ油で味付けしたファロッファ(炒めたマンジョカ粉)。
オグン>戦いの神、キリスト教では恋愛を司るサントアントニオとなったが、
戦争と恋愛とどのような関係があるのだろうか。好みはブラジル人の大好きな
フェイジョアーダ(干し肉と黒豆の料理)。
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■経済停滞に悩むウルグアイへアルゼンチン危機が直撃
失業者の多くなったモンテビデオ市の風景
モンテビデオ市の街路を歩いてみれば、ポルトアレグレ、クリチーバ、サン
パウロなどのブラジルの都市とほぼ同様に見えるが、ウルグアイ人は目に見え
て状態が悪くなったという。例えば、信号が赤になると少年が自動車の窓ガラ
スを拭いて金を呉れと手を出す、自動車を止めれば警備すると称して寄って来
るいかがわしい者などがおり、これらはブラジルでは見慣れた光景ではある
が、ウルグアイでは今までなかった現象である。
同市のショッピングには映画館はなく、中心街は依然として市民を惹き付
け、コーヒー店にも本屋にも人が入っている。しかし、夕方になれば、『屑拾
い』の姿が目に付くようになった。市役所の調査では総数7,000人、10年前に
比べて倍増、19才のエドワルド君は『屑拾い』のベテランの一人であるが「最
近は同業者が増えてやり難くなった」とこぼしていた。
失業保険に長蛇の列、シマロン茶売りで生活
15日前に失業したガルバン氏の仕事は早朝から始まる。社会保障銀行の前は
夜明け前から失業保険登録の長い行列、ここでシマロンに入ったマテ茶売り、
日に400杯が売れるという。ウルグアイの人口は336万人、経済人口200万人
で失業者は29万人、失業率は14.4%。ガルバン氏の息子マルセロ君も失業者、
だが、近日中に失業者の統計が一人少なくなる。それは息子の方がブラジルの
ポルトアレグレで仕事を見付けたからという。98年には50万人のウルグアイ人
が外国に居住していたが、本年に入ってから4ヶ月のみでも1.2万人,本年中
には2.6万人が出国すると予想される。
危機に陥った農業と銀行
ウルグアイの経済危機は二つの業界に現れている。その一つは国内総生産の
12%を担う農業で、農家の銀行融資支払が困難となり、債務の再交渉を要求し
始めた。銀行側は7月以来、農地を抵当に取り上げると脅かしているが、農家
の側は激しい抵抗を示している。その銀行業が危機に陥った第二の業界、2000
年末の銀行預金13億ドルが2001年末には11億ドル、ただし、その40%はアルゼ
ンチン人の預金で引き出されるのみ。
5月10日、農業生産者、コロラド党とブランコ党の上院議員、バトレ大統領
の経済スタッフが農村債務の再融資に関して協議。その結果、政府は農業生産
のみに関係し金額が40万ドルを超えない融資についてのみ、再交渉を認めた。
だが、再交渉による融資に関して支払できない場合には再交渉を認めずとの条
件である。
北部のブラジルとの国境近くでは降雨が多く、牛乳生産が40%減、しかも、
牛肉価格がこの数ヶ月間に30%の値下がり。小麦には虫が蔓延し、ヘクタール
当り平年作2,300キロが本年度は1,200キロしか取れず、米も99年に110万ト
ンの生産が75万トンに下がった。
アルゼンチン向け不振で輸出は激減、外貨準備も40%減
同国通商の柱の一つ、アルゼンチン向けの輸出成績は昨年3月から5月にか
けて毎月5億ドルを超える水準を維持していたが、本年度の成績は3ヶ月で
4.23億ドルと73%の激減である。輸出主製品の一つ、靴は2001年第1四半期の
2,560万ドルが本年同期にはわずかに400万ドル、家電製品の25%がアルゼン
チン向けであったのが、13%に下がり、繊維製品は25%から30%、年間3.5億
ドルに達していたのが、わずかに5%という情けない成績。外貨準備は2000年
末26.1億ドルが2001年末には15.7億ドルへと40%低下した。
政府、アルゼンチン危機の感染予防措置を発表
ウルグアイ政府が5月12日、アルゼンチン危機に感染されるのを恐れて経
済措置を発表、その結果は降り続いた雨ににもかかわらず、モンテビデオにお
ける夜を徹しての『鍋叩き』と主要労連のゼネストの脅しを巻き起こした。緊
急法と呼ばれる経済措置は増税と民営化を主要内容とし、国会の承認が必要、
14日に審議に掛けられる。
増税は付加価値税IVAの範囲拡大、今までは免税であった水道、交通など
からも14%の付加価値税を徴収する。また、個人所得税の免税点を引下げ、月
収US$200以上の勤労所得、年金所得者は所得税を納入しなければならない。
民営化はプルナ航空で政府は手持ちの49%の株式を売却する意図を有してい
る。更に憲法を改正し、国会議員および全国の市会議員数を削減する選挙改革
法が準備されている。国会の議席は与党コロラド党が33席,連立与党のブラン
コ党が22隻で合計55票、野党の広汎戦線が40票と新域党が4席にて44票、措置
は承認されるとの政府側は予想する。
ウルグアイは世銀IBRDおよび米州開発銀行IDBからの10億ドルの融資を受
けると決定しており、また国際国際通貨基金IMFからの融資7.43億ドルも予定
される。
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■アルゼンチンで嫌われた国際通貨基金
政府も国際通貨基金プランに抵抗を示す
米国財務局のフィッシャー副局長は5月6日に「国際通貨基金のアンナ・ク
リュゲル副理事がアルゼンチン向け特別計画を作成中」と発表したが、翌7
日、ドゥアルデアルゼンチン大統領は「国際通貨基金の経済プランの適用可能
性に関して論理的に妥当と考えられる説明がない」と抵抗を示し、同時に「来
週に予定される世銀IBRDへの8億ドル融資返済へのつなぎ融資に関しては南米
南部諸国の協力がある」と語った。チリの政府および銀行とは既に交渉済み、
ブラジルとも開発資金融資はほとんど調印までの段階に達しているという。
国際通貨基金に反発し、ナショナリズム台頭
未だかって、アルゼンチンにおける国際通貨基金の人気が下がったことは
ない。イボペOPSMの調査によれば国民の58%は国際通貨基金との交渉即時停止
に賛成、18.2%のみが交渉継続に賛成するのみ。『パジナ12』紙の調査では、
2月以来政府により続けられ、待ち草臥れた国際通貨基金からの資金が到着す
るとは信じておらぬ者が62.1%、なお、期待しているのはわずか10.3%に過ぎ
ない。また、仮に国際通貨基金からの要求条件が国会で承認されても、履行さ
れないと見る者が54%に達している。イボペOPSMは同時に「もし、大統領選挙
が現在行われるならば、誰に投票するか」を同時に調査したが、白票が
62.1%、最高点を得たのは共産党のサモラ氏10.9%、政治への絶望が明白に現
されている。
定期預金の国債との交換、銀行が拒否
4月に発表された「銀行定期預金、ペソ建てなら期限5ヵ年、ドル建てなら
期限10年の国債へ強制的に交換する」案が政府から提案され、銀行に預金と交
換のため、国債を銀行に売却しようとしたが、銀行側は「国債よりも流動性、
最初に政府は銀行が受けた損失を現金にて補償しなければならない」と要求
し、国債を受け取らず。
国民の半数が貧乏以下の生活
アルゼンチン国民の生活は更に苦しくなる一方。人口3,600万の半数以上は
給料削減、失業の増加、食料品価格の上昇によって最貧以下の生活へ落ち込
み、この6ケ月間に最貧階級は1,400万人から1,800万人へ増加した。これは
国家統計院Indecのデルベロ院長がテレビにて発表した数字「生活必需品は12
月以来35%の増加、特に4月の上昇は17.7%に達し、貧民階級は劇的な増加を
見た。大ブエノスアイレス圏だけで最貧階級は550万人、食費の生活比重に占
める割合は46%、これが更に必需品の高騰に拍車を掛けている」と説明した。
モラトリアム後、初めての国際融資実行
アルゼンチンにとって唯一の明るい話題は、昨年12月のモラトリアム宣言
後、最初の国際融資が実行されたことである。融資は米州開発銀行IDBからの
社会緊急救済プラン6.94億ドルで、プロジェクト原案は国際通貨基金の融資承
認、アルゼンチン側の拠出1億ドルを要求していた。だが、基金の承認遅延と
事態の深刻化から融資早期実効の必要性を感じ、5,000万ドルで差し支えない
と同行はアルゼンチン側の義務を低減、イグレジアス総裁はブエノスアイレス
まで赴き、契約に調印した。アルゼンチン政府は12月以来、国際通貨基金、世
銀、米州開発銀行に対して償還するのみを続け、世銀への6.8億ドル、期日5
月16日の返済は外貨準備を取り崩して期限前に返済した。
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メールマガジン: Brazil Today
著者(現地ブラジルで執筆): 大岩國男
編集: 大岩幹男
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