彼の声 2008.4.2
発行日時: 2008/4/2君はとうとうこんな場所まできてしまったようだ。
それはどんな場所でもなくただの電車の中だ。
ならば何がとうとうなのか。
別に気まぐれでそんなことを述べているだけか。
たぶんそうに違いない。
間もなく君はこの世界から退場させられる運命だ。
冗談でそんなことを告げているのは誰なのか。
神ではないはずか。
しかし君とは誰なのだろう。
少なくとも君ではないと思われる。
君は退場したくないのだろうか。
その不吉な啓示が嘘であることを願っているわけか。
君にとってそれは不吉なのではなく、
吉兆に思われるところが勘違いも甚だしいか。
なぜそこから退きたいのか。
この世界から退くということは
即死につながってしまうのではないか。
冗談でならそんな成り行きでもかまわないだろう。
本気でそんな風に思っているわけではなく、
何かの気晴らしの一環だと思い込もうとするが、
それの何が気晴らしになるのだろう。
ただ無駄に言葉を連ねているのはいつもの通りだ。
君は繰り出された言葉によって
どこへ導かれようとしているのか。
誰に問うているのでもないらしい。
ただの記述だろう。
そんなことはわかっているようだが、
他に何を思い浮かべているわけでもなく、
何となく馬鹿げた印象を抱かせるような成り行きの中に
誰かの意識があるらしい。
今日は晴れて無風状態のような気がしている。
これからどうなるかわからないが、
何となくそんな気配の中に
君の姿が架空の存在として浮かび上がってくるような
気がしているらしく、
それも無駄に増長気味の自意識のなせる業なのか。
本気でそんなことを思っているわけではなく、
面倒なのでそんなことを記しているに違いない。
他に気の利いたことを記述できないようだ。
そんなことはこれまでに何度も経験済みのはずだ。
いったい何が怖くて躊躇しているのだ。
君に何を尋ねても返答はない。
別にどんな答えが返ってくることを
期待しているわけでもないはずで、
ただ無駄に言葉を連ねている現状をなぞっているだけだ。
そういうのはどこまでいっても
自問自答の平行線状態ではないのか。
それがどうしたのだろう。
どうもしないようだが、
実際には心が虚しさに包まれている。
そして相変わらず空は晴れているようだ。
空以外に何を見上げられるだろう。
都心に高層ビルがそびえている。
発想が貧困だろうか。
そういう想像力を理解できないか。
たぶん無駄な妄想力に頼らなければ
何も思いつかないだろうが、
何も思いつかなければ何を妄想することもないか。
そこに不可逆性を適用して、
何を覆してみせるつもりなのだろう。
そう述べている意味がわからない。
何が行き詰まっているとも思えないが、
経済的にも政治的にも行き詰まっているとすれば、
それは世界的な現象に違いないが、
やはり君には関係のないことか。
どこかの国の総理大臣がテレビから何を訴えようと、
それは我田引水的な論を出ることはなく、
結果的に自分の思い通りにゆかぬ現状を
憂いているだけか。
彼にそれ以外の何を
主張する能力が備わっているというのか。
自らに断を下すにはまだ早すぎる
とでも思っているのかもしれないが、
どうあがいても退きようのない立場に追い込まれている。
たぶん彼はこれからも無駄な悪あがきを
繰り返さなければならなくなるのだろう。
くだらぬ消耗戦を繰り広げて
白髪の数が増してゆくわけだ。
それ以外のどんな成り行きもあり得ず、
だから閉塞感が蔓延しているわけだ。
それでも国家には
無駄金を湯水のように使う官僚機構が必要であり、
彼らの圧政によってそこで暮らす人々を
地べたに押し付けておかないと、
人心が国家からはなれていってしまうだろう。
現状では国家の何に魅力を感じられるはずもなく、
それは人々から税金を巻き上げる機械でしかない。
そしてその税金を使って多種多様で複雑きわまりない
許認可のための諸手続きをもうけて、
官僚や公務員は
自分たちの仕事を確保しようしているわけで、
またそれらの内容が一般の人々には難しすぎたり、
量が膨大でそのすべてをいちいち理解することが
困難であることにかこつけて、
その内容を把握していることを売りにしてる
弁護士やら公認会計士やらが、
金儲けを目的に暗躍しているわけで、
たぶんその手の人たちが生息するための
環境を支えているだけでも、
一般人は相当なコスト負担を強いられているだろう。
そうまでして人々は
どんな暮らしを受け入れているのだろうか。
現状がそれというわけか。
誰もそんないきさつの上に築かれた生息環境を
変えられるはずもないか。
国家だけでもその手のバロック的で複雑怪奇な仕組みを
有しているのに、
それ輪をかけて経済活動の場である市場の仕組みも
複雑きわまりない。
単に物を生産してそれを売るという行為から派生して、
まるで砂上の楼閣の上に
さらにわけのわからない商品を継ぎ足しているような、
情報や雰囲気や果ては影も形もないものを売り買いすることで、
莫大な利益を得るための方法が大々的に模索されていて、
もはや詐欺的なやり方が
もてはやされているような気配すら感じられるまでになり、
それは例えば昔のヨーロッパの教会が
免罪符を売って利益を得ていたのと
同じようなことなのではないか。
債券や証券などは価値が暴落して
換金できなくなればそういうものになるだろう。
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