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映画のなかの人生…Vol.779「ペネロピ」★★★★☆

発行日時: 2008/3/17

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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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良家の一人娘、ペネロピは生まれながらにしてブタの鼻だった。
悩んだ母は、どうやら先祖の呪いだと思い、呪いを解く花婿が
現れるまで、彼女を邸宅に閉じこめる。成人後、お見合いのたびに
花婿は実物を見て逃げ出し、ペネロピは傷心の日々を送っていた。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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都心では、新宿テアトルタイムズスクエアでの単館上映です。
平日の3回目でしたが、だいたい半分弱の入りでした。
男性も1000円になる水曜や、週末はもう少し混むのかも。

▼新宿 テアトルタイムズスクエア 
11:00/13:30/16:10/18:50〜20:50(終) 


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┃3┃ Review (観おわったあなたへ)
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【ポイント】★★★★☆

<内訳>
テーマ   :★★★★★
ストーリー :★★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★★

>テーマ ★★★★★<
すっかり自分嫌いな少女が、目覚めていくという物語はシンプル。
意外なところはないが、期待を裏切らないラストは感動を呼ぶ。

>ストーリー ★★★★<
深窓の令嬢が、出逢いを求めて扉を開け、力強く生きていく展開。
コミカルな場面も、温かい脇役たちの存在も、物語を盛り上げる。

>キャスト ★★★★<
自己不信に陥るお嬢様は、いまのリッチのはまり役。でも実は、
新聞記者の男が、意外と笑いを掴んで存在感がある。必見。

>スタッフ ★★★★★<
童話めいたポップでアートな絵づくりも、笑いを誘う小道具も、
カワイイブタの鼻も、感動のラブシーンも、どれもセンスがいい!

>総評 ★★★★☆<
面白かったです。ほぼ完璧なラブコメディだと思います。
女性がひとりで観ても、カップルで観ても最適です。

惜しむらくは、ほぼ期待通りに進んでしまうので、
それはそれで感動的なんですが、もうちょっと、
何かを裏切った展開もあって、良かったかなとも。

ラブストーリーとしては、二人の関係性も、
ちょっと淡泊ですね。むしろペネロピの自立に、
映画の焦点が割かれてしまって、中途半端なところはある。

しかし、壮大な寓話は、まさに「カラーオブハート」の再来。
あの扉が開く演出、最後に解ける魔法、どれも、
間違いなくあの傑作を思わせる…と思ったら、
共演のウィザースプーンが、製作も兼ねてたんですね。
なるほど、自分の出世作の影響は大きいんだろうなあ。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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人生で選べないモノは、数多くある。

生まれてきた場所は、選べなかった。
生まれてくる家も、選べなかった。
理想的な両親も、選ぶことはできないし、
自分の容姿も、どうにもなるものではない。

もう少し手足が長かったら、速く泳げたかなあ。
もう少し顔が小さかったら、あの子の気を惹けたかも。
そんなことを考えるが、何も解決する術はない。
持って生まれたものは、変えることができないのだ。

生まれたときから、ブタの鼻をしていたペネロピ。
彼女も、彼女の母親も、最初から諦めていた。
この容姿では、誰も振り向いてはくれないと。

バカにされたり、注目されたりするのが怖くて、
彼女はずっと、ひとりで暮らしてきた。
お見合いをしても、最後の最後まで、
自分が顔を出すことは出来なかった。

きっと、外は楽しいんだろうな。
どうせ、このまま閉じこもっていても、
ステキな相手も見つからないし、
いいことだって、ひとつもないんだ。

彼女は意を決して、世界へ飛び出す。
気になる部分は、ずっと隠したまま。

すると意外と、周りの人たちが親切だと気づく。
そして意外と、誰もが悩みを持っていると思う。
ブタの鼻をしている自分でも、
気にせずに愛してくれる人はいるんだ。

別に、誰もかもに愛される必要はない。
ほんの数人でも、たった1人でもいい、
自分のことを好きになってくれればいい。
例えブタの鼻が変だからでも、理由も関係ない。

持って生まれたモノだけで、
人生に絶望する理由にはならない。
確かに、それは人生の左右はする。
けれども希望を消し去るはずはない。

人が惹かれるのは、持って生まれた部分、
きっとそれだけでは、ないはずだから。
生き方とか、懸命さとか、魅力は自分で作り出せるから。
そう信じられたとき、人生はようやくスタートするから。

2008/3/17 新宿テアトルタイムズスクエアにて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ノーカントリー」………………………………………

ついに、というか、まさか、というか、コーエン兄弟の監督作が、
オスカーを獲ってしまったこの作品。今回は「ファーゴ」以来の、
凶暴な殺人鬼を描くサスペンスで、コーエン流の皮肉もたっぷり、
そしてハビエル・バルデムの鬼気迫る演技が印象的なんだそうで。

で、次回もお楽しみに。次回は金曜の予定。
http://www.nocountry.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

来週以降は、とりあえず以下のような予定。
お気づきのとおり、例によってこの時期は忙しく、
あまり映画を観る時間がないのですが、話題作はいっぱい!

何てったって、ウォン・カーウァイ監督の新作、
「マイ・ブルーベリー・ナイツ」が公開されます!
アメリカでの撮影!主演はノラ・ジョーンズ!
新たなるウォン・カーウァイの挑戦が楽しみです。

あとはスサンヌ・ベアがついにアメリカで撮影したという、
「悲しみが乾くまで」も、また凄いんだろうなあ。
また5を出しちゃったら、どうしましょう。

というわけで、これからもお楽しみに。

「マイ・ブルーベリー・ナイツ」
http://www.blueberry-movie.com/
「悲しみが乾くまで」
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/things_we_lost_in_the_fire/


 
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ペンネーム : Ak.

  • 年間100本以上の映画を観ている作家のたまご。良い物語と、生き方を考えさせるテーマを求めて、今日も映画館に足を運びます。もう1000本以上も観ているんですけどね…。

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