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映画のなかの人生…Vol.775「アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生」★★☆

発行日時: 2008/2/28

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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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いまや著名な写真家リーボヴィッツは、ファッション誌の撮影に
引っ張りだこ。そんな彼女の始まりは、音楽誌への入社志望から。
数多くの有名バンドを撮影してきた彼女は、さらなる成長のため、
ファッション誌と契約し、新たな師について学びはじめる。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

有楽町、渋谷、新宿での3館上映です。
水曜に行きましたが、満席ではなかったので、
恐らく週末も大丈夫?ではないでしょうか。

▼有楽町 シネカノン有楽町2丁目 
11:00/13:00/15:05/17:10/19:15/21:20〜23:00(終)

▼渋谷 シネマGAGA! 
11:00/12:55/14:50/16:45/18:40/20:35〜22:15(終)

▼新宿(歌舞伎町) 新宿ミラノ 
11:40/13:35/15:30/17:25/19:20〜21:00(終) 


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┃3┃ Review (観おわったあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【ポイント】★★☆

<内訳>
テーマ   :★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★★★
スタッフ  :★★

>テーマ ★★<
リーボヴィッツの半生は分かるが、そのなかで彼女が何を得て、
どのような決意で、どこへ向かっていくのかは、分かりづらい。

>ストーリー ★★★<
出世物語として捉えると、いろんな展開があってなかなか面白い。
時間も1時間半もないので、あっという間に終わってしまう。

>キャスト ★★★★★<
リーボヴィッツの鋭い目線と、ユニークな言動に引き込まれる。
豪華キャストが、珍しい話題を楽しそうに話す姿も興味深い。

>スタッフ ★★<
作り手は親族なのだから、普段着の姿が見えるのは分かるが、
その先に、作り手として追究したい彼女の姿が見えてこない。

>総評 ★★☆<
なかなか面白かったです。
ああ、こんな人が雑誌の表紙を撮っているんだ、と。

でも、この人が写真に賭ける想いは伝わっても、
具体的に、彼女の写真が他とはどう違っていて、
それは彼女のどんな努力の結果なのか?という、
「理由」が、いまいち伝わってこない気がする。

すごい人で、すごい経験をしてきたのは分かる。
その結果が、どのように活きているのか。

「アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶」でも、
同じことを思いましたが、そこが素人にも、
ある程度分かると、良かったようにも思うのですが。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

カメラは楽しい。撮るのは楽しい。
撮られるのは、人によるようだが。

いまだに多くのカメラが電器店に並び、
そのたびに、買う気もないのに眺めてしまう。
カメラは、不思議な魅力を持っている製品だ。

「死ぬまで写真を撮っていたい」
リーボヴィッツは断言している。
自分の大家族を、写真に撮るのが好きで、
それを仕事に、ずっと活躍してきた彼女。

なぜ、そこまでカメラは魅力的なのか?

リーボヴィッツの活躍は、ある音楽誌に始まる。
ストーンズも、ジョン・レノンも、
彼女は全てを撮影してきた。

被写体に密着し、被写体とともに暮らし、
被写体と撮影者の境界線がおぼろになる。
被写体は、写されることを意識しなくなり、
自分を「見せる」ことをしなくなっていく。

その瞬間に、写された写真には、
誰も知らなかった本質があるという。
見えてこなかった事実が見えるという。

私たちが、知っていたはずのミュージシャンが、
実は、裏側ではこんな表情をしているのだ。
私たちが、よく知っているはずの舞台劇でも、
実は、踊り手がこんなにも疲れていたりするのだ。

鋭いナイフで、抜き取られた真実。
見ていたはずの風景に、写された見えないもの。
そこから想像できる、新しい日常の風景。

そんな、ありふれた日常を壊すような何かが、
現像するたびに浮かび上がってくる。
デジカメの再生ボタンを押すたびに、
よく見た光景の意外な姿が浮かび上がる。

それが、きっとカメラの魅力なのだろう。
アンリ・カルティエ=ブレッソンの話では、
絵画は瞑想であり、写真はナイフだという。

絵は、じっくりと頭で考えた世界が、
具体的なイメージになっていくのだが、
写真は、考えたこともないような世界が、
突然、イメージとして生まれてしまうのだ。

そういう日常の新たな焼き直しを、
自らの手で、進めていきたい。
いつも新鮮な世界で、自分は生きていたい。

つねに発見を生み出す魔法の装置、
カメラの魅力と価値は、
その永遠の新鮮さにあるのだろう。
うーん、私も新しいカメラ、買おうかな。

2008/2/27 渋谷シネマGAGA!にて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「いつか眠りにつく前に」………………………………

やたらと豪華キャストを揃えた感涙系映画。メリル・ストリープ、
グレン・クローズ、トニ・コレットなど、往年の名女優まで集結。
死の直前に回想する恋の記憶が、次々と人生訓につながっていき、
女性陣の涙腺をどんどん緩ませる、という映画になっている模様。

で、次回もお楽しみに。次回は明日の予定。
http://www.itsunemu.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

来週以降は、とりあえず以下のような予定。
お気づきのとおり、例によってこの時期は忙しく、
あまり映画を観る時間がないのですが、話題作はいっぱい!

何てったって、ウォン・カーウァイ監督の新作、
「マイ・ブルーベリー・ナイツ」が公開されます!
アメリカでの撮影!主演はノラ・ジョーンズ!
新たなるウォン・カーウァイの挑戦が楽しみです。

他にも、コーエン兄弟がまたも殺人鬼を描いて、
オスカー戦線に生き残っている「ノーカントリー」や、
スサンヌ・ベアがついにアメリカで撮影したという、
「悲しみが乾くまで」など、面白そうな映画だらけ。

というわけで、これからもお楽しみに。

「地上5センチの恋心」http://www.chijou.jp/
「4ヶ月、3週と2日」http://www.432film.jp/
「ライラの冒険」http://lyra.gyao.jp/
「スルース」http://www.sleuth.jp/
「ノーカントリー」http://www.nocountry.jp/
「ジェリーフィッシュ」http://www.jellyfish-movie.com/
「マイ・ブルーベリー・ナイツ」
http://www.blueberry-movie.com/
「悲しみが乾くまで」
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/things_we_lost_in_the_fire/


 
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ペンネーム : Ak.

  • 年間100本以上の映画を観ている作家のたまご。良い物語と、生き方を考えさせるテーマを求めて、今日も映画館に足を運びます。もう1000本以上も観ているんですけどね…。

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