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映画のなかの人生…Vol.769「アメリカンギャングスター」★★★

発行日時: 2008/2/7

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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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大物ギャングの死後、腹心の部下は新たな麻薬ルートを開拓し、
家族で身内を固め、NYでも有数の組織を作り上げていく。一方、
警察は汚職まみれで、賄賂集めばかりしており、ほぼ機能不全。
そのなかで唯一、正義を信じる男は、賄賂の打診を報告するが…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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日劇PLEXほか、いろんなシネコンでやってます。
平日でも、けっこう混んでいたので、
週末は満席近くなるかもしれません。

本編は2時間半以上あるので、
予告も含めて3時間近く。
トイレは必ず、事前にすませましょう。

▼有楽町 日劇PLEX 
〜2/8(金) 9:30/12:50/16:10/19:30/20:30〜23:25(終)
2/9(土)〜 11:10/14:30/18:15/20:30〜23:25(終)

▼新宿 新宿バルト9 
〜2/8(金) 11:50/14:55/18:00/21:05/0:05〜2:50(終)
2/9(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼新宿(歌舞伎町) 新宿プラザ劇場 
11:40/15:10/18:35〜21:30(終)

▼豊洲 ユナイテッド・シネマ豊洲 
〜2/8(金) 10:15/13:15/16:15/19:15/22:15〜1:00(終)
2/9(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼六本木 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ 
〜2/8(金) 10:00/13:20/16:40/20:00/23:20/26:40〜29:30(終)
2/9(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼品川 品川プリンスシネマ 
〜2/8(金) 13:30/16:45/20:00〜22:50(終)
2/9(土)〜 10:15/13:30/16:45/20:00〜22:50(終)

▼お台場 シネマメディアージュ 
〜2/8(金) 12:20/15:40/19:10〜22:00(終)
2/9(土) 12:20/15:40/19:10/22:40/2:00〜4:50(終)
2/10(日)〜 12:20/15:40/19:10〜22:00(終)

▼渋谷 渋東シネタワー 
11:40/15:05/18:30〜21:25(終)

▼東武練馬 ワーナー・マイカル・シネマズ板橋 
〜2/8(金) 11:00/14:20/17:35/20:50〜23:40(終)
2/9(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼豊島園 ユナイテッド・シネマとしまえん 
〜2/8(金) 10:45/14:00/17:15/20:30〜23:17(終)
2/9(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★
ストーリー :★★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★

>テーマ ★★<
ヴェトナム戦争期のアメリカの世相、人種差別や正義心の崩壊、
それでも消えない人間のエゴと、材料は多いがどれも消化不良。

>ストーリー ★★★★<
ギャングの出世物語と、はみ出し刑事の奮闘物語の2つが同居、
そのせいで長くなったものの、飽きさせない展開はさすが。

>キャスト ★★★★<
名優2人が、常に画面で物語を引っ張る。何も語らなくても、
怒りをうちに秘めた様子が分かるデンゼルは、やっぱり凄い。

>スタッフ ★★★<
ひとつひとつが地味でも堅実なのが、リドリー・スコット。
華やかなギャングと、みじめな刑事の生活の対比は、面白い。

>総評 ★★★<
やっぱり、リドリー・スコットの映画だなあ。
手堅いけれども、ドラマは脚本次第なところがある。

今回は、よくあるパターンではありますが、
2人主人公がいて、2つの物語が同居するので、
相当、焦点を絞らないと3時間になるわけで。

実際、やっぱり絞り切れていないので、
3時間にしても、ドラマは中途半端。
正義漢ながら、実生活はいいかげんな刑事の二面性や、
社会に対する怒りと自己実現というギャングの二面性、
どこまで掘り出したかな…という気がしてしまう。

でもまあ、ギャング映画としての緊迫感、
成功への憧れ、転落への怯え、銃撃戦の迫力、
そういうものは満喫できると思います。
そういうのが好きな人は、きっと絶賛でしょう。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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ギャングの世界は、競争社会である。
その競争は、手段を問わない競争である。

麻薬を売り、廃人を生みだし、富を得る。
競合と、時には手を組み、時には暗殺する。
警察や権力には買収で応じ、黙らせてしまう。
他にも不動産、ショウビジネス、飲食店と、
まっとうなビジネスも展開し、正体を明かさない。

とにかく、勝利すること。
富と名声と美女を、手に入れる。
そのためなら、何でもする。

それこそが、ギャングスターだ。
フランク・ルーカスは、それを実践した。

巨万の富を得るために、麻薬売買に一工夫した。
最大の競合とは手を組み、身近な競合は抹殺した。
成功のために、信頼できる身内だけを配して、
不誠実な行為には、徹底して制裁を加えた。

それでいて、目立たない。
巨万の富を得ながらも、地味に生きる。
人生がどのように彩られるかは、関係ない。

彼が欲していたのは、
そんなちっぽけなものではない。
勝利だ。飽くなき勝利なのだ。

この社会で、自分を抑えてきた連中が、
自分にひれ伏すことを、彼は求め続けてきた。
小さいときから、理由もなく警官に殴られ、
白人に迫害され、貧困にあえいでいた彼だから!

人生よりも、勝利を目指した男。
すなわち、敵の屈服を目指していた男。
そんな男が、実は彼の対極にもいた。

ある正義感に燃える刑事の敵は、
簡単に買収される、同僚たちだった。
カネさえもらえば何でもする連中だった。

彼もまた、自分の人生や家族よりも、
正義であることに、こだわっていた。
自分の生活が不誠実であればあるほど、
彼は、自らの正義にこだわったに違いない。

全く対極にいて、それでいて実は、
このギャングと、この刑事は同じなのだ。
だから最後の展開にも、合点がいくはずだ。

なぜなら、この世は結局、競争社会だからだ。
例え、あなたが、ギャングの世界にいなくても。
刑事でも、会社でも、組織で生きることは競争だ。

ならばせめて、誰も傷つけない範囲で、
競争はやめておきたいものだとも、思うのだが。

2008/2/6 ユナイテッドシネマとしまえんにて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ラスト・コーション」…………………………………

昨年のカンヌ映画祭パルムドール。アン・リー監督の新作は、
戦時中の中国を舞台にした、サスペンスフルなスパイ映画です。
女スパイの大胆なセックスが話題を呼んでいる、ってなると、
変な客がたくさん観に来るんだろな…中身を観ようよ、中身を。

で、次回もお楽しみに。次回は金曜の予定。
http://www.wisepolicy.com/lust_caution/


★今後の予定など………………………………………………………

さて、今月の話題作は、オスカーがらみです。
「潜水服は蝶の夢を見る」はフランスの代表作品。
いろんなところでこの映画は評判が高い。

また「エリザベス・ゴールデンエイジ」は、
前作がケイト・ブランシェットの出世作であり、
今回もオスカーにノミネートされています。

というわけで、これからもお楽しみに。

「歓喜の歌」http://www.kankinouta.com/
「潜水服は蝶の夢を見る」http://chou-no-yume.com/
「君のためなら千回でも」http://eiga.com/official/kimisen/
「エリザベス・ゴールデンエイジ」http://www.elizabeth-goldenage.jp/


 
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ペンネーム : Ak.

  • 年間100本以上の映画を観ている作家のたまご。良い物語と、生き方を考えさせるテーマを求めて、今日も映画館に足を運びます。もう1000本以上も観ているんですけどね…。

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